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【発明の名称】 ロ―ルスタンドのためのロ―ル
【発明者】 【氏名】ハンス・ゲオルク・ハルトウング

【氏名】ルートヴィッヒ・ヴァインガルテン

【要約】 【課題】ロール軸が軸方向に摺動可能な様式の、少なくとも一つのロールリングを上方に備えているロール軸を有しているロールスタンドのためのロールを提供すること【解決手段】 外方のロールリング4;104によって囲繞されている、内方に存在しているロール構造部分2,3;102,103の少なくとも二つの表面5,6;105,106が軸方向で互いに180°ずらされている湾曲した輪郭を備えていること

【解決手段】外方のロールリング4;104によって囲繞されている、内方に存在しているロール構造部分2,3;102,103の少なくとも二つの表面5,6;105,106が軸方向で互いに180°ずらされている湾曲した輪郭を備えていること
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ロール軸を有しており、このロール軸上に少なくとも一つのロールリングを備えていて、かつロール軸が軸線方向に摺動可能な様式の、ロールスタンドのためのロールにおいて、外方のロールリング(4;104)によって囲繞されている、内方に存在しているロール構造部分(2,3;102,103)の少なくとも二つの表面(5,6;105,106)が軸方向で互いに180°ずらされている湾曲した輪郭を備えていることを特徴とするロール。
【請求項2】 ロール軸(2;102)および/またはロールリング(3,4)が軸方向で摺動可能であることを特徴とする請求項1に記載のロール。
【請求項3】 ロール軸(2)と内方のロールリング(3)或いはこの内方のロールリング(3)の外表面と外方のロールリング(4)の内表面が湾曲した輪郭を備えていることを特徴とする請求項1に記載のロール。
【請求項4】 ロールリング(3,4)が一部分から或いは多部分から成ることを特徴とする請求項1から3までのいずれか一つに記載のロール。
【請求項5】 内面が輪郭を付されているロールリング(3)の上に設けられている外方のロールリング(4)が円筒形の形状を有していることを特徴とする請求項1から4までのいずれか一つに記載のロール。
【請求項6】 互いに向き合った、湾曲した輪郭を付されている表面(105,106)が形状一体的に互いに係合し合うように形成されていることを特徴とする請求項1から4までのいずれか一つに記載のロール。
【請求項7】 湾曲した輪郭を付されている表面(105,106)がねじ山(12)を備えていることを特徴とする請求項5に記載のロール。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ロール軸を有しており、このロール軸上に少なくとも一つのロールリングを備えている、ロール軸が軸線方向に摺動可能な様式の、ロールスタンドのためのロールに関する。
【0002】この際、ストリップを圧延するためのロールスタンドは二重式、四重式或いは六重式ロールスタンドである。
【0003】
【従来の技術】ストリップの仕上げの際、厚みおよび品質はロール間隙によって定まる。荷重の下に生じるロール間隙の正確な輪郭は、いろいろな影響値によって左右される。これらの影響値としては、ワークロールの摩耗、ロールシステムの弾性的な変形、ロール摩耗(クラウン)並びにロール胴中央部とロール胴縁部間におけるロール胴の不均一な加熱による熱クラウンがあげられる。調節部材による輪郭の調節が行なわれない場合、ワークロールのクラウンは被圧延材通板が増大するに伴って絶えず増大し、このように変化する熱クラウンによりロール輪郭がますます標準輪郭、例えば放物線輪郭から相違してくる。
【0004】圧延工程の間の実際形状の標準形状からの相違を制御するために、一部分から成るワークロール対と或いは中間ロール対を、ロール胴が軸線平行な直線と異なって湾曲された輪郭を有し、この輪郭がロール胴の全長にわたって延在し、その際ロールが反対方向に軸線方向で摺動可能であるように形成することが知られている(ドイツ連邦共和国特許第30 38 865参照)。従って、熱クラウンとワークロール摩耗の変化は実際輪郭が補正されるように補償される。この場合、ロール間隙はロール胴が湾曲した輪郭を有していることにより、協働するロールの相対的な摺動との協働により調節される。
【0005】米国特許第4,407.151号により知られている、冒頭に記載した様式のロールにあっては、担持荷重はロール軸もしくは担持軸を軸線方向で摺動させることにより調節される。
【0006】更に、ロールのクラウン、そしてバックアップロールとしての使用の場合、個々の場合において支持幅が液圧手段により変更可能ないろいろなシステムも知られている。これらのシステム(Nipco−ロール、VC−ロール、住友ロール、膨張可能なロール等)にあっては、外的な荷重の下でのロール胴に沿ったロールの外形もしくはクラウンおよび場合によってはロールの可撓性は、油圧クッションおよび/または液圧により作動される支持シユーにより変更され、これにより圧延条件に適合される。
【0007】これらの構成にあって不利な点は、経費を要し、それに作業信頼性に乏しい液圧機器が使用されることである。更に、一般に封隙性が十分でないので圧延油或いは圧延エマルジョンの液圧油による汚化が避けられない。
【0008】
【発明が解決しょうとする課題】こう言ったことから本発明が解決しようとする根本的な課題は、圧延工程の間のロール間隙の調節が従来のやり方よりも簡単であり、かつ正確に行うことが可能であり、また個々のロール対の調節可能も倍加して行うことが可能なロールを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題は本発明により、外方のロールリングによって囲繞されている内方に存在してロール構造部分の少なくとも二つの表面が軸線方向で互いに180°ずらされている湾曲した輪郭を備えていることによって解決される。
【0010】このことは別として、この対の状態の表面輪郭を軸線方向で描く数学的なフアンクションは等しい。たとえ互いに向き合っている表面をこのように輪郭付けすることが有利であるとしても、対になっている輪郭は直接接触する必要はなく、たとへロールが輪郭付けされていたとしても、ロールは一つ或いは多数のロールリングもしくは外殻により互いに隔てられている。これにより、この対の状態のフアンクションは僅かに阻害されるに過ぎない。
【0011】実際形状は極めて正確に調節することが可能である。何故なら、本発明によるロールの多部分からの構築もしくは組立てが、所望のロール間隙を調節するためにロールの外部輪郭を変えることの多くの可能性が既に個々のロール内において与えられているからである。このことは、本発明による提案により、ロール軸のみならず、一つ或いは多数のロールリングも軸線方向で摺動可能である場合、上記の可能性はますます大きくなる。本発明によるロールの他の利点は、その外表面、即ち最も摩耗の激しい面が、軸平行なもしく円筒形の形状を有していることにある。従って、これらの表面が再摩耗した際、場合によっては行はなければならない輪郭付けを考慮する必要がない。これは一部分から成る、湾曲した輪郭を備えているロールの場合であり、これらのロールにあってはそれぞれのロール対の過度の使用の際反対方向の表面輪郭に十分に配慮しなければならない。これに対して、内部湾曲を有している本発明によるロールにあっては、単純な円筒形の研削を行うだけで十分である。
【0012】従って、本発明の有利な提案により、ロール軸と内方のロールリング或いはこの内方のロールリングの外表面と外方のロールリングの内表面が湾曲した輪郭を備えており、この場合ロールリングが一部分から或いは多部分から成る。
【0013】この場合、輪郭付けされた内方のロールリング上に設けられている外方のロールリングは外方で円筒形のジャケット面を有している。
【0014】本発明の提案により、互いに向き合った、湾曲した輪郭を備えている表面が形状一体的に互いに係合し合っており、この場合これらの湾曲した輪郭を備えている表面がねじ山を備えている。
【0015】これにより、事情によってはロールの個々の構造部分間で、摩擦係合によってのみ伝達可能な最大モーメントを越えるモーメントを伝達する必要があると言うことを考慮することが可能である。
【0016】本発明による他の特徴は請求項に記載した。
【0017】以下に添付した図面に図示した発明の実施の形態につき本発明を詳細に説明する。
【0018】
【発明の実施の形態】図1に図示した、ワークロール或いは中間ロールとして使用されるロール1は上方に設けられている内部ロールリング3とこのロールリングを同心的に囲繞している外方のロールリング4とを備えているロール軸(心ロール)2から成る。このロール軸2の表面5は、内方のロールリング3の内表面6と同様に、軸線方向で湾曲している輪郭を備えており、この対の状態の表面輪郭は互いに180°ずらされている。これに対して、外方のロールリング4は円筒形の、即ち輪郭付けされていない形状を有している。ロール間隙をいろいろと調節するために、ロール軸2以外に、内方のロールリング3も軸線方向で摺動可能である。左方向に移動させた内方のロールリング3の作業位置と右側に摺動させたロール軸2の作業位置は図2に図示した。同じ値だけ反対方向に摺動され、かつ同じ形成フアンクションにより描かれるが、しかし180°だけ位置ずれしている輪郭により、内部において強制的に、この発明の実施の形態の場合外方のロールリング(もしくは外殻)4の対称的な樽状の広がりと、これに伴い出発状態に比して対称的に変化したロールの構造間の押圧力分布と共に、全ロールの広がりが誘起される。
【0019】外方の形状の変形−これはロール1のクラウンの変形に相当する−以外に、輪郭付けを適当に行なった場合、ロール胴に沿った一定の領域内におけるロールリング3と4相互の対称的な離間が可能となる。“離れている”ロールリングのこれらの領域内で、ロール剛性は明白に低下する。特に、ロール胴長さよりも明らかに狭いストリップの圧延の際、これにより著しい利点が得られる。何故なら、支持幅の応荷重幅(ストリップ幅と等しい)への適合が、平坦度に対して重要なストリップ領域内でのワークロールの湾曲を低減させるからである。
【0020】図3と図4はロール1を、異なる幅の圧延されるべきストリップ9(図3)とストリップ10(図4)を圧延する際の、一部材から成るワークロール7,8のためのバックアップロールとして使用した発明の実施の形態である。図3の場合、応荷重幅とストリップ幅はロール1を介したバックアップロール幅と等しい。内方のロールリング3もロール軸2も軸線方向で摺動されていない。この状態では、湾曲した輪郭の全軸線方向の経過にわたって、ロール軸2と内方のロールリング3の湾曲されている表面5と6の−内方のロールリングの長さに相当する−接触が行なわれている。これに対して、実際にしばしば生じる圧延ケースを示している図4による発明の実施の形態にあっては、多部分の内方で補完し合って湾曲されている表面を有しているバックアップロール1は、幅狭なストリップ10を圧延する際ストリップエッジの外方でも、支持を行うワークロール7,8と未だ接触している。この場合、表面5と6の輪郭付けは、この調節の際その都度の内方のロールリング3とロール軸2の、左側および右側を指向している矢印に従って軸線方向で反対方向にの摺動が行われることにより、ロール1の内部における上記の部分的な離間部11が生じ、そしてこれに伴いこの位置におけるロール可撓性が増大するように選択される。その結果、荷重が他のロールとの交番作用により相応して僅かとなり、従って実際に支持のために寄与するところがない。従って、重要な支持幅はストリップ10の幅に相当する全く継ぎ目のない領域に限られる。ストリップ10の傍らの領域内において増大したロール可撓性はストリップエッジシャープネスの低減を誘起する。
【0021】場合によってはロールの個々の要素間において、摩擦係合によってのみ伝達される最大のモーメントを越えるようなモーメントを伝達するための構成は、図5と図6に示されている。この場合、ロール軸102はこれを同心的に囲繞しているロールリング103とが形状一体的に互いに結合されている。ワークロールー或いはバックアップロール100が内方のロールリング103上に外方で設けられている円筒形の外方のロールリング104を備えている場合、円筒形に輪郭付けされていない表面における軸線方向での摺動可能性はロール軸−ねじ山12(図6参照)によって保証される。
【0022】
【発明の効果】本発明により、圧延工程の間のロール間隙調節が従来のやり方よりも簡単かつ正確に行うことが可能となり、また個々のロール対の調節可能性も倍加して行うことができる。
【出願人】 【識別番号】390035426
【氏名又は名称】エス・エム・エス・シュレーマン−ジーマーク・アクチエンゲゼルシャフト
【出願日】 平成11年(1999)3月16日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史 (外3名)
【公開番号】 特開平11−309503
【公開日】 平成11年(1999)11月9日
【出願番号】 特願平11−70868