| 【発明の名称】 |
ビレットクランプ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】大川 進
【氏名】松尾 義一
【氏名】藤井 浩
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| 【要約】 |
【課題】不(難)燃性作動油の使用範囲内の作動圧にて、且つシリンダ寸法を溶接性能及び機器配置上支障のない大きさに納めることを可能にしたビレットクランプ装置を提供する。
【解決手段】固定フレーム2と、固定フレーム2に支持されたクランプシリンダ1と、固定フレーム2に取り付けられ、クランプシリンダ1を垂直に駆動させるためのガイド3と、クランプシリンダ1に駆動されてビレットをクランプする機械式倍力機構11とを備えたものである。クランプ機構として、機械式倍力機構11を採用したことにより、クランプ力発生源(ハイドローリック圧力供給装置及びクランプシリンダ)の小容量化・低吐出圧力化が可能になっている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 固定フレームと、該固定フレームに支持されたクランプシリンダと、前記固定フレームに取り付けられ、前記クランプシリンダを垂直に駆動させるためのガイド部材と、前記クランプシリンダに駆動されてビレットをクランプする機械式倍力機構とを備えたことを特徴とするビレットクランプ装置。 【請求項2】 前記クランプシリンダを駆動するためのハイドローリック圧力供給装置を備え、そして、前記ハイドローリック圧力供給装置は、前記機械式倍力機構のクランプ開放位置とクランプ位置との間のアクチュエータ作動のためのアキュムレータを備えたことを特徴とする請求項1記載のビレットクランプ装置。 【請求項3】 前記ハイドローリック圧力供給装置は、前記クランプシリンダの駆動位置を検知し、その検知信号に基づいて圧力を制御して、所定の狭圧力を保持することを特徴とする請求項2記載のビレットクランプ装置。 【請求項4】 前記ハイドローリック圧力供給装置は、熱鋼片をクランプする場合には、クランプ状態下における加熱・溶融過程と突き合わせ接合過程の各々において、その流量及び圧力を制御することを特徴とする請求項2記載のビレットクランプ装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は圧接式溶接機のビレットクランプ装置、特に、ビレット、圧延材、大断面鋼片等を被溶接物とする圧接式溶接機(特にフラッシュバット溶接機)のクランプ機構に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の圧接式溶接機(特にフラッシュバット溶接機)におけるビレットクランプ装置は、次の従来例に示す如く、アクチュエータの押圧力と狭圧力は1:1(直動式)か或いは固定倍率(リンクアーム式)であった。 (従来例1.) 日本鋼管工事(株)製 レール溶接機(利用状態:現在JR及び私鉄で利用) 倍力率:1:1(固定倍率)、直動式(従来例2.) 旧ソ連製 K−355(型名) レール溶接機(同 上) 倍力率:1:10(固定倍率)、リンク式(従来例3.) SCHLATTER 社製・BROWN BOVERI 社製 熱間ビレット溶接機 倍力率:1:1(固定倍率)、直動式【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来の直動式のクランプ方式において、大断面鋼片をクランプする場合には、所要狭圧力が大きくなるために、シリンダボア径を非常に大きくしなければならず、その結果、給電クランプ間隔が広がってしまい(特に、フラッシュバット溶接の場合は、このことが溶接に悪影響を及ぼす。)機器の構成が非常に困難となる。これを避けるためには、ハイドローリックの作動圧力を上げることも有効であり、実際(従来例1)のレール溶接機では700kgf /cm2 の作動圧としている。しかし、現在210kgf /cm2 を超える作動圧にした場合には、不燃性(難燃性)作動油を使用することができない。ひるがえって、鉄鋼設備、特に熱材を扱う設備においては安全の目的から作動油は、不燃性(難燃性)としている。 【0004】また、従来例2のビレットクランプ装置においては、図5に示されるように、リンクアーム式の機械式倍力機構を備えているが、その倍率が1:10の固定式であり、そして、リンクアーム51は油圧シリンダ52により駆動されるが、固定フレームと移動ガイドを備えていないために、油圧シリンダ52が被クランプ材側に移動してしまう、という弊害があった。 【0005】本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、不(難)燃性作動油の使用範囲内の作動圧にて、シリンダ寸法を溶接性能及び機器配置上支障のない大きさに納めることを可能にし、且つ、被クランプ材の自動調心機能を備えたビレットクランプ装置を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】 (1)本発明に係るビレットクランプ装置は、固定フレームと、固定フレームに固定された支持されたクランプシリンダと、固定フレームに取り付けられ、クランプシリンダを垂直に駆動させるためのガイドと、クランプシリンダに駆動されてビレットをクランプする機械式倍力機構とを備えたものである。例えば鋼片をクランプして狭圧支持下で接合して鋼片両端部を加熱・溶融し、相互に押圧して突き合わせて接合する場合に、押圧時にクランプ部にすべりを生じさせないための所要狭圧力を発生するためにはクランプ機構が必要であるが、本発明においては、そのクランプ機構として、機械式倍力機構を採用したことにより、クランプ力発生源(ハイドローリック圧力供給装置及びクランプシリンダ)の小容量化・低吐出圧力化を可能にしている。また、本発明において、クランプシリンダは固定フレームに支持されており、この固定フレームに取り付けられたガイドに沿って垂直に移動する。このことにより、機械式倍力機構のクランプ部は左右対称に開閉し、被クランプ材の多少の芯ずれは自動的に調心される。 (2)本発明に係るビレットクランプ装置は、上記(1)の装置において、クランプシリンダを駆動するためのハイドローリック圧力供給装置を備え、そして、ハイドローリック圧力供給装置は、機械式倍力機構のクランプ開放位置とクランプ位置との間のアクチュエータの高速作動のためのアキュムレータを備えている。本発明においては、このようなアキュムレータをハイドローリック圧力供給装置に組み込んだことにより、ハイドローリック圧力供給装置のポンプ容量の小容量化を可能にしている。 【0007】(3)本発明に係るビレットクランプ装置のハイドローリック圧力供給装置は、上記(2)の装置において、クランプシリンダの駆動位置を検知し、その検知信号に基づいて圧力を制御して、所定の狭圧力を保持する。本発明においては、クランプシリンダの駆動位置に応じてハイドローリック圧力供給装置の圧力を制御して、常時、任意の一定の狭圧力を保持するようにしたので、安定した保持力が得られる。 (4)本発明に係るビレットクランプ装置のハイドローリック圧力供給装置は、上記(2)の装置において、熱鋼片をクランプする場合に、クランプ状態下における加熱・溶融過程と突き合わせ接合過程の各々において、その流量及び圧力を制御するものである。このため、熱鋼片をクランプする場合、狭圧力による熱鋼片の塑性変形が最小になる。 【0008】 【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態に係るビレットクランプ装置の側面図であり、これはフラッシュバット溶接機に適用した場合の例について示されている。なお、図1の左側はクランプ時の状態を示し、右側は解放時の事態を示している。図1のビレットクランプ装置は、クランプシリンダ1、このクランプシリンダ1を支持する固定フレーム2、固定フレーム2に取り付けられたガイド3、及び機械式倍力機構11を備えている。その機械式倍力機構11は、支点12、アーム13、支点14、アーム15、支点16及びアーム17から構成されており、これらは左右対称に配置されている。支点12は、固定フレーム2に取り付けられたガイド3により案内される。そして、左右のアーム17の端部にはクランプホルダー18がそれぞれ取り付けられており、1対のクランプホルダー18がビレット20をクランプする。 【0009】図2は図1のビレットクランプ装置の機械式倍力機構11の模式図である。シリンダ押圧力F0 とクランプ力F2 との間の増幅率は次式で表わされる。 【0010】 【数1】
【0011】従って、F0 ,F2 の相関をグラフで表わせば、図3に示されるtan 関数曲線となり、原理的には無限大に力の増幅が可能である。本実施形態においては、この機械式倍力機構11により力の増幅率8倍〜45倍の範囲を使用範囲とすることにより、従来の直動式クランプの場合、可燃性作動油で700kgf/cm2 の油圧源で、シリンダボア径φ52.5cmが必要であったものが、不燃性作動油210kgf/cm2 の油圧源で、φ25.0cmとすることができた。 【0012】図4は図1及び図2のクランプシリンダを駆動するためのハイドローリック圧力供給装置の構成を示したブロック図である。このハイドローリック圧力供給装置は、図示のように、シリンダロッド位置センサ31、フィードバック制御用流量制御弁32、フィードバック制御用圧力制御弁33、アキュムレータ34及び複合ポンプ35を備えている。 【0013】本実施形態においては、クランプシリンダ1の空走(開放位置〜クランプ位置)時の作動速度をポンプ容量を大きくしないで速くするためにアキュムレータ34が設けられている。また、この倍力機構は、原理的には、幾何学的な関係からtan 関数曲線特性(図4参照)となり、無限大まで増幅可能であるが、・被クランプ材の塑性変形を最小にする。 ・装置の機械強度に制約がある。 ということから、最適な増幅率に制御することが望ましい。このため、クランプシリンダ1のロッド位置をシリンダロッド位置センサ31で検知し、これにより、フィードバック制御用流量制御弁32及びフィードバック制御用圧力制御弁33を制御することにより、シリンダストロークの全長にわたって任意の最適な圧力(クランプ力)に制御できる。 【0014】また、熱鋼片をクランプする場合狭圧力により熱片が塑性変形(つぶされてへこんでゆく)してしまうおそれがある。この変形量を最小にする目的で、本実施形態ではフラッシュバット溶接の各段階でその都度必要十分なクランプ力・クランプ速度に切替えられるよう次の方式をとった。 【0015】 (段階1) 動作 解放位置→クランプ位置 所要クランプ速度 大 所要クランプ力 小 適用 複合ポンプ35は大・小の2台(35a,35b)運転 アキュムレータ34の使用 フィードバック制御用流量制御弁32→流量大(段階2) 動作 クランプ中・フラッシュ(加熱・溶融)過程 所要クランプ速度 小 所要クランプ力 小 適用 複合ポンプ5は小容量ポンプ35aのみ運転 アキュムレータ34は不使用 フィードバック制御用流量制御弁32→流量小 フィードバック制御用圧力制御弁33→シリンダ位置にあわせクラン プ力が小で一定となるよう制御する。 【0016】 (段階3) 動作 クランプ中・アプセット(突き合わせ)過程 所要クランプ速度 小 所要クランプ力 大 適用 複合ポンプ5は小容量ポンプ35aのみ運転 アキュムレータ34は不使用 フィードバック制御用流量制御弁32→流量小 フィードバック制御用圧力制御弁33→必要クランプ力まで増大させ る。 (段階4) 動作 クランプ→解放 所要クランプ速度 大 所要クランプ力 小(アンクランプ力) 適用 複合ポンプ35は大・小の2台(35a,35b)運転 アキュムレータ34の使用 フィードバック制御用流量制御弁32→流量大【0017】 (段階5) 動作 解放にて待機 所要クランプ速度 − 所要クランプ力 小(解放位置保持のため) 適用 複合ポンプ35は大・小の2台(35a,35b)をアキュムレータ 34のチャージ終了まで運転し、チャージ後は小容量ポンプ35bの み運転【0018】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、ビレット等をクランプする機構として機械式倍力機構を採用したことにより、不(難)燃性作動油の使用範囲内の作動圧にて、クランプ力発生源(ハイドローリック圧力供給装置及びクランプシリンダ)の小容量化・省能化を可能にしており、このため、クランプシリンダの寸法を溶接性能及び機器配置上支障のない大きさに納めることができる。更に、クランプシリンダは固定フレームに支持されており、この固定フレームに取り付けられたガイドに沿って垂直に移動するので、機械式倍力機構のクランプ部は左右対称に開閉し、被クランプ材の多少の芯ずれは自動的に調心される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004123 【氏名又は名称】日本鋼管株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)6月17日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】佐々木 宗治 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−5116 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月12日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−159346 |
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