| 【発明の名称】 |
移動体の非接触式給電装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】加々谷 功
【氏名】村田 和弘
【氏名】山本 敬二
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| 【要約】 |
【課題】断線時等に電圧の上昇に起因した受電回路の破損をより確実に防止する。
【解決手段】モノレールと、これに沿って自走する搬送台車とからモノレール式搬送装置を構成した。レールには送電線を配設し、これに高周波電流を流すことによって搬送台車の受電装置21に電力を非接触で供給するようにした。受電装置21には、電磁誘導による起電力を発生させるピックアップユニット部25と、電流短絡部26と、ピックアップユニット部25で発生した起電力から所定電圧を調整する電流/電圧変換調整部27と、受電装置21の回路電圧を検出する電圧検出部28等を設けた。電流短絡部26は、電圧検出部28による検出電圧値が所定の電圧値を越えた場合に作動して受電装置21の回路を短絡するとともに、モノレール式搬送装置の電源がオフされるまで短絡状態を維持するように構成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一定の高周波電流を流す送電線を軌道に沿って配設するとともに、上記軌道を移動する移動体に、上記高周波電流により誘導起電力を起こさせる受電装置と、この受電装置の出力側に接続される負荷とを備えた移動体の非接触式給電装置において、上記受電装置に、回路電圧を検出する検出手段と、この検出手段による検出電圧値が所定の閾値を超えた場合に信号を出力する比較手段と、この比較手段からの出力信号の入力に応じて回路を短絡するとともに、この短絡状態を自己保持する短絡手段とを設けたことを特徴とする移動体の非接触式給電装置。 【請求項2】 上記受電装置は、受電用のコイルを有するピックアップ部と、上記コイルに接続された整流部と、この整流部に接続されて所定電圧に調整する電力変換調整部とを有するものであって、上記短絡手段を、上記整流部と電力変換調整部との間に介設したことを特徴とする請求項1記載の移動体の非接触式給電装置。 【請求項3】 上記比較手段として、CPUを用いたソフトウエア比較手段と、検出電圧値に対応する入力電圧が所定レベルを越えたときに通電状態が変化する電気回路からなるハードウエア比較手段とを設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の移動体の非接触式給電装置。 【請求項4】 上記短絡手段は、上記比較手段からの信号の入力に応じて電流源回路を短絡するサイリスタからなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の移動体の非接触式給電装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、モノレール等の軌道を移動する移動体に対して電磁誘導による給電を行う移動体の非接触式給電装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から、高架のモノレールに沿って走行する物品搬送用の走行台車等の移動体に対して外部から電力を供給する給電装置は種々知られており、特に、近年では、摺接部分での摩耗による粉塵が生じたり火花が発生したりすることを防止することができるものとして非接触式の給電装置が用いられている。 【0003】この装置は、移動体が走行するレール軌道に沿って送電線を配設し、電源装置に上記送電線を接続して送電線に高周波電流を流すようにする一方、上記移動体に、受電用のコイルを有するピックアップ部と、上記コイルに接続された整流部と、この整流部に接続されてその出力を所定電圧に調整する電力変換部とを含む受電装置を設け、送電線に流れる高周波電流に応じた誘導起電力をピックアップコイルに生じさせ、その電力を整流部及び電力変換部を介して走行駆動用のモータ等の負荷に供給するようにしている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】この種の非接触式の給電装置では、稼働中は常にピックアップ部に誘導起電力が生じ、かつ、電源側に定電流回路が設けられて、送電線に流れる高周波電流が一定電流に保持されるようになっており、そのため、上記受電回路に断線が生じると回路中の電圧が異常に上昇して回路を破壊する虞れがある。 【0005】ところで、従来のこの種の装置では、一般に、上記電力変換部が設けられるとともに、電力消費状態等に応じて放電を行う放電回路が設けられることにより、電圧上昇が抑制されるようになっている。 【0006】しかし、上記電力変換部や放電回路等で断線や素子のオープン状態があった場合等には、電圧の上昇を抑制できなくなり、依然として回路破壊の虞れがある。 【0007】本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、断線時等のフェイルセーフを効果的に行うことができて、電圧の異常上昇に起因した受電回路の破損をより確実に防止することができる移動体の非接触式給電装置を提供することを目的としている。 【0008】 【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、一定の高周波電流を流す送電線を軌道に沿って配設するとともに、上記軌道を移動する移動体に、上記高周波電流により誘導起電力を起こさせる受電装置と、この受電装置の出力側に接続される負荷とを備えた移動体の非接触式給電装置において、上記受電装置に、回路電圧を検出する検出手段と、この検出手段による検出電圧値が所定の閾値を超えた場合に信号を出力する比較手段と、この比較手段からの出力信号の入力に応じて回路を短絡するとともに、この短絡状態を自己保持する短絡手段とを設けたものである。 【0009】この装置によれば、受電装置の回路中の電圧が閾値を超えると短絡手段が作動して回路が短絡されるとともに、この短絡状態が維持される。これにより、電圧の上昇が効果的に抑えられる。 【0010】また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る装置において、上記受電装置が受電用のコイルを有するピックアップ部と、上記コイルに接続された整流部と、この整流部に接続されて所定電圧に調整する電力変換調整部とを有するものであって、上記短絡手段を、上記整流部と電力変換調整部との間に介設したものである。 【0011】この装置によれば、受電装置の出力側回路の多くの部分を確実に保護することが可能となる。 【0012】さらに、請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る装置において、上記比較手段として、CPUを用いたソフトウエア比較手段と、検出電圧値に対応する入力電圧が所定レベルを越えたときに通電状態が変化する電気回路からなるハードウエア比較手段とを設けたものである。 【0013】この装置によれば、全ての比較手段が損傷に至らない限り、いずれかの比較手段から出力される信号に応じて短絡手段が作動する。そのため、より確実に短絡手段を作動させることが可能となる。 【0014】また、請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかの装置において、上記短絡手段を、上記比較手段からの信号の入力に応じて電流源回路を短絡するサイリスタにより構成したものである。 【0015】この装置によれば、フェイルセーフを簡素な回路で構成することが可能となる。 【0016】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。 【0017】図1および図2は、本発明に係る非接触式給電装置が適用されるモノレール式搬送装置を概略的に示している。これらの図において、1はモノレールであって、工場内等に高架状態に配設され、ブラケット2を介して天井部分に支持されている。 【0018】このモノレール1の一側部には送電線4が配設されている。送電線4は、モノレール1の一端側で電源装置5に接続されるとともにモノレール1の他端側で折り返されてループ状をなす状態でモノレール1の側面にハンガー1aを介して取付けられている。 【0019】上記モノレール1には、搬送台車3が移動可能に支持されている。この搬送台車3は、モノレール1上を転動する走行用車輪6と、モノレール1の上部両側面、下部両側面及び下面に当接するガイドローラ7,8と、上記走行用車輪6を駆動するモータ9等を備えるとともに、上記送電線4から電磁誘導により給電される被給電体としてのピックアップユニット10を備えている。このピックアップユニット10は、後述する受電装置21の構成要素の一つであり、磁性体からなる断面E字型のコア部材11と、このコア部材11の中央突出部分11aに巻着されたピックアップコイル12とを有し、上記モノレール1に配設された送電線4に対応するように配設されている。そして、送電線4に交流電流が流れることにより、上記コア部材11を磁路として磁束が形成され、電磁誘導による起電力が上記ピックアップコイル12に生じ、これが受電装置21及び後記台車コントロール部20等を介して上記モータ9に供給されるようになっている。 【0020】図3は、上記搬送台車3の制御系を示すブロック図である。 【0021】同図に示すように、搬送台車3には、台車コントロール部20と、受電装置21と、上記モータ9やその他の部材保持用のチャック装置等の駆動部22とが設けられ、受電装置21及び駆動部22がそれぞれ台車コントロール部20に電気的に接続されることによって、この台車コントロール部20により統括的に制御されるようになっている。 【0022】上記受電装置21には、電磁誘導による起電力を発生させる上記ピックアップユニット部25、受電装置21の電源ラインを接地するための電流短絡部26(短絡手段)、ピックアップユニット部25で発生した起電力を所定の電圧に調整する電流/電圧変換調整部27(電力変換調整部)、受電装置21の回路電圧を検出する電圧検出部28及び放電回路部29等が設けられており、調整した電力を上記台車コントロール部20に供給するようになっている。そして、台車コントロール部20を介してさらに上記駆動部22に電流を供給する一方、受電装置21から台車コントロール部20に供給された電流の一部を制御電源として受電装置21に供給するようになっている。 【0023】また、上記受電装置21には、電圧調整制御部30が設けられ、上記電流/電圧変換調整部27及び電圧検出部28がこの電圧調整制御部30に接続されている。この電圧調整制御部30は、電圧検出部28による電圧検出値に応じて所定電圧が得られるように上記電流/電圧変換調整部27に指令信号を出力するように構成されている。従って、受電装置21においてピックアップユニット側が定電流回路(電流源回路)となる一方、電流/電圧変換調整部27が定電圧回路となる。 【0024】上記受電装置21には、さらに、ハードウエア過電圧検出部31およびCPU32と、これらハードウエア過電圧検出部31、CPU32および上記電流短絡部26にそれぞれ接続されるゲートトリガ回路部33とが設けられている。上記ハードウエア過電圧検出部31及びCPU32はそれぞれ上記電圧検出部28に接続されており、CPU32はさらに放電回路部29及び台車コントロール部20に接続されている。 【0025】ハードウエア過電圧検出部31およびCPU32は、ハードウエア比較手段およびソフトウエア比較手段を構成するもので、それぞれ電圧検出部28で検出される電圧値の比較値(閾値)をそれぞれ有しており、検出電圧値がこの閾値を越えると、それぞれゲートトリガ回路部33に信号を出力するようになっている。特に、CPU32は、上記閾値として調整レベル(V0)、危険電圧レベル(V1)、過電圧レベル(V2)という3種類の閾値(V0<V1<V2)を有しており、検出電圧値が過電圧レベル(V2)を越えた場合にゲートトリガ回路部33に信号を出力し、これ以外の場合、つまり、検出電圧値が調整レベル(V0)を越えた場合には放電回路部29に、危険電圧レベル(V1)を越えた場合には台車コントロール部20にそれぞれ信号を出力するようになっている。 【0026】ここで、上記調整レベル(V0)は、搬送台車3に供給される電力が駆動部22等の要求電力をこえる場合にその余剰電力を消費させる必要があるレベルの電圧値で、危険電圧レベル(V1)は、安全限界となる電圧値で、過電圧レベル(V2)は、回路電圧の例えば設計上の限界値、つまり回路破壊を招くレベルの電圧値である。なお、ハードウエア過電圧検出部31における閾値は、CPU32の過電圧レベル(V2)よりも若干高い電圧値に設定されている。 【0027】上記ゲートトリガ回路部33は、上記ハードウエア過電圧検出部31、CPU32及び後記非常停止スイッチ34からの信号に応じて電流短絡部26に指令信号を出力する。 【0028】電流短絡部26は、ゲートトリガ回路部33からの信号入力に応じて作動し、受電装置21の電流源回路を短絡状態とするものである。そしてこの電流短絡部26は、一旦信号が入力されると上記短絡状態を維持するように構成されており、モノレール式搬送装置の主電源がオフされた場合にのみ復帰、つまり短絡状態を解除するように構成されている。 【0029】上記放電回路部29は、CPU32からの信号の入力に応じて作動して、後記の電源ライン(電圧源ライン)とコモンラインとを抵抗を介して短絡することにより放電を行わせるものである。この放電回路部29は、制御信号に応じて作動して、所定放電後は放電停止状態に復帰するものであり、この点、短絡状態を維持する上記電流短絡部26と構成が異なっている。 【0030】なお、図中、34は例えば無線により操作される非常スイッチであって、この非常停止スイッチ34がONされると上記ゲートトリガ回路部33に信号を出力するようになっている。 【0031】図4は、上記受電装置21の具体的な回路構成を示している。 【0032】この図に示すように、ピックアップユニット部25は、受電用の上記ピックアップコイル12と、このコイルに並列に接続されるコンデンサ41と、整流器42と、チョークコイル43とから構成され、送電線4に流れる高周波電流に応じてピックアップコイル12に生じる誘導起電力を整流器42で整流するようになっている。 【0033】電流短絡部26は、電源ライン39aとコモンライン39bとの間に介設されるサイリスタ44から構成されている。なお、上記電源ライン39aはピックアップユニット側が電流源ライン、電流/電圧変換調整部27以降が電圧源ラインとなるものであり、サイリスタ44は電流源部分のライン39aとコモンライン39bとを短絡し得るように配置されている。 【0034】サイリスタ44のゲート端子には、上記ゲートトリガ回路部33を構成するゲートトリガ回路53が接続されており、ゲートトリガ回路53から出力される指令信号がゲート端子に入力されることによりサイリスタ44がオン状態(ライン39a,39bを短絡する状態)に作動する。サイリスタ44は、一旦作動すると電源ライン39aの電圧が0(V)になるまで作動する。そのため、モノレール搬送装置の主電源がオフされて送電線4への電流供給が遮断されるまでライン39a,39bを短絡した状態が維持されることとなる。 【0035】上記電流/電圧変換調整部27は、電源ライン39aとコモンライン39bの間に介設される電界効果トランジスタ45と、これと並列に接続されるコンデンサ46とからなり、電界効果トランジスタ45のゲート端子に上記電圧調整制御部30を構成する電圧調整回路51が接続された構成となっている。電圧調整回路51は、電圧検出部28で検出された電圧値に応じてデューティ比を変更しつつこれに応じたゲート信号を電界効果トランジスタ45に出力するように構成されており、これより受電装置21から出力される電圧を調整するようになっている。 【0036】上記電圧検出部28は、電源ライン39aとコモンライン39bの間に直列に配設される分圧抵抗48,49を有し、これらの中点がコンデンサ50(図5に示す)を介して接地されるとともに、電圧調整回路51、CPU32及び上記ハードウエア過電圧検出部31を構成する過電圧検出回路52に接続された構成となっている。 【0037】上記過電圧検出回路52は、例えば、図5に示すように、上記電圧検出部28の分圧抵抗48,49の中間点に接続されるとともに、抵抗53を介して上記ゲートトリガ回路53に接続されるプログラマブルユニジャンクショントランジスタ52(以下、PUT52という)を有している。また、電源ライン39aとコモンライン39bとの間に直列に介設される抵抗54及びツェナーダイオード55を有し、これら抵抗54とツェナーダイオード55との間がコンデンサ56を介してコモンライン39bに接続されるとともに上記PUT52に接続された構成となっている。そして、上記閾値に相当する電圧を越えると上記PUT52がオンするようにPUT57のプログラム電圧が設定されている。 【0038】つまり、抵抗48,49による分圧がPUT52のプログラム電圧を越えると、PUT52がオンしてコンデンサ56に蓄積されていた電流がPUT52及び抵抗53を介して上記ゲートトリガ回路53に入力されるように構成されている。 【0039】上記放電回路部29は、詳しく図示していないが、上述のようにCPU32からの信号入力に応じて放電するように構成されている。 【0040】次に、以上のように構成されたモノレール式搬送装置の制御の一例について図6のフローチャートを用いて説明する。 【0041】この制御では、まず、CPU32の異常の有無を判定し、異常がない場合には、メインスイッチがオンされているか否かの判定を行う(ステップS1,S2)。なお、ステップS1で異常有りと判定した場合やステップS2でメインスイッチオフと判定した場合にはステップS14に移行する。 【0042】メインスイッチがオンされている場合には、次いで、受電装置21の回路電圧がソフト過電圧レベル(V2)を越えているか否かを判定し、越えている場合にはステップS14に移行し、越えていない場合にはステップS4に移行する(ステップS3)。 【0043】ステップS4では、受電装置21の回路電圧が危険電圧レベル(V1)に達しているか否かを判定する。ここで、危険電圧レベル(V1)に達している場合には、上記台車コントロール部21に異常信号を出力して駆動部22を停止させるとともに、例えば、LEDを点灯させてオペレータに報知する(ステップS6,S7)。 【0044】ステップS4でNOの場合はステップS5に移行し、受電装置21の回路電圧が調整レベル(V0)を越えている否かを判定し、越えていない場合にはステップS1にリターンする。一方、調整レベル(V0)を越えている場合には放電のための処理を行う。 【0045】すなわち、ステップS8においてCPU32から放電回路部29に対してデューティ信号による指令信号を出力する。そして、デューティ信号がオン期間にあるか否かを判定し、オンの場合には、電圧値が閾値よりも低くなったか否かにより放電終了か否かを判定し、電圧値が調整レベル(V0)よりも低くなっている場合には、指令信号の出力を停止させてステップS1にリターンする(ステップS9,S12,S13)。 【0046】一方、ステップS8においてデューティ信号がオフ期間となった場合には、指令信号の出力を停止させ、デューティ信号が予め設定されたサイクル数を越えているか否かを判定し、越えていない場合にはステップS8にリターンし、越えている場合(設定サイクル数以上の放電処理を繰り返しても電圧が下がらない場合)にはステップS14に移行する(ステップS9〜S11)。 【0047】ステップS14では、CPU32からゲートトリガ回路部33に信号を出力し、これにより電流短絡部26を作動させて放電を行わせるとともに、例えばLEDを点灯させてオペレータに報知する。これにより本フローチャートが終了する。 【0048】以上のモノレール式搬送装置によれば、受電装置21の回路電圧が過電圧レベル(V2)を越えると、上述のように受電装置21に組み込まれた電流短絡部26が作動する、具体的にはサイリスタ44が作動することにより電流源部分のライン39a,39bが短絡される。しかも、モノレール式搬送装置の主電源がオフされるまでこの短絡状態が維持される。そのため、受電装置21の回路に断線や素子のオープン故障等が生じた場合でも、上述のように短絡状態が継続されることで回路中の電圧が異常に高くなることが確実に防止される。従って、従来のこの種の装置のように、回路電圧が異常上昇して回路破壊を招くといった事態の発生を有効に防止することができる。 【0049】特に、上記の装置では、CPU32により過電圧検出時に上記の処理を行なうようにすることに加え、ハードウエア過電圧検出部31及び非常停止スイッチ34を設け、これらからの信号入力によってもゲートトリガ回路部33から電流短絡部26に指令信号を出力するようにしているので、回路の破壊をより確実に防止することができるという特徴もある。 【0050】つまり、CPU32からの信号出力によってのみ電流短絡部26を作動させるようにしておくと、例えば、CPU32が暴走した場合等に電流短絡部26が適切に作動しない虞れがあるが、上記のようにハードウエア過電圧検出部31が設けられていることで、仮にCPU32が暴走した場合であっても、ハードウエア過電圧検出部31からゲートトリガ回路部33に信号が出力されることにより電流短絡部26が作動する。また、オペレータの判断による非常停止スイッチ34の操作によっても電流短絡部26を作動させることができる。そのため、確実に電流短絡部26を作動させて電圧の上昇を防止することができる。 【0051】なお、上記実施形態で説明した図3及び5に示す回路構成等は、本発明に係る給電装置に適用される回路の一例であってその具体的な構成は本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。 【0052】例えば、上記受電装置21では、電流短絡部26の具体的な構成としてサイリスタ44を適用しているが、電流短絡部26をラッチングリレー回路等から構成するようにしてもよい。但し、ラッチングリレー回路は一旦作動させると自力で復帰できない、つまり放電状態を解除することができず、復帰させるためにはリレーを外部電源を用いて駆動させてやる必要がある。これに対し、サイリスタ44は、モノレール式搬送装置の主電源をオフし、電源ライン39aの電圧を0(V)にすれば自力で復帰することができるため、この点で有利である。 【0053】また、上記受電装置21では、整流器42と電流/電圧変換調整部27の間に電流短絡部26を介設しているが、電流短絡部26の位置は、例えば、電流/電圧変換調整部27と電圧検出部28の間、あるいは電圧検出部28と放電回路部29との間であっても構わない。但し、電流短絡部26をピックアップユニット部25に近い位置に設ける方が受電装置21の多くの部分を保護することができるため有利である。 【0054】 【発明の効果】以上説明したように、本発明は、軌道を移動する移動体に、一定の高周波電流に応じて誘導起電力を起こさせる受電装置を備えた非接触式給電装置において、上記回路の電圧値を検出する検出手段と、この検出手段による検出電圧値が所定の閾値をこえた場合に信号を出力する比較手段と、この比較手段からの信号に応じて回路を短絡するとともに、この短絡状態を自己保持する短絡手段とを設け、回路に断線等が生じた場合には短絡状態を維持することにより回路電圧が高くなるのを抑えるようにしたので、従来のこの種の装置と比較すると、回路電圧の異常上昇に起因した回路破壊をより確実に防止することができる。 【0055】特に、受電装置が受電用のコイルを有するピックアップ部と、上記コイルに接続された整流部と、この整流部に接続されて電圧を調整する電力変換調整部とを有する場合には、上記短絡手段を、上記整流部と電力変換調整部との間に介設するようにすれば、受電装置の出力側回路の多くの部分を保護することができる。 【0056】また、ソフトウエアおよびハードウエアの各比較手段を設けるようにすれば、全ての比較手段が損傷に至らない限りいずれかの比較手段から出力される信号に応じて短絡手段が作動するため、より確実に短絡手段を作動させることができる。 【0057】さらに、上記短絡手段を、上記比較手段からの信号の入力に応じて電流源回路を短絡するサイリスタにより構成するようにすれば、上記短絡手段を簡素な回路構成で得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000010076 【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)6月27日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】小谷 悦司 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−18206 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月22日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−171979 |
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