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【発明の名称】 自動車外装部品の金属調の塗装方法
【発明者】 【氏名】上野 和重

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】厚さ0.2〜2.0μmの合成樹脂製のベースフイルム1a上に金属を蒸着して金属被膜層1bを形成すると共にこの金属被膜上に前記ベースフイルムと同質の合成樹脂フイルム1cを接着してなる光輝性合成樹脂フイルム1を10〜50μm角のパウダー状に粉砕して得た粉末状の砕片を、アクリル系塗料に含有させたアクリル系の光輝性塗料2にて、樹脂製品または金属製品3の表面に厚さ2〜5μmの塗装を施したことを特徴とする自動車外装部品の金属調の塗装方法。
【請求項2】前記合成樹脂製のベースフイルム1aは、アクリル系の樹脂フイルムであり、アクリル系の光輝性塗料2が、トルエン又は酢酸エチル等の溶剤77〜96%、アクリル系樹脂18〜3%、光輝性合成樹脂フイルム1の砕片が重量部で1〜5%であることを特徴とする請求項1記載の自動車外装部品の金属調の塗装方法。
【請求項3】樹脂製品又は金属製品3の表面に予め、黒、白等のカラー塗料又はクリアー塗料による下塗り塗装4を施したものである請求項1または請求項2に記載の自動車外装部品の金属調の塗装方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の外装部品の金属調の塗装方法に係り、特に金属蒸着フイルムの極細片を含有させた塗料を用いて製品の表面を金属調に仕上げることが出来る自動車外装部品の金属調の塗装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用外装部品に金属調の質感を持たせるためには、従来より湿式あるいは乾式メッキが用いられていた。このメッキ法はコストが高く環境面でもあまり好ましくないということで、最近では、転写箔によるインモールド成形法が用いられるようになってきた。
【0003】また、塗装による方法では、古くから顔料として金属粉末がもちいられているが、例えばリーフィングアルミ(アルミ粉末)を用いた塗料では、均一な光沢が得られるものの、被塗装物との接着性が著しく低く且つ上塗りクリアーを施さないとアルミが容易に剥離する。また、上塗りを施すと金属調の質感が低下し自動車の外装部品に適用することができなかった。
【0004】また、前記の金属粉末に変わるものとして、光輝性合成樹脂フイルムを細かく切断して得た細片と、合成樹脂溶液又はラテックスとを混合してなる光輝性組成物が提案されている。
【0005】例えば、特公昭58−39850号公報の「光輝性組成物」では、合成樹脂フイルムに金属を蒸着して金属被膜層を形成し、この金属被膜層上に顔料を含有する熱硬化性樹脂塗料を塗布して樹脂層を形成した光輝性樹脂フイルムを0.2mm〜0.5mm角に切断して得た細片と、合成樹脂溶液、合成樹脂エマルジョン又はラテックスとを混合することにより、塗布する商品(例えば、布地、織物、靴、帽子など)との接着性が良好で、しかも種主多様な光沢を有する商品を製造するのに好適な組成物であるとしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の転写箔を用いたインモールド成形方法では、成型時における転写箔の追従性に限界があって製品形状のデザインの自由度が少ないだけでなく、転写箔のコストも高いという問題点があった。
【0007】また、前記の合成樹脂フイルムに金属蒸着層を形成すると共にその上に熱硬化性樹脂塗料を塗布して樹脂層を形成した光輝性樹脂フイルムを0.2mm〜0.5mm角というかなり大きい細片に切断してこれを顔料とするものにおいては、画一的な金属光沢を得るのではなく、むしろ金属光沢にムラが出来るようにして布地、織物、靴、帽子などに使用するというものであるため、自動車の外装部品の塗料として用いるには問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、合成樹脂製のベースフイルムに金属蒸着により金属被膜層を形成すると共にこの金属被膜上に前記ベースフイルムと同質の合成樹脂フイルムを接着してなる光輝性合成樹脂フイルムを10〜50μm角のパウダー状に粉砕し、これをアクリル系の塗料に混合させて用いることにより耐候性や耐水性に優れた自動車外装部品の金属調の塗装方法の提供を目的とするものである。
【0009】すなわち、本発明は、厚さ0.2〜2.0μmの合成樹脂製のベースフイルム1a上に金属を蒸着して金属被膜層1bを形成すると共にこの金属被膜上に前記ベースフイルムと同質の合成樹脂フイルム1cを接着してなる光輝性合成樹脂フイルム1を10〜50μm角のパウダー状に粉砕して得た粉末状の砕片を、アクリル系塗料に含有させた光輝性塗料2にて、樹脂製品または金属製品3の表面に厚さ2〜5μmの塗装を施したことを特徴とする自動車外装部品の金属調の塗装方法である。
【0010】また、前記合成樹脂製のベースフイルム1aは、アクリル系の樹脂フイルムであり、また、前記アクリル系の光輝性塗料2が、トルエン又は酢酸エチル等の溶剤77〜96%、アクリル系樹脂18〜3%、光輝性合成樹脂フイルム1の砕片が重量部で1〜5%であることを特徴とする請求項1記載の自動車外装部品の金属調の塗装方法である。
【0011】また、樹脂製品又は金属製品3の表面に予め、黒、白等のカラー塗料又はクリアー塗料による下塗り塗装4を施したものである請求項1または請求項2に記載の自動車外装部品の金属調の塗装方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。本発明に用いる光輝性の合成樹脂フイルム1は、図2に示すように、厚さ0.2〜2.0μmのアクリル系の樹脂フイルムをベースフイルム1aとし、その表面にスパッタリング等によってアルミニュウム、クロム等の金属を蒸着して金属蒸着層1bを形成すると共に、その表面には前記金属蒸着層1bとアクリル系フイルムとの密着性を向上させるために2液性硬化ウレタン樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等の接着剤を用いてベースフイルムと同質のアクリル系フイルム1cがラミネートされている。そして、前記光輝性合成樹脂フイルム1は、粉砕機によって10〜50μm角のパウダー状に粉砕される。
【0013】アクリル系の光輝性塗料2塗料は、市販のトルエン又は酢酸エチル等の溶剤77〜96%、アクリル系樹脂18〜3%、光輝性合成樹脂フイルム1の砕片が重量部で1〜5%配合されている。
【0014】
【実施例】次に、本発明による方法を用いて自動車用ホイールキャップの塗装を実施した。図1に示すように、ABS樹脂にて射出成形されたホイールキャップ(色調グレー)製品3に、白色の厚み10〜20μmのベースコート(下塗り塗装)4を行った。その後、アクリルフイルムの中間部に0.05μmのアルミ蒸着層を有する前記のパウダー状の砕片(10〜50μm角)重量部で1%をアクリル系の塗料に溶かし、前記ベースコート5上に2〜5μmのアクリル系の光輝性塗料2にて塗装を行った。この状態においては、前記アルミ蒸着層を有する前記のパウダー状の砕片(アクリル系フイルム)は被塗装面上で平滑に並び均一な金属調の光沢感(メタリック感)を得ることができた。そして、この塗装製品を70〜80゜Cの低温乾燥をおこなった。
【0015】また、前記実施例におけるホイールキャップの塗装では、耐薬品性・耐候性を向上させるために、その表面に厚さ5〜50μmのクリア塗装5を施しているが、対象品目によっては必ずしも必要とするものでない。
【0016】
【発明の効果】本発明は、合成樹脂製のベースフイルムに金属蒸着により金属被膜層を形成すると共にこの金属被膜上に前記ベースフイルムと同質の合成樹脂フイルムを接着してなる光輝性合成樹脂フイルムを10〜50μm角のパウダー状に粉砕し、これをアクリル系の塗料に重量部で1〜2%混合させて用いることにより、吹き付け塗装が極めて容易で、且つアルミ蒸着層を有する前記のパウダー状の砕片(アクリル系フイルム)は被塗装面上で平滑に並ぶため均一な金属調の光沢感(メタリック感)を得ることがでる。また、ベースの色相を変化させることにより多彩な金属調の表現が可能である。さらに、本発明は、インモールドの樹脂成形品に較べて、装飾表面のシャープな曲面や凹凸模様に左右されないから極めて応用範囲の大きい塗装方法を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000204033
【氏名又は名称】太平洋工業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)7月28日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−42464
【公開日】 平成11年(1999)2月16日
【出願番号】 特願平9−218205