| 【発明の名称】 |
基板処理装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】清瀬 浩巳
【氏名】宮城 雅宏
【氏名】泉 昭
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| 【要約】 |
【課題】処理液ミストが装置外に流出することを防止する。
【解決手段】この装置は、ウエハWを保持して回転させるスピンチャック20と、このスピンチャック20を収容した処理カップ30と、処理カップ30の上方に設けられたスプラッシュガード40とを有する。スプラッシュガード40の上端縁には、内下方に向かって突出した整流板42が設けられている。この整流板42は、処理カップ30およびスプラッシュガード40の内壁面に沿う上昇気流91を内向き気流92に変換して、ダウンフロー90に合流させる。したがって、処理液ミストが処理チャンバ50外に流出することはない。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】基板をほぼ水平に保持して回転させるための基板保持手段と、この基板保持手段に保持された基板に対して処理液を供給する処理液供給手段と、上記基板保持手段に保持された基板の側方および下方を取り囲むように形成された容器と、上記基板保持手段に保持された基板よりも上方において、基板の回転領域の内方に向かう内向き気流を発生させるための内向き気流発生手段とを含むことを特徴とする基板処理装置。 【請求項2】上記内向き気流発生手段は、基板保持手段に保持された基板よりも高い位置において、基板の回転領域の内方に向けて突出して形成された整流部材を含むことを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。 【請求項3】基板から飛散する処理液を捕獲するために、上記容器の上方に設けられたほぼ円筒状の飛散防止部材をさらに含み、上記整流部材は、上記飛散防止部材の内方に突出するように設けられていることを特徴とする請求項2記載の基板処理装置。 【請求項4】上記整流部材は、水平面に対して−60度から+60度までの範囲でほぼ直線状に突出していることを特徴とする請求項2ないし3のいずれかに記載の基板処理装置。 【請求項5】上記整流部材は、水平面に対して下向きの内向き気流を生じさせるものであることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の基板処理装置。 【請求項6】上記基板保持手段に保持された基板よりも上方からのダウンフローを上記基板に向けて取り込むためのダウンフロー導入開口をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の基板処理装置。 【請求項7】基板をほぼ水平に保持して回転させるための基板保持手段と、この基板保持手段に保持された基板に対して処理液を供給する処理液供給手段と、上記基板保持手段に保持された基板の側方および下方を取り囲むように形成された容器と、上記基板保持手段に保持された基板の回転領域よりも小さく形成され、上記基板保持手段に保持された基板よりも上方からのダウンフローを上記基板に向けて取り込むためのダウンフロー導入開口とを含むことを特徴とする基板処理装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板およびPDP(プラズマ・ディスプレイ・パネル)用ガラス基板などの各種の被処理基板に対して処理を施すための基板処理装置に関する。 【0002】 【従来の技術】半導体装置の製造工程では、半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)の表面に薄膜のパターンを形成したり、ウエハの表面を洗浄したりするための各種の基板処理装置が用いられる。図8は、ウエハを1枚ずつ処理するための枚葉式基板処理装置の構成例を簡略化して示す断面図である。この基板処理装置は、ウエハWの表面を処理液によって処理するための装置であり、ウエハWを水平に保持した状態で鉛直軸まわりに回転することができるスピンチャック1と、このスピンチャック1の側方および下方を包囲する処理カップ2と、この処理カップ2の上方に設けられてウエハWからの処理液が周囲へ飛散することを防止する円筒状のスプラッシュガード3とを有している。 【0003】処理カップ2およびスプラッシュガード3を包囲するように、処理チャンバ5が設けられている。処理チャンバ5の上方は開口しており、この基板処理装置が設置されるクリーンルーム内のダウンフロー10をウエハWに向けて導入することができるようになっている。スピンチャック1は、モータ(図示せず)からの回転力が与えられるスピン軸6と、スピン軸6の上端に取り付けられたスピンベース7と、このスピンベース7に取り付けられて、ウエハWを周縁部で保持するためのチャック8とを有している。 【0004】ウエハWを処理液で処理する際に生じる処理液ミストを含む雰囲気が装置外に流出することを防止するために、処理カップ2の底面において、スピン軸6の近傍の位置には、排気口11が開口している。この排気口11は、排気管を介して適当な負圧源に接続されている。これにより、処理カップ2内の雰囲気を排気できるようになっている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】スピンチャック1が回転されると、スピンベース7の回転によって、その下方の空気に遠心力が与えられる。これにより、スピンベース7の下方では、スピン軸6から処理カップ2の側壁に向かう外向き気流が発生する。また、スピンチャック5に保持されて回転するウエハWの上方においても、同様に、ウエハWの回転中心から処理カップ2の側壁に向かう外向き気流が発生する。 【0006】これらの外向き気流は、処理カップ2の側壁にぶつかって上方に方向を変え、スプラッシュガード3の内壁面に沿って上昇する上昇気流13を生じさせる。この上昇気流13は、処理液ミストを処理チャンバ5の外へと運び出すおそれがあるから、これにより、クリーンルーム内の空気が汚染されるおそれがある。スピンベース7の下方の外向き気流の一部は、排気口11を介する排気によって捕捉される。しかし、とりわけスピンチャック1が高速回転している場合には、排気口11よりも外側の気流を捕捉することができず、上記のような上昇気流13の発生は避けられない。 【0007】そこで、本発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、処理液ミストが装置外に流出することを防止できる基板処理装置を提供することである。 【0008】 【課題を解決するための手段および発明の効果】上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、基板をほぼ水平に保持して回転させるための基板保持手段と、この基板保持手段に保持された基板に対して処理液を供給する処理液供給手段と、上記基板保持手段に保持された基板の側方および下方を取り囲むように形成された容器と、上記基板保持手段に保持された基板よりも上方において、基板の回転領域の内方に向かう内向き気流を発生させるための内向き気流発生手段とを含むことを特徴とする基板処理装置である。 【0009】基板保持手段が基板を回転させると、基板の上面側および下面側においては、基板や基板保持手段の周辺の空気に遠心力が与えられる。したがって、基板の上面側および下面側においては、基板の回転中心から外方に向かう気流が発生する。この外向き気流は、容器の内側壁にぶつかり、この内側壁に沿って上昇する上昇気流を生じさせる。 【0010】一方、基板の回転領域の周縁部を除く領域である中央領域においては、上記外向き気流によって空気が押しのけられた領域に新たな空気を補う下降気流が発生する。また、基板処理装置の設置場所においては、多くの場合、ダウンフローが形成されている。いずれにせよ、基板の回転領域の中央領域においては、下降気流が発生している。 【0011】そこで、この発明においては、基板保持手段に保持された基板よりも上方において基板の回転領域の内方に向かう内向き気流を発生させるようにしている。これにより、上記上昇気流の方向を基板の回転領域の内方に向けて変えることができる。こうして形成された内向きの気流は、上記下降気流と合流することになる。その結果、上記上昇気流によって運ばれる処理液ミストがこの基板処理装置外に流出することを防止できる。これにより、基板処理装置外の空気の汚染を防ぐことができる。 【0012】なお、基板の回転領域とは、基板回転時の最大回転半径内の円形領域の上方の領域を指す。請求項2記載の発明は、上記内向き気流発生手段は、基板保持手段に保持された基板よりも高い位置において、基板の回転領域の内方に向けて突出して形成された整流部材を含むことを特徴とする請求項1記載の基板処理装置である。 【0013】この構成によれば、上昇気流の方向を、整流部材によって、基板の回転領域の内方に変化させることで内向き気流を発生するようにしているので、処理液ミストが基板処理装置外に運び去られることを確実に防止できる。なお、整流部材は、基板の回転領域の内側にまで気流を案内することができるものであることが好ましい。これにより、より確実に処理液ミストの漏洩を防止できる。具体的には、整流部材は、基板の回転領域の内側に達する内縁部を有する板状体であってもよい。 【0014】内向き気流発生手段は、たとえば、基板よりも上方において、内向きに気流を吐き出す吐出口を有するダクトと、このダクトに空気を圧送する手段(たとえば、ブロワなど)とを用いて構成することも可能である。請求項3記載の発明は、基板から飛散する処理液を捕獲するために、上記容器の上方に設けられたほぼ円筒状の飛散防止部材をさらに含み、上記整流部材は、上記飛散防止部材の内方に突出するように設けられていることを特徴とする請求項2記載の基板処理装置である。 【0015】この構成によれば、飛散防止部材によって、基板の表面や基板保持手段から飛散する処理液飛沫が基板処理装置外に飛び散ることを防止できる。そして、この飛散防止部材は、容器の上方に設けられているので、この飛散防止部材に整流部材を設けることによって、処理液ミストの流出を防止できる。なお、整流部材は、飛散防止部材の上端縁に設けられてもよいし、上下方向の途中部において内方に突出するように設けられてもよい。 【0016】また、飛散防止部材は、容器と一体的に設けられてもよいが、容器への基板の搬入/搬出を容易にするためには、容器と分離可能に設けられて、容器に対して相対的に上下動し、容器との間に基板を搬入/搬出するためのスペースを確保できるように設けられていることが好ましい。請求項4記載の発明は、上記整流部材は、水平面に対して−60度から+60度までの範囲でほぼ直線状に突出していることを特徴とする請求項2ないし3のいずれかに記載の基板処理装置である。 【0017】この構成によれば、上昇気流を下降気流に合流する内向き気流に確実に変換させることができるので、処理液ミストの基板処理装置外への流出を確実に防止できる。請求項5記載の発明は、上記整流部材は、水平面に対して下向きの内向き気流を生じさせるものであることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の基板処理装置である。 【0018】この構成によれば、さらに確実に上昇気流を下降気流に合流する内向き気流に変換させることができる。しかも、整流部材を板状体で構成しておけば、この基板処理装置が設置される場所にダウンフローが形成されている場合に、このダウンフローの一部が整流部材の上面によって、内下方に向かう内向き気流に変換される。これによっても、上記上昇気流による処理液ミストの運び出しを効果的に防ぐことができる。 【0019】請求項6記載の発明は、上記基板保持手段に保持された基板よりも上方からのダウンフローを上記基板に向けて取り込むためのダウンフロー導入開口をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の基板処理装置である。この構成によれば、基板処理装置が設置される場所に形成されているダウンフローをダウンフロー導入開口から取り込むことができるので、処理液ミストの流出を効果的に防止できる。 【0020】請求項7記載の発明は、基板をほぼ水平に保持して回転させるための基板保持手段と、この基板保持手段に保持された基板に対して処理液を供給する処理液供給手段と、上記基板保持手段に保持された基板の側方および下方を取り囲むように形成された容器と、上記基板保持手段に保持された基板の回転領域よりも小さく形成され、上記基板保持手段に保持された基板よりも上方からのダウンフローを上記基板に向けて取り込むためのダウンフロー導入開口とを含むことを特徴とする基板処理装置である。 【0021】この構成によれば、基板の回転領域よりも小さく形成されたダウンフロー導入開口からダウンフローを取り込むようにしているので、基板の回転領域外において上昇気流が生じたとしても、この上昇気流は上記ダウンフロー導入開口を通って流出することはできない。したがって、容器内で生じた処理液ミストが基板処理装置外に運び出されることがない。これにより、基板処理装置が設置される場所における空気の汚染を防止できる。 【0022】 【発明の実施の形態】以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を示す簡略化した断面図である。この基板処理装置は、ウエハW(基板)を1枚ずつ処理液(薬液または純水)によって処理するための枚葉処理型の装置であり、処理対象のウエハWを水平に保持して回転させるためのスピンチャック20(基板保持手段)を備えている。スピンチャック20は、処理カップ30(容器)の内部空間に配置されている。処理カップ30は、ほぼ回転体形状の内壁面を有するものであって、スピンチャック20に下方から臨む底壁31と、スピンチャック20に側方から臨む側壁32とを有し、上方に開口している。 【0023】スピンチャック20の上方には、スピンチャック20に保持されたウエハWから飛散する処理液を捕獲するためのスプラッシュガード40(飛散防止部材)が備えられている。このスプラッシュガード40は、ほぼ円筒形状に形成されており、上下動が可能であるように設けられていて、図示しない昇降機構によって、処理カップ30の上端部に当接した下方位置と、処理カップ30の上端との間にウエハWの搬入/搬出スペースを確保した上方位置との間で昇降されるようになっている。 【0024】スプラッシュガード40は、円筒状の本体部41と、この本体部41の上端縁に、内方に向かってほぼ直線状に突出するように結合された整流板42(整流部材)とを有している。整流板42は、内方に向かうに従って下方に向かう逆円錐面に沿う板状体であり、平面視において円環状に構成されている。整流板42の内縁部42aは、スピンチャック20によって保持されたウエハWの縁部よりも内方に対応する位置にまでせり出している。これにより、整流板42の内縁部42aが形成する円は、ウエハWの回転領域よりも小さな開口43(ダウンフロー導入開口)を規定している。 【0025】処理カップ30およびスプラッシュガード40は、処理チャンバ50内に収容されている。この処理チャンバ50は、上方が開口しており、この基板処理装置が設置されるクリーンルーム内のダウンフロー90をスピンチャック20に保持されたウエハWに向けて取り込むことができるようになっている。スピンチャック20は、モータなどを含む回転駆動機構25からの回転力を得て鉛直軸まわりに回転する中空のスピン軸21と、このスピン軸21の上端に取り付けられた、たとえば円板状のスピンベース22と、このスピンベース22の周縁部に複数個立設されたチャック23とを有している。このチャック23は、ウエハWの周縁部に当接して、このウエハWを水平な状態で保持することができるようになっている。 【0026】また、処理カップ30の底壁31には、排気口33がたとえば2箇所に形成されており、この排気口33は排気管35を介して適当な負圧源37に接続されている。この負圧源37は、真空ポンプやブロワであってもよく、また、工場に設けられた排気用ユーティリティであってもよい。スピンチャック20に保持されたウエハWに処理液を供給するために、スプラッシュガード40の上方にはウエハWの上面に処理液を供給するノズル81(処理液供給手段)が設けられている。また、スピンチャック20のスピン軸21を挿通する処理液供給管83の上端には、ウエハWの下面の中央に向けて処理液を吐出するノズル82(処理液供給手段)が設けられている。 【0027】クリーンルーム内のダウンフロー90は、処理チャンバ50の上方から、整流板42の開口43を通って、スピンチャック20に保持されたウエハWの上面に向けて導かれる。ウエハWの上面の近傍では、ウエハWの回転に伴って空気に遠心力が与えられるため、ウエハWの中心から処理カップ30の側壁32に向かう外向き気流が発生する。また、スピンベース22の下方においては、このスピンベース22の回転により、空気に遠心力が与えられ、スピン軸21から処理カップ30の側壁32に向かう外向き気流が発生する。これらの外向き気流は、処理カップ30の側壁32に沿い、さらに、スプラッシュガード40の本体部41の内壁面に沿って上昇する上昇気流91を生じさせる。 【0028】この上昇気流91は、スプラッシュガード40の上端縁の整流板42の下面によって内下方に向けて経路を変えられ、内向き気流92を生じさせる。この内向き気流92は、処理チャンバ50の上方からのダウンフロー90と合流する。一方、整流板42の上面は、開口43よりも外側のダウンフローを内下方に向かう内向き気流に変換する働きを有している。そのため、整流板42の内縁部42a付近においては、整流板42aの上面および下面からの内向き気流が、処理チャンバ50の上方からのダウンフロー90に合流していることになる。 【0029】以上のようにこの実施形態の構成によれば、整流板42の働きによって、処理カップ30の側壁32およびスプラッシュガード40の本体部41の内壁面に沿う上昇気流91が、ウエハWの回転領域の内方に向かう内向き気流92に変換される。これにより、処理チャンバ50外に処理液雰囲気が運び去られることを防ぐことができるから、クリーンルーム内の空気が汚染されることを防止できる。 【0030】図2は、スプラッシュガード40の整流板42の近傍の構成を拡大して示す断面図である。整流板42は、水平面に対して、たとえば、約−30度(「−」符号は、俯角であることを表す。)の角度θをなすように取り付けられている。これにより、整流板42は、円筒状の本体部41の内壁面に沿う上昇気流91を内下方に向かう内向き気流92に変換する働きを有する。 【0031】ウエハWの回転領域の内方に導かれた気流は、処理チャンバ50の上方からのダウンフロー90と合流するから、上昇気流91を必ずしも下方に向かう気流に変換する必要はない。すなわち、整流板42の水平面に対する角度が、−60度〜+60度(「+」符号は仰角であることを表す。)であれば、上昇気流91中に含まれる処理液ミストをウエハWの回転領域の内方に導き、ダウンフロー90に乗せて処理カップ30の内方に戻すことができる。 【0032】図3は、上記のスプラッシュガード40に代えて用いることができるスプラッシュガード40Aの構成を簡略化して示す断面図である。このスプラッシュガード40Aは、円筒状の本体部41Aと、この本体部41Aの上端に連なる整流板42A(整流部材)とを有している。整流板42Aは、鉛直断面において上方に凸になるように湾曲しており、その先端縁42Aaは、ウエハWの回転領域の内方に位置していて、斜め下方を向いている。したがって、このスプラッシュガード40Aは、ウエハWの回転領域よりも小さな円形の開口43A(ダウンフロー導入開口)を有しており、この開口43Aを介してクリーンルーム内のダウンフロー90をウエハWに向けて導くことができる。 【0033】処理カップ30の側壁32からスプラッシュガード40Aの本体部41Aの内周面に沿って導かれる上昇気流は、湾曲した整流板42Aによって、ウエハWの回転領域の内方に向かう内向き気流に変換される。これにより、処理液雰囲気が処理チャンバ50の外部に運び出されることを防止できる。なお、整流板42Aの先端縁42Aaは、必ずしも下方を向いている必要はなく、水平面に対して±60度の範囲の角度の方向に向けて、上昇気流を内方に導くことができるように整流板を構成しておけばよい。 【0034】図4は、この発明の第2の実施形態に係る基板処理装置の構成を示す簡略化した断面図である。この図4において、上述の図1に示された各部に相当する部分には図1の場合と同一の参照符号を付して示す。この実施形態では、スプラッシュガード60は、円筒状の本体部61と、この本体部61の上端縁に連なり、外方に向かって斜め上方に広がる整流板62(整流部材)とを有している。すなわち、整流板62は、ほぼ逆円錐面に沿う円環状の板状体であり、処理チャンバ50の上部開口(ダウンフロー導入開口)からのダウンフロー90をウエハWの回転領域の内方に向かう内向き気流93に変換して、本体部61内に導くようになっている。 【0035】この構成により、本体部61の上端付近では、上昇気流91によって運ばれてきた処理液ミストは、内向き気流93によって、ウエハWの回転領域の内方に向けて運ばれ、この処理液ミストは、ダウンフロー90によって、処理カップ30内に戻される。これにより、上記第1実施形態の場合と同様な作用および効果を達成することができる。 【0036】図5は、この発明の第3の実施形態に係る基板処理装置の構成を示す簡略化した断面図である。この図5において、上記の図1に示された各部に対応する部分には図1の場合と同一の参照符号を付して示す。この実施形態においては、整流板を有しない円筒状のスプラッシュガード65が用いられており、処理チャンバ50の上部には、ダウンフローの導入を許容するための開口71(ダウンフロー導入開口)を有する平板な円環状の整流板72(整流部材)が設けられている。開口71を規定する整流板72の内周縁72aは、ウエハWの回転領域よりも内方に位置している。すなわち、開口71は、ウエハWの回転領域よりも小さく形成されている。これにより、スプラッシュガード65の内壁面に沿う上昇気流91が処理チャンバ50の上方に導かれることを防止している。 【0037】上昇気流91の少なくとも一部は、整流板72によって、ウエハWの回転領域の内方に向かう気流に変換され、この内向きの気流によって、処理液ミストは、開口71を通るダウンフロー90へと導かれる。これにより、上昇気流91によって運ばれた処理液ミストは、再び下方に戻されることになる。整流板72の下方においては、上記上昇気流91の一部が、ウエハWの回転領域の外方に向かうかもしれない。しかし、この気流中の処理液ミストは処理チャンバ50の外部に出ていくことはないので、大きな問題はない。 【0038】図6は、この発明の第4の実施形態の基板処理装置の構成を説明するための簡略化した断面図であり、スピンチャックに保持されたウエハWの周縁近傍の構成が示されている。この実施形態においては、処理カップ30Aの上端縁には、ウエハWの回転領域に向けて斜め下方に延びる逆円錐面に沿う円環状の整流板80(整流部材)が固設されている。この整流板80は、処理カップ30Aの側壁32Aに沿う上昇気流をウエハWの回転領域の内方に向かう内向き気流に変換する働きを有する。これにより、上記上昇気流によって、処理液ミストが処理チャンバ外に運び去られることを防止できる。 【0039】処理液ミストの漏洩を確実に防ぐためには、整流板80の先端縁80aは、ウエハWの回転領域の内方に位置していることが好ましい。ただし、この場合には、処理カップ30Aに対するウエハWの搬入/搬出を可能にするために、たとえば、処理カップ30Aを、側壁32Aおよび整流板80を含む部分と、底壁31Aとが上下に分割可能であるように構成しておく必要がある。なお、図6には、上下に分割された状態が二点鎖線で示されている。 【0040】側壁32Aと底壁31Aとを固定して分割できないようにしておいてもよいが、その場合には、ウエハWの搬入/搬出を容易にするために、整流板80の先端縁80aが、ウエハWの回転領域の外方に位置しているようにすることが好ましい。なお、図7に示すように、整流板80のみを、処理液カップ30Aの上端縁から分離して上下動可能であるように構成してもよい。この場合には、整流板80の先端縁80aをウエハWの回転領域の内方に位置させることができ、かつ、処理カップ30Aの構成などに工夫をこらすことなく、ウエハWの搬入/搬出を行える。 【0041】この発明のいくつかの実施形態について説明したが、この発明は他の形態でも実施することができる。たとえば、図1の実施形態と図4の実施形態とを組み合わせ、スプラッシュガードの上端縁に、その内方および外方のいずれの方向にも突出する整流板を設けるようにしてもよい。また、スプラッシュガードに設けられる整流板は、その上端縁に設けられる必要はなく、上下方向の途中部に設けるようにしてもよい。 【0042】さらに、ウエハWよりも上方において内向き気流を発生させるには、整流板を用いる代わりに、たとえば、スプラッシュガードの上端縁付近において内方に向けられた吐出口を有するダクトを配置し、このダクトに空気を圧送するようにしてもよい。また、上記の実施形態においては、ウエハWを処理する装置を例にとったが、この発明は、液晶表示装置用ガラス基板やPDP用ガラス基板のような他の種類の基板を処理する装置に対しても適用することができる。液晶表示装置用ガラス基板のような角形基板においては、回転中心から最も遠い最外方点が描く軌跡により囲まれた領域の上方の領域を基板の回転領域とみなせばよい。 【0043】その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000207551 【氏名又は名称】大日本スクリーン製造株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)7月28日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】稲岡 耕作 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−42460 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)2月16日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−201792 |
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