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【発明の名称】 レーザー切断装置
【発明者】 【氏名】中野 悦男

【氏名】丸山 要一

【氏名】田之脇 毅

【要約】 【課題】出力の大きいレーザー発振器を用いるレーザー切断装置に於いて、切断時にトーチの速度を変更させる際に、衝撃や振動を発生させることなく短時間で実現し、且つレーザー光路の変形を生じさせることなく安定した状態に保持する。

【解決手段】一対のサドル3aとクロスガーター3bによって走行台車3を構成し、この走行台車3に横行台車7を搭載すると共に該台車7にトーチ10を設けたトーチ台車9を搭載し、更に、レーザー発振器6を載置する。トーチ10とレーザー発振器6の間にレーザー光路17を構成する。第2走行駆動装置12によってトーチ台車9の駆動を行うと共に該装置12の回転をロータリーエンコーダーによって検出し、この検出信号によって第1走行駆動装置4を制御し、走行台車3をトーチ台車9に追従させるように駆動する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1の走行駆動手段を有し走行レールに沿って走行可能に構成された走行台車と、前記走行台車に載置されたレーザー発振器と、前記走行台車に設けられ前記走行レールに対し直交方向に配置された横行レールと、横行駆動手段を有し前記横行レールに沿って横行可能に構成された横行台車と、レーザー切断トーチを有し前記横行台車に対し走行レールに沿った方向に移動可能に搭載されたトーチ台車と、前記トーチ台車を走行レールに沿った方向に駆動する第2の走行駆動手段と、前記レーザー発振器とレーザー切断トーチを結ぶレーザー光路とを有することを特徴とするレーザー切断装置。
【請求項2】 前記走行台車は走行レールに沿って配置され且つ所定の長さを持ったガイド部材を有し、該ガイド部材によってトーチ台車を駆動する第2の走行駆動手段を案内するように構成したことを特徴とする請求項1に記載したレーザー切断装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、切断精度を向上させることが出来るレーザー切断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガスレーザー発振器の出力の増大に伴って加工能力が増大し、従来は加工し得なかった分野のものも加工し得るようになってきた。例えば出力6kwの炭酸ガスレーザー発振器を用いることによって、板厚20mm〜30mmの鋼板であっても切断が可能になってきている。このため、最近では造船メーカー,橋梁メーカー,鉄構メーカー等に於いてレーザー切断装置が採用されつつある。このようなメーカーでは、切断すべき鋼板のサイズ(幅寸法×長さ寸法)も大きくなり、必然的にレーザートーチの移動領域も大きくなっている。
【0003】レーザー光は僅かな広がり角度を持って発振されるため、レーザー発振器からレーザートーチまでの距離(光路長)が変化すると、該トーチから鋼板に向けて照射されるレーザー光の太さが変化する。即ち、レーザー光の焦点位置が鋼板の厚さ方向に変化してゆくこととなり、得られた製品の寸法精度や切断面の品質に悪影響を与える。このため、レーザー発振器を切断装置の台車に載置すると共に、該光路長を一定に維持し得るように構成している。この場合、台車の重量が極めて大きくなって台車の走行速度を変化させる際に俊敏な制御が困難となり、寸法精度や切断面の品質に悪影響を与えるという問題が生じる。
【0004】上記問題を解決するために、レーザー発振器を載置した発振器台車と、レーザートーチを搭載したトーチ台車からなる2台の台車を設けることでトーチ台車の重量を小さくし、該台車の速度を切断すべき図形情報に従って制御すると共に、発振器台車の速度をトーチ台車に追従させるように制御することで、レーザートーチを目的の鋼板を切断するのに最適な速度で移動させるように構成した技術が提案されている(特願平5-179681号)。
【0005】上記レーザー切断装置では、レーザー発振器の重量に関わらず、トーチ台車の速度(レーザートーチの速度)を最適制御することが出来るため、得られた製品の寸法精度及び切断面の品質を向上させることが出来る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記2台の台車からなるレーザー切断装置であっても全く問題がないわけではなく、レーザー発振器とレーザートーチが夫々異なる台車に配置されるため、両台車の平行度にズレが生じた場合、レーザートーチに入射するレーザー光が予め設定された光路から微妙にズレることとなり、切断性能に影響を与えるという問題が生じる。
【0007】本発明の目的は、レーザー切断トーチを搭載したトーチ台車にレーザー発振器の重量の影響を及ぼすことなく、且つレーザー光路にズレを生じさせることのないレーザー切断装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明に係るレーザー切断装置は、第1の走行駆動手段を有し走行レールに沿って走行可能に構成された走行台車と、前記走行台車に載置されたレーザー発振器と、前記走行台車に設けられ前記走行レールに対し直交方向に配置された横行レールと、横行駆動手段を有し前記横行レールに沿って横行可能に構成された横行台車と、レーザー切断トーチを有し前記横行台車に対し走行レールに沿った方向に移動可能に搭載されたトーチ台車と、前記トーチ台車を走行レールに沿った方向に駆動する第2の走行駆動手段と、前記レーザー発振器とレーザー切断トーチを結ぶレーザー光路とを有して構成されるものである。
【0009】上記レーザー切断装置では、第1の走行駆動手段を有する走行台車にレーザー発振器が載置され且つ横行駆動手段を有する横行台車が搭載された横行レールが設置されている。更に、横行台車にはレーザー切断トーチ(以下「トーチ」という)を有し第2の走行駆動手段によって走行レールに沿った方向(走行台車と同一方向)に駆動されるトーチ台車が搭載されており、前記トーチはレーザー光路を介してレーザー発振器と接続されている。
【0010】上記構成に於いて、トーチを走行レールに沿って移動させるトーチ台車及び横行レールに沿って移動させる横行台車はいずれも走行台車上に設置されており、且つ夫々の方向に対応した駆動手段を有している。このため、トーチを移動させる際に、横行台車及びトーチ台車にレーザー発振器の重量が影響を与えることがない。従って、トーチを被切断材の厚さ及び切断すべき形状の情報に対応させて最適な速度で移動させることが出来る。
【0011】またレーザー発振器とトーチを結ぶレーザー光路は走行台車上に形成されるため、トーチ台車と走行台車の間に相対的な速度差が生じた場合であっても、レーザー光路にズレが発生することはなく、切断性能を安定して発揮することが出来る。
【0012】上記レーザー切断装置に於いて、走行台車は走行レールに沿って配置され且つ所定の長さを持ったガイド部材を有し、該ガイド部材によってトーチ台車を駆動する第2の走行駆動手段を案内するように構成することが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、上記レーザー切断装置のいくつかの好ましい実施形態について図を用いて説明する。図1は第1実施例に係るレーザー切断装置の三面図、図2は第2実施例に係るレーザー切断装置の三面図、図3は第3実施例に係るレーザー切断装置の三面図である。
【0014】先ず、図1により第1実施例に係るレーザー切断装置について説明する。
【0015】予め設定された間隔を持って一対の走行レール1がx方向に敷設されている。この走行レール1の側面にラック2が固着され、該ラック2に後述する第1走行駆動手段4のピニオン4a及び第2走行駆動手段12のピニオン12aが噛合している。
【0016】走行台車3は走行レール1に載置され、第1の走行駆動手段となる第1走行駆動装置4に駆動されて該レール1に沿ってx方向に走行可能に構成されている。走行台車3は、予め設定された長さを有し走行レール1上に該レール1に沿って配置された一対のサドル3aと、走行レール1に対して交差する方向に配置され前記サドル3aの端部を互いに連結するクロスガーター3bと、を有する平面視がコ字状或いはロ字状のフレームとして構成されている。
【0017】第1走行駆動装置4は走行台車3を駆動するものであり、充分に大きい出力を持ったモーター(図示せず)と、ラック2と噛合し前記モーターによって駆動されるピニオン4aとを有して構成されている。特に、走行台車3には後述するレーザー発振器6や図示しない排煙装置或いはレーザー発振器6を冷却する冷却装置等の重量物が載置されるため、モーターに掛かる負荷が大きくなる。
【0018】このため、第1走行駆動装置4は、目的の図形を切断する際のx方向の速度の如何に関わらず、加速時及び減速時の時間を永くとってモーターの作用する衝撃を吸収し得るように構成されている。即ち、第1走行駆動装置4の駆動は、後述する第2走行駆動装置12が起動したとき、該駆動装置12を追従するように制御される。
【0019】一方のクロスガーター3bには走行レール1(x方向)と直交方向(y方向)に配置された横行レール5が固定されており、他方のクロスガーター3bには長手方向を走行レール1に対し交差する方向に配置されたレーザー発振器6が載置されている。
【0020】横行レール5には、横行駆動手段となる横行駆動装置8に駆動されて横行レール5に沿ってy方向に横行する横行台車7が搭載されている。横行駆動装置8は横行モーター8aを有しており、図示しないNC装置から伝達された横行信号に対応して横行モーター8aが回転することで、横行台車7をy方向に移動させことが可能である。前記横行台車7にはトーチ10を有し且つ横行台車7に対し相対的に走行レール1と平行なx方向に移動可能に構成されたトーチ台車9が搭載されている。
【0021】トーチ台車9は予め設定された長さを持って構成されており、長手方向が走行レール1と平行に配置されている。そしてトーチ台車9の一方側の端部、即ち、該台車9を横行台車7に搭載したとき、走行台車3から突出する方向の端部にトーチ10が取り付けられている。
【0022】また横行台車7とトーチ台車9の互いに対向する面には直線ガイド機構である一対のリニアガイド11aとベアリング11bが配置されている。そしてリニアガイド11aがトーチ台車9に固定されると共にベアリング11bが横行台車7に固定され、両者が互いに摺動可能に係合することで、トーチ台車9にx方向の力が作用したとき、該台車9は作用した力に応じて横行台車7に対し相対的にx方向に移動することが可能である。
【0023】トーチ台車9は第2走行駆動手段となる第2走行駆動装置12によって駆動されてx方向に走行する。また第2走行駆動装置12の駆動力は、伝達装置13を介してトーチ台車9に伝達される。第2走行駆動装置12は走行台車3に対しx方向に移動可能に設けたキャリッジ14に取り付けられており、該キャリッジ14のx方向への移動を伝達装置13によってトーチ台車9に伝達し得るように構成されている。
【0024】第2走行駆動装置12は、目的の図形を切断する際の速度のx方向の成分に対応してトーチ台車9をx方向に移動させるものであり、x方向の速度に応じて回転するモーター(図示せず)と、ラック2と噛合し前記モーターによって駆動されるピニオン12aと、前記モーターの回転を検出して信号を発生するロータリーエンコーダー(図示せず)を有して構成されている。
【0025】走行台車3のサドル3aには夫々x方向に配置されたガイド部材15が取り付けられており、夫々のガイド部材15にキャリッジ14が移動可能に設けられている。前記ガイド部材15はサドル3aの長手方向であってクロスガーター3bを回避し得る位置に取付られている。
【0026】ガイド部材15の長さは、予め設定された最大切断速度、第1走行駆動装置4による走行台車3の最大切断速度に至る加速時間等を考慮して設計段階で設定される。そしてガイド部材15の長さに対応させてサドル3aの長さが設定される。ガイド部材15は、特に構造を限定するものではないが、直線ガイド機構であるリニアガイドを用いることが可能である。またキャリッジ14にはガイド部材15に係合する係合部材(例えばリニアベアリング)16が取り付けられている。
【0027】伝達装置13はキャリッジ14のx方向への移動をトーチ台車9に伝達する機能を有するものであり、本実施例では伝達フレーム13aを用いて構成している。即ち、伝達フレーム13aは各サドル3aに設けたキャリッジ14を連結して構成され、上面にクロスガーター3bに設けた横行レール5と平行で且つ長さの等しい伝達レール13bが設けられている。またトーチ台車9の端部には伝達レール13bと係合する係合部材13cが設けられており、伝達レール13bと係合部材13cが係合することで、第2走行駆動装置12の駆動力をキャリッジ14及び伝達レール13b,係合部材13cを介してトーチ台車9に伝達することが可能である。
【0028】上記構成に於いて、伝達部材13及びキャリッジ14の重量はガイド部材15,係合部材16を介して走行台車3に伝達され、トーチ台車9の重量は横行台車7に伝達されて支持される。このため、横行台車7をy方向に移動させる横行駆動装置8の負荷、トーチ台車9をx方向に移動させる第2走行駆動装置12の負荷は小さくなる。特に、第2走行駆動装置12に対する負荷は、走行台車3を走行させる第1走行駆動装置4に対する負荷と比較して極めて小さくなり、切断時にトーチ台車9のx方向の速度を変更する場合、極めて短時間で対応することが可能となる。
【0029】レーザー発振器6とトーチ10の間には複数のミラー17a〜17cを有するレーザー光路17が形成されている。前記ミラー17aはレーザー発振器6に支持されており、ミラー17cはトーチ10に支持されている。またミラー17bは、トーチ台車9に固着した図示しないブラケットに支持されている。従って、切断加工時に、トーチ台車9と走行台車3の間で速度差が生じ、レーザー発振器6とトーチ10の間でx方向の距離が変化発生したとき、この変化はミラー17a,17b間で吸収される。
【0030】次に、上記の如く構成したレーザー切断装置を用いて被切断材18を切断する際の動作について説明する。
【0031】本実施例に係るレーザー切断装置は数値制御装置(NC装置)を搭載(図示せず)した所謂NC切断装置として構成されている。従って、予め被切断材18を切断する際の切断速度の情報や目的の図形情報をNC装置に入力して切断動作を開始させると、NC装置から第2走行駆動装置12のモーターに対しx方向の速度に対応したx成分の走行駆動信号が伝達され、同時に横行駆動装置8の横行モーター8aに対しy方向の速度に対応したy成分の横行駆動信号が伝達され、夫々の駆動装置12,8が作動する。
【0032】第2走行駆動装置12の作動が開始すると、キャリッジ14がガイド部材15に沿ったx方向への移動を開始する。キャリッジ14の移動は伝達部材13を介してトーチ台車9に伝達され、該台車9がx方向への移動を開始する。このとき、トーチ台車9が軽量であるため、極めて短時間で伝達されたx方向の速度に到達する。同時に第2走行駆動装置12のロータリーエンコーダーからキャリッジ14の移動方向に応じた信号が発生してNC装置或いは他の制御装置に伝達され、この信号に基づいて第1走行駆動装置4に駆動信号が伝達される。
【0033】また横行駆動装置8の作動が開始すると、横行台車7はトーチ台車9を搭載した状態でy方向への移動を開始する。横行台車7の負担荷重は略トーチ台車9のみであるため、短時間で伝達されたy方向の速度に到達する。従って、トーチ10は、トーチ台車9のx方向への移動と横行台車7のy方向への移動が合成されて目的の図形に対応した軌跡をたどり、この過程でトーチ10を作動させることで、被切断材18を切断することが可能である。
【0034】第2走行駆動装置12の作動に伴って該駆動装置12のロータリーエンコーダーから発生した信号が一定の値に達したとき、第1走行駆動装置4に対し駆動信号が伝達され、走行台車3がx方向への走行を開始する。特に、走行台車3にはレーザー切断装置を有効に機能させるために必要な多くの機器類が載置されており、重量は極めて大きく、速度を変更する際の第1走行駆動装置4に対する負荷は大きくなり、衝撃や振動が発生する虞がある。このため、第1走行駆動装置4は、第2走行駆動装置12の加減速性能の如何に関わらず、走行台車3に衝撃や振動を発生させることのないような加減速性能に設定される。
【0035】従って、走行台車3はトーチ台車9のx方向への移動に追従するすることになり、特に、トーチ台車9が極めて短時間で速度の変更をさせた場合、走行台車3を前記変更に緩やかに対応させて追従させることで、トーチ10の切断性能を良好な状態で発揮させると共に、衝撃や振動を発生させることなく切断面の品質を維持して切断することが可能となる。
【0036】次に、上記の如く構成されたレーザー切断装置に於いて、各サドル3aに取り付けたガイド部材15に案内されるキャリッジ14にズレが生じ、伝達フレーム13aがクロスガーター3bに対し微小角δθ傾斜した場合について説明する。
【0037】伝達フレーム13aがクロスガーター3bに対して傾斜する角度δθは、無制限に大きいものではなく、切断された製品に対する保証精度の範囲内に納まる値である。従って、トーチ台車9は前記傾斜の発生にx方向に僅かに移動する。この移動量は、y方向に於けるガイド部材15の距離と、トーチ台車9に設けた係合部材13cのy方向の間隔に比例することとなり、極めて小さい値となる。そして、トーチ台車9に設けたトーチ10は、前記移動の発生に伴ってx方向に移動する。
【0038】一方、レーザー光路17は走行台車3とトーチ台車9の位置に依存し、伝達フレーム13aの姿勢には無関係である。このため、伝達フレーム13aがクロスガーター3bに対して傾斜した場合であっても、レーザー光路17が変形することがなく、レーザー光は安定した状態でトーチ10に到達する。
【0039】次に、図2により第2実施例に係るレーザー切断装置について説明する。図に於いて、前述の実施例と同一部分には同一の符号を付して説明を省略する(以下同じ)。
【0040】本第2実施例に係るレーザー切断装置は、第2走行駆動装置12の駆動力をトーチ台車9に伝達する機構をチェン或いは歯付ベルト等の伝導部材を用いて構成したものである。
【0041】図に於いて、走行台車3を構成する一方のサドル3aに第2走行駆動装置12によって駆動されガイド部材15に沿って移動するキャリッジ14が設けられている。またキャリッジ14の近傍にはクロスガーター3bと平行にスプライン軸21が回転可能に設けられており、該軸21にピニオン22が固着されると共にプーリ23が軸方向に摺動可能に装着されている。
【0042】ピニオン22はキャリッジ14に固着されたラック24と噛合しており、プーリ23はチェン或いは歯付ベルト等の伝導部材25を介して横行台車7に取り付けたプーリ26と接続されている。またトーチ台車9に固定したリニアガイド11aに沿って図示しないラックが固定されており、該ラックに前記プーリ26と一体的に回転するピニオン(図示せず)が噛合している。
【0043】従って、第2走行駆動装置12に駆動されたキャリッジ14がガイド部材15に沿って移動すると、これに伴ってラック24がx方向に移動してピニオン22を回転させる。この回転によりスプライン軸21,プーリ23,26が回転し、プーリ26と一体化したピニオンからトーチ台車9に固定したラックに駆動力が伝達され、該トーチ台車9はキャリッジ14の移動に伴ってx方向に移動する。
【0044】尚、第2走行駆動装置12の回転を検出して信号を発生し、この信号に基づいて第1走行駆動装置4を駆動することは、前述の第1実施例と同様である。
【0045】上記の如く構成したレーザー切断装置であっても、トーチ台車9を切断時の形のx成分の速度に対応させて駆動することが可能である。
【0046】図3により第3実施例に係るレーザー切断装置について説明する。本第3実施例に係るレーザー切断装置は、第2走行駆動装置12の回転を検出してトーチ台車9をキャリッジ14に同期させて駆動するように構成したものである。
【0047】図に於いて、キャリッジ14を駆動する第2走行駆動装置12に於けるモーターの回転はロータリーエンコーダーによって検出され、検出信号が発生する。横行台車7にはトーチ台車9をx方向に駆動するトーチ台車駆動装置31が設けられている。このトーチ台車駆動装置31は、第2走行駆動装置12から発生する検出信号に基づいて制御され、トーチ台車9をキャリッジ14と同期してx方向に移動させるものである。
【0048】本実施例では、第2走行駆動装置12の動作が開始すると、キャリッジ14がx方向に移動し、同時に第2走行駆動装置12から回転に応じた信号が発生する。前記信号はトーチ台車駆動装置31及び第1走行駆動装置4の駆動信号として機能する。即ち、前記駆動信号を受けたトーチ台車駆動装置31では直ちに作動を開始し、トーチ台車9をキャリッジ14と同期させてx方向に移動させる。また第1走行駆動装置4では、前記駆動信号が一定の値に到達したとき作動を開始し、走行台車3をトーチ台車9に追従させてx方向に移動させる。
【0049】上記の如く構成したレーザー切断装置であっても、トーチ台車9を切断時の形のx成分の速度に対応させて駆動することが可能である。
【0050】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明に係るレーザー切断装置では、トーチを設けたトーチ台車を横行台車に搭載すると共に、該横行台車を走行台車に搭載したので、走行台車にレーザー切断装置を機能させるのに必要な機器類を載置した場合であっても。トーチ台車に作用する重量を小さくすることが出来る。このため、走行台車に作用する重量の如何に関わらず、トーチ台車の速度を短時間で変更することが出来る。
【0051】またトーチをx−y方向に移動させるトーチ台車及び横行台車が走行台車に搭載され、且つレーザー発振器も走行台車に載置されるため、レーザー発振器とトーチの間に形成されるレーザー光路は走行台車上に構成されることとなり、該光路を安定した状態に維持することが出来る。このため、トーチには常に安定した状態でレーザー光が入射し、切断性能の安定化をはかることが出来る。
【0052】またレーザー発振器が走行台車に載置されるため、該レーザー発振器に大きな加速度が作用することがない。このため、レーザー発振器を安定した状態で作動させることが出来る。
【出願人】 【識別番号】000185374
【氏名又は名称】小池酸素工業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)11月12日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】中川 周吉 (外1名)
【公開番号】 特開平11−147192
【公開日】 平成11年(1999)6月2日
【出願番号】 特願平9−310200