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土壌・地下水の浄化方法 - 特開平11−179339 | j-tokkyo
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【発明の名称】 土壌・地下水の浄化方法
【発明者】 【氏名】山内 仁
【課題】浄化物質を地中Eに広範囲に埋設することを可能にすることにより、効果的な土壌改良方法を提供する。

【解決手段】浄化物質9及び/または11を容器10(101、102)に充填する。さらに容器10をを地中Eに送り込む。次いで地中Eで容器10内の浄化物質9及び/または11を地下水や土壌中に暴露させ、地中Eに浄化物質を埋設する。あるいは、地中Eに井戸孔8、81を掘削して搬送路を形成する。この搬送路8、81を経て浄化物質9及び/または11を直接地中に送り込む。このため、汚染物質と浄化物質との接触が満遍なく広範囲に行われ、土壌・地下水の浄化が確実となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 浄化物質を容器に充填し、さらに該容器を汚染帯域下方の地中に水平方向に送り込み、次いで地中で前記容器に充填された前記浄化物質を地下水や土壌中に暴露させることにより、浄化物質を埋設したことを特徴とする土壌・地下水の浄化方法。
【請求項2】 汚染帯域下方の地中に井戸孔を掘削して搬送路を形成し、浄化物質を前記搬送路に送り込み、次いで搬送路内に前記浄化物質を暴露させることにより、地中に浄化物質を埋設したことを特徴とする土壌・地下水の浄化方法。
【請求項3】 前記容器または搬送路を前記汚染帯域の下方の複数個所に配設したことを特徴とする請求項1または2記載の土壌・地下水の浄化方法。
【請求項4】 前記容器は浄化物質の地中への暴露を容易にするメッシュ製、易破断性材料製のいずれかであることを特徴とする請求項1または2記載の土壌・地下水の浄化方法。
【請求項5】 前記浄化物質は、汚染物質浄化微生物を含んだり吸着した液体・半流動体・固形状物質、及び汚染物質を選択的に透過させるフィルタ材料のうちの少なくとも一であることを特徴とする請求項1、2、4のいずれかに記載の土壌・地下水の浄化方法。
【請求項6】 前記浄化物質には、汚染物質浄化微生物の栄養源物質を添加したことを特徴とする請求項1、2、4、5のいずれかに記載の土壌・地下水の浄化方法。
【請求項7】 流動性補助材としての半流動体に前記固形状物質及び/またはフィルタ材料を含ませ、これを前記搬送路の送り込むことを特徴とする請求項2記載の土壌・地下水の浄化方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土壌・地下水改良方法に関し、特に、汚染土壌や汚染地下水の脱窒処理などを行う微生物を含んだり吸着した物質、あるいはフィルタを土壌に供給することにより硝酸性窒素、トリクロロエチレンやテトラクロロエチレンなどの揮発性有機塩素化合物などで汚染された土壌や地下水を効果的に浄化する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、種々の原因に基づき、土壌や地下水の汚染が広がり、これに起因する問題が生じている。例えば、農業における肥料や畜産における家畜の糞尿が肥料として植物が吸収分離する以上の多量の硝酸性窒素が土壌に蓄積すると、これが土壌を汚染し、地下水に浸透することによって上水道の水源を汚染した。そして、この硝酸性窒素は人体内で亜硝酸性窒素に還元され、さらにこれが血液中のヘモグロビンと結合し、特に乳幼児の酸素欠乏症を惹起した。
【0003】また、半導体工業やクリーニング業などでは、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の有機塩素化合物を用いており、これが地下水を汚染した。そして、この汚染された地下水が飲料水として用いられると、トリクロロエチレンなどは人体にがんを誘発する発がん性物質として作用した。その他、カドミウム、シアン、鉛等の有害物質も土壌を汚染している。
【0004】前述の土壌汚染物質を排除して土壌・地下水の浄化を行うためには、微生物や化学物質によって土壌汚染物質を分解除去したり、吸着するなど、種々の手段が講じられてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の従来の土壌改良方法では、汚染された土壌を開削してトレンチや暗渠を形成してから、浄化物質を配置していたから、暗渠や特に深いトレンチの開削にはばく大な費用を要するばかりでなく、対象が深かったり、建築物の下にトレンチを設置するのは不可能であった。また、農業や畜産などの広範な汚染源をもつ場合には浄化物質を広範囲に地中に送り込むことが必要となるが、これには限界があり、土壌や地下水の汚染を十分に防止することは困難であり、効果的な土壌・地下水の浄化対策を樹立することは喫緊の課題であった。
【0006】本発明の目的は、かかる従来の問題点を解決するためになされたもので、浄化物質を地中または地下水中に暴露することにより該浄化物質と汚染物質とを広範囲に接触させて、効果的な土壌・地下水の浄化行う方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は土壌・地下水の浄化方法であり、前述した技術的課題を解決するために以下のように構成されている。すなわち、本発明の土壌・地下水の浄化方法は、浄化物質を容器に充填し、さらに該容器を汚染帯域下方の地中に水平方向に送り込み、次いで地中で前記容器に充填された前記浄化物質を地下水や土壌中に暴露させることにより、浄化物質を埋設したことを特徴とする(請求項1)。
【0008】なお、前記容器を地中に送り込むには、地中を掘削すると同時に容器をワイヤで地中に引っぱり込むなどの手段を採用することが好ましい。しかし、予め汚染帯域の下方に水平井戸を掘削してから、この水平井戸に前記容器を送り込むことも可能である。
【0009】さらに、浄化物質を暴露するのは、該浄化物質を地中において汚染物質と広範囲に接触させることにより土壌や地下水の浄化を確実、かつ効果的に実施するための手段であり、浄化物質の暴露の仕方は実施の形態に示すものに限定されないことは言うまでもない。
【0010】また、本発明の土壌・地下水の浄化方法は、汚染帯域下方の地中に井戸孔を掘削して搬送路を形成し、浄化物質を前記搬送路に送り込み、次いで搬送路内に前記浄化物質を暴露させることにより、地中に浄化物質を埋設したことを特徴とする(請求項2)。
【0011】なお、前記井戸孔とは、垂直井戸孔、水平井戸孔、斜め井戸孔などの全ての井戸孔を包含するが、1本の井戸孔で広範囲に土壌改良材の埋設が可能であり、地上の構造物により掘削が妨げられることも少ないので水平井戸孔、斜め井戸孔が好ましい。
【0012】また、浄化物質は地中において該浄化物質を暴露することが容易な容器に充填した状態のものでも、あるいは井戸孔に直接送り込むこともできる。
【0013】本発明の土壌・地下水の浄化方法は、前記容器または搬送路を前記汚染帯域の下方の複数個所に配設したことを特徴とする(請求項3)。
【0014】複数個所への容器または搬送路の配設は、汚染物質を余すところなく捕捉するためになされるものであり、汚染帯域の広がりに応じて適数配設する。その配置の態様は、容器の送り込み方向に関して所定の間隔をあけて容器を配置したり、隣接する搬送路を相互に平行に配置するのが好ましい。また、搬送路の地中の深さを相互に異ならせてもよいし、搬送路同士を交差状に配するなど、汚染帯域の状態に応じて容器や搬送路の配設方法を適宜選択して実施するを含むものとする。
【0015】(本発明における具体的構成)本発明の土壌・地下水の浄化方法は、前述した請求項1〜3の構成要素を有するが、構成要素は以下のような場合であっても成立する。すなわち、本発明の土壌・地下水浄化方法は前記容器は浄化物質の地中への暴露を容易にするメッシュ製、易破断性材料製のいずれかであることを特徴とする。(請求項4)。
【0016】なお、前記の易破断性材料にはゴムのような弾性体や、振動や爆発などの衝撃により破断され易い合成樹脂、例えば塩化ビニール樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂などを例示することが出来る。従って、易破断製材料でつくられた容器には、例えば内部に大量の空気を導くと膨張して破裂するゴム風船状の容器、あるいは火薬で爆発させる爆弾形のカプセルを例示することができる。
【0017】本発明の土壌・地下水の浄化方法では、前記浄化物質は、汚染物質浄化微生物を含んだり吸着した液体・半流動体・固形状物質、及び汚染物質を選択的に透過させるフィルタ材料のうちの少なくとも一であることを特徴とする(請求項5)。
【0018】なお、前記汚染物浄化微生物には、水中の硝酸性窒素を窒素ガスに還元して脱窒する作用を行う脱窒菌、水素ガスを水素供与体として利用する水素酸化脱窒菌、あるいはメタン生成菌、メタン酸化細菌、木質腐朽菌類などを例示することができる。
【0019】前記汚染物質浄化微生物を含んだり吸着する液体は水、メタノール、エタノール等のアルコール類、その他の液体を用いることができる。
【0020】また、前記汚染物浄化微生物を含んだり吸着する半流動体にはゲル状を呈するポリマーやゼラチンのような物質であって、当初は粘性の強い流体であって、粒状の固形状物質やフィルタ材料を含みながら搬送路に送られるが、時間の経過と共に粘性が小さくなり、水状となって地下水に溶けこんで、その後に粒状固形状物質やフィルタ材料を搬送路内に滞留させるような作用をもつものを例示することができる。
【0021】さらに、固形状物質には微生物を吸着して固定する支持体として機能するものであれば、どのような固形状物質でもよいが、石、砂、珪砂、カオリン、ポリスチレン等などの粒状物質を例示することができる。
【0022】また、前記のフィルタには活性炭(活性炭素繊維、粒状活性炭、セルロース系活性炭素繊維など)、ポリ塩化ビニール、珪砂、イオン交換樹脂等、公知の各種の物を用いることができる。
【0023】本発明の土壌・地下水の浄化方法は、前記浄化物質に前記微生物の栄養源物質を添加したことを特徴とする(請求項6)。
【0024】なお、前記微生物の栄養源物質には、窒素を含む硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム等の栄養塩類を例示することができる。また、栄養源物質を含んだ液体または半流動体を地中に送り込み、所望の位置に埋設することも出来る。
【0025】本発明の土壌・地下水の浄化方法は、流動性補助材としての半流動体に前記固形状物質及び/またはフィルタ材料を含ませ、これを前記搬送路の送り込むことを特徴とする(請求項7)。
【0026】本発明の土壌・地下水の浄化方法によると、まず上記の浄化物質を容器に予め充填し、次いで、この容器を地中に送り込んでから前記容器から浄化物質を地下水や土壌中に広範囲に暴露する。あるいは、井戸孔を地中に掘削して搬送路を形成してから、この搬送路を経て土壌浄化物資を地中に送り込み、地中で浄化物質を地下水や土壌中に広範囲に暴露する。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の土壌改良方法を図に示される実施形態について更に詳細に説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置などは特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0028】(第1の実施形態)図1は本発明の第1の実施形態の概略を示し、図2は浄化物質を充填する容器の側面を示し、図3は図2のIII-III線における断面を示す。図4は浄化物質を充填する容器の変形例の側面を示し、図5は図4のV-V線における断面を示す。
【0029】図2に示すように塩化ビニール樹脂製の円筒形の容器10に、脱窒菌を吸着させた活性炭や珪砂などの粒状の固形状物質である浄化物質11を充填する。本実施の形態ではこの複数個の容器10を中空ケーブル3で連結する。そして、容器10の中心には中空ケーブル3を通してあり、該中空ケーブル3の中空部分12に長尺のロッド31を挿通して同軸ケーブルを構成する。なお、容器10の一端には円錐面10aを形成することにより、容器の地中での推進を容易にしている。
【0030】図1に示すように汚染帯域Cの下方に所定の区間を隔てて両端に小ピットを穿設して一方を貫入坑1とし、他方を到達坑2とする。次いで、前記のロッド31の先端に掘削用工具であるドリル4を取り付け、駆動源であるパワーユニットトラック5を駆動してロッド31をドリルユニット6で案内しながら回転させてドリル4を回転駆動する。すると、ドリル4は回転しながら地中をEをほぼ水平方向に掘進すると同時に、中空ケーブル3も掘進させることによって前記容器10を地中Eに引き込むことにより、地中Eに容器10を送り込む。さらに、ドリル4は到達坑2に至ると回転を停止し、掘進を完了する。
【0031】次いで、到達坑2でドリル4をロッド31から取り外し、図示しない衝撃発生装置をロッド31に接続する。さらに、前記衝撃発生装置を作動して振動や爆発による衝撃を発生させる。すると、この衝撃によって容器10が破断して浄化物質11を地中Eに暴露させて、浄化物質を地中Eに広範に撒布する。その後、パワーユニットトラック5を駆動してロッド31のみを地上に引き上げ、貫入坑1と到達坑2を埋め戻す。前述の容器10の送り込みは、汚染帯域Cの広さに応じて複数個所に実施される。なお、本実施の形態では、複数の容器10を連結した場合を示したが、1個の長尺の容器を地中Eに送り込むこともできることはもちろんである。
【0032】図4及び図5に示すのは、前記容器10の変形例であるポリエチレン製の円筒形の容器101であり、この容器101も図2、図3に示す容器と同様に円筒形をなし、複数個の容器101を中空ケーブル3で連結する。そして、容器101の中心には中空ケーブル3を通してあり、該中空ケーブルの3の中空部分12に長尺のロッド31を挿通して同軸ケーブルを構成する。また、容器101の一端も図2と同様に円錐面10aが形成されている。
【0033】なお、前記のポリエチレン製の容器101の周囲にはメッシュ7を張ってある点で、図2、図3に示す容器とは構成を異にする。容器101の内部に水素酸化脱窒菌を吸着させた活性炭、珪砂などの粒状の浄化物質11を充填する。前記メッシュ7を通じて地下水が容器の内部に浸入し易く構成されている。
【0034】そして、図1に示すように複数の容器101を配置し、ロッド31の先端のドリル4を回転させて地中Eを掘進し、ロッド31と一緒に前記容器101を地中Eに推進させる。この場合は、容器101にメッシュ7が張ってあるために該メッシュから地下水が浸入し易くなり地中Eにおいて浄化物質11が暴露して汚染物質との浄化物質とが広範囲に接触する。そのため、容器101を地中Eに送り込んだままで、パワーユニットトラック5を駆動してロッド31を地上に引き上げる。
【0035】本実施の形態によれば、汚染帯域Cを経て地中Eに浸透して降下する汚染物質を溶解する重力水は、浄化物質に満遍なく広範囲に接触することにより浄化される。その後、浄化された重力水は地下水面WLから地下水に浸透するが、地下水を汚染することはほぼ完全に防止される。本実施の形態では容器10、101を飽和帯に設置することにより、地下水を浄化することもできることは言うまでもない。
【0036】なお、容器10、101を地中Eに送り込む場合には、以下に述べるような変形手順を採用することができる。即ち、図1に示すようなパワーユニットトラック5を駆動してドリル4を回転駆動させて前記貫入抗1から到達抗2まで掘削してパイロット孔(図示せず)を掘削する。次いで、拡孔工具としてのドリル4(又はリーマ)を貫入抗1に向けてロッド3に取り付けるとともに、拡孔工具の後方に容器10、101を取り付ける。次いで、ロッド3を貫入抗1に引き抜く方向に引っ張る。すると、拡孔工具は前記パイロット孔を拡開しながら容器10、101を地中Eに送り込むことも可能である。
【0037】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の実施形態を図面により説明する。図6は第2の実施形態を示す地中Eの概略断面図であり、図7は変形例を示す地中の概略断面図である。
【0038】この発明の実施形態では浄化物質を充填する容器を用いずに水平井戸を掘削する。そのため、該容器を連結する中空ケーブルは使用されない。そして、図1と同様の手段を用いて搬送路となる水平井戸孔8を掘削する。
【0039】すなわち、汚染帯域Cの下方に所定の区間を隔てて両端に小ピットを穿設して一方を貫入坑1とし、他方を到達坑2とする。次いで、ロッド31の先端に掘削用工具であるドリル4を取り付け、駆動源であるパワーユニットトラック5を駆動してロッド31をドリルユニット6で案内しながら回転させてドリル4を回転駆動する。すると、ドリル4は回転しながら地中Eの地下水面WLに沿ってほぼ水平方向に掘進して水平井戸孔を掘削する。ドリル4が到達坑2に達したら、ドリルの回転を停止して掘進を完了する。その後、貫入坑1と到達坑2を埋め戻して入口13aを備える水平井戸孔8を掘削する。
【0040】次いで、流動性補助材であるポリマーに、脱窒菌を吸着させた木炭や珪藻土などの浄化物質である固形状物質11に、フィルタの作用をする粒状活性炭9を含ませたものを、図6に矢印で示すように搬送路である水平井戸孔8の入口13aから水平井戸孔8の内部に送り込む。すると、固形状物質11やフィルタの作用をする粒状活性炭9は流動性補助材の流動作用によって水平井戸孔8内に深く流入する。流動性補助材は時間の経過と共に次第に粘性が小さくなり、水状となって地下水に溶け込み、その後に残った固形状物質やフィルタ材料を搬送路内に滞留させることにより浄化物質を搬送路に広範囲に暴露する。
【0041】なお、回転ポンプ(図示せず)などの手段を用いて前記流動性補助材に圧力を付加して搬送路である水平井戸孔8内に圧送することにより、一層効果的に浄化物質を埋設することができる。しかし、圧力を付加するか否かは選択的事項であることはもちろんである。
【0042】さらに、図7に示すのは図6の変形例であり、図6に示す水平井戸孔8を掘削する際に、図1に示す到達坑2側からも水平井戸孔に通ずる入口13bを設けて水平井戸孔81を形成し、前記の場合と同様に、脱窒菌を吸着させた木炭や珪藻土などの固形状物質11に、フィルタである粒状活性炭9を含ませたものを、流動性補助材であるポリマーと共に、前記口13bからも送り込むようにする。
【0043】本実施の形態によれば、汚染帯域Cを経て地中Eに浸透して汚染物質を溶解して降下する重力水は、地下水面WLから地下水に浸透するが、地下水は浄化物質に満遍なく広範囲に接触することにより十分に浄化されることにより、地下水の汚染はほぼ完全に防止される。
【0044】(第3の実施形態)本発明の第3の実施形態を図面により説明する。図8は第3の実施形態を示す地中の概略断面図であり、図9は変形例を示す地中の概略断面図である。
【0045】図8に示すのは第2の実施の形態の図6と同様の手段で水平井戸孔8を掘削し、次いでこの水平井戸孔8の入口13aから図4及び図5に示すゼラチン製の容器に類似する形状の円筒状容器102に脱窒菌を吸着させた活性炭、珪砂などの粒状の浄化物質11を充填した複数の容器102をワイヤ15で連結し、入口13aから搬送路となる水平井戸孔8内に送り込んだ場合である。この場合、容器102は合成樹脂であり、プラスチック性メッシュ7を張ると同時に、このメッシュの内部にゼラチンを充填してあるから、地下水によって次第に溶解して、浄化物質を地下水に暴露して地下水を浄化する。
【0046】また、図9に示すのは図7と同様に一対の入口13a、13bを有する水平井戸孔81を図7の場合と同様にして形成した場合である。次いで、図8と同様の容器102に脱窒菌を吸着させた浄化物質11を充填する。さらに栄養源物資も添加する。このような容器102を複数個、ワイヤ15で連結する。
【0047】次いで、容器102を入口13aから水平井戸8内に送り込む。この際、ワイヤ15aを容器102の先方にも取り付けておき、水平井戸孔81の他方の入口13b側からワイヤ15aの先端を引っ張ることにより、井戸孔81内の所望の位置に配置し、浄化物質を地中Eに埋設することができる。この状態で、容器102は、地下水によって次第に溶解して、メッシュから浄化物質を地中Eに広範囲に暴露することになる。
【0048】なお、水平井戸孔8、81を掘削してから、図1に示す到達坑2において井戸孔を拡孔する拡孔工具(例えばリーマ)をワイヤ15、15aの端部に取り付けるとともに、前記の容器102を前記拡孔工具の後方に連結して図8、9に矢印で示す示す方向と反対方向(図において右方向)へ連続して容器102を送り込むことももちろん可能である。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の土壌改良方法によれば、a)容器に土壌浄化物資を充填して、これを地中に送り込むと共に、土壌中に浄化物質を暴露するという簡単な作業だけで済むので、大量の浄化物資を広範に埋設することができ、汚染物質と浄化物質とが広範に満遍なく接触することが可能となり土壌・地下水を確実、かつ効果的に浄化することが可能になる。
b)容器にはゼラチンやメッシュ製、または易破断製材料性を用いたことにより、土中への土壌改良材などの暴露が確実に行われ、土壌・地下水の浄化が確実に行われることになる。
c)地中に井戸孔を掘削すると、容器を用いなくても所望の場所にこの井戸孔を経て浄化物質等を確実に送り込むことができる。
d)流動性補助材としての半流動体に浄化物質などを含ませたものを井戸孔内に送り込むことによって、浄化物質などを充填した容器を用いなくても土中に浄化物質を大量かつ広範囲に確実に埋設することができる。
【出願人】 【識別番号】390023249
【氏名又は名称】国際航業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)12月22日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 昌久 (外1名)
【公開番号】 特開平11−179339
【公開日】 平成11年(1999)7月6日
【出願番号】 特願平9−365620