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油汚染土の処理装置 - 特開平11−5076 | j-tokkyo
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【発明の名称】 油汚染土の処理装置
【発明者】 【氏名】小谷 克己
【氏名】峠 和男
【氏名】漆原 知則
【氏名】誓山 真
【課題】廃棄物処分場を必要とすることなく、しかも油分が環境へ拡散しない形で油汚染土を処理する。

【解決手段】本発明の処理装置1は、有機溶剤2が貯留された溶剤タンク3と水が貯留された水槽4とを、油汚染土5が収容される洗浄槽6に接続して該洗浄槽内に有機溶剤や水を送り込むことができるようになっている。一方、洗浄槽6の底部近傍には、油汚染土5から浸出してきた液体分を廃液槽17に排出するための排出口14が形成してある。排出口14の下流側には電気伝導度計15を設置してあり、該排出口から排出される液体の電気伝導度を計測し、該計測値を制御手段であるパソコン16で監視できるようになっている。一方、かかるパソコン16は、上述した配管8、配管11にそれぞれ設けられた調整弁23、24を電気伝導度計15の計測結果に応答して駆動制御するようになっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 所定の有機溶剤が貯留された溶剤タンクと水槽とを油汚染土が収容される洗浄槽に連通接続するとともに、該洗浄槽の底部近傍に排出口を設けたことを特徴とする油汚染土の処理装置。
【請求項2】 前記排出口の近傍に電気伝導度計を取り付け、該排出口から排出される液体の電気伝導度を計測監視するように構成した請求項1記載の油汚染土の処理装置。
【請求項3】 前記溶剤タンク及び前記水槽と前記洗浄槽とをつなぐ配管にそれぞれ調整弁を設けるとともに、前記電気伝導度計の計測結果にしたがって前記調整弁を駆動制御する制御手段を備えた請求項2記載の油汚染土の処理装置。
【請求項4】 前記洗浄槽に空気圧発生手段を連通接続し、該洗浄槽内の油汚染土の表面に空気圧を作用させるように構成した請求項1記載の油汚染土の処理装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油で汚染された土を処理する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工場跡地等で基礎工事を行う場合、燃料油や機械油が掘削土に混じって搬出されることがある。かかる油汚染土をそのまま放置すると、該土に混入している油分の臭いが周囲に拡散して周辺住民の生活に支障を来すとともに、雨水によって土粒子から遊離した場合には、地下水等に混入して水質を汚濁させる原因ともなる。
【0003】そのため、かかる油汚染土は、一般廃棄物とは区別し、いわゆる管理型処分場に廃棄処分とすることで環境への拡散防止を図らねばならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近では、環境保護の観点から廃棄物処分場の確保がかなり困難な状況になってきており、廃棄処分すべき処分場が見当たらないという問題や、浸出水に含まれる油分の処理設備が整っていない場合には油汚染土の受入れがそもそも困難であるという問題、あるいは、油含有量が一定量を越える場合には、焼却が必要となるが、その焼却土はやはり管理型処分場で廃棄処分しなければならないという問題を生じていた。
【0005】本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、廃棄物処分場を必要とすることなく、しかも油分が環境へ拡散しない形で油汚染土を処理することが可能な油汚染土の処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明に係る油汚染土の処理装置は請求項1に記載したように、所定の有機溶剤が貯留された溶剤タンクと水槽とを油汚染土が収容される洗浄槽に連通接続するとともに、該洗浄槽の底部近傍に排出口を設けたものである。
【0007】また、本発明に係る油汚染土の処理装置は、前記排出口の近傍に電気伝導度計を取り付け、該排出口から排出される液体の電気伝導度を計測監視するように構成したものである。
【0008】また、本発明に係る油汚染土の処理装置は、前記溶剤タンク及び前記水槽と前記洗浄槽とをつなぐ配管にそれぞれ調整弁を設けるとともに、前記電気伝導度計の計測結果にしたがって前記調整弁を駆動制御する制御手段を備えたものである。
【0009】また、本発明に係る油汚染土の処理装置は、前記洗浄槽に空気圧発生手段を連通接続し、該洗浄槽内の油汚染土の表面に空気圧を作用させるように構成したものである。
【0010】本発明に係る油汚染土の処理装置においては、まず、油分を含んだ油汚染土を洗浄槽内に投入し、次いで、有機溶剤を溶剤タンクから洗浄槽内に送り込む。
【0011】すると、有機溶剤は、洗浄槽内で油汚染土に浸透していくが、その際、汚染土に含まれていた油分は有機溶剤に抽出され、該溶剤とともに洗浄槽内を下方に浸透するので、これを洗浄槽の底部近傍に設けられた排出口から引き抜けば、汚染土中の油分は、有機溶剤に混合された状態で汚染土から分離除去される。すなわち、有機溶剤は、油汚染土を洗浄して油分を除去する機能を持つ。
【0012】汚染土内の油分が有機溶剤で除去されたならば、今度は、水槽に貯留された水を洗浄槽内に送り込むとともにこれを洗浄槽底部に設けられた排出口から引き抜くことで、洗浄槽内の有機溶剤を分離除去する。
【0013】有機溶剤や水を洗浄槽内に送り込むにあたり、有機溶剤の注入停止時期すなわち油分が除去されたと判断される時期、あるいは水の注入停止時期すなわち有機溶剤が除去されたと判断される時期は、任意の方法例えば経験によって、あるいは排出口から排出される液体分の定性分析を行うことで判断することができるが、排出口の近傍に電気伝導度計を取り付け、該排出口から排出される液体の電気伝導度を計測監視するようにすれば、その計測値が有機溶剤の電気伝導度とほぼ一致した段階で油分の除去が概ね終了したことを、また、水の電気伝導度とほぼ一致した段階で有機溶剤の除去が概ね終了したことをそれぞれ容易に知ることができる。
【0014】さらに、このような計測監視及びそれに応答する操作をオペレータが手動で行ってもよいが、前記溶剤タンク及び前記水槽と前記洗浄槽とをつなぐ配管にそれぞれ調整弁を設けるとともに、前記電気伝導度計の計測結果にしたがって前記調整弁を駆動制御する制御手段を備えたならば、電気伝導度の計測値を制御量として調整弁を駆動制御することにより、洗浄槽への有機溶剤及び水の供給切換えを自動化することが可能となる。
【0015】有機溶剤を油汚染土に浸透させるにあたり、重力や毛細管現象といった自然の作用で行ってもよいが、前記洗浄槽に空気圧発生手段を連通接続し、該洗浄槽内の油汚染土の表面に空気圧を作用させるようにしたならば、油汚染土の表面に滞留している有機溶剤は、空気圧の作用ですみやかに汚染土内に浸透する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る油汚染土の処理装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0017】図1は、本実施形態に係る処理装置の全体構成図である。同図でわかるように、本実施形態に係る処理装置1は、有機溶剤2が貯留された溶剤タンク3と、水が貯留された水槽4と、油汚染土5が収容される洗浄槽6とから概ね構成される。
【0018】ここで、溶剤タンク3は、ポンプ7及び配管8を介して洗浄槽6の頂部に設けられた注入口9に接続してあり、該注入口から有機溶剤2を洗浄槽6内に送り込むことができるようになっている。
【0019】有機溶剤2としては、アセトン、イソプロピルアルコールといった水溶性溶剤を使用するのがよいが、場合によっては、ヘキサン、四塩化炭素といった非水溶性溶剤を使用してもよい。
【0020】水槽4も溶剤タンク3と同様、ポンプ10及び配管11を介して洗浄槽6の頂部に設けられた注入口9に接続してあり、該注入口から水を洗浄槽6内に送り込むことができるようになっている。
【0021】また、注入口9には、空気圧発生手段としての圧縮機21及び空気タンク22を接続してあり、洗浄槽6内に空気を送り込んで油汚染土5の表面に空気圧を作用させることができるようになっている。
【0022】一方、洗浄槽6の内部には、油汚染土5を載せてこれを支持する網目状、格子状といった透過性床板13が配置してあるとともに、その上には油汚染土5から浸出してきた液体分を固形分と分離する濾紙等の固液分離材12が敷設してある。また、洗浄槽6の底部近傍には、固液分離材12で固形分と分離された液体分を廃液槽17に排出するための排出口14が形成してある。
【0023】排出口14の下流側には電気伝導度計15を設置してあり、該排出口から排出される液体の電気伝導度を計測し、該計測値を制御手段であるパソコン16で監視できるようになっている。
【0024】一方、かかるパソコン16は、上述した配管8、配管11にそれぞれ設けられた調整弁23、24を電気伝導度計15の計測結果に応答して駆動制御するようになっている。
【0025】図2は、本実施形態に係る処理装置1によって油汚染土を洗浄する手順を示したフローチャートである。同図でわかるように、本実施形態に係る処理装置1においては、まず、図示しない投入口を介して洗浄槽6内に油汚染土5を投入する(ステップ101)。油汚染土5としては、砂質土のような粒径の大きなものに限られず、粘性土、シルトのような粒径の細かなものでもよい。油汚染土5を投入するにあたっては、後述する溶剤注入や圧縮空気導入の際、該溶剤注入や空気圧作用による汚染土への溶剤浸透ができるだけスムーズにかつ油汚染土5の表面の広い範囲で行われるように、洗浄槽6の頂部に一定の空間を残しておく。
【0026】なお、有機溶剤2として非水溶性溶剤を使用する場合には、汚染土内の水分によって非水溶性溶剤がはじかれるのを防止すべく、油汚染土5の含水比を風乾等によって予め低下させておくのがよい。
【0027】次に、弁23を開いてポンプ7を作動させることにより、有機溶剤2を洗浄槽6内に注入し(ステップ102)、次いで、空気タンク22から圧縮空気を洗浄槽6内に送り込んで油汚染土5の上から所定の空気圧を作用させる(ステップ103)。
【0028】このようにすると、油汚染土5の表面に滞留している有機溶剤2は、空気圧の作用で該汚染土内にすみやかに浸透し、汚染土内に混じっている油分を抽出しながら油分と混じり合った状態で下方へとさらに浸透し、やがて、固液分離材12及び透過性床板13を通って浸出し洗浄槽6の底部へと滴下するので、かかる浸出液を排出口14から引き抜いて廃液槽17へと排出する(ステップ104)。
【0029】ここで、排出口14から排出される浸出液の電気伝導度を電気伝導度計15で継続的に計測し(ステップ104)、その計測値が有機溶剤2のそれとほぼ等しくなるまで、すなわち、浸出液の中に油分が検出されなくなるまで、有機溶剤2の注入、圧縮空気の導入、油汚染土からの浸出液の排出といった一連の工程を繰り返し行う(ステップ102〜104)。なお、かかる一連の工程は、間欠的におこなってもよいし連続的におこなってもよい。
【0030】電気伝導度計15の計測値が有機溶剤2のそれとほぼ等しくなったとき、汚染土5内の油分が有機溶剤2ですべて除去されたと判断されるので、溶剤タンク3側の弁23を閉じるとともに弁24を開き(ステップ105)、次いで、ポンプ10を作動させて水槽4に貯留された水を洗浄槽6内に注入する(ステップ106)。
【0031】このようにすると、注入された水は、油分が除去された処理土5内に残留している有機溶剤2とともに下方へと浸透する。そして、固液分離材12及び透過性床板13から浸出して洗浄槽6の底部へと滴下するので、かかる浸出液を排出口14から引き抜いて廃液槽17へと排出する(ステップ107)。
【0032】ここで、排出口14から排出される浸出液の電気伝導度を電気伝導度計15で継続的に計測し(ステップ107)、その計測値が水のそれとほぼ等しくなるまで、すなわち、浸出液の中に有機溶剤2が検出されなくなるまで、水の注入、処理土からの浸出液の排出といった一連の工程を繰り返し行う(ステップ106〜107)。なお、かかる一連の工程は、間欠的におこなってもよいし連続的におこなってもよい。また、有機溶剤2を注入したときと同様にして空気圧を作用させるようにしてもよい。
【0033】電気伝導度計15の計測値が水のそれとほぼ等しくなったとき、処理土5内の有機溶剤2が水ですべて除去されたと判断されるので、洗浄槽6への注水を停止し、該洗浄槽内の処理土を搬出する(ステップ108)。
【0034】搬出された処理土については、通常の土と同様、さまざまな用途に再利用するかあるいは残土処分し、廃液については産業廃棄物として処分する。
【0035】次に、本実施形態に係る油汚染土の処理装置の作用効果を実験によって確認したので、以下にその概略を説明する。
【0036】実験は、水による洗浄、界面活性剤による洗浄及び本実施形態に係る有機溶剤による洗浄の3つのケースについて行った。
【0037】まず、水による洗浄及び界面活性剤による洗浄においては、砂質土にA重油を重量比で5%添加混合して油汚染土を作製し、かかる油汚染土800gに水、あるいは界面活性剤0.5%水溶液600cm3 をそれぞれ添加し、30分間上下振とうした後、ふるい上に移して水を散布し、洗浄液を洗い流した。
【0038】表1は、水による洗浄及び界面活性剤による洗浄の結果を示したものである。
【0039】
【表1】

同表でわかるように、油汚染土の油含有率は、洗浄を繰り返すことによって5%から徐々に低下していくが、いずれのケースにおいても、3回目以降は洗浄効率が低下しており、洗浄可能な程度は、0.2〜0.3%が限界であることがわかる。
【0040】また、さまざまな粒径の土にA重油を添加して油汚染土を作製し、該油汚染土を水、界面活性剤でそれぞれ洗浄した結果を表2に示す。
【0041】
【表2】

同表でわかるように、水による洗浄であれ界面活性剤による洗浄であれ、粒径が細かくなればなるほど油含有率が高くなっており、粘性土やシルトといった細粒分の多い土に対しては、水や界面活性剤による洗浄が困難であることがわかる。
【0042】次に、有機溶剤によって油汚染土を洗浄した実験を説明する。
【0043】かかるケースにおいては、砂質土と粘性土にA重油をそれぞれ混合して油汚染土を作製し、該油汚染土100gに水溶性有機溶剤50cm3 を添加して1分間混合した。水溶性溶剤としてはアセトン及びイソプロピルアルコールを用いた。
【0044】次に、これらの混合物を濾過によって固液分離し、所定時間経過後、残留土の油含有量を測定した。
【0045】表3にかかる実験の結果を示す。なお、ヘキサン、四塩化炭素といった非水溶性有機溶剤を使用した場合の結果も併せて示してある。
【0046】
【表3】

同表でわかるように、水溶性有機溶剤の場合には、洗浄を繰り返すごとに油含有率が低下しており、特に砂質土については、5回洗浄を繰り返した時点で、油膜も油臭も発生しないとされる0.01%の基準をほぼクリアしており、0.2%程度の洗浄が限界であった水や界面活性剤による洗浄と比べれば、その改善の程度は著しい。また、粘性土についても、洗浄を繰り返すごとに油含有率が確実に低下しており、あと数回繰り返せば、0.01%の基準をクリアできるものと考えられる。
【0047】次に、粘性土にA重油を混合して油汚染土を作製し、これを室内で風乾した後、非水溶性有機溶剤を用いて洗浄を行った。なお、非水溶性溶剤としてはヘキサン及び四塩化炭素を用いた。
【0048】表4に実験結果を示す。なお、水溶性有機溶剤を使用した場合の結果も併せて示してある。
【0049】
【表4】

非水溶性有機溶剤の場合、表3に示したように、水や界面活性剤による洗浄とあまり大差がなかったが、予め風乾を行うことにより、表4でわかるように水溶性有機溶剤とほぼ同等の洗浄効果が得られることがわかる。これは、汚染土中の水分が非水溶性溶剤をはじいているためと考えられ、これを予め除去すれば、水溶性溶剤と同等の油除去効果を発揮させることができると判断される。
【0050】以上説明したように、本実施形態に係る油汚染土の処理装置によれば、油汚染土が投入された洗浄槽に有機溶剤を注入して該汚染土に浸透させ、しかる後にその浸出水を排出するようにしたので、汚染土中の油分は、有機溶剤に抽出され該溶剤に混合された状態で汚染土から分離除去される。そして、その後には通常の土とほぼ同等の固形分が残る。
【0051】すなわち、焼却処理を経た後で管理型処分場に廃棄処分しなければならなかった従来とは異なり、本実施形態によれば、油汚染土を通常の土と同様に再利用可能な状態で油分の除去処理を行うことができるので、廃棄物処分場が不要となるとともに、資源の再利用を図ることも可能となる。なお、有機溶剤を使用するにあたっては引火性あるいは可燃性に十分な配慮が必要となるが、本実施形態のような密閉構造で除去処理を行うことにより、引火等に対して懸念する必要がなくなる。
【0052】また、本実施形態によれば、水による洗浄や界面活性剤による洗浄に比べて油分の含有率を著しく低下させることが可能であり、砂質土であるか粘性土であるかといった土質性状とは関係なく、油汚染土に含まれる油分の含有率を5%から0.01%、すなわち500分の1程度に低下させ、環境上の基準とされる0.01%(油膜や油臭がないレベル)をクリアすることができる。
【0053】また、本実施形態によれば、排出口14の近傍に電気伝導度計15を取り付け、該排出口から排出される液体の電気伝導度を計測監視するようにしたので、油分の除去の終了時期や有機溶剤の除去の終了時期を容易に知ることが可能となり、排出液をいちいち取り出しては定性分析を行う手間が省けるとともに、かかる分析作業のために運転を中断する必要もないため、油分の除去作業を効率よく行うことが可能となる。
【0054】また、本実施形態によれば、かかる電気伝導度計15の計測結果にしたがって調整弁23、24をパソコン16で駆動制御するようにしたので、洗浄槽6への有機溶剤2の注入停止、水の注入開始、水の注入停止といった各操作を自動化することが可能となる。
【0055】また、本実施形態によれば、洗浄槽6に圧縮空気を送って該洗浄槽内の油汚染土5の表面に空気圧を作用させるようにしたので、油汚染土の表面に滞留している有機溶剤2を空気圧の作用ですみやかに汚染土内に浸透させることが可能となる。そのため、油分を除去するのに必要な時間を短縮することが可能となる。
【0056】本実施形態では、電気伝導度の計測値を制御量としてパソコン16で弁23、24を駆動制御するようにしたが、かかる計測値をオペレータが監視し、該計測値に基づいて油分の除去が終了した、あるいは有機溶剤の除去が終了したとオペレータが判断したときに弁23、24、ポンプ7、10等を手動操作するようにしてもよい。かかる構成の場合には、パソコン16は省略可能である。
【0057】また、本実施形態では、浸出液の電気伝導度が有機溶剤2のそれと等しくなったときに油分の除去が終了したと判断したが、浸出液に含まれる油含有量を直接計測し、該計測値を指標として油分の除去作業の停止を判断するようにしてもよい。かかる構成の場合、目安となる油含有量は、環境上の基準とされる0.01%(油膜や油臭がないレベル)程度に設定するのがよい。なお、かかる構成においては、当然のことながら電気伝導度計15及びパソコン16は省略可能である。
【0058】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に係る本発明の油汚染土の処理装置によれば、汚染土中の油分を、有機溶剤に抽出された状態で汚染土から分離除去することが可能となり、廃棄物処分場が不要となるとともに資源の再利用を図ることも可能となる。
【0059】また、請求項2に係る本発明の油汚染土の処理装置によれば、請求項1の効果に加えて、油分の除去の終了時期や有機溶剤の除去の終了時期を容易に知ることが可能となり、排出液をいちいち取り出しては定性分析を行う手間が省けるとともに、かかる分析作業のために運転を中断する必要もないため、油分の除去作業を効率よく行うことが可能となるという効果も奏する。
【0060】また、請求項3に係る本発明の油汚染土の処理装置によれば、請求項1の効果に加えて、洗浄槽への有機溶剤の注入停止、水の注入開始、水の注入停止といった各操作を自動化することが可能となるという効果も奏する。
【0061】また、請求項4に係る本発明の油汚染土の処理方法によれば、請求項1の効果に加えて、油汚染土の表面に滞留している有機溶剤を空気圧の作用ですみやかに汚染土内に浸透させ、油除去に必要な時間を短縮させることが可能となるという効果も奏する。
【0062】
【出願人】 【識別番号】000000549
【氏名又は名称】株式会社大林組
【出願日】 平成9年(1997)6月16日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】久寶 聡博
【公開番号】 特開平11−5076
【公開日】 平成11年(1999)1月12日
【出願番号】 特願平9−175320