| 【発明の名称】 |
厨芥処理機 |
| 【発明者】 |
【氏名】石橋 崇文
【氏名】茂呂 勝
|
| 【要約】 |
【課題】処理中の環境変化や終了判定中の厨芥の状態の変化が発生しても、精度よく終了検知ができる厨芥処理機を提供する。
【解決手段】終了センサー32の検出温度により最高値を検出すると共に記憶を行い、最高値より判定温度だけ低下した時点から判定時間経過したら加熱乾燥を終了する終了判定手段39を有し、終了判定手段39は、判定温度△t1・判定時間T1と判定温度△t2・判定時間T2の2つの判定値を有して、環境条件等の変化により判定温度△t1まで低下しないような場合には、別の判定温度△t2を用いるので、環境条件が変化しても乾燥終了時期を検出できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 厨芥を収容する処理容器と、前記処理容器内の厨芥を加熱する加熱乾燥手段と、加熱時に厨芥から発生する水蒸気を外部に排気する排気通路と、前記排気通路の温度を検出する終了センサーと、前記加熱乾燥手段による加熱を終了する時期を判定する終了判定手段を備え、前記終了判定手段は、前記終了センサーが検出する温度の最高値より所定値低下した時点からの所定時間で終了時期を判定するようにし、かつ、前記所定値、所定時間のそれぞれを複数設定した厨芥処理機。 【請求項2】 厨芥を収容する処理容器と、前記処理容器内の厨芥を加熱する加熱乾燥手段と、加熱時に厨芥から発生する水蒸気を外部に排気する排気通路と、前記排気通路の温度を検出する終了センサーと、前記加熱乾燥手段による加熱を終了する時期を判定する終了判定手段と、前記終了センサーが検出する温度の最高値を記憶する最高値記憶手段を備え、前記終了判定手段は、前記終了センサーが検出する温度の最高値より所定値低下した時点からの所定時間で終了時期を判定するようにし、前記終了センサーが検出する温度が、最初の最高値より所定値低下した時点から所定時間の間に、最初の最高値より所定値を差し引いた値以上になると、以後最高値記憶手段は終了センサーが検出する温度の最高値の記憶値を更新し、更に終了判定手段は前記所定値と所定時間を更新するようにした厨芥処理機。 【請求項3】 厨芥を収容する処理容器と、前記処理容器内の厨芥を加熱する加熱乾燥手段と、加熱時に厨芥から発生する水蒸気を外部に排気する排気通路と、前記排気通路の温度を検出する終了センサーと、前記加熱乾燥手段による加熱を終了する時期を判定する終了判定手段と、前記終了センサーが検出する温度が一旦最高値から所定値を差し引いた値以下となった後、第1の所定時間経過までに最高値から所定値を差し引いた値以上となる時点から計時を開始する計時手段を備え、前記終了判定手段は、前記計時手段にて計時される時間が第2の所定時間経過時の前記終了センサーの値により加熱乾燥手段による加熱を終了する時期を検出するようにした厨芥処理機。 【請求項4】 厨芥を収容する処理容器と、前記処理容器内の厨芥を加熱する加熱乾燥手段と、加熱時に厨芥から発生する水蒸気を外部に排気する排気通路と、前記排気通路の温度を検出する終了センサーと、前記加熱乾燥手段による加熱を終了する時期を判定する終了判定手段と、本体内部を冷却する冷却手段を備え、前記加熱乾燥手段による加熱を終了し、前記冷却手段により本体及び本体内部を冷却する冷却工程の後、全処理工程を終了する構成であって、前記終了判定手段は、冷却工程中に終了センサーの検出する温度が所定値以上上昇すると、終了時期を延長し、再度、前記加熱乾燥手段により加熱乾燥させる厨芥処理機。 【請求項5】 厨芥を収容する処理容器と、加熱時に厨芥から発生する水蒸気を外部に排気する排気通路と、前記排気通路の温度を検出する終了センサーと、前記加熱乾燥手段によって加熱された本体内部を冷却する冷却手段と、前記処理容器内の厨芥を加熱する加熱手段と、前記加熱手段による加熱温度を検出する温度センサーと、前記温度センサーの検出する値により前記加熱手段による加熱温度を制御する加熱制御手段と、前記温度センサーの温度が前記加熱制御手段が制御する温度に達するまでの時間を計時する予備加熱計時手段と、前記終了センサーの値と前記予備加熱計時手段にて計時された時間により前記処理容器内の厨芥の有無を判定する空判定手段を有する厨芥処理機。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、生ゴミ等の厨芥を処理するための厨芥処理機に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の厨芥処理機を、図12を用いて説明する。 【0003】図12は従来の温風加熱方式の厨芥処理機の概略構成図であり、1は厨芥処理機本体であり、2は厨芥の処理容器であり、3は厨芥を加熱して乾燥させる加熱ヒータであり、4は加熱ヒータ3により加熱された空気を処理容器2内の厨芥へと送風する乾燥ファンであり、5は処理容器2内に設けた厨芥を撹拌するための撹拌羽根であり、6は本体1内を冷却する冷却ファンであり、7は処理容器2内の温度を検出する温度センサーであり、8は処理容器2内の空気を排出する排気通路であり、9は厨芥から発生する水蒸気を凝縮させる排気通路8上に設けた凝縮器であり、10は厨芥の処理過程において処理容器2内の厨芥より発生する臭気を脱臭する排気通路8上に設けた触媒である。 【0004】11は排気通路8上にある凝縮器9に取り付けられ、水蒸気を含んだ排気の温度を凝縮器9を介して検出する終了センサーであり、12は厨芥より発生する水分を貯めておくタンクであり、13は撹拌羽根5を駆動する駆動手段であり、14は処理容器2を設置するための外容器である。排気通路8は外容器14と凝縮器9の間にも形成される。 【0005】加熱ヒータ3の動作は温度センサー7と終了センサー11からの入力により、制御手段(図示せず)に制御される。 【0006】上記構成において、温度センサー7により一定温度となるよう制御手段で制御されながら加熱ヒータ3で加熱された空気は乾燥ファン4により処理容器2へと送られ、厨芥を加熱すると共に、撹拌羽根5にて厨芥を撹拌・粉砕する事により、効率よく厨芥の水分を蒸発させる。厨芥より発生した水蒸気は処理容器2内から排気通路8へと排出され、凝縮器9が冷却ファン6により冷却されることにより水蒸気が凝縮器9内で凝縮され、水となってタンク12内へ貯まっていく。水分を除去された排気は触媒10を通過して脱臭され、本体1の外へ排出される。 【0007】厨芥が加熱処理され、水蒸気が継続して発生しているときは、終了センサー11が検出する温度は水蒸気の温度に大きく影響され、冷却ファン6により冷却されていてもある程度の高温は保っており、厨芥が乾燥してきて排気中の水分がなくなってくると、温度が下がってくる。制御手段は終了センサー11からの入力が、最高温度に対して所定温度以上低下した状態が所定時間継続したら乾燥終了と判断して、加熱ヒータ3による加熱を終了させる。 【0008】これにより、投入する厨芥の量、質に関わらず、乾燥終了時期を検出して自動で終了することができる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の厨芥処理機にあっては、最高温度に対して所定温度以上低下した状態が所定時間継続したら乾燥終了と判断するので、環境変化、例えば気温が高い場合には最高値に対して所定温度低下しないので終了検知を行うことができず、また、計時開始するタイミングが早まったりして正確な終了判定を行うことができない。また、固まりになった厨芥が割れ、その割れた厨芥の内部から水蒸気が発生する等の厨芥の状態の変化により、終了センサー11の検出温度が変化しても、その状態変化により終了時期を最適に変更することができなかったので、最適な乾燥状態での仕上がりにならない場合があるという問題点を有していた。 【0010】また、投入する厨芥の量、質に関わらず、乾燥終了時期を検出して自動で終了する動作において、誤って厨芥を投入しないで空運転したときの検出も、環境等の条件により、検出できない場合があるという問題点を有していた。 【0011】本発明は、以上のような従来の課題を解決するものであって、環境などの変化にかかわらず精度良く、最適な乾燥状態で仕上げ、また、環境などの影響を受けない精度良い空運転の検出ができる厨芥処理機を提供することを目的としている。 【0012】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明は、厨芥を加熱する加熱乾燥手段と、加熱時に厨芥から発生する水蒸気を外部に排気する排気通路と、前記排気通路の温度を検出する終了センサーと、加熱乾燥手段による加熱を終了する時期を判定する終了判定手段を備え、前記終了判定手段は、前記終了センサーが検出する温度の最高値より所定値低下した時点からの所定時間で終了時期を判定するようにし、かつ、前記所定値、所定時間のそれぞれを複数設定したもので、このように所定値及び所定時間を環境変化などの変化に対応させて複数設けることで、厨芥処理機の使用、環境に応じて、精度良く乾燥終了時期の検出ができ、使用電力を浪費することがない。 【0013】また、本発明は、厨芥を加熱する加熱手段と、加熱時に厨芥から発生する水蒸気を外部に排気する排気通路と、前記排気通路の温度を検出する終了センサーと、前記加熱乾燥手段によって加熱された本体内部を冷却する冷却手段と、前記加熱手段による加熱温度を検出する温度センサーと、前記温度センサーの検出する値により前記加熱手段による加熱温度を制御する加熱制御手段と、前記温度センサーの温度が前記加熱制御手段が制御する温度に達するまでの時間を計時する予備加熱計時手段と、前記終了センサーの値と前記予備加熱計時手段にて計時された時間により前記処理容器内の厨芥の有無を判定する空判定手段を有するもので、この構成によれば、空判定手段は予備加熱計時手段が計時する時間が所定時間未満の時のみ終了センサーから入力される値で前記処理容器内に厨芥が有るか空かの判定を行い、所定時間以上であれば確実に厨芥が投入されていると判断することにより、環境温度等の広範囲な条件下で精度の良い空判定を行うことができる。 【0014】 【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、厨芥を収容する処理容器と、前記処理容器内の厨芥を加熱する加熱乾燥手段と、加熱時に厨芥から発生する水蒸気を外部に排気する排気通路と、前記排気通路の温度を検出する終了センサーと、前記加熱乾燥手段による加熱を終了する時期を判定する終了判定手段を備え、前記終了判定手段は、前記終了センサーが検出する温度の最高値より所定値低下した時点からの所定時間で終了時期を判定するようにし、かつ、前記所定値、所定時間のそれぞれを複数設定することにより、厨芥処理機の使用、環境に応じて、精度良く乾燥終了時期の検出ができ、使用電力を浪費することがない。 【0015】本発明の請求項2記載の発明は、厨芥を収容する処理容器と、前記処理容器内の厨芥を加熱する加熱乾燥手段と、加熱時に厨芥から発生する水蒸気を外部に排気する排気通路と、前記排気通路の温度を検出する終了センサーと、前記加熱乾燥手段による加熱を終了する時期を判定する終了判定手段と、前記終了センサーが検出する温度の最高値を記憶する最高値記憶手段を備え、前記終了判定手段は、前記終了センサーが検出する温度の最高値より所定値低下した時点からの所定時間で終了時期を判定するようにし、前記終了センサーが検出する温度が、最初の最高値より所定値低下した時点から所定時間の間に、最初の最高値より所定値を差し引いた値以上になると、以後最高値記憶手段は終了センサーが検出する温度の最高値の記憶値を更新し、更に終了判定手段は前記所定値と所定時間を更新するようにしたものである。 【0016】この構成によれば、終了時期の判定中に固まりになった厨芥の割れが発生すると、下降途中であった終了センサーの温度が上昇するので、最高値記憶手段はこの時点より再度、最高温度の検出と記憶を行い、追加で発生した水分に見合った所定値と所定時間で判定を実行するので、最適な終了時期に加熱乾燥を終了する事ができる。 【0017】本発明の請求項3記載の発明は、厨芥を収容する処理容器と、前記処理容器内の厨芥を加熱する加熱乾燥手段と、加熱時に厨芥から発生する水蒸気を外部に排気する排気通路と、前記排気通路の温度を検出する終了センサーと、前記加熱乾燥手段による加熱を終了する時期を判定する終了判定手段と、前記終了センサーが検出する温度が一旦最高値から所定値を差し引いた値以下となった後、第1の所定時間経過までに最高値から所定値を差し引いた値以上となる時点から計時を開始する計時手段を備え、前記終了判定手段は、前記計時手段にて計時される時間が第2の所定時間経過時の前記終了センサーの値により加熱乾燥手段による加熱を終了する時期を検出するようにしたものである。 【0018】この構成によれば、終了時期の判定中に固まりになった厨芥の割れが発生しても、追加で発生した水分に見合った所定時間で判定を実行し、終了センサーの温度変化の小さな厨芥の状態の変化にも対応することができる。 【0019】本発明の請求項4記載の発明は、厨芥を収容する処理容器と、前記処理容器内の厨芥を加熱する加熱乾燥手段と、加熱時に厨芥から発生する水蒸気を外部に排気する排気通路と、前記排気通路の温度を検出する終了センサーと、前記加熱乾燥手段による加熱を終了する時期を判定する終了判定手段と、本体内部を冷却する冷却手段を備え、前記加熱乾燥手段による加熱を終了し、前記冷却手段により本体及び本体内部を冷却する冷却工程の後、全処理工程を終了する構成であって、前記終了判定手段は、冷却工程中に終了センサーの検出する温度が所定値以上上昇すると、終了時期を延長し、再度、前記加熱乾燥手段により加熱乾燥させるものである。 【0020】この構成によれば、一旦加熱乾燥を終了しても、固まりになった厨芥の割れが発生すると、水分が出ることにより、一旦低下した終了センサーの温度が上昇し、所定値以上上昇すれば、終了判定手段は加熱乾燥手段に再度加熱乾燥を所定時間実行するよう出力し、最適な乾燥状態を得ることができる。 【0021】本発明の請求項5記載の発明は、厨芥を収容する処理容器と、加熱時に厨芥から発生する水蒸気を外部に排気する排気通路と、前記排気通路の温度を検出する終了センサーと、前記加熱乾燥手段によって加熱された本体内部を冷却する冷却手段と、前記処理容器内の厨芥を加熱する加熱手段と、前記加熱手段による加熱温度を検出する温度センサーと、前記温度センサーの検出する値により前記加熱手段による加熱温度を制御する加熱制御手段と、前記温度センサーの温度が前記加熱制御手段が制御する温度に達するまでの時間を計時する予備加熱計時手段と、前記終了センサーの値と前記予備加熱計時手段にて計時された時間により前記処理容器内の厨芥の有無を判定する空判定手段を有し、前記空判定手段は前記予備加熱計時手段が計時する時間が所定時間未満の時のみ終了センサーから入力される値で前記処理容器内に厨芥が有るか空かの判定を行い、所定時間以上であれば確実に厨芥が投入されていると判断することにより、環境温度等の広範囲な条件下で精度の良い空判定を行うことができる。 【0022】 【実施例】 (実施例1)以下、本発明の実施例1について図1、図2、図3を用いて説明する。 【0023】図1において、21は厨芥処理機の本体であり、22は本体21より脱着可能な処理容器で、その内部に厨芥を収容する。23は処理容器22を設置するための本体21に固定した外容器であり、24は処理容器22内に回転自在に配し、厨芥を撹拌・粉砕する撹拌羽根であり、35は撹拌羽根24を駆動するモーターなどの駆動手段である。25は本体21の内部を冷却する冷却手段である冷却ファンであり、26は処理容器22で発生する水蒸気を排出する排気通路であり、28は処理容器22内の水蒸気を排気通路26を通して排気するための圧力を発生する吸引ファンであり、29は本体21の外部へ水蒸気を排出する排気口であり、27は排気通路26上に設け、排気の脱臭を行う触媒であり、30は処理容器22の上方に設け、処理容器内22の厨芥を加熱する加熱ヒータであり、33は加熱ヒータ30が発する熱を厨芥へと送風する乾燥ファンであり、31は処理容器22内の雰囲気温度を検出する温度センサーであり、加熱ヒータ30と乾燥ファン33と温度センサー31と図2中の加熱制御手段37とで加熱乾燥手段38を構成する。 【0024】32は排気通路26に接して設け、排気通路26内の排気の温度を検出する終了センサーである。また、図2中の39は終了センサー32からの入力により排気通路26の温度の最高値の検出と記憶を行い、加熱乾燥を終了する時期を判定する終了判定手段である。 【0025】上記構成による作用は以下の通りである。すなわち、電源が投入され処理が開始されると、加熱制御手段37は、加熱ヒータ30をオンし、温度センサー31から入力される温度情報が目標温度である130℃になるまで立ち上げ、以後、温度センサー31から入力される温度情報により、130℃より高ければ加熱ヒータ30をオフし、低ければオンし、温度センサー31の温度が130℃付近を維持するよう加熱ヒータ30を制御する。この時、乾燥ファン33を動作させることにより、処理容器22内の厨芥に温風があたり厨芥が加熱される。 【0026】加熱ヒータ30からの発熱は、厨芥のみではなく、本体21の各部にも伝導するので冷却ファン28により、加熱中も冷却を行う。また、厨芥の加熱と同時に、撹拌羽根24により厨芥を粉砕することにより乾燥が促進され、吸引ファン28により処理容器22内で発生する水蒸気を吸引し、排気通路26を経由して排気口29より強制排気することによっても乾燥が促進される。 【0027】排気通路26の終了センサー32の取り付け部分は、ステンレス等の比熱の大きな金属で構成しており、処理容器22内の空気が排気通路26を通って排気され始めると終了センサー32の温度は立ち上がり、厨芥が加熱されて水蒸気が発生し、排気通路26を水蒸気が通過すると、終了センサー32の取り付け部の温度は、水蒸気の比熱に大きく影響され、冷却ファン25の冷却作用に対して90℃〜100℃と高温を保持した特性となる。厨芥の乾燥が進み、排気通路26を通過する空気に含まれる水分が無くなると、冷却ファン25による冷却の効果が大きくなり、終了センサー32の取り付け部の温度は下がり、水分が無くなると、水蒸気が発生しているときの終了センサー32の取り付け部の温度に比べて60℃〜70℃と低温で安定した特性となる。 【0028】この一連の乾燥処理の過程において、終了判定手段39は、図3に示すように、終了センサー32による検出温度が最も高くなるA時点での温度を最高値として記憶する。また、終了判定手段39においては、最高値Aに対して、△t1と△t2の2つの所定値(以下、温度判定値という)を△t1<△t2となるように設定し、T1(△t1に対応)とT2(△t2に対応)の2つの所定時間(以下、判定時間という)を、T1>T2となるように設定している。終了センサー32の最高値は、水蒸気の温度に大きく影響されるため、環境温度等が異なってもほぼ安定した値となるが、水蒸気の少なくなった状態の温度は環境温度等や、本体21の熱的な特性によって異なるため、図3中の実線で示す特性となる場合や、点線で示す特性となる場合がある。今、実線で示す特性が出現する割合が大きいとすると、ノイズ等による終了判定手段39の誤判定で早働き(未乾燥)しないよう判定温度を大きくとった△t2と、△t2に対して最適な乾燥状態での加熱終了時期であるD時点で終了判定が確定する判定時間T2の組み合わせを主判定値として、点線で示す特性でも判定可能な、温度判定値△t1と、E時点で終了判定が確定するようなT1の組み合わせを副判定値として、図3中の実線で示す特性となる場合は主判定値での判定を優先してD時点で終了判定を確定させ、点線で示す特性となる場合は主判定値では終了判定が確定しないため、副判定値を優先してE時点で終了判定を確定させる。 【0029】終了判定が確定すると加熱制御手段37に加熱を終了するよう出力し、加熱制御手段37は、加熱ヒータ30による130℃の加熱を終了し、冷却ファン25による冷却を経て処理を終了する。 【0030】副判定値による終了判定確定時期を主判定値より遅く(過乾燥)したのは、ノイズ等によって小さくとった判定温度△t1が成立しても、T2によりキャンセルされる機会を大きくしたのと、少なくとも未乾燥の状態で処理を終了する事の無いようにするためである。 【0031】これにより、より精度よく、かつ環境条件等の変化にも対応して、乾燥終了時期を検出し、ゴミ量に関わらず自動で最適な乾燥状態で加熱乾燥を終了する事ができる。 【0032】(実施例2)本発明の実施例2を、図4、図5を用いて説明する。尚、上記実施例1と同一構成部品については同一符号を付与し、その詳細な説明を省略する。 【0033】図4において、42は終了センサー32の温度情報により、最高値の検出と記憶を行う最高値記憶手段であり、41は初期の判定温度と判定時間を有し、終了センサー32の温度情報と最高値記憶手段42の最高値により、一旦最高値−初期の判定温度以下となった後、判定時間中に再度最高値−判定温度より高くなった場合は、判定温度と判定時間を更新して加熱乾燥の終了時期を判定する終了判定手段である。 【0034】上記構成による作用は以下の通りである。すなわち、終了判定手段41は図5に示すように、本体21の運転開始時に、判定温度△t1と判定時間T1を初期の判定値として設定する。処理の過程において、最高値記憶手段42は、終了センサー32の温度情報により、図5中のA時点にて最高値を記憶し、終了判定手段41は、最高値を入力して、この最高値に対して△t1低下したB時点より判定時間T1の判定を開始する。ほとんどの場合は、図5中の点線で示すような特性となり、D時点で終了判定が確定し、加熱ヒータ30による加熱は停止される。 【0035】T1の判定中に、撹拌羽根24により団子状になっていた厨芥が割れて中から水蒸気が出てくる等厨芥の状態に変化が起きたり、撹拌羽根24の攪拌動作のタイミング等によっては、図5中の実線に示すように再度温度が上昇する。 【0036】終了判定手段41は終了センサー32から温度情報を入力し、C時点において△t1より上昇すると、最高値記憶手段42に再度最高値の検出と記憶を行うように出力し、最高値記憶手段42はE時点において、最高値の更新を行う。乾燥もほぼ終了の時期であり、発生する水蒸気量も初期と比べて少ないことから、C時点以後に現れる最高値はA時点での最高値に比較して小さいことが推定でき、終了判定手段41は、判定温度△t2(<△t1)と判定時間T2(<T1)を設定する。 【0037】最高値記憶手段42はE時点にて記憶した新しい最高値を終了判定手段41に出力し、終了判定手段41は、新しい最高値に対して判定温度△t2と判定時間T2で判定を行い、G時点で乾燥終了時期と判定し、加熱制御手段37に加熱を終了するよう出力する。 【0038】これにより、終了時期の判定中に固まりになった厨芥の割れ等の厨芥の状態の変化が発生しても、追加で発生した水蒸気に見合った、最適な終了時期に加熱乾燥を終了する事ができる。 【0039】(実施例3)本発明の実施例3を、図6、図7を用いて説明する。尚、上記実施例1と同一構成部品については同一符号を付与し、その詳細な説明を省略する。 【0040】図6において、61はT1、T2の2つの判定時間を有する終了判定手段であり、62は終了判定手段61からの指示により計時を行う計時手段である。 【0041】上記構成による作用は以下の通りである。図7中において、終了判定手段61は、A時点にて記憶した最高値に対して△t低下したB時点から第1の判定時間(第1の所定時間)T1の判定中、実線で示す特性のように、C時点において、終了センサー32の検出温度がB時点の温度より上昇した場合は計時手段62に計時を開始するよう出力し、計時手段62は計時を開始する。 【0042】終了判定手段61は計時手段62で計時される時間を入力して、計時される時間が第2の判定時間(第2の所定時間)T2経過時の終了センサー32の検出温度がB時点での温度以下であればE時点において加熱を終了するよう加熱制御手段37に出力する。点線で示すような通常の特性の場合はB時点以降はB時点での温度を超えないので、D時点で加熱を終了する。 【0043】T2はT2<T1となるように設定しておき、T2経過時の終了センサー32の温度情報が△tより大きければ、終了判定手段61は、再度計時を開始するよう計時手段62に出力し、再度T2経過時に判定を行う。 【0044】これにより、厨芥の割れ等により、追加で発生した水蒸気量に見合った最適な終了時期に加熱乾燥を終了する事ができ、終了センサー32の温度変化が小さくなるような厨芥の割れ等の状態の変化にも精度良く対応することができる。 【0045】(実施例4)本発明の実施例4を、図8、図9を用いて説明する。尚、上記実施例4と同一構成部品については同一符号を付与し、その詳細な説明を省略する。 【0046】図8において、81は一旦加熱終了と判定した後でも、終了センサー32の検知温度により、再度加熱乾燥の実行を判定するようにした終了検知手段である。 【0047】上記構成による作用は以下の通りである。すなわち、終了判定手段82が図9中のA時点で記憶した最高値に対してB時点以後判定温度△t低下した後、判定時間T1が経過し、C時点で終了判定が確定して加熱乾燥を終了し、図9中の点線で示す特性の場合は、C時点より予め設定しておいた時間Tcの間、冷却ファン25による本体21各部の冷却を行い、E時点で全処理を終了する。 【0048】Tcの間に、厨芥の状態の変化により、実線で示す特性のように、終了センサー32の温度が再度B時点での温度より高くなると、終了判定手段81は処理容器22内に再度水蒸気が発生したと判断し、B時点より所定時間T2だけ加熱乾燥処理を行うよう加熱制御手段37に出力する。所定時間T2の加熱乾燥の後に再度冷却ファン25による冷却を時間Tcの間行い、G時点で全処理行程を終了する。 【0049】これにより、一旦加熱乾燥を終了しても、厨芥の状態の変化により合わせて水分を除去できるので、最適な乾燥状態を得ることができる。 【0050】(実施例5)本発明の実施例5を、図10、図11を用いて説明する。尚、上記実施例1と同一構成部品については同一符号を付与し、その詳細な説明を省略する。 【0051】図10において、92は厨芥を加熱する加熱手段であり、加熱ヒータ30と乾燥ファン33とから構成され、91は温度センサー31による検出温度に応じて加熱手段92を制御する加熱制御手段である。93は、処理容器22内の厨芥の有無を判定する空判定手段であり、94は温度センサー31の検出温度が加熱制御手段91の有する制御温度に立ち上がるまでの時間を計時する予備加熱計時手段である。 【0052】上記構成による作用は以下の通りである。すなわち、電源が投入され処理が開始されると、加熱制御手段91が、加熱ヒータ30をオンし、温度センサー31から入力される温度情報が目標温度である130℃になるまで立ち上げ、以降、温度センサー31から入力される温度情報が130℃付近を保つよう、加熱ヒータ30に供給する電力を制御する。 【0053】また、制御手段(図示せず)が触媒27を動作させて脱臭の準備を行い、電源投入から、触媒27が脱臭能力を十分発揮するのに必要な所定時間が経過すると、冷却ファン25による冷却を開始し、吸引ファン28を動作させて、処理容器22内の空気の排出を開始する。同時に、加熱制御手段91は乾燥ファン33の動作を開始させ、厨芥への温風の送風を開始する。この時、図11中のA時点からB時点の間に示すように、吸引ファン28、乾燥ファン33が動作することにより、一旦温度センサー31による検出温度が低下するが、B時点から吸引ファン28、乾燥ファン33が動作している状況下において、130℃付近を維持する状態になる。 【0054】制御手段(図示せず)は、130℃付近を維持する処理容器22内の温度が安定した状態になると、図11中のC時点より撹拌羽根24の間欠運転を開始させ、厨芥の粉砕乾燥を開始する。 【0055】終了センサー32の検出温度は、粉砕乾燥を開始して、厨芥から発生する水蒸気量が安定するD時点においては、常温では90℃〜100℃となるが、処理容器22内に厨芥が入っていない場合は、水蒸気が発生しないため、図11中の点線で示すように低い温度(60℃〜70℃)となる。ところが、環境条件等を考慮すると、厨芥が入っている場合と入っていない場合とで、D時点における終了センサー32の温度の上下関係が逆転する場合が出てくる。例えば、環境温度−20℃で処理容器22に厨芥が大量に投入されている時は、D時点での温度が約70℃となり、環境温度40℃で処理容器22が空の時のD時点での温度は約75℃となる場合がある。 【0056】また、A時点からB時点までの時間は、処理容器22内に厨芥が入っている時は、環境条件や厨芥の量等により様々であるが、厨芥が入っていないときは、厨芥中の水分の気化で奪われる熱が無いため、温度センサー31の温度の立ち上がりが早くなる。つまり、この時間がある程度長ければ、処理容器22内には厨芥が入っており、この時間がある時間以下の時のみ、D時点における終了センサー32の温度検出により、厨芥が入っているかどうかを判定することにより、判定の精度を向上することができる。 【0057】予備加熱計時手段94は、加熱制御手段91が乾燥ファン33の動作を開始させると計時を開始し、図11中に示すように、温度センサー31の温度がB時点に示すように再度130℃に到達すると、加熱制御手段91からの入力により計時を停止し、空判定手段93に、計時した時間を出力する。 【0058】空判定手段93は、図11中に示すような判定時間Tと判定温度tを有しており、予備加熱計時手段94から入力される時間が、判定時間T以上であれば、攪拌羽根24が間欠運転を開始してから予め設定した時間経過したD時点ではなにも判定せず、処理容器22内に厨芥が入っているとして粉砕乾燥の処理を継続して行う。 【0059】判定時間T未満であれば、空判定手段93は、終了センサー32から入力される温度の最高値の検出と記憶をしており、D時点における最高値が判定温度tより大きければ、処理容器22内に厨芥が入っていると判定して粉砕乾燥の処理を継続して行い、t以下であれば、処理容器22は空で運転されていると判定して、加熱制御手段91に加熱を終了するよう出力し、冷却ファン25による本体22各部の冷却を経て処理を終了させる。 【0060】これを上記の環境温度−20℃で処理容器22に厨芥が大量に投入されている時と、環境温度40℃で処理容器22が空の時とに適用すると、前者は時間が判定時間Tより長くなり、後者は短くなるので、後者のみ終了センサー32の検出温度による判定を行い、前者の場合は粉砕乾燥の処理を継続する。 【0061】 【発明の効果】本発明の請求項1記載の発明によれば、所定値及び所定時間を環境変化などの変化に対応させて複数設けることで、より精度よく、かつ環境条件等の変化にも対応して、乾燥終了時期を検出し、ゴミ量に関わらず自動で最適な乾燥状態で加熱乾燥を終了する事ができる。 【0062】本発明の請求項2記載の発明によれば、最初の最高値より所定値を差し引いた値以上になると、以後最高値記憶手段は終了センサーが検出する温度の最高値の記憶値を更新し、更に終了判定手段は前記所定値と所定時間を更新するようにしたので、終了時期の判定中に固まりになった厨芥の割れ等の厨芥の状態の変化が発生しても、追加で発生した水分に見合った、最適な終了時期に加熱乾燥を終了する事ができる。 【0063】本発明の請求項3記載の発明によれば、終了判定手段は、計時手段にて計時される時間が第2の所定時間経過時の終了センサーの値により加熱乾燥手段による加熱を終了する時期を検出するようにしたので、終了センサーの温度変化の小さな厨芥の状態の変化にも対応することができ、追加で発生した水分に見合った、最適な終了時期に加熱乾燥を終了する事ができる。 【0064】本発明の請求項4記載の発明によれば、終了判定手段は、冷却工程中に終了センサーの検出する温度が所定値以上上昇すると、終了時期を延長し、再度、前記加熱乾燥手段により加熱乾燥させるので、一旦加熱乾燥を終了しても、厨芥の状態の変化により、再度水分が発生すると、再度加熱乾燥を実行するので、最適な乾燥状態を得ることができる。 【0065】本発明の請求項5記載の発明によれば、空判定手段は予備加熱計時手段が計時する時間が所定時間未満の時のみ終了センサーから入力される値で処理容器内に厨芥が有るか空かの判定を行い、所定時間以上であれば確実に厨芥が投入されていると判断することにより、環境温度等の広範囲な条件下で精度の良い空判定を行うことができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月22日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】滝本 智之 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開平11−123370 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)5月11日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−289406 |
|