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【発明の名称】 電気自動車の配線構造
【発明者】 【氏名】川上 泰秀

【要約】 【課題】整備点検時等においてバッテリからの給電線の誤配線を防止する。

【解決手段】床下に配したバッテリ2の正極給電線3および負極給電線4のうち一方を、バッテリケース11の車幅方向の両側面のうちの一方の側面11bから、他方を他方の側面11cからそれぞれ引き出す。引き出した両給電線3、4は、それぞれ左右のフェンダ外板13とフェンダ内板14とで囲まれたタイヤ外周空間15を経由してモータルーム5内に導入する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前後車軸間の床下に配したバッテリの正極給電線および負極給電線のうち一方を、バッテリケースの車幅方向の両側面のうちの一方の側面から、他方を他方の側面からそれぞれ引き出し、引き出した両給電線を、それぞれ左右のフェンダ外板とフェンダ内板とで囲まれる空間を経由してモータルーム内に導入したことを特徴とする電気自動車の配線構造。
【請求項2】 フェンダ外板とフェンダ内板とで囲まれる空間を経由した給電線を当該空間のタイヤセンタよりも相手車軸側の部分からモータルーム内に導入することを特徴とする請求項1記載の電気自動車の配線構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気自動車の駆動用電源(バッテリ)から引き出された給電線の配線構造に関する。
【0002】
【従来の技術】電気自動車においては、図4に示すように、キャビン(1)床下のバッテリ(2)から引き出した正極および負極の給電線(3)(4)を、フロント部分のモータルーム(5)内に配置したコントローラ(6)に接続し、このコントローラ(6)からの出力で前車軸(7)の近傍に配置した駆動モータ(8)を制御駆動している。従来では、正負の給電線(3)(4)をバッテリーケース(11)の前面(11a)から引き出すのが一般的であり、また、通常、コントローラ(6)がモータ(8)近傍の車幅方向中央部に配置されることから、給電線(3)(4)も正極と負極とを一まとめにし、車幅方向中央部を通してコントローラ(6)に接続している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、モータルーム内には、駆動モータやコントローラ以外にも多種多様の補機類が配置され、それらを結線する配線類が複雑に引き回されている。そのため、給電線の識別が難しく、バッテリの整備点検時等において誤配線の可能性があった。
【0004】そこで、本発明は、整備点検時等における給電線の誤配線を防止することのできる電気自動車の配線構造の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、本発明では、前後車軸間の床下に配したバッテリの正極給電線および負極給電線のうち一方を、バッテリケースの車幅方向の両側面のうちの一方の側面から、他方を他方の側面からそれぞれ引き出し、引き出した両給電線を、それぞれ左右のフェンダ外板とフェンダ内板とで囲まれる空間を経由してモータルーム内に導入することとした。
【0006】この場合、フェンダ外板とフェンダ内板とで囲まれる空間を経由した給電線を当該空間のタイヤセンタよりも相手車軸側の部分からモータルーム内に導入するのが望ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1乃至図3に基づいて説明する。
【0008】図1に示すように、本発明では、バッテリケース(11)の両側面(11b)(11c)のうち、一方の側面(11b)から正極給電線(3)を、他方の側面(11c)から負極給電線(4)を引き出す。このバッテリケース(11)は、給電線(3)(4)の引き出し面(両側面11b、11c)を矢印で示す車幅方向に向けて前後車軸間のキャビン(1)床下に設置される。
【0009】図2に示すように、本発明では、バッテリ(2)からの正負の給電線(3)(4)を、それぞれ車体の左右に沿って前方に延ばし、フロントフェンダ内板(13)を貫通させて当該フェンダ内板(13)とフロントフェンダ外板(14)とで囲まれるタイヤ外周空間(15)に導き、その上で再度フェンダ内板(13)を貫通させてコントローラ(6)や駆動モータ(8)(図4参照)を収容するモータルーム(5)内に導入することとした。正負の給電線(3)(4)は、そのうちの一方が左右のタイヤ外周空間(15)の何れか一方の空間に、他方が他方の空間にそれぞれ導入される(図面では正極給電線(3)を車体左側のタイヤ外周空間に、負極給電線(4)を車体右側のタイヤ外周空間に導入した場合を例示する)。なお、図中(17)は、モータルーム(5)を覆うフードである。
【0010】図3に示すように、タイヤ外周空間(15)を経由した給電線(3)(4)は、当該空間(15)の上部で且つタイヤセンタ(O)よりも相手車軸(後車軸)側、すなわちタイヤセンタ(O)よりも後方(タイヤセンタ上も含む)の部分でフェンダ内板(13)を貫通し、モータルーム(5)に導入される。このようにタイヤセンタ(O)の後方からモータルームに導入するのは、コントローラ(6)に最短距離で接続し、かつ接続後も給電線(3)(4)に無理な力が加わらないようにするためである。
【0011】以上の構成から、バッテリ(2)の整備点検時等において給電線(3)(4)をバッテリ端子から取り外す必要がある場合にも、バッテリ端子の正極と負極、並びに正極給電線(3)と負極給電線(4)が左右に離れているため、これらを容易に識別することができ、誤配線の可能性が少なくなる。
【0012】なお、以上の説明では、フロント側にモータルーム(5)を設けた場合を例示しているが、リヤ側、あるいはフロント側とリヤ側の双方にモータルーム設けた場合にも同様に本発明を適用することができる。また、図示のようなフレームレス構造の車体のみならず、フレーム付き構造の車体にも同様に適用することができる。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、バッテリ端子の正極と負極、並びに正極給電線と負極給電線が左右に離れているため、これらを容易に識別することができる。従って、バッテリの整備点検時等における誤配線の可能性が少なくなる。
【出願人】 【識別番号】000002967
【氏名又は名称】ダイハツ工業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)6月27日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】江原 省吾 (外3名)
【公開番号】 特開平11−18201
【公開日】 平成11年(1999)1月22日
【出願番号】 特願平9−172340