| 【発明の名称】 |
ディスペンサ装置の脱泡方法およびディスペンサ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】高橋 良一
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| 【要約】 |
【課題】この発明はノズル体の先端と液晶用基板の板面との間隔が変動しても、シ−ル剤を均一に塗布することができるディスペンサ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】シ−ル剤Sを液所用基板5に塗布するためのディスペンサ装置において、上記 シ−ル剤が収容されるバレル1と、このバレルの先端部に設けられバレル内のシ−ル剤が先端開口から吐出されるとともにその先端面における内径寸法dと外形寸法Dとの関係が{D=nd(1.0 ≦n≦1.2 )}で限定されたノズル体2とを具備したことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 液状体が充填されたバレルおよびこのバレルの先端に設けられたノズル体とからなり、上記液状体に含まれる気体を除去するディスペンサ装置の脱泡方法において、上記ディスペンサ装置を脱泡容器内にバレル側とノズル体側とを気密に隔別して保持する第1の工程と、上記脱泡容器のバレル側の空間部とノズル側の空間部とを減圧し上記液状体に含まれた気泡を膨張させて上記液状体内を浮上させる第2の工程と、この脱泡容器のバレル側の空間部の圧力を上昇させて上記バレル内の液状体を上記ノズル体へ流す第3の工程と、上記バレル側の空間部とノズル側の空間部とを大気圧にして上記ノズル体内の空間部に液状体を充満させる第4の工程とを具備したことを特徴とするディスペンサ装置の脱気方法。 【請求項2】 液状体を板状体に塗布するためのディスペンサ装置において、上記液状体が収容されるバレルと、このバレルの先端部に設けられバレル内の液状体が先端開口から吐出されるとともにその先端における内径寸法dと外形寸法Dとの関係が{D=nd(1.0 ≦n≦1.2 )}で限定されたノズル体とを具備したことを特徴とするディスペンサ装置。 【請求項3】 上記ノズル体の先端部外周面は、径方向内方に向かって傾斜したテ−パ面あるいは曲面であることを特徴とする請求項1記載のディスペンサ装置。 【請求項4】 上記ノズル体の先端部内周面は、径方向外方に向かって傾斜したテ−パ面あるいは曲面であることを特徴とする請求項1記載のディスペンサ装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は液晶表示パネルの製造工程においてシ−ル剤を塗布するためにディスペンサ装置およびこのディスペンサ装置に充填された上記シ−ル剤から気泡を取り除く脱泡方法に関する。 【0002】 【従来の技術】液晶表示パネルは板状体である一対の液晶用基板をシ−ル剤を介して所定の間隔で貼り合わせ、これら液晶用基板の間の空間部に液状体としての液晶を充填することで構成されている。 【0003】上記液晶用基板にシ−ル剤を塗布する方法としては、パタ−ンが形成されたマスクを用い、このマスク上に供給されたシ−ル剤をスキ−ジで上記マスクのパタ−ンを介して上記液晶用基板に塗布するスクリ−ン法と、ディスペンサ装置を用い、そのノズル体から吐出されるシ−ル剤を上記液晶用基板に所定のパタ−ンで塗布するディスペンサ法とが知られている。 【0004】スクリ−ン法は、マスクを液晶用基板に接触させてシ−ル剤を塗布するため、上記液晶用基板の汚れを招いたり、マスクをスキ−ジで擦ることで静電気の発生を招くということがある。 【0005】それに対してディスペンサ法は、上記シ−ル剤を液晶用基板に非接触で塗布することができるため、液晶用基板の汚れや静電気の発生を招くことがないという利点に着目され、多用される傾向にある。上記ディスペンサ法によってシ−ル剤を線引き塗布する場合、上記液晶用基板に対して均一に塗布することが要求される。 【0006】図8(a)に示すように、ディスペンサ法を実施するに際して用いられるディスペンサ装置Aは、液状体としてのシ−ル剤Sが充填されたバレル1と、このバレル1の先端部に着脱自在に取付けられたノズル体2とからなる。バレル1の上端開口は着脱自在な蓋体3によって閉塞され、この蓋体3には内部のシ−ル剤Sを加圧して上記ノズル体2の先端開口から吐出させる圧縮空気の供給口4が形成されている。 【0007】そして、上記ノズル体2の先端面を図示しないテ−ブル上に載置された液晶用基板5の板面に所定の間隔で位置決めし、上記液状体Sを加圧してノズル体2の先端開口から吐出させながら、上記ノズル体2あるいは上記テ−ブルによって上記液晶用基板5のどちらかを走行させることで、上記液晶用基板5に上記シ−ル剤Sを所定のパタ−ンで線引き塗布するようになっている。 【0008】図8(b)に示すように、液晶用基板5にシ−ル剤Sを塗布するに際し、ノズル体2から吐出される上記シ−ル剤Sの流体抵抗Rは、ノズル体2の内部2aで発生する流体抵抗R1 と、ノズル体2の下端面2bと液晶用基板5の板面との対向面間のギャップgの領域で発生する流体抵抗R2 との和になる。 【0009】シ−ル剤Sを加圧する圧縮空気の圧力が一定の場合、流体抵抗Rが大きくなるとシ−ル剤Sが流れにくくなるため、ノズル体2の先端開口から吐出されるシ−ル剤Sの量が減少することになる。 【0010】ノズル体2と液晶用基板5のギャップgで発生する流体抵抗R2 はこのギャップgの変動によって大きく左右されることになる。そのため、ギャップgの変動をなくすことが要求されるが、液晶用基板5のうねりや搬送精度などの要因によって上記ギャップgの変動をなくすことは容易でない。 【0011】そのため、上記ギャップgの変動により流体抵抗Rも変動し、液晶用基板5に塗布されるシ−ル剤Sの塗布断面積が一定とならず、不良品の発生を招くということがあった。 【0012】一方、図9(a)に示すように、デイスペンサ装置Aのバレル1に充填されたシ−ル剤Sには気泡Bが含まれていることがある。その場合、上記バレル1に接続されたノズル体2からシ−ル剤Sを吐出させて液晶用基板5に塗布すると、図10に示すように気泡Bが吐出されたときにシ−ル剤Sが途切れ、不塗布部6が生じて不良品の発生を招くということある。 【0013】そこで、液晶用基板5にシ−ル剤Sを塗布する前に、図9(a)の状態から図9(b)に示すように所定量のシ−ル剤Sを捨て吐出させることで、気泡Bをなくすことが行われている。 【0014】しかしながら、シ−ル剤Sの捨て吐出を行うだけでは、図9(c)に示すようにシ−ル剤Sに含まれる気泡Bを確実に除去できるものでなく、しかもシ−ル剤Sの捨て吐出を行っても、バレル1の先端面とノズル体2の内面との段差部によって形成された空隙部7にシ−ル剤Sを充填させることが難しいので、その空隙部7の気体が気泡Bとなって出てくるということがある。 【0015】 【発明が解決しようとする課題】このように、従来はノズル体の先端面と板状体との間のギャップが変動することで、液状体の流出抵抗が変化するため、液状体を均一に塗布することができないということがあった。 【0016】また、液状体に含まれる気泡を確実に除去することができないため、塗布時に気泡が出てきて液状体が塗布されない部分が生じるということがあった。この発明の目的は、液状体に含まれる気泡を確実に除去し、液状体を途切れることのないように塗布できるようにするためのディスペンサ装置の脱泡方法を提供することにある。 【0017】この発明の目的は、ノズル体の先端と板状体との間のギャップが変動しても、液状体をほぼ一定の圧力で均一に塗布できるようにしたディスペンサ装置を提供することにある。 【0018】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、液状体が充填されたバレルおよびこのバレルの先端に設けられたノズル体とからなり、上記液状体に含まれる気体を除去するディスペンサ装置の脱泡方法において、上記ディスペンサ装置を脱泡容器内にバレル側とノズル体側とを気密に隔別して保持する第1の工程と、上記脱泡容器のバレル側の空間部とノズル側の空間部とを減圧し上記液状体に含まれた気泡を膨張させて上記液状体内を浮上させる第2の工程と、この脱泡容器のバレル側の空間部の圧力を上昇させて上記バレル内の液状体を上記ノズル体へ流す第3の工程と、上記バレル側の空間部とノズル側の空間部とを大気圧にして上記ノズル体内の空間部に液状体を充満させる第4の工程とを具備したことを特徴とする請求項2の発明は、液状体を板状体に塗布するためのディスペンサ装置において、上記液状体が収容されるバレルと、このバレルの先端部に設けられバレル内の液状体が先端開口から吐出されるとともにその先端における内径寸法dと外形寸法Dとの関係が{D=nd(1.0 <n<1.2 )}で限定されたノズル体とを具備したことを特徴とする。 【0019】請求項3の発明は、請求項1の発明において、上記ノズル体の先端部外周面は、径方向内方に向かって傾斜したテ−パ面あるいは曲面であることを特徴とする。 【0020】請求項4の発明は、請求項1の発明において、上記ノズル体の先端部内周面は、径方向外方に向かって傾斜したテ−パ面あるいは曲面であることを特徴とする。 【0021】請求項1の発明によれば、ディスペンサ装置が保持された脱泡容器内を減圧すると、バレルに充填された液状体内の気泡が膨張して浮上するため、上記液状体から除去することができ、ついでバレル内の液状体をノズル体へ流してからバレル側とノズル体側を大気圧にすることで、ノズル体内部に空隙部が生じることなく液状体を充満させることができる。 【0022】請求項2の発明によれば、ノズル体の先端における内径寸法と外形寸法との差を他の部分に比べて小さくしたことで、ノズル体先端と板状体との間のギャップの変動による液状体の吐出抵抗の変動を小さくできるから、液状体を均一に塗布することが可能となる。 【0023】請求項3と請求項4の発明によれば、ノズル体の先端部の外周面あるいは内周面をテ−パ面あるいは曲面としてことで、その先端における内径寸法と外形寸法との差を小さくすることができる。 【0024】 【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、図8(a)、(b)、図9および図10に示す従来構造と同一部分には同一記号を付して説明を省略する。この発明のディスペンサ装置Aは従来のものに比べてノズル体2の先端部の構造が異なっている。つまり、図1と図2(a)に示すようにノズル体2の先端部の外周面は、先端にゆくにつれて径方向内方へ向かって傾斜したテ−パ面11に形成されている。 【0025】それによって、ノズル体2の先端における内径寸法dと外形寸法Dとの差は十分に小さく設定されている。この実施の形態では、内径寸法dと外形寸法Dとの比は、 D=n(1.0 ≦n≦1.5 ) …(1)式の範囲に設定されている。 【0026】このように、ノズル体2の先端面の内径寸法dと外形寸法Dとの差を十分に小さくすることで、シ−ル剤Sの塗布時に、ノズル体2の先端面と液晶用基板5の板面とのギャップgが変動しても、以下の理由によってノズル体2からのシ−ル剤Sの吐出量を一定にすることができる。 【0027】まず、ノズル体2の内部2aで発生する流体抵抗R1 は、Haggen-Poiseuilleの式から求めることができる。つまり、流量Qは、 Q=(π・d4 ・P1 )/128 μ・L …(2)式であるから、 R1 =P1 /Q …(3)式ただし、Q:流量(m3 /s)、d:ノズル内径(m)、P1 :ノズル内部で発生する圧力損失(Pa)、μ:シ−ル剤粘度(Pa・s)、L:ノズル長さ(m)である。 【0028】ノズル体2の下端面と液晶用基板5の板面とのギャップ(g+Δg)で発生する流体抵抗R2 は、「平行二円盤間の細げきを放射状に流れる流量」と考えて、機械工学便覧A5流体工学(113)式を用いて次式で表すことができる。 【0029】 Q={π・(g+ g)3 ・P2 }/{6μ・log(D/d) } …(4)式であるから、 R2 =P2 /Q …(5)式ただし、(g+Δg):ギャップ(m)で、これはギャップ量gとギャップ変動量Δgの和で、全体のgギャップ量を表し、D:ノズル外径(m)、P2 :上記ギャップGで発生する圧力損失(Pa)である。よって、線引き塗布されるシ−ル剤Sの塗布断面積A(m2 )は次式で表すことができる。 【0030】 【数1】
【0031】ただし、Vt :ディスペンサ装置と液晶用基板との相対的移動速度(m/s)、P:バレル容器内の圧力である。上記(1)式のごとくD=1〜1.5dに設定することで、ギャップ(g+Δg)における流体抵抗R2 をノズル体2の内部2aにおける流体抵抗R1 と比較して無視できる程、小さくできることになり、そのことは上記(6)式の分母の第1項を第2項に比べて無視できる程、小さくすることを意味する。とくに、D=dとすれば、上記(6)式の分母の第1項のlog(D/d) =0となり、この第1項を0にできる。 【0032】したがって、この発明のノズル体2を用いてシ−ル剤Sを塗布すれば、ノズル体2の先端と液晶用基板5の板面とのギャップgが変動しても、シ−ル剤Sの吐出量を一定にすることができるから、このシ−ル剤Sの塗布断面積A、つまりシ−ル剤Sの塗布幅を一定にして線引き塗布することができる。 【0033】ノズル体2の先端の外径寸法Dと内径寸法dとを、D=n(1.0 ≦n≦1.5 )の範囲に設定するために、上記一実施の形態ではノズル体2の先端部の外周面をテ−パ面11にしたが、テ−パ面に代わり、曲面によって実現するようにしてもよい。 【0034】また、図2(b)に示すようにノズル体2の先端部外周面にはテ−パ面11を形成し、内周面には曲面12を形成することで、ノズル体2の先端面における外径寸法Dと内径寸法dとの差を小さくするようにしてもよい。この場合、ノズル体2の内面には曲面12に代わりテ−パ面を形成してもよい。 【0035】図3はノズル体2の内径dと外径Dとの比を変え、それぞれのノズル体ごとにギャップgの変化とシ−ル剤Sの塗布断面積の変化との関係を測定したグラフである。つまり、従来構造のノズル体とこの発明のノズル体とを用いてそれぞれギャップgを変化させたときのシ−ル剤Sの塗布断面積の変化を測定した。 【0036】同図中曲線AはD/d=2.0で、曲線BはD/d=1.5であり、これらは従来の範囲である。曲線CはD/d=1.2、曲線DはD/d=1.1、曲線EはD/d=1.033dで、これらはこの発明の範囲である。なお、各曲線A〜Eにおける各種の条件は下記表1に示す通りである。 【0037】 【表1】
【0038】このような条件でシ−ル剤を塗布したところ、この発明の範囲である曲線C〜Eによれば、図3から明らかなようにギャップgが100 μm以上になった場合でも、シ−ル剤Sの塗布断面積はほぼ一定であったが、曲線A、Bで示す従来の構造の場合(n≧1.5 )、図3に示すようにギャップgの変動に応じてシ−ル剤Sの塗布断面積も少しずつ変動してしまうことが確認された。 【0039】なお、上記(6)式において求めた理論値と実験値との比較を図4に示す(D=1.2 d)。上記構成のディスペンサ装置Dを用いてシ−ル剤Sを液晶用基板5に洗浄塗布するに先立ち、バレル1にノズル体2を接続したならば、上記バレル1に充填されたシ−ル剤Sに含まれる気泡Bを取り除く、脱泡処理が行われる。この脱泡処理には図5に示す脱泡装置20が用いられる。 【0040】上記脱泡装置20は、内部にディスペンサ装置Dを保持する脱泡容器21を有する。この脱泡容器21は本体部21aと蓋体部21bとに分割されていて、本体部21aと蓋体部21bとが気密な状態で分解自在に接合固定できるようになっている。 【0041】上記本体部21aには上面に開放した円柱状の収納部22が形成され、この収納部22の内周面上部にはOリング23が設けられている。ディスペンサ装置Aは上記収容部22に挿通され、そのバレル1の外周面の中途部が上記Oリング23によって気密に保持されている。 【0042】その状態で、上記脱泡容器21は、上記Oリング23を境にしてバレル1の上端開口側の上部空間部24(蓋体部21bの内部空間)と、ノズル体2側の下部空間部25(収納部22の空間)とが気密に隔別されている。 【0043】上記上部空間部24を形成する蓋体部21bには内部に連通した第1の口体26が設けられている。この第1の口体26には継手27を介して第1の主配管28の一端が接続されている。 【0044】上記第1の主配管28の他端は第1の開閉弁29を介して第1の吸引ポンプ31に接続されている。上記継手27と第1の開閉弁29との間には、中途部に第2の開閉弁32が設けられた第1の開放管33が接続されている。 【0045】したがって、第1の開閉弁29を開放し、第2の開閉弁32を閉じて第1の吸引ポンプ31を作動させれば、上部空間部24を減圧することができ、また第1の開閉弁29を閉じて第2の開閉弁32を開放すれば、上部空間部24を大気圧にできるようになっている。 【0046】上記本体部21aには収納部22に連通する第2の口体35が設けられている。この第2の口体35には第2の主配管36の一端が継手37を介して接続されている。この第2の主配管36の他端は第3の開閉弁38を介して第2の吸引ポンプ39に接続されている。上記継手37と第3の開閉弁38との間には中途部に第4の開閉弁41が設けられた第2の開放管42が接続されている。 【0047】したがって、第3の開閉弁38を開き、第4の開閉弁41を閉じて第2の吸引ポンプ39を作動させれば、下部空間部25を減圧することができ、第3の開閉弁38を閉じ、第4の開閉弁41を開放することで、上記下部空間部25を大気圧に上昇させることができる。 【0048】上記構成の脱泡装置20によってバレル1に充填されたシ−ル剤Sに含まれた気泡Bを取り除く工程を図6(a)〜(e)を参照して説明する。通常、ディスペンサ装置Aのバレル1は使い捨てであって、シ−ル剤Sが充填された新たなバレル1を使用する場合には、そのバレル1にノズル体2を接続する。 【0049】ついで、本体部21aから蓋体部21bを外し、図6(a)に示すように、ディスペンサ装置Aを本体部21aの収納部22に挿入し、そのバレル1の外周面中途部をOリング23によって気密に保持したならば、上記蓋体部21bを本体部21aに気密に接合固定する。 【0050】つぎに、第2の開閉弁32と第4の開閉弁41とを閉じ、第1の開閉弁29と第3の開閉弁38とを開き、第1の吸引ポンプ31と第2の吸引ポンプ39とを作動させることで、上部空間部24と下部空間部25とを減圧する。 【0051】各空間部24、25を減圧することで、その圧力がバレル1の上端開口とノズル体2の先端開口からバレル1内のシ−ル剤Sに作用する。そのため、シ−ル剤Sに含まれた気泡Bは図6(a)に示す状態から図6(b)に示すように膨張するから、その気泡Bの浮力が増大してシ−ル剤S内を上昇し、上部空間部24に噴出する。 【0052】それによって、シ−ル剤Sに含まれる気泡Bのほとんどは取り除かれることになるものの、たとえばバレル1の細径な先端部内に含まれる気泡Bは膨張しにくいために、取り除かれないことがある。 【0053】そこで、上部空間部24と下部空間部25とを減圧したのち、第1の開閉弁29を閉じ、第2の開閉弁32を徐々に開くことで、上部空間部24の圧力を徐々に上昇させる。それによって、バレル1内のシ−ル剤Sは加圧され、バレル1からノズル体2へ流れるから、図6(c)に示すようにバレル1の先端部内に残留する気泡Bがノズル体2から押出され、下部空間部25へ噴出する。 【0054】シ−ル剤Sをノズル体2へ流しても、図5(d)に示すようにバレル1の先端面とノズル体2の内周面との間の段差部にはシ−ル剤Sが流れ込みにくいため、その部分に空隙部Cが生じる。しかしながら、この空隙部Cは減圧されている。そのため、ノズル体2の先端からシ−ル剤Sを所定量捨て吐出させたのちに、第3の開閉弁38を閉じ、第4の開閉弁41を開くことで下部空間部25も大気圧にすれば、図6(e)に示すように減圧された上記空隙部Cにシ−ル剤Sが回り込むから、空隙部Cを消滅させることができる。 【0055】以上のことにより、シ−ル剤Sに含まれる気泡Bを確実に取り除くことができるばかりか、バレル1の先端面とノズル体2の内周面との段差部の空隙部Cに気体が残留するということもない。 【0056】そのため、上記脱泡装置20によって気泡が除かれたディスペンサ装置Dを用いてシ−ル剤Sを塗布すれば、液晶用基板5にシ−ル剤Sを途切れることなく、線引き塗布することができる。 【0057】なお、上記第1乃至第4の開閉弁29、32、38、41の開閉を予め設定されたプログラムに基づいて図示しない制御装置で自動制御すれば、シ−ル剤Sの脱泡作業を自動化することができる。 【0058】図7はこの発明の変形例を示す。通常、ノズル体2から吐出されるシ−ル剤Sの供給と遮断はバレル1を加圧する圧縮空気を供給したり、その供給を停止して行われるが、この変形例ではバレル1の上端に冠着された蓋体3の供給口4にニ−ドル軸51を挿通する。このニ−ドル軸51は上下駆動装置53によって上下駆動されるとともに、その先端部はニ−ドル弁51aに形成されていてる。したがって、ニ−ドル軸51が上下駆動されることで、ノズル体2の上端開口を開閉できるようになっている。 【0059】ニ−ドル軸51のニ−ドル弁51aでノズル体2を開閉してシ−ル剤Sの供給を制御すれば、圧縮空気を供給を制御してシ−ル剤Sの供給を制御する場合に比べて制御速度を高速化することが可能となる。 【0060】 【発明の効果】請求項1の発明によれば、ディスペンサ装置が保持された脱泡容器内を減圧することで、バレルに充填された液状体内の気泡が膨張して浮上するから、その気泡を液状体から除くことができ、さらにバレル内の液状体をノズル体へ流してからバレル側とノズル体側を大気圧にすることで、ノズル体内部に空隙部が生じるのを防止できる。 【0061】したがって、液状体を塗布する際に、気泡が吐出されて液状体が途切れるのを防止できるから、液状体の線引き塗布を均一かつ確実に行うことのできるディスペンサ装置を提供できる。請求項2の発明によれば、ノズル体の先端における内径寸法dと外形寸法Dとの関係が{D=nd(1.0 ≦n≦1.2 )}で限定される形状にした。 【0062】そのため、ノズル体先端と板状体との間のギャップが変動しても、その変動による液状体の吐出抵抗の変動を小さくできるから、液状体を上記板状体に均一に塗布することが可能となる。 【0063】請求項3と請求項4の発明によれば、ノズル体の先端部の外周面あるいは内周面をテ−パ面あるいは曲面とすることで、その先端面における内径寸法と外形寸法との差を小さくした。そのため、簡単な構成で確実にノズル体からの液状体の吐出抵抗の変動をなくすことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003078 【氏名又は名称】株式会社東芝
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)7月14日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外6名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−28405 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)2月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−188517 |
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