| 【発明の名称】 |
塗布方法及び装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】神谷 潔
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| 【要約】 |
【課題】ウエブ幅が変わっても塗布装置の運転を停止する必要がないと共に、塗布液ホッパーに供給する塗布液量も変える必要がない。
【解決手段】スライド面26の両側部に設けたガイド部材14の側面46を塗布液の規制幅W2 位置に合わせるだけで、スリット24幅の全幅W1 を流れる塗布液15は、ガイド部材14の仕切板40によって規制幅W2 の内側と外側に分流されてスライド面26に押し出される。スライド面26に押し出された塗布液15のうち、規制幅W2 の内側の塗布液15はガイド部材14の側面46によりガイドされて流下する。一方、規制幅W2 の外側の塗布液15はガイド部材14に形成された流路を通って回収される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】塗布液ホッパー内に供給した塗布液を、スリットを介して下方に傾斜したスライド面に押し出して流下させ、この流下する塗布液をスライド面の両側部に配設された一対のガイド部材で所定幅に幅規制しながらスライド面下端から走行するウエブに塗布する塗布方法において、前記スリットの全幅から塗布液を前記スライド面に押し出すと共に、前記ガイド部材で規制される前記所定幅の内側を流れる塗布液を前記ウエブに塗布し、前記所定幅の外側を流れる塗布液を回収するようにしたことを特徴とする塗布方法。 【請求項2】塗布液ホッパー内に供給した塗布液を、スリットを介して下方に傾斜したスライド面に押し出して流下させ、この流下する塗布液をスライド面の両側部に配設された一対のガイド部材で所定幅に幅規制しながらスライド面下端から走行するウエブに塗布する塗布装置において、前記ガイド部材は、前記スライド面を前記所定幅の内側と外側とに仕切ると共に、スライド面を流下する塗布液の幅規制を行なうガイド板と、前記ガイド板の下側に突出され、前記スリットにスライド自在に挿入されると共に、該スリット内を前記所定幅の内側と外側に仕切る仕切板と、前記スリットからスライド面に押し出される塗布液のうち、前記所定幅の外側の塗布液を回収する回収路と、から成ることを特徴とする塗布装置。 【請求項3】前記スライドホッパーがスリットの複数形成された多層塗布用である場合、前記ガイド部材には、前記仕切板と前記回収手段がスリットごとに形成されていることを特徴とする請求項2の塗布装置。 【請求項4】前記ウエブの幅を検出するウエブ幅検出手段と、前記ウエブ幅検出手段に基づいて前記ガイド部材の少なくとも一方をスライドさせるスライド機構を備えたことを特徴とする請求項2又は3の塗布装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、塗布方法及び装置に係り、特に、写真フイルム、写真用印画紙、磁気記録テープ、接着テープ、感圧記録紙、オフセット版材、電池等の製造において、連続走行している長尺状のウエブに塗布液ホッパーのスライド面を流下する塗布液を塗布する塗布方法及び装置に関する。 【0002】 【従来の技術】連続走行するウエブ面上に塗布液を塗布する塗布装置の1つにスライドビード塗布装置がある。スライドビード塗布装置としては、Russell等により米国特許第2,761,791号に提案された多層スライドビード装置がある。この装置は、スライド面を流下する複数の塗布液が、スライド面下端において、走行するウエブと出会う間隙部にビードを形成するようにし、このビードを介して塗布液をウエブ面に塗布するものである。 【0003】また、ビードの代わりに、リップ先端から走行されているウエブに対してカーテン膜を形成してカーテン膜を介して塗布液をウエブ面に塗布するカーテン塗布装置がある。これらの塗布装置は、色々なウエブ幅を有するウエブに対応しなくてはならず、ウエブ幅に応じてスライド面を流下する塗布液を所定幅に幅規制を行う必要がある。 【0004】塗布液を所定幅に幅規制を行う方法としては、例えば、特開昭57−110364号公報に開示されているガイド板を用いた方法がある。この方法は、スライド面の幅方向両側部にスライド面の基端から先端まで一対のガイド板を設け、このガイドで塗布液の幅規制を行うものである。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ガイド板を用いた従来の塗布装置は、ウエブ幅が変わる度に塗布装置の運転を停止し、ウエブ幅に応じた塗布液ホッパーと交換する必要がある。また、塗布液ホッパー1を交換しないで幅規制を行なう場合には、図7に示すように、ウエブの幅に対応させて塗布液を所定幅W2 に合わせてスライド面2に配設されたガイド板3位置を変える作業の他に、マニホールド4と、マニホールド4からスライド面2に通じるスリット5の両端部を、所定幅W2 に合わせてそれぞれポケット栓6とスペーサー7を挿入しなくてはならないという欠点がある。 【0006】更には、ポケット栓6やスペーサー7によりマニホールド4やスリット5の容積が変わるため、所望の塗布量を得るためには、その容積に合わせてマニホールド4に供給する塗布液の送液量も変えなくてはならないという欠点がある。従って、塗布運転の停止、条件変更等による時間ロスが発生するため、作業効率が著しく低下すると共に、塗布液ホッパー1、ポケット栓6、スペーサー7等の部材を幅規制の数だけ準備しておかなくてならないという問題がある。 【0007】また、従来の塗布装置では、ガイド板3が固定されておりウエブが蛇行した場合に対応できない。この為、ウエブが蛇行しても塗布液がウエブに塗布されるように、ウエブの両縁部に適当な幅の塗り残し部分を確保できるように、必要以上に幅広なウエブを使用せざるを得ない。従って、ウエブの幅方向の両端部である「耳部」を後工程で裁断しなくてはならないので、「耳部」を裁断する裁断工程を設けなくてはならないと共に、「耳部」を裁断する分だけ製品歩留まりが悪くなるという問題が生じる。 【0008】本発明はこのような事情に鑑みて成されたもので、ウエブ幅が変わっても塗布装置の運転を停止する必要がないと共に、塗布液ホッパーに供給する塗布液量も変える必要がない塗布方法及び装置を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成するために、塗布液ホッパー内に供給した塗布液を、スリットを介して下方に傾斜したスライド面に押し出して流下させ、この流下する塗布液をスライド面の両側部に配設された一対のガイド部材で所定幅に幅規制しながらスライド面下端から走行するウエブに塗布する塗布方法において、前記スリットの全幅から塗布液を前記スライド面に押し出すと共に、前記ガイド部材で規制される前記所定幅の内側を流れる塗布液を前記ウエブに塗布し、前記所定幅の外側を流れる塗布液を回収することを特徴とする。 【0010】また、本発明は前記目的を達成するために、塗布液ホッパー内に供給した塗布液を、スリットを介して下方に傾斜したスライド面に押し出して流下させ、この流下する塗布液をスライド面の両側部に配設された一対のガイド部材で所定幅に幅規制しながらスライド面下端から走行するウエブに塗布する塗布装置において、前記ガイド部材は、前記スライド面を前記所定幅の内側と外側とに仕切ると共に、スライド面を流下する塗布液の幅規制を行なうガイド板と、前記ガイド板の下側に突出され、前記スリットにスライド自在に挿入されると共に、該スリット内を前記所定幅の内側と外側に仕切る仕切板と、前記スリットからスライド面に押し出される塗布液のうち、前記所定幅の外側の塗布液を回収する回収路と、から成ることを特徴とする。 【0011】本発明によれば、スライド面の両側部に設けたガイド部材を塗布液の幅規制を行なう所定幅位置に合わせるだけで、スリット幅の全幅を流れる塗布液は、ガイド部材の仕切板によって所定幅の内側と外側に分流されてスライド面に押し出される。そして、スライド面に押し出された塗布液のうち、所定幅の内側の塗布液はガイド部材のガイド板でガイドされて流下する。一方、所定幅の外側の塗布液は回収路から回収される。 【0012】従って、スライド面の両側部に設けたガイド部材を仕切板をガイドとして、スリットに沿って所定幅の両端位置にスライドさせるだけで塗布液の幅規制を行なうことができる。従って、ウエブの幅が変わって塗布液の所定幅を変える場合でも、装置の運転を停止することもなく、塗布液ホッパーに供給する塗布液量を変える必要もない。 【0013】 【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係る塗布方法及び装置の好ましい実施の形態について詳説する。図1は、本発明の塗布装置の第1の実施の形態を説明する斜視図であり、スライドビード塗布の例である。図2は図1に示した装置によりスライドビード塗布を行なっている状況を示す側面図である。 【0014】これらの図に示すように、塗布装置は、塗布装置本体10とウエブ11を走行させる走行装置、例えばバックアップローラ13(図2参照)から構成される。塗布装置本体10は、主として、塗布液ホッパー12とガイド部材14と回収装置16とで構成され、複数(例えば2種類)の塗布液は、図示しない塗布液タンクからそれぞれの給液ラインを介して塗布液ホッパー内の各マニホールド18、18に供給される。図1の塗布装置本体10は、塗布液の給液をマニホールドの一端サイドから供給するサイド給液の場合であり、2層塗布の場合で示したものである。 【0015】塗布液ホッパー12は、複数のダイブロック20、20、20同士を合わせた状態でその側面に当てがう一対の側板22、22とを組み合わせることにより、マニホールド18からスリット24、24を介してスライド面26に至る塗布液15の流路が形成される。そして、マニホールド18の一端側サイドから供給された塗布液15は、マニホールド18で拡流された後、スリット24を通って塗布液ホッパー12上面のスライド面26に押し出される。スライド面26に押し出された各塗布液15は、互いに混ざり合うことなく多層液膜状の塗布液15となってスライド面26を矢印方向30、32に流下し、スライド面下端のリップ先端28に達する。リップ先端28に達した塗布液15は、リップ先端28と、矢印方向36方向に走行するウエブ11面との間でビードを形成し、このビードを介してウエブ11面に塗布される。 【0016】ガイド部材14は、図3に示すように、ガイド板38と、塗布液ホッパー12のスリット24の数だけ形成される仕切板40、40と、塗布液15が流れる流路42、42とで構成される。ガイド板38は、スライド面26に面接する平坦な下面44と塗布液15の流下方向に沿った側面46から構成され、この側面46は、スライド面26に対して垂直な垂直面46Aに連続して形成されスライド面26に対して外側に傾斜した傾斜面46Bを有している。この垂直面46Aによりスライド面26を流下する塗布液15の幅規制が行なわれる。 【0017】仕切板40は、ガイド板38の下側に突出され、スリット24にスライド自在に挿入されることができ、且つスリット24との間に隙間が生じない厚みの薄板状に形成される。また、仕切板40は、ほぼ直角三角形状に形成され、直角を成す一側面40Aがガイド板38の前記垂直面46Aに連続して形成され、この一側面40Aとガイド板38の垂直面46Aを塗布液15の幅規制を行なう所定幅W2 位置に一致させる。これにより、マニホールド18からスリット24を上昇する塗布液15は、仕切板40により塗布液15の所定幅W2 の内側と外側に分流される。スリット24に挿入する仕切板40の長さは、塗布液15を所定幅W2 の内側と外側に分流させることができる長さであればよい。 【0018】流路42は、ガイド板38の下面を切り欠いて形成され、所定幅W2 の外側の余剰塗布液がスライド面26の側縁側に流れるようになっている。この流路42は、複数のスリット24からの余剰塗布液15が互いに混ざり合うことがないようにスリット24ごとに形成される。図4の(A)〜(E)は、図3のA−A線、B−B線、C−C線、D−D線、E−E線に沿った縦方向の断面図であり、ガイド部材14とスリット24との関係を示す図である。 【0019】回収装置16は、図1に示すように、塗布液ホッパー12の両側面にガイド部材14の流路42ごとに設けられる。回収装置16は、流路42から余剰塗布液15が流れ込む受け容器48と、受け容器48から余剰塗布液15を排出する排出ホース50とで構成される。次に、上記の如く構成された塗布装置10の作用について説明する。 【0020】操業の切り換えによりウエブ11の幅が変更になったら、ウエブ11に塗布する塗布液15の幅規制を行なう所定幅W2 に合わせて、スライド面26の両側部に設けた一対のガイド部材14をスライドさせて、それぞれのガイド部材14の垂直面46Aと仕切板40の一側面40Aが所定幅W2 の両端位置に一致するようにする。この時、ウエブ幅の中心位置と一対のガイド部材14の中心位置が一致するようにする。これにより、スリット幅全体W1 を流れてスライド面26に押し出される塗布液15は、仕切板40によって所定幅W2 の内側と外側に分流されてスライド面26に押し出される。スライド面26に押し出された塗布液15のうち、所定幅W2 の内側の塗布液15はガイド部材14の側面46にガイドされて流下し、リップ先端28からウエブ11に塗布される。一方、所定幅W2の外側の余剰塗布液15は流路42からスライド面26の側縁方向に流れて回収装置16の受け容器48に回収される。 【0021】これにより、ウエブ幅が変更になっても塗布装置10の運転を停止することなく塗布液15の幅規制を行なうことができると共に、マニホールド18に供給する塗布液15の供給量を変える必要もない。従って、従来の塗布装置のように、マニホールド18やスリット24の幅規制を行なうポケット栓やスペーサーを必要としない。 【0022】また、各スリット24からスライド面26に押し出された余剰塗布液15は、混ざり合うことなく回収されるので、再利用が可能である。また、ガイド部材14をスライドさせる時に、ガイド部材14の仕切板40がスリット24にスライド自在に挿入されてガイドの役目を行なうので、ガイド部材14を所定幅W2 の両端位置に容易且つ迅速に位置決めすることができる。 【0023】図5は、本発明の塗布装置10の第2の実施の形態を説明する斜視図であり、カーテン塗布の例であり、塗布液ホッパー12のスリット24が3本の場合である。尚、第1の実施の形態と同じ部材や装置は同符号を付すと共に、説明は省略する。第2の実施の形態もガイド部材14の構造は第1の実施の形態と基本的に同じであるが、余剰塗布液15をスライド面26上で吸引回収することができるように回収装置16として吸引回収装置50を設けたものである。 【0024】図5に示すように、スライド面26の両側部に配設された一対のガイド部材14の外側で且つ3本のスリット24のそれぞれの間のスライド面26上には、それぞれ吸引回収装置50が設けられる。このガイド部材14と吸引回収装置50は、塗布液15の塗布幅に応じて塗布液ホッパー12の幅方向に移動可能である。従って、塗布液ホッパー12の幅W1 からガイド部材14と吸引回収装置50の幅を差し引いた値がW2 の最小値となり、それ以上のウエブ11幅に対してはガイド部材14と吸引回収装置50が塗布液ホッパー12の幅方向外側に移動し、吸引回収装置50は側板22に跨がって使用される。吸引回収装置50の吸引口50Aは、長穴スロット状に形成され、それぞれの吸引装置50内に吸引された余剰塗布液15は吸引ホース52を流れて回収される。 【0025】また、カーテン塗布の場合には、塗布液15の幅に応じて塗布液ホッパー12のリップ先端28からウエブ11の間に一対のガイド部材17、17が配設され、これにより、リップ先端28からのウエブ11の間に形成されるカーテン状の塗布液膜を幅規制した状態でガイドする。上記の如く構成された第2の実施の形態の場合も、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。 【0026】図6は、本発明の塗布装置10の第3の実施の形態を説明する斜視図であり、ビード塗布の例で説明する。また、塗布液ホッパー12のスリット24は2本の場合である。尚、第1及び第2の実施の形態と同じ部材や装置は同符号を付すと共に、説明は省略する。第3の実施の形態は、スライド面26上のガイド部材14をスリット24に沿ってスライドさせ、ガイド部材14同士の内側の間隔をウエブ11の幅に一致させる第1のスライド装置54と、塗布液ホッパー12自体をウエブ11の幅方向にスライドさせ、ウエブ11の位置と塗布液ホッパー12との位置を調整する第2のスライド装置56を設けたものである。 【0027】先ず、第1のスライド装置54について説明する。図6に示すように、塗布液ホッパー12のスライド面26上方には、スリット24に沿って第1の送りねじ58が配設され、第1の送りねじ58の一端が第1のモータ60に連結されと共に他端が図示しない軸受に回転自在に支持される。第1の送りねじ58には一対のナット部材60、60が螺合され、それぞれのナット部材60は、連結棒62を介してそれぞれのガイド部材14の上面を支持している。また、第1の送りねじ58は、中央位置から第1のモータ60側と軸受側とでねじを切る方向が逆になっている。これにより、第1の送りねじ50を回転させると一対のガイド部材14が互いに近づく方向又は離れる方向にスライドする。 【0028】次に、第2のスライド装置56について説明する。図6に示すように、塗布液ホッパー12は、基台64上にウエブ11の幅方向にスライド自在に支持される。スライド機構については、図示しないが、例えば基台64上にレールを敷設して、塗布液ホッパー12をリニアベアリング機構によりスライドさせるようにしてもよい。 【0029】また、ウエブ11の幅方向に沿って第2の送りねじ66が配設されると共に、塗布液ホッパー12の本体部が第2の送りねじ66に螺合されてナット部材を構成する。第2の送りねじ66の一端は基台64上の一端側に配設された第2のモータ68に連結されると共に他端が図示しない軸受に回転自在に支持される。これにより、第2のモータ68が回転すると、塗布液ホッパー12自体がウエブ11の幅方向にスライドする。 【0030】ウエブ11の両端には、ウエブ11の両端位置を検出する一対の非接触センサー70、70がそれぞれ設けられ、非接触センサー70で検出された検出結果が信号ケーブル72を介してコントローラ74に入力される。コントローラ74には、非接触センサー70で検出されたウエブ11の両端位置に基づいてウエブ幅を演算する機構が内蔵されると共に、ウエブ11が蛇行した場合にウエブ11の両端位置からウエブ11の幅方向の蛇行量を算出する機構が内蔵されている。そして、コントローラ74は、信号ケーブル76を介して第1のモータ60及び第2のモータ68の回転数を制御する。 【0031】また、塗布液の種類ごとに回収装置16で回収された余剰塗布液は、排液ホース52を介して種類ごとの塗布液を貯留する塗布液タンク78にそれぞれ戻される。それぞれの塗布液タンク78には、送液管80の一端が連結されると共に、他端が塗布液ホッパー12の側板22を貫通してマニホールド18に連通する給液管82に連結される。それぞれの送液管80には送液ポンプ84が設けられる。これにより、塗布液タンク78に回収された余剰塗布液は、貯留されている塗布液と共に種類ごとにマニホールド18に供給される。 【0032】上記の如く構成された第3の実施の形態によれば、操業の切り換えによりウエブ11のウエブ幅が変更になったら、非接触センサー70がウエブ11の両端位置を検出し、コントローラ74は非接触センサー70の検出結果からウエブ幅を算出する。そして、第1のモータ60を制御してウエブ幅に応じた位置、即ち塗布液を幅規制する所定幅W2 の両端位置に一対のガイド部材14をスライドさせる。この時、コントローラ74は、非接触センサー70の検出位置からウエブ11の中心位置を算出し、第2のモータ68を制御して塗布液ホッパー12とウエブ11の中心位置を一致させる。 【0033】これにより、ウエブ幅が変更になってもスライド塗布装置10の運転を停止することなく塗布液の幅規制を自動的に行なうことができる。更に、マニホールド18に供給する塗布液の供給量を変える必要もないので、従来のスライド塗布装置のように、マニホールド18とスリット24の幅規制を行なうポケット栓やスペーサーを必要としない。 【0034】また、ウエブ11が蛇行した場合、非接触センサー70がウエブ11の両端位置を検出し、コントローラ74は非接触センサー70の検出結果からウエブ11の蛇行量を算出する。そして、第2のモータ68を制御してウエブ11の蛇行量に対応させて塗布液ホッパー12をウエブ11の幅方向にスライドさせる。図6では、両端のガイド部材14を共に移動させることによりウエブ幅とガイド部材14の間隔W2 を一致させているが、一方のガイド部材14を固定した状態で他方のガイド部材14を位置調整し、ウエブ幅とW2 を一致させることも可能である。また、塗布液ホッパー12を固定した状態で、両端のガイド部材14の間隔W2 を一定としたまま移動させることにより蛇行に追従させることも可能である。 【0035】これにより、ウエブ11が蛇行に追従させて塗布液を塗布することができるので、従来のスライド塗布装置のようにウエブ11の両縁部に適当な幅の塗り残し部分を確保する必要がない。従ってウエブ11の「耳部」を後工程で裁断する必要がないので、製品歩留を向上させることができる。また、ウエブ11が蛇行した場合でも、ウエブ11面上における塗り残し幅を精度良く制御したり、塗り残しを全く形成しないで精度良く塗布することができる。 【0036】尚、本発明のスライド塗布装置に用いられる塗布液の種類は、例えば、写真感光材料におけるような、感光乳剤層、下塗層、保護層、パック層等のための塗布液、磁気記録材料におけるような磁性槽層、下塗層、潤滑層、保護層、パック層等のための塗布液、その他、接着剤層、着色層、防錆層等のための塗布液があげられる。 【0037】また、本発明に使用されるウエブとは、紙、プラスチックフイルム、金属、レジンコーティッド紙、合成紙等が含まれる。プラスチック材質は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等のビニル重合体、6、6ナイロン、6ナイロン等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン2、6ナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、セルローストリアセテート、セルロールダイアセテート等のセルロースアセテート等が使用される。また、レジンコーティッド紙に用いる樹脂としては、ポリエチレンをはじめとするポリオレフィンが代表的であるが、必ずしもこれに限定されない。また、金属ウエブとしては、例えばアルミニウムがある。 【0038】 【実施例】 (実施例1)図6に示すスライド塗布装置を用いて本発明の効果の確認試験を行なった。確認試験は、先ず、400mm幅のウエブに対応させて塗布液の規制幅W2 が400mmになるように一対のガイド部材をセットしておきウエブへの塗布運転を行ってウエブへの塗布状態を観察した。続いて運転を連続したままウエブ幅を400mmから300mmに変更させた。この連続運転は、400mm幅のウエブの後端に300mm幅のウエブの先端を接合することにより行なった。 【0039】塗布条件は下記の通りである。 ■ウエブの種類:親水化処理済みアルミニウム支持体■塗布液ホッパーのスリット幅(送液幅):600mm■塗布速度:20m/分■塗布乾燥ラインのライン長:150m■塗布液の種類(2層塗布の下層側):ポバール水溶液(20cps、32dyne/cm、1.024g/cm3 ) ■塗布液の種類(2層塗布の上層側):ポバール水溶液(40cps、30dyne/cm、1.022g/cm3 ) ■塗布量(2層塗布の下層側):20cc/m2■塗布量(2層塗布の上層側):20cc/m2この結果、ウエブ幅400mmのウエブに対してウエブの耳部(ウエブエッジ)に塗り残しを形成することなくウエブの全幅に渡って2層塗布を行なうことができた。 【0040】また、400mm幅のウエブと300mm幅のウエブの接合部がスライド塗布装置に近づき、非接触センサー70で検出されることにより、スライド面26上のガイド部材14をスリット24に沿ってスライドさせる第1のスライド装置54が作動し、ガイド部材同士の間隔を400mmから300mmに自動的に変更した。 【0041】塗布液の幅規制のために塗布液の所定幅W2 を変更するのにかかる所要時間は15秒と非常に短く、ウエブロスは5mと非常に少なかった。従来は一度ライン停止して送液巾変更していたため、ウエブロス150m(ライン長)と条件変更時間約30分を要していたため、本発明により生産効率が著しく向上した。また、300mm幅のウエブについても、ウエブの耳部(ウエブエッジ)に塗り残しを形成することなくウエブの全幅に渡って2層塗布を行なうことができた。 (実施例2)次に、実施例1の装置及び塗布条件で、ウエブの幅方向位置を10mm連続的に強制的に蛇行させて連続塗布を行った。この場合、ウエブの蛇行により塗布液ホッパー自体をスライドさせる第2のスライド装置を作動させることにより行なった。 【0042】この結果、ウエブの蛇行量(10mm)に追従させて塗布液ホッパーをスライドさせることにより、安定的にウエブ全幅に塗り残し形成することなく連続塗布することが可能であった。 【0043】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の塗布方法及び装置によれば、ウエブ幅が変更になってもスライド塗布装置の運転を停止することなく塗布液の幅規制を行なうことができる。また、塗布液の供給量を変える必要もないので、従来のスライド塗布装置のように、マニホールドとスリットの幅規制を行なうポケット栓やスペーサーを必要としない。 【0044】また、各スリットからスライド面に押し出された余剰塗布液は、混ざり合うことなく回収されるので、再利用が可能である。また、ガイド部材のスライドにおいて、ガイド部材の仕切板がスリットにスライド自在に挿入されてガイドの役目を行なうので、ガイド部材を規制幅の両端位置に容易且つ迅速に位置決めすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005201 【氏名又は名称】富士写真フイルム株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月26日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】松浦 憲三
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| 【公開番号】 |
特開平11−90296 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月6日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−262120 |
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