| 【発明の名称】 |
プラスチックチューブ容器の製造装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】朝倉 綜一郎
|
| 【要約】 |
【課題】装置自体の変更を必要とすることなく、チューブ容器の胴部となるべき円筒部分に対して印刷や塗装を施すことができるようにする。
【解決手段】印刷装置や塗装装置とピン付き無端チェーンとの間で円筒部分を移載する箇所で、各装置のマンドレル15(19)とピン付き無端チェーン1のピン12とを互いに並列状態となるように配置すると共に、該マンドレル15(19)とピン12との間で円筒部分を受渡しするための手段として、円筒状のチューブ10Aを内側から掴むことができ、且つ、チューブ容器の頭部を外側からも掴むことができるようなグリッパー22を配置することにより、頭部が溶着されたチューブ容器と単なる円筒状チューブ10Aの何れの円筒部分についても移載が可能なように構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 プラスチックチューブ容器の胴部となる円筒部分を、ピン付き無端チェーンによる搬送経路に近接して配置された印刷装置や塗装装置により、円筒部分をマンドレルに嵌挿させた状態で保持しながら、円筒部分の外面に所望の印刷や塗装を施すようなプラスチックチューブ容器の製造装置において、印刷装置や塗装装置とピン付き無端チェーンとの間で円筒部分を移載する箇所で、各装置のマンドレルとピン付き無端チェーンのピンとが互いに並列状態となるように配置されていると共に、該マンドレルとピンとの間で円筒部分を受渡しするための手段として、円筒状のチューブを内側から掴むことができ、且つ、チューブ容器の頭部を外側からも掴むことができるようなグリッパーが配置されていることにより、頭部が溶着されたチューブ容器と単なる円筒状チューブの何れの円筒部分についても移載が可能なように構成されていることを特徴とするプラスチックチューブ容器の製造装置。 【請求項2】 円筒状のチューブをマンドレルからピンに移載する箇所において、マンドレルからチューブを取外しする場合のグリッパーの掴み代を確保するために、マンドレルに沿って往復移動するようにストリッパーが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックチューブ容器の製造装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、容器の胴部を押圧することにより容器内に収容されている高粘度の内容物を押し出すようなプラスチックチューブ容器を製造するための装置に関し、特に、プラスチックチューブ容器の胴部となる円筒部分を、マンドレルに嵌挿させた状態で保持しながら、その外面に所望の印刷や塗装を施すのに際して、印刷装置や塗装装置のマンドレルとピン付き無端チェーンのピンとの間で該円筒部分を移載するための構造に関する。 【0002】 【従来の技術】クリーム状になった化粧品や洗顔料や薬品や接着剤等のような高粘度の製品を収容するためのプラスチック製の押出しチューブ容器においては、その製造に際して、通常は、先ず、熱可塑性樹脂を押出機に供給して、加熱溶融しながらパイプ状に押し出し、直ちに冷却して断面円形のプラスチックチューブ(パイプ)に成形することで、最終的にはプラスチックチューブ容器の胴部となるべき円筒部分を形成している。 【0003】なお、そのような断面円形のプラスチックチューブを成形する際に使用する樹脂としては、熱融着性の良いポリエチレンやポリプロピレンが一般的に使用されているが、容器内に収容する内容物によっては、耐気体透過性や耐薬品性等の優れた樹脂層を一層以上使用した多層構造(外層又は中間層に耐気体透過性や耐薬品性等の優れた樹脂を使用し、最内層にはポリオレフィン樹脂を使用する)に形成することがある。 【0004】断面円形のプラスチックチューブを成形した次の工程については、頭部(肩部と口頸部)を該チューブの一端側に一体的に溶着した後でも該チューブの部分が断面円形の円筒部分となっているようなチューブ容器を製造するか、或いは、該チューブに頭部を溶着した後では該チューブの部分が断面楕円形等となるようなチューブ容器を製造するかによって、二通りに分かれている。 【0005】すなわち、頭部を溶着しても胴部が円筒部分となっていて、その外面に印刷を施し易い前者の場合には、一端側に頭部が溶着(頭部を射出成形等で製造しながらチューブに溶着する場合と、予め成形しておいた頭部をチューブと溶着する場合とがある)されて他端側が開放された状態のチューブ容器とした後、オフセット印刷機等によりチューブ容器の胴部外面に装飾や内容物の説明等のための印刷を施している。 【0006】そして、印刷後の該チューブ容器を、ピン付き無端チェーンにより熱風が循環しているオーブン(加熱炉)内を搬送させながら、印刷インキを乾燥させた後、更に、該チューブ容器の印刷インキ層の上からロール塗装機により透明塗料を塗装して、ピン付き無端チェーンにより熱風が循環しているオーブン内を搬送させながら、塗膜を乾燥させてから、オートキャッパーによりチューブ容器の頭部(口頸部)にキャップを嵌合させた後、内容物充填工場に出荷するための容器製品として出荷用の袋や箱等に入れている。 【0007】一方、頭部を溶着すると胴部が断面楕円形状等となって、その外面に印刷を施し難くなる後者の場合には、頭部を溶着する前のプラスチックチューブを円筒部分として、その外面に印刷を施して乾燥させ、更に、塗装を施して乾燥させた後で、該印刷・塗装済みの円筒部分(チューブ)の一端側に頭部を溶着して、他端側が開放された状態のチューブ容器とした後、オートキャッパーによりチューブ容器の頭部(口頸部)にキャップを嵌合させてから、内容物充填工場に出荷するための容器製品として出荷用の袋や箱等に入れている。 【0008】ところで、上記のような何れの場合においても、印刷や塗装が施されて最終的にはチューブ容器の胴部となるプラスチックの円筒部分(頭部が溶着されていない円筒状のチューブ、または、頭部が溶着されたチューブ容器の円筒状チューブ部分)については、押出しチューブ容器という機能を発揮させるために、比較的肉薄(厚さが0.30〜0.45mm)であり可撓性に富んだものであることが必要である。 【0009】そのため、プラスチックチューブ容器の製造において、容器の胴部となる円筒部分の外面に対して押圧力が働くような印刷工程および塗装工程では、該円筒部分が内方へ撓んで印刷や塗装が不完全とならないように、該円筒部分の内径よりも僅かに小径の円柱状のマンドレルを円筒部分の中空部に挿入した状態で、該円筒部分の外面に印刷や塗装を行っている。 【0010】すなわち、プラスチックチューブ容器の製造における印刷工程や塗装工程では、円筒状のチューブと頭部が溶着されたチューブ容器の何れについても、先ず、ピン付き無端チェーンにより搬送されている円筒部分を印刷装置や塗装装置の各マンドレルに移載してから、円筒部分をマンドレルを略隙間なく(密着状態に)嵌挿した状態で、その外面に印刷ドラムや塗装ロールで印刷や塗装を施した後、再びマンドレルからピン付き無端チェーンに移載して、印刷乾燥装置や塗装乾燥装置に送り込んでいる。 【0011】その場合、移載の対象となる円筒部分が、頭部が溶着されていない円筒状のチューブであるか、頭部が溶着されたチューブ容器の円筒状チューブ部分であるかによって、従来は、各装置の移載箇所で、ピン付き無端チェーンのピンと各装置のマンドレルの配置関係が異なっていると共に、ピンとマンドレルの間で円筒部分を受け渡すための手段も異なったものとなっている。 【0012】すなわち、円筒状のチューブの場合には、図11に示すように、ピン付き無端チェーン(ピンコンベア)1のピン12と、印刷装置や塗装装置のマンドレル15(19)を、互いに対向させて配置すると共に、直列的に位置したピン12とマンドレル15(19)の間で、円筒状チューブを軸線方向に押すようなストリッパー26により、円筒状のチューブ10Aを受渡ししている。 【0013】これに対して、頭部が溶着されたチューブ容器の場合には、図7に示すように、ピン付き無端チェーン(ピンコンベア)1のピン12と、印刷装置や塗装装置のマンドレル15(19)を、互いに並列状態となるように配置すると共に、そのように並列状態に配置されたピン12とマンドレル15(19)の間で、チューブ容器10Bの頭部を掴むようなグリッパー22により、チューブ容器10Bを受渡ししている。 【0014】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のような従来のプラスチックチューブ容器の製造装置によれば、円筒状のチューブの外面に印刷や塗装を施すことができるようにピン付き無端チェーンのピンと各装置のマンドレルを配置すると、そのままでは頭部が一端側に溶着されたチューブ容器を取り扱うことができず、また、頭部が一端側に溶着されたチューブ容器の円筒部分の外面に印刷や塗装を施すことができるようにピン付き無端チェーンのピンと各装置のマンドレルを配置すると、そのままでは円筒状のチューブを取り扱うことができない。 【0015】そのため、印刷や塗装の対象となる円筒部分が単なる円筒状のチューブか或いはチューブ容器かによって、その都度、印刷装置や塗装装置において、ピン付き無端チェーンのピンと各装置のマンドレルの配置関係を変更したり、該ピンとマンドレルとの間で円筒部分を受渡しするための手段を変更したりすることが必要となっている。 【0016】本発明は、上記のような問題の解消を課題とするものであり、具体的には、プラスチックチューブ容器の製造装置において、印刷装置や塗装装置のマンドレルとピン付き無端チェーンとの配置関係を変更したり、該ピンとマンドレルとの間で円筒部分を受渡しするための手段を変更したりするような、装置自体の変更を必要とすることなく、頭部が一端側に溶着されたチューブ容器と円筒状のチューブの何れについても、チューブ容器の胴部となるべき円筒部分に対して印刷や塗装を施すことができるようにすることを課題とするものである。 【0017】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような課題を解決するために、上記の請求項1に記載したように、プラスチックチューブ容器の胴部となる円筒部分を、ピン付き無端チェーンによる搬送経路に近接して配置された印刷装置や塗装装置により、円筒部分をマンドレルに嵌挿させた状態で保持しながら、円筒部分の外面に所望の印刷や塗装を施すようなプラスチックチューブ容器の製造装置において、印刷装置や塗装装置とピン付き無端チェーンとの間で円筒部分を移載する箇所で、各装置のマンドレルとピン付き無端チェーンのピンとが互いに並列状態となるように配置されていると共に、該マンドレルとピンとの間で円筒部分を受渡しするための手段として、円筒状のチューブを内側から掴むことができ、且つ、チューブ容器の頭部を外側からも掴むことができるようなグリッパーが配置されていることにより、頭部が溶着されたチューブ容器と単なる円筒状チューブの何れの円筒部分についても移載が可能なように構成されていることを特徴とするものである。 【0018】また、上記の請求項1に記載したプラスチックチューブ容器の製造装置において、上記の請求項2に記載したように、円筒状のチューブをマンドレルからピンに移載する箇所において、マンドレルからチューブを外す場合のグリッパーの掴み代を確保するために、マンドレルに沿って往復移動するようにストリッパーが設けられていることを特徴とするものである。 【0019】 【発明の実施の形態】以下、本発明のプラスチックチューブ容器の製造装置の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。 【0020】図1は、本発明のプラスチックチューブ容器の製造装置の一実施形態に係る容器製造ラインの印刷・塗装工程の部分を概略的に示すものであって、この印刷・塗装工程において、頭部(肩部と口頸部)が一端側に溶着されたチューブ容器の円筒状の胴部、又は、頭部が未だ溶着されていない円筒状のチューブ(容器の胴部となる部分)に対して、その外面に印刷と塗装を施すことがそれぞれ可能なものとなっている。 【0021】この印刷・塗装工程には、頭部が一端側に溶着されて胴部が円筒状のチューブ容器、又は、頭部が未だ溶着されていない円筒状のチューブ(以下、両者を共に単に円筒部分と言う)を搬送するために、ピン付き無端チェーンであるピンコンベア1が、印刷・塗装工程内を循環するように配設されている。 【0022】ピンコンベア1による循環搬送路には、該搬送路に円筒部分を連続的に導入するための供給装置2が配置され、この供給装置2により循環搬送路に導入された未処理の円筒部分は、断面円形から変形した円筒部分を断面円形の状態に戻しておくための加熱装置3と、円筒部分の外面に所望の印刷を施すための印刷装置4と、円筒部分の外面に施された印刷インキを乾燥させるための印刷乾燥装置5と、印刷インキの上から円筒部分の外面に透明塗料を塗装するための塗装装置6と、印刷インキの上から塗装された塗膜層を乾燥させるための塗装乾燥装置7と、加熱装置3や各乾燥装置5,7により熱せられた円筒部分を冷却するためのクーリングゾーン8を順次通ってから、供給装置2の位置に戻る前に、印刷・塗装済みの円筒部分として循環搬送路から排出されることとなる。 【0023】円筒部分を搬送するためのピンコンベア1については、図2に示すように、無端チェーンとして連結された各リンク11の所定個数毎にリンク11の一側に細い棒状の耐熱性グラスファイバー入り樹脂製ピン12をそれぞれ固着したものであって(例えば、1個のリンクが19.05mmで、4個のリンク毎に1つのピンを設置する)、円筒部分10をピン12により支承した状態で、各リンク11を連結した無端チェーンが循環移動することにより、複数の円筒部分10を連続的に搬送するものである。 【0024】ピンコンベア1による循環搬送路に円筒部分10を導入するための供給装置2については、図3に示すように、遠心力を利用して円筒部分10を一定方向に整列させてから連続的に送り出すような、アンスクランブラーと言われる整列供給装置が使用されている。 【0025】変形した円筒部分を断面円形の状態に戻しておくための加熱装置3については、本実施形態では、図4に示すように、ピンコンベア1のピン12が通過可能なように片側が開放された小型の遠赤外線ヒーターが使用されており、断面円形から大きく変形している円筒部分10は、ピンコンベア1により搬送されながら加熱装置3により短時間(9〜26秒間)に高温(100〜300℃)で加熱される(例えば、200℃±10℃で13秒間だけ加熱される)ことによって、殺菌されると共に、プラスチック成形加工時の形状記憶を加熱により呼び覚まされることで、成形当初の断面円形の状態に戻されることとなる。 【0026】加熱装置3となる遠赤外線ヒーターは、搬送される円筒部分10の上下両側に沿って、セラミックの内部に金属発熱線を埋設した熱板13を配置したものであり、熱板13から放射される遠赤外線の輻射熱を各円筒部分10の表面に照射するものであって、例えば、波長が3〜7μを主体とする暗赤外線を多量に放射する超遠赤外線ヒーターのようなものが使用されている。 【0027】そのような遠赤外線ヒーターによる加熱装置3で、円筒部分が70℃±5℃となるように加熱することにより、断面円形から大きく変形した円筒部分を、当該部分をプラスチック成形加工した当初の断面円形の状態に再び戻すこととなる(変形していなかった円筒部分については、加熱されても断面円形のままである)が、その際、円筒部分10(円筒状チューブ又はチューブ容器)のプラスチックが過熱して融けたり変形したりするのを防止するために、遠赤外線の輻射熱による円筒部分10の加熱は、高温(100〜300℃)の温度雰囲気内で短時間(9〜26秒間に(例えば、200℃±10℃で約13秒間)行なわれるように、加熱装置3の加熱温度や、ピンコンベア1による搬送速度や、加熱装置3の長さをそれぞれ設定している。 【0028】上記のように円筒部分10が70℃±5℃となるように加熱されることで、断面円形から大きく変形した円筒部分10が、断面円形の状態に戻されることによって、後で述べるように、印刷装置や塗装装置のマンドレルに円筒部分10を嵌挿する際に、マンドレルの先端部を円筒部分10の中空部内に確実に挿入することができ、円筒部分10をマンドレルに嵌挿できないことで円筒部分10の外面に印刷や塗装ができなくなるというような問題を回避することができる。 【0029】また、変形している円筒部分10に対して、矯正ローラーを用いるようなことなく、その変形を矯正して断面円形に戻すことができるために、円筒部分10の外面に矯正ローラーとの接触による傷付き等が発生する恐れがなく、また、円筒部分10の変形を検出するための装置や検査員が不必要になると共に、変形方向と直交する側に矯正ローラーが接触するように個々の円筒部分の向きを揃えて矯正ローラーに送り込むための人手や装置も不必要となる。 【0030】また、円筒部分10を70℃±5℃に加熱するに際して、比較的小型の遠赤外線ヒーターのような加熱装置3により、各円筒部分10を連続的に搬送しながら、短時間で効果的に各円筒部分10を所定の温度(70℃±5℃)とすることができるため、円筒部分10を加熱するためのスペースを小さく抑えることができ、また、円筒部分10の加熱スペースを小さく抑えることで、故障が生じてピンコンベア1による搬送が停止したような場合に、加熱装置3の内部に残った円筒部分10の過熱による損傷数を最小限に抑えることができる。 【0031】なお、加熱装置3である遠赤外線ヒーターが開放型であることにより、故障が生じてピンコンベア1による円筒部分10の搬送が停止したような場合に、搬送の停止を検知して加熱装置3がピンコンベア1による搬送路から離れるように移動可能な構成にしておけば、加熱装置3による円筒部分10の過熱を完全に回避することができる。 【0032】すなわち、加熱装置3である遠赤外線ヒーターを開放型にすると共に、例えば、図示しないが、加熱装置3の下方に、ピンコンベア1のピン12の長手方向に平行な方向に延びるレールを一本以上設置する一方、該レールに対応して、加熱装置3の下端側に、該レール上を移動可能な支持柱を一本以上付設し、更に、そのように支持柱を介してレール上に移動可能に載置された状態の加熱装置3に対して、該装置3をピンコンベア1に対して前進及び後退させ得るように、エアシリンダを設置する。 【0033】そして、正常運転時には、搬送の停止の検知によって自動的に、また、異常または調整中には手動により、何れも、加熱装置3の炉体の開放部がピンコンベア1のピン12の先端よりも30〜50mm程度離れるように、エアシリンダの移動距離を予め設定しておくことで、自動制御または手動制御によるエアシリンダの作動によって加熱装置3をピンコンベア1から所定の距離だけ離し、加熱装置3をその位置で待機させるようにする。 【0034】円筒部分の外面に所望の印刷を施すための印刷装置4については、図5に示すように、回転基板14の上に円周方向に沿って設置された複数の印刷用マンドレル15と印刷ドラム16を備えたものであって、加熱装置3により断面円形の状態に戻された円筒部分10を、ピンコンベア1からマンドレル15に移して、マンドレル15に略隙間なく嵌挿した状態で、印刷ドラム16により円筒部分10の外面に印刷を施した後、印刷済みの円筒部分10をマンドレル15から取外して再びピンコンベア1に戻すものである。 【0035】印刷装置4により円筒部分10の外面に施された印刷インキを乾燥させるための印刷乾燥装置5については、印刷乾燥用のオーブン室17の内部にピンコンベア1による搬送路を蛇行させて通過させるようにしたものであって、外面に印刷が施された各円筒部分10は、ピンコンベア1により蛇行して搬送されながら乾燥オーブン室内を所定の時間だけかけて通過する間に、外面に施された印刷インキが乾燥されることとなる。 【0036】印刷インキ層の上から円筒部分10の外面に透明塗料を塗装するための塗装装置6については、図5に示すように、回転基板18の上に円周方向に沿って設置された複数の塗装用マンドレル19と塗装ロール20を備えたものであって、印刷乾燥装置5により印刷インキが乾燥された円筒部分10を、ピンコンベア1からマンドレル19に移して、マンドレル19に略隙間なく嵌挿した状態で、塗装ロール20により円筒部分10の印刷インキ層の上から塗装を施した後、塗装済みの円筒部分10をマンドレル19から取外して再びピンコンベア1に戻すものである。 【0037】印刷インキ層の上に施された塗料を乾燥させるための塗装乾燥装置7については、印刷乾燥装置5の場合と同様に、塗装乾燥用のオーブン室21の内部にピンコンベア1による搬送路を蛇行させて通過させるようにしたものであって、印刷インキ層の上から塗装が施された各円筒部分10は、ピンコンベア1により蛇行して搬送されながら乾燥オーブン室内を所定の時間だけかけて通過する間に、印刷インキ層の上に塗布された透明塗料が乾燥されることとなる。 【0038】ところで、上記のようなプラスチックチューブ容器の印刷・塗装工程における印刷装置4と塗装装置6のそれぞれでは、ピンコンベア1のピン12とマンドレル15(19)の間で円筒部分10を移載するに際して、対象となる円筒部分10が、頭部が溶着されていない円筒状のチューブであっても、円筒状の胴部の一端側に頭部が溶着されたチューブ容器であっても、装置自体を変更することなく、その何れについても移載することができるように構成されている。 【0039】すなわち、ピンコンベア1からマンドレル15(19)に円筒部分10を移載する箇所と、マンドレル15(19)からピンコンベア1に円筒部分10を移載する箇所のそれぞれにおいて、図6および図7に示すように、円筒状のチューブ10A、又は、胴部が円筒状のチューブ容器10Bを、それぞれピン12とマンドレル15(19)の間で移載するために、ピンコンベア1のピン12と、回転基板14(18)の上に設置されたマンドレル15(19)が、互いに並列状態となるように配置されている。 【0040】そして、それぞれの移載箇所において、ピン12からマンドレル15(19)へ、或いは、マンドレル15(19)からピン12へ、円筒部分10(10A,10B)を保持して受渡しするために、円周方向に沿って配置された複数(3〜4個)の爪部をエアーチャックによって同心円的に拡縮させるようなタイプのグリッパー22が、ピン12の先端部とマンドレル15(19)の先端部とにそれぞれ対向できるように、軸23に沿って水平移動および回動可能なように設置されている。 【0041】グリッパー22を可動的に支持している軸23については、図示していないが、マンドレル15(19)を設置した回転基板14(18)と対向するように配置されたターレット上に複数個(2〜4個程度)設置されているものであって、軸23に沿ってグリッパー22を移動させるように各軸に対してそれぞれエアシリンダが付設されており、軸23に沿って水平移動が可能で且つ軸23の回動に連れて回動するように、各軸23に対してそれぞれグリッパー22がスプライン係合で嵌挿されている。 【0042】そして、例えば、ある軸23において、図6(A)および図7(A)に示すように、ピン12とグリッパー22の間で円筒部分10(10A,10B)を受渡しすると同時に、他の軸23において、図6(A)および図7(A)に示すように、グリッパー22とマンドレル15(19)の間で円筒部分10(10A,10B)を受渡しするというように、ターレット上に設置された複数の軸23で同時的に円筒部分10(10A,10B)の受渡しを行なうように、各軸23およびグリッパー22は間欠的に作動される。 【0043】円筒部分を受渡しするためのグリッパー22については、図示していないが、先端部に円周方向に沿って配置された複数(3〜4個)の爪部22aを、基部22bに内蔵されたエアーチャックにより同心円的に拡縮させるようなタイプのものであって、先端部の爪部22aが、図8(B)に示すように、円筒状のチューブ10Aに対しては、爪部22aの外側でチューブ10Aの端部内面を内側から掴むことで、また、図9(B)に示すように、頭部が溶着されたチューブ容器10Bに対しては、爪部22aの内側でチューブ容器10Bの頭部(口頸部)を外側から掴むことで、チューブ10Aとチューブ容器10Bのそれぞれを保持することができるようになっている。 【0044】上記のような本実施形態のプラスチックチューブ容器の製造装置によれば、ピンコンベア1のピン12と、印刷装置や塗装装置のマンドレル15(19)を、互いに並列状態となるように配置すると共に、内側と外側のどちらからでも円筒部分10を掴むことができるようなグリッパー22を受渡し手段として使用することにより、図6および図7に示すように、ピン12と各装置のマンドレル15(19)との配置関係を変更したり、円筒部分を受渡しするための手段(グリッパー22)を変更したりするような、装置自体の変更を必要とすることなく、円筒状のチューブ10Aとチューブ容器10Bの両方について、ピンコンベア1とマンドレル15(19)の間で移載することが可能となる。 【0045】以上、本発明のプラスチックチューブ容器の製造方法および装置の一実施形態について説明したが、本発明は、上記のような実施形態に限定されるものではなく、その具体的な構造について、例えば、グリッパー22の爪部22aについては、必ずしも図示したような構造のものに限られるものではなく、円筒状チューブ10Aの端部内面を内側から掴むことができると共に、チューブ容器10Bの頭部(口頸部)を外側から掴むことができるようなものであれば、どのような構造のものであっても良い。 【0046】また、円筒状のチューブ10Aの場合に対応して、マンドレル15(19)からピン12にチューブ10Aを移載する箇所に、図10に示すように、マンドレル15(19)からチューブ10Aを外す場合のグリッパー22の爪部22aの掴み代を確保するために、マンドレル15(19)に沿って往復移動するようにストリッパー25を設けることも可能である。 【0047】さらに、上記の実施形態では、印刷装置4や塗装装置5よりも前に、変形した円筒部分を断面円形の状態に戻しておくために遠赤外線ヒーターの加熱装置3を設置しているが、円筒部分の変形が殆ど無いような場合には、そのような遠赤外線ヒーターの加熱装置3を設置することなく実施することも可能である等、適宜変更可能なものであることはいうまでもない。 【0048】 【発明の効果】以上説明したような本発明のプラスチックチューブ容器の製造装置によれば、印刷装置や塗装装置のマンドレルとピン付き無端チェーンとの配置関係を変更したり、該ピンとマンドレルとの間で円筒部分を受渡しするための手段を変更したりするような、装置自体の変更を必要とすることなく、頭部が一端側に溶着されたチューブ容器と円筒状のチューブの何れについても、チューブ容器の胴部となるべき円筒部分に対して印刷や塗装を施すことができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000208455 【氏名又は名称】大和製罐株式会社
|
| 【出願日】 |
平成10年(1998)4月28日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】山口 允彦
|
| 【公開番号】 |
特開平11−309406 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−134508 |
|