| 【発明の名称】 |
鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズル |
| 【発明者】 |
【氏名】キース フレドリック ピッチフォード
【氏名】ジョン スピンク
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| 【要約】 |
【課題】ストリップ鋳造装置から出るストリップの表面にメニスカスマークが形成されるのを防ぐ。
【解決手段】一対の平行な鋳造ロール16間のロール間隙69に金属供給ノズル19を介し溶融金属を導入して、ロール間隙69直上のロール鋳造表面に支持された溶融金属の鋳造溜め68を形成し、鋳造ロール16を回転させてロール間隙69から凝固ストリップ20を下方に送給する。金属供給ノズル19は、炭素を含む耐火材で構成して、下方へ溶融金属の鋳造溜め68へと浸漬させ、鋳造溜め68に浸漬した金属供給ノズル19の少なくとも下部の外面にセラミック被覆100を施して、金属供給ノズル19の耐火材中の炭素を、鋳造溜め68中の酸素含有化合物に接触することから保護し、セラミック被覆100を比較的高融点の材料と比較的低融点の材料との2相で構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一対の平行な鋳造ロール間のロール間隙に金属供給ノズルを介し、マンガン/珪素キルド鋼である溶融金属を導入して、ロール間隙直上のロール鋳造表面に支持された溶融金属鋳造溜めを形成し、鋳造ロールを回転させてロール間隙から凝固ストリップを下方に送給する、鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズルにおいて、炭素を含む耐火材で構成され且つ溶融金属の鋳造溜めに浸漬される金属供給ノズルの少なくとも下部の外面にセラミック被覆を施して、金属供給ノズルの耐火材中の炭素を、鋳造溜め中の酸素含有化合物に接触することから保護し、セラミック被覆を比較的高融点の材料と比較的低融点の材料との2相で構成することを特徴とする、鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズル。 【請求項2】 比較的低融点の相を、(a)1100℃を越える温度で塑となり、予熱又は/及び鋳造作業中での被覆での応力除去を促進するパイロプラスティック材料、(b)融点温度が1500℃位である混合物、Al2O3+MnO2+SiO2、(c)融点温度が1300〜1400℃位である混合物、Al2O3+MgO+3SiO2、(d)菫青石、即ち、2MgO・2Al2O3・5SiO2のうちのいずれか1つ又はそれ以上で構成した、請求項1に記載の鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズル。 【請求項3】 被覆の比較的低融点の相が、被覆の浸透性を抑える結合剤、接着剤、凝集性接着剤のうちのいずれか1つ又はそれ以上として働く、請求項1又は2に記載の鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズル。 【請求項4】 比較的高融点の相をAl2O3、MgO、ZrO2のうちのいずれか1つ又はそれ以上で構成した、請求項1乃至3のいずれかに記載の鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズル。 【請求項5】 比較的高融点の相が被覆の腐食/浸出抵抗に役立つ、請求項1乃至4のいずれかに記載の鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズル。 【請求項6】 比較的高融点の相が被覆組成の少なくとも70重量%を成す、請求項1乃至5のいずれかに記載の鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズル。 【請求項7】 比較的高融点の相が被覆組成の90重量%位である、請求項6に記載の鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズル。 【請求項8】 比較的高融点の相が1800℃を越える融点を有する、請求項1乃至7のいずれかに記載の鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズル。 【請求項9】 比較的高融点の相が2000℃を越える融点を有する、請求項8に記載の鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズル。 【請求項10】 被覆を施される耐火ノズルの外表面を、被覆施工前に炎加熱で高温にする等で脱炭する、請求項1乃至9のいずれかに記載の鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズル。 【請求項11】 被覆を炎スプレー又はプラズマスプレーで施す、請求項1乃至10のいずれかに記載の鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズル。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズルに関する。 【0002】 【従来の技術】双ロール鋳造装置で連続鋳造することにより金属ストリップを鋳造することが公知である。この技術では、冷却されて相反方向に回転する一対の水平鋳造ロール間に溶融金属を導入し、動いているロール表面上で金属殻を凝固させ、ロール間隙にてそれら金属殻を合体させ、凝固したストリップ品としてロール間隙から下方ヘ送給する。本明細書では、「ロール間隙」という語はロール同士が最接近する領域全般を指すものとする。溶融金属は取鍋から1つ又は一連の小容器へと注がれ、更にはそこからロール間隙上方に位置した金属供給ノズルに流れてロール間隙へと向かい、その結果、ロール間隙直上のロール鋳造表面に支持される溶融金属の鋳造溜めを形成することができる。通常、この鋳造溜めの端は、ロール端面に摺動係合して保持されて鋳造溜めの両端からの溢流を防ぐ側部堰又は側部プレートで構成されるが、電磁バリヤ等の代替手段も提案されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】双ロール鋳造は、冷却によって急速に凝固する非鉄系金属にはある程度の成功をおさめているが、鉄系金属の鋳造技術に適用するにはいろいろ問題が生じている。双ロール鋳造機でアルミニウムキルド鋼を鋳造する場合に特に生じる問題は、鋳造温度で非常に安定していて還元できないアルミネート等を含む固形含有物を溶融金属に生じやすいことである。このような含有物はストリップの表面品質に影響を及ぼし得るのみならず、金属供給システムにおける小さな鋳造路を閉塞しがちである。この点に鑑み、本出願人らのニュージーランド特許出願第270147号に記述されているように代替物としてマンガン/珪素キルド鋼を用いるようになった。しかしながら、そのような珪素/マンガンキルド鋼はアルミニウムキルド鋼よりも酸素含有量が遥かに高いので、炭素を含む耐火材で形成された金属供給ノズルが鋳造溜めに漬かる鋳造装置では問題が生じることが予想される。即ち、漬浸した金属供給ノズル中の炭素と鋳造溜めの溶融金属中の酸素含有化合物との間の還元反応により生じる一酸化炭素で鋳造溜めが乱され、その乱れにより鋳造溜めに不連続な波が形成され、鋳造ストリップのストリップ表面に窪みとなって現れてしまう。このような欠陥は一般にメニスカスマーク(meniscus marks)と呼ばれる。更に又、金属供給ノズルの耐火材からの炭素浸出が高まってしまう。 【0004】珪素/マンガンキルド鋼が1600〜1700℃の通常の鋳造温度で50〜155ppmの酸素含有量を持つのに対し、アルミニウムキルド鋼の酸素含有量は全般に10ppm以下であるため、珪素マンガンキルド鋼の鋳造を試みる際には炭素浸出が非常に大きな問題となる。酸素含有量が多いということは酸素含有化合物の含有量が多いということであって、これらはコアノズル内で炭素に晒されたときに還元しやすい。 【0005】本出願人らの国際出願PCT/AU96/00244は、鋳造作業の少なくとも開始時に珪素/マンガンキルド鋼の溶鋼に硫黄を、制御して添加することを提案している。しかしながら、制御して硫黄を鋼に添加することは工程を複雑にし、硫黄含有量の多い鋼となってしまい、これはいかなる市場でも全般に受け入れられ得ない。 【0006】本発明によれば、鋳造溜め中にガスが発生する問題を避けるため、鋳造溜め中の酸素から金属供給ノズルの耐火材中の炭素を保護することができる表面被覆が金属供給ノズルに施される。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、一対の平行な鋳造ロール間のロール間隙に金属供給ノズルを介し、マンガン/珪素キルド鋼である溶融金属を導入して、ロール間隙直上のロール鋳造表面に支持された溶融金属鋳造溜めを形成し、鋳造ロールを回転させてロール間隙から凝固ストリップを下方に送給する、鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズルにおいて、炭素を含む耐火材で構成され且つ溶融金属の鋳造溜めに浸漬される金属供給ノズルの少なくとも下部の外面にセラミック被覆を施して、金属供給ノズルの耐火材中の炭素を、鋳造溜め中の酸素含有化合物に接触することから保護し、セラミック被覆を比較的高融点の材料と比較的低融点の材料との2相で構成することを特徴とする、鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズルが提供される。 【0008】被覆の比較的低融点の相は、被覆の浸透性を抑える結合剤として働くことができる。接着剤及び/又は凝集性接着剤として働くこともできる。 【0009】比較的低融点の相は1100℃を越える温度で塑となるようパイロプラスティックであってもよい。これにより、予熱又は/及び鋳造作業中での被覆での応力除去が促進される。 【0010】比較的低融点の相は、融点温度が1500℃位である混合物、Al2O3+MnO2+SiO2であってよい。 【0011】又は、比較的低融点の相は、融点温度が1300〜1400℃位である混合物、Al2O3+MgO+3SiO2であってもよい。 【0012】更に又、比較的低融点の相は、菫青石、即ち、2MgO・2Al2O3・5SiO2であってもよい。 【0013】比較的高融点の相は被覆の腐食/浸出抵抗に役立つことができる。好ましくは、比較的高融点の相が被覆組成の少なくとも70重量%を成す。比較的高融点の相が被覆組成の90重量%位であってもよい。 【0014】比較的高融点の相は1800℃を越える融点を有することができ、好ましくは2000℃を越える融点を有することができる。 【0015】好ましくは、比較的高融点の相はAl2O3、MgO、又はZrO2で構成することができる。 【0016】好ましくは、被覆を施される耐火ノズルの外表面を脱炭する。例えば、被覆施工前に炎加熱で高温にする等で脱炭することができる。脱炭は被覆される表面付近の炭素を減らすだけでなく、表面をより多孔にもするので、被覆の比較的低融点の相がより浸透しやすくなり、耐火表面への被覆の接着が改善される。 【0017】被覆は炎スプレー又はプラズマスプレーで施すことができる。 【0018】 【発明の実施の形態】本発明を更に充分に説明するため、添付図面を参照して特定の実施の形態への適用を詳細に説明する。 【0019】図1〜図6は本発明の実施の形態の一例を示すもので、図示した鋳造装置は工場床12から立上がった主機械フレーム11を有する。主機械フレーム11が支持する鋳造ロール台車13はアセンブリステーション14と鋳造ステーション15との間を水平に移動可能である。鋳造ロール台車13が担持する一対の平行な鋳造ロール16には、鋳造時に取鍋17から分配器18と金属供給ノズル19とを介して溶融金属が供給される。鋳造ロール16は水冷されているので、動いているロール表面に金属殻が形成されロール間隙69にて合わされて、ロール出口で凝固ストリップ20が造られる。この凝固ストリップ20を主コイラ21に送って、次いで第2コイラ22に送給し得る。容器23が鋳造ステーション15に隣接して主機械フレーム11に取付けられているので、溶融金属を分配器18の溢れ口24を介して容器23へと逃すことができる。 【0020】鋳造ロール台車13を構成する台車フレーム31がホイール32によりレール33に載り、レール33は主機械フレーム11の一部に沿って延びているので、鋳造ロール台車13全体がレール33に移動可能に載っていることになる。台車フレーム31が担持する一対のロールクレードル34に鋳造ロール16が回転可能に取付けられる。鋳造ロール台車13をレール33に沿って移動させることができる複動油圧ピストンシリンダ装置39は鋳造ロール台車13の駆動ブラケット40と主機械フレーム11との間に接続されて、鋳造ロール台車13をアセンブリステーション14から鋳造ステーション15へ、又その逆へ移動させることができるようになっている。 【0021】鋳造ロール16は電動モータのロール駆動軸41と台車フレーム31上のトランスミッションとを介して相反方向に回転される。鋳造ロール16の銅製周壁に形成され縦方向に延び周方向に離間した一連の水冷通路には、回転グランド43を介して水冷ホース42に接続されたロール駆動軸41内の水冷導管からロール端を介し冷却水が供給される。鋳造ロール16の典型的な大きさは径が約500mmで、最大2m幅の凝固ストリップ20を造れるよう長さを最大2mにすることができる。 【0022】取鍋17は全く従来の構成であって、天井クレーンからヨーク45を介し支持されており、高温金属受けステーションから定位置へと移すことができる。取鍋17に取付けられたストッパロッド46をサーボシリンダにより動かすことによって、溶融金属を取鍋17から出口ノズル47と耐火シュラウド48を介して分配器18へと流すことができる。 【0023】分配器18は、防食ライニングを備えた高アルミナキャスタブル等の耐火材料で造られた広皿状のものである。分配器18の一側は取鍋17からの溶融金属を受け、又、前記した溢れ口24を備えている。分配器18の他側には縦方向に離間した一連の出口開口52が備えられている。分配器18下部を担持する取付ブラケット53は分配器18を台車フレーム31に取付けるためのものであって、台車フレーム31の位置合わせペグ54を受けて分配器18を正確に位置決めするようになっている。 【0024】金属供給ノズル19はアルミナグラファイト耐火材料で造られた2つの同形の半部で形成され、端同士を合わせ保持されて完全なノズルを構成する。図5及び図6は、取付ブラケット60で台車フレーム31に支持される金属供給ノズル半部19Aの構成を示している。金属供給ノズル半部19Aの上部には外方に突出する側部フランジ55が形成されて取付ブラケット60上に位置する。 【0025】各金属供給ノズル半部19Aはほぼトラフ状であって、金属供給ノズル19は分配器18の出口開口52から流下する溶融金属流65を受ける上方に開いたノズルトラフ61を形成する。ノズルトラフ61は長手方向の側壁62と端壁70との間に形成され、金属供給ノズル半部19Aの2つの平らな端壁80で両端間を横方向に仕切られると見なすことができ、それら端壁80を合わせて完全なノズルとされる。ノズルトラフ61底部を閉じる水平な床63は、面取りした底隅部81で側壁62と合わされる。金属供給ノズル19の底隅部81には、ノズル長手方向に沿って一定間隔で配した、長手方向に離間する細長長孔状の側部開口64を備える。側部開口64は、溶融金属をほぼノズルトラフ61の床63の高さで出すよう配置されている。 【0026】金属供給ノズル半部19A外端には、端壁70を越えて外方に延びて、別々の溶融金属流65を鋳造溜め68の「三重点」域、即ち、2つの鋳造ロール16と側部堰板56とが会する鋳造溜め68の域に向かわせる、端形成部87を設ける。溶融金属を三重点域に向かわせる目的は、これらの域で溶融金属の過早凝固による「スカル」(skulls)の形成を防ぐことである。 【0027】溶融金属は一連の垂直に自由落下する溶融金属流65として分配器18の出口開口52からノズルトラフ61底部に落下する。溶融金属がこのノズルトラフ61から側部開口64を介して流出し、鋳造ロール16間のロール間隙69上方に支持された鋳造溜め68を形成する。鋳造溜め68を鋳造ロール16端で囲込むのが一対の側部堰板56であり、それらは鋳造ロール16の端部57に当てて保持されている。側部堰板56は窒化硼素等の強耐火材料で造られ、板ホルダ82に取付けられる。板ホルダ82は一対の流体圧シリンダ装置83の作動により可動であって、側部堰板56を鋳造ロール16端に係合させて溶融金属の鋳造溜め68の端クロージャを形成する。 【0028】鋳造作業では、金属流を制御することにより、金属供給ノズル19下端が鋳造溜め68に浸漬する高さに鋳造溜め68を保持し、金属供給ノズル19の、二連の水平方向に離間した側部開口64を鋳造溜め68の表面のすぐ下に配置する。溶融金属は、鋳造溜め68表面のすぐ近くで鋳造ロール16冷却表面に衝突するよう、側部開口64を介し鋳造溜め68表面の全般に近くで側方外方を向いた2つの噴出流として流出する。このことにより、鋳造溜め68のメニスカス域に供給される溶融金属流65の温度が最大となり、ストリップ表面での割れやメニスカスマークの形成が大幅に減少することが見出された。 【0029】例示した装置では鋳造溜め68の高さを金属供給ノズル19のノズルトラフ61の床63面より上の、ノズルトラフ61内の金属レベルとほぼ同じ高さにすることができる。こうした状況では安定した鋳造溜め68を得ることができ、側部開口64を十分な角度に下方に向ければ、静かな鋳造溜め68表面を得ることができる。しかしながら、被覆されていないアルミナグラファイト製の金属供給ノズル19を用いた場合、鋳造溜め68中の酸素含有化合物と金属供給ノズル19の浸漬底端中の炭素との間の還元反応により一酸化炭素の泡が形成されることによって静かな溜め状態が乱され得ることが判明している。 【0030】金属供給ノズル19は主にアルミナグラファイトで造られる。典型的には、その組成は、58%程のAl2O3、32%程の炭素、そして5%の二酸化ジルコニウムZrO2である。この耐火材料は幾分多孔性であって、その結果、鋳造溜め68に晒されたノズル表面から耐火材料のかなりの深さに亘り、鋳造溜め68中の酸素含有化合物からの酸素が耐火材料中の炭素と反応し得、珪素/マンガンキルド鋼の高酸素含有量により耐火材料から炭素が広範に浸出して、鋳造溜め68に一酸化炭素の泡を生じ、それが鋳造ストリップのメニスカスマークとなることが判明している。本図示例によれば、この問題は、金属供給ノズル19の底端外面を、多孔性の耐火材料にしっかりと結合し得、鋳造溜め68の酸素から耐火材料中の炭素を保護し得るセラミック被覆100で被覆することにより回避される。 【0031】図5及び図6は、例示した金属供給ノズル半部19Aの底端に施される適宜のセラミック被覆100を示している。一酸化炭素の泡は主にノズル外面で発生することが判明しているので、金属供給ノズル19の浸漬部全体を保護する高さまで外部被覆を施せば十分である。しかしながら、本発明の範囲内では、金属供給ノズル19のノズル外面全体を被覆することや、金属供給ノズル19の内外面全体を完全に被覆して、金属供給ノズル19を介して鋳造溜め68に流入する溶融金属流65から金属供給ノズル19の耐火材料を完全に保護することも可能である。 【0032】セラミック被覆100は、主にAl2O3から構成される高融点相と、MnO2から又は混合物Al2O3+MnO2+SiO2から構成できる低融点相とで構成できる。又は、低融点相を混合物Al2O3+MgO+SiO2で構成することもできるし、菫青石、即ち、2MgO・2Al2O3・5SiO2で構成することもできる。いずれの場合も、高融点相は全組成の少なくとも70重量%とすべきであり、好ましくは90%程とする。 【0033】高融点相が保護と腐食/浸出抵抗とを提供する。低融点相は、被覆の浸透性を抑え、多孔性耐火表面を浸透して表面の良結合性を促進する結合剤として作用する。低融点相は、鋳造中の被覆の応力軽減を提供するよう、1100℃を越える温度で塑となるパイロプラスティックでもよい。 【0034】金属供給ノズル19の外面は、セラミック被覆100を施す前に炎加熱で脱炭するのが望ましい。これにより、被覆すべき表面の多孔性が高まり、比較的低融点の結合剤が良好に表面中に浸透して良好な結合を促進する。それにより、炭素が鋳造溜め68中の酸素と反応する可能性が減りもする。セラミック被覆100は、適宜成分の密な混合物としての粉末供給材料を炎スプレー又はプラズマスプレーで施すことができる。 【0035】以上説明し示した、鋼ストリップ連続鋳造装置の溶融金属溜めへと溶融金属を供給する金属供給ノズルは、単に例示のためのものであって、本発明がそれらの詳細に限定されないのは勿論である。ここで述べられた全ての新規特徴及びそれらの組み合わせに及ぶ、修飾や改変も本発明の範囲を逸脱することなく可能であると理解すべきである。 【0036】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、鋳造溜め中の酸素から金属供給ノズルの耐火材中の炭素を保護することができる表面被覆を金属供給ノズルに施すことにより、金属供給ノズル中の炭素と鋳造溜めの溶融金属中の酸素含有化合物との間の還元反応による一酸化炭素等のガスが鋳造溜め中に発生することを回避し得、鋳造溜めの乱れを抑えて、ストリップの表面にメニスカスマークが形成されるのを防ぐことができるという優れた効果を奏し得る。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000099 【氏名又は名称】石川島播磨重工業株式会社 【識別番号】591088364 【氏名又は名称】ビーエイチピー スティール (ジェイエルエイ) プロプライエタリ リミテッド 【氏名又は名称原語表記】BHP STEEL (JLA) PTY.LTD.
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)6月5日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】山田 恒光 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−28551 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)2月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−157745 |
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