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【発明の名称】 |
三フッ化窒素ガスの処理方法およびそれに用いる装置 |
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【氏名】木山 洋実 【氏名】横山 敬志 【氏名】濱口 徹也 【氏名】井上 賢一 |
【課題】効率よくしかも安全に三フッ化窒素ガスを無害化することができる三フッ化窒素ガスの処理方法およびそれに用いる装置を提供する。
【解決手段】三フッ化窒素ガスを含有する排ガスと炭素塊とを加熱状態で接触させ、排ガス中の三フッ化窒素ガスと炭素塊とを、600℃を越え900℃以下の反応温度で反応させ、三フッ化窒素ガスを毒性のないフッ化炭素ガスと窒素ガスに変えるようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 三フッ化窒素ガスを含有する排ガスと炭素塊とを加熱状態で接触させ、排ガス中の三フッ化窒素ガスと炭素塊とを、600℃を越え900℃以下の反応温度で反応させ、三フッ化窒素ガスを毒性のないフッ化炭素ガスと窒素ガスに変えることを特徴とする三フッ化窒素ガスの処理方法。 【請求項2】 三フッ化窒素ガスを含有する排ガスを、あらかじめ600℃を越える温度に加熱したのち炭素塊と接触させるようにした請求項1記載の三フッ化窒素ガスの処理方法。 【請求項3】 三フッ化窒素ガスを含有する排ガスをあらかじめ不活性ガスで希釈し、三フッ化窒素含有率を、5%以下としたのち炭素塊と接触させるようにした請求項1または2記載の三フッ化窒素ガスの処理方法。 【請求項4】 炭素塊が、粒度4〜8メッシュの粒状物である請求項1〜3のいずれか一項に記載の三フッ化窒素ガスの処理方法。 【請求項5】 炭素塊が充填される反応槽と、三フッ化窒素ガスを含有する排ガスを上記反応槽に導く流通配管と、この排ガス中の三フッ化窒素ガスと上記炭素塊とを600℃を越え900℃以下の反応温度で反応させるようにする加熱手段とを備えたことを特徴とする三フッ化窒素ガスの処理装置。 【請求項6】 加熱手段が流通配管に設けられている請求項5記載の三フッ化窒素ガスの処理装置。 【請求項7】 加熱手段が反応槽内に挿設されている請求項6記載の三フッ化窒素ガスの処理装置。 【請求項8】 加熱手段の反応槽内に挿設された部分に、排ガスを反応槽内に導入する導入口が設けられている請求項7記載の三フッ化窒素ガスの処理装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、三フッ化窒素ガスを含有する排ガスを無害化する三フッ化窒素ガスの処理方法およびそれに用いる装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】最近、LSI素子は、年々高集積化され、製造プロセスの精密化と、新技術の導入が進み、新しい半導体用ガス利用の重要性が高まっている。このような半導体用のドライエッチングガスやクリーニングガスとしては、各種のガスがあげられるが、近年、三フッ化窒素ガス(以下、「NF3 ガス」という)が注目されている。すなわち、NF3 放電中でイオン化した反応生成物は、揮発性物質となるので、従来のフロロカーボンプラズマ中でのエッチングに比べ、CまたはSによるウェーハ表面の反応残渣汚染がない。また、反応残渣がないためエッチング速度も速くなる。これらのような利点があることから、半導体用ガスとしてNF3ガスが有望視されているのである。 【0003】このようなNF3 は、常温では非常に安定で、不燃性のガスであるが、許容濃度10ppmの毒性ガスであるため、その毒性除去対策が急がれていた。ところが、NF3 は、水,アルカリ,酸水溶液と反応しないため、これらの水溶液では処理できず、大量の窒素や空気で希釈して排出されていた。このように希釈排出されたNF3 は、自然界では分解されないことから、生態系に与える悪影響が懸念されていた。 【0004】そこで、木炭等の炭素とNF3 とを反応させて無害化する方法が提案されている(例えば、特公平2−30731号)。この方法は、処理筒内に充填した活性炭とNF3 とを、300〜600℃の温度で反応させ、下記の式に示すようにCF4 ガスとN2 ガスとに変換することにより無害化するものである。 4NF3 +3C→3CF4 +2N2【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記方法では、NF3 は、まず、300〜600℃の温度域で分解してラジカルなFが生成し、このFが活性炭の表面に固定する。ついで、上記FとCとが反応してCF4 とN2 が生成するのである。NF3 の無害化反応は、Fが活性炭の表面に固定する過程と、FとCが反応する過程との2段階の過程を経て行われるのである。 【0006】しかしながら、上記300〜600℃の温度域では、FとCとの反応(第2段階)よりも、活性炭の表面へのFの固定(第1段階)の方が進行が速く、活性炭のフッ素化が起こって活性炭表面にフッ化カーボンとしてFが蓄積されてしまうという問題がある。このように、活性炭の表面にフッ化カーボンが蓄積されると、活性炭の除害性能が低下する。しかも、温度制御に異常が生じて温度が高くなり過ぎた場合に、処理筒内の圧力上昇が生じるおそれがあった。 【0007】本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、効率よくしかも安定的に三フッ化窒素ガスを無害化することができる三フッ化窒素ガスの処理方法およびそれに用いる装置の提供をその目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、本発明の三フッ化窒素ガスの処理方法は、三フッ化窒素ガスを含有する排ガスと炭素塊とを加熱状態で接触させ、排ガス中の三フッ化窒素ガスと炭素塊とを、600℃を越え900℃以下の反応温度で反応させ、三フッ化窒素ガスを毒性のないフッ化炭素ガスと窒素ガスに変えることを要旨とする。 【0009】また、本発明の三フッ化窒素ガスの処理装置は、炭素塊が充填される反応槽と、三フッ化窒素ガスを含有する排ガスを上記反応槽に導く流通配管と、この排ガス中の三フッ化窒素ガスと上記炭素塊とを600℃を越え900℃以下の反応温度で反応させるようにする加熱手段とを備えたことを要旨とする。 【0010】すなわち、本発明の三フッ化窒素ガスの処理方法は、三フッ化窒素ガスを含有する排ガスと炭素塊とを、600℃を越え900℃以下の反応温度で反応させる。このように、三フッ化窒素が分解して生成したラジカルなフッ素が炭素塊の表面に固定する第1段階と、上記フッ素と炭素とが反応してフッ化炭素ガスと窒素ガスとが生成する第2段階とにより、無害化反応が行われるにあたって、反応温度を従来よりも高い600℃を越える温度としているため、フッ素と炭素の反応(第2段階)が促進される。このため、第1段階により、三フッ化窒素の分解により生成したフッ素が炭素塊の表面に固定する量と、第2段階の反応により、上記固定したフッ素がフッ化炭素ガスと窒素ガスに変化する量とがほぼ等しくなる。したがって、第1段階で炭素塊表面に生じたフッ化カーボンは、第2段階の反応で消費され、平衡状態となって炭素塊表面にフッ化カーボンが蓄積されなくなる。このため、炭素塊の除害性能が低下することがなく、長時間安定した除外性能を得ることができる。さらに、装置内の圧力上昇が生じるおそれがなく、安定的な処理が行える。 【0011】本発明の三フッ化窒素ガスの処理方法において、三フッ化窒素ガスを含有する排ガスを、あらかじめ600℃を越える温度に加熱したのち炭素塊と接触させるようにした場合には、排ガスと炭素塊が接触したとき、炭素塊が冷却されて600℃を下回ることがなくなる。したがって、常に600℃を越える反応温度を確保することができ、安定操業を行うことができる。 【0012】また、本発明の三フッ化窒素ガスの処理方法において、三フッ化窒素ガスを含有する排ガスをあらかじめ不活性ガスで希釈し、三フッ化窒素含有率を、5%以下としたのち炭素塊と接触させるようにした場合には、発熱反応である三フッ化窒素ガスの無害化反応の反応温度を比較的容易に制御でき、過熱による装置の破損,損傷を防止することができる。 【0013】さらに、本発明の三フッ化窒素ガスの処理方法において、炭素塊が粒度4〜8メッシュの粒状物である場合には、表面積増大による処理効率の向上と圧力損失とのバランスがよく、工業的規模での処理に最適である。 【0014】本発明の三フッ化窒素ガスの処理装置は、排ガス中の三フッ化窒素ガスと炭素塊とを600℃を越え900℃以下の反応温度で反応させるようにする加熱手段を備えている。したがって、上記方法を行うに適しており、炭素塊の除害性能が低下せず、長時間安定した除害性能が得られるともに、処理槽内の圧力上昇が生じるおそれがなく、安定的な処理が行える。 【0015】本発明の三フッ化窒素ガスの処理装置において、加熱手段が流通配管に設けられている場合には、反応槽に導入される前の排ガスが加熱され、排ガスをあらかじめ600℃を越える温度に加熱したのち反応させることができる。このため、排ガスと炭素塊が接触したとき、炭素塊が冷却されて600℃を下回ることがなく、常に600℃を越える反応温度を確保できて、安定操業を行うことができる。 【0016】また、上記三フッ化窒素ガスの処理装置において、加熱手段が反応槽内に挿設されている場合には、上記ひとつの加熱手段によって、反応槽に導入される前の排ガスと、反応槽内に充填された炭素塊とを同時に加熱することができる。このため、エネルギー効率がよく、省エネルギー操業ができてランニングコストが低減できる。さらに、装置自体も単純化され、イニシャルコストも安くなる。 【0017】さらに、上記三フッ化窒素ガスの処理装置において、加熱手段の反応槽内に挿設された部分に、排ガスを反応槽内に導入する導入口が設けられている場合には、加熱された排ガスが反応槽内に直接導入される。このため、あらかじめ600℃を越える温度に加熱しておいた排ガスが、冷却されることなく炭素塊と接触して反応する。したがって、エネルギー効率がさらによく、ランニングコストが低減できる。 【0018】 【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態について詳しく説明する。 【0019】本発明のNF3 ガスの処理方法は、NF3 ガスを含有する排ガスと炭素塊とを、600℃を越え900℃以下の反応温度で反応させ、NF3 を毒性のないフッ化炭素ガスと窒素ガスに変えるものである。 【0020】NF3 は、高温下で分解してラジカルなFが生成し、このFが活性炭の表面に固定する第1段階と、ついで、FとCとが反応してCF4 やC2 F6 とN2 が生成する第2段階との2段階の過程を経て無害化が行われる。 【0021】このとき、従来の方法よりも高温域の600℃を越え900℃以下の温度下で反応が行われるため、FとCとが反応する第2段階の反応が促進され、NF3 の分解によって生成したFが炭素塊の表面に固定する第1段階の反応と、ほぼ同等に進行するようになる。すなわち、第1段階の反応で炭素塊表面に生じたフッ化カーボンは、第2段階の反応で消費され、これらの反応が平衡状態となって、炭素塊表面にフッ化カーボンが蓄積されることがない。なお、900℃を越える温度では、装置自体の損傷が激しく、耐久性が悪くなるため、現実的ではないが、装置材料の制約がなければ900℃を越える温度での処理も可能である。また、処理圧力は、大気圧下だけでなく、減圧下,加圧下いずれでも処理することができる。 【0022】NF3 ガスを含有する排ガスと炭素塊とを反応させる場合、NF3 ガスを含有する排ガスを、あらかじめ600℃を越える温度に加熱したのち反応させるのが好ましい。すなわち、冷たい排ガスを炭素塊と接触させると炭素塊が冷却されてしまい、反応効率が下がったり、反応温度が600℃を下回ってしまい、フッ化カーボンの蓄積が起こるが、あらかじめ排ガスを600℃を越える温度に加熱しておくことにより、これらが防止される。 【0023】本発明では、排ガス中のNF3 の含有率が低濃度から高濃度(100%も可能である)のものまで処理できるが、上記反応は、発熱反応であることから、高濃度の排ガスを処理する場合には、反応温度を制御することが困難となり、装置内が高温になり過ぎて装置自体を損傷,破損させるおそれもある。したがって、反応温度を適切に制御するとともに、装置の損傷や破損を防止するため、排ガスをあらかじめN2 ,Ar,Ne等の不活性ガスで希釈して、排ガス中のNF3 の含有率を5%以下、好適には2.5%以下、さらに好適には1.6%以下にしたのち炭素塊と接触させることが好ましい。 【0024】上記炭素塊としては、例えば、活性炭や木炭等が使用されるが、特に限定されるものではなく、各種のものが用いられる。この炭素塊は、粒度4〜8メッシュの粒状物を用いることが好ましい。粒度が小さいほど表面積が大きくなるので反応の面では有利であり、粒度が4メッシュよりも大きくなると、表面積が小さくなり過ぎて、所望の効果が得られなくなる。反対に、粒度が8メッシュよりも小さくなると、圧力損失が大きくなって実用的ではない。 【0025】このような炭素塊には、通常15〜20%の水分が含有されており、このような水分を含有した炭素塊とNF3 ガスとを反応させるとHFが発生し、装置材料を腐食させる。したがって、装置内に炭素塊を最初に充填したときは、不活性ガスを流通させながら400℃程度で180分程度加熱保持し、あらかじめ炭素塊中の水分を除去しておくのが好ましい。 【0026】つぎに、上記NF3 ガスの処理に用いられる処理装置について説明する。 【0027】図1は、本発明のNF3 ガスの処理装置の構成を示す説明図である。この処理装置1は、装置本体10内に、炭素塊5が充填される反応筒2と、NF3 ガスを含有する排ガスを上記反応筒2に導く流入配管3と、排ガスと上記炭素塊5とを反応温度600℃を越え900℃以下の温度で反応させるようにする加熱筒4とを備えている。また、反応筒2の上部には、反応筒2内で無害化された処理済ガスを排出する排出路6が連通している。 【0028】上記流入配管3には、排ガスを濾過するフィルター7が設けられるとともに、上記フィルター7で濾過された排ガスを予熱する予熱筒8が設けられている。この予熱筒8の後ろには、温度指示調節警報計9が設けられ、排ガスを300〜350℃程度に予熱するように予熱筒8を制御するようになっている。そして、流入配管3には、予熱された排ガスを所定の反応温度に加熱する加熱筒4が設けられている。 【0029】上記加熱筒4は、反応筒2の底面を貫通してその上側半分程度が反応筒2内に入り込むように挿設され、排ガスだけでなく、反応筒2内に充填された炭素塊5も加熱するようになっている。そして、この加熱筒4の反応筒2内に突出した先端の部分に、排ガスを反応筒2内に導入する導入口11が設けられ、加熱された排ガスが直接反応筒2内に導入されるようになっている。12は加熱筒4のカバーである。 【0030】上記反応筒2内には、炭素塊5が載置されるスノコ板13が設けられ、底部に下部空間14が設けられている。そして、加熱筒4の導入口11から吹き出した排ガスは、カバー12によって一旦上記スノコ板13の下部空間14に導かれたのち、上記スノコ板13を通過して炭素塊5と接触し、排ガス中のNF3 ガスと炭素塊が反応する。これにより、NF3 をCF4 やC2 F6 とN2 に変えて無害化するようになっている。そして、上記下部空間14には、温度指示調節警報計15が設けられ、排ガスを600を越え900℃以下の反応温度に加熱するよう加熱筒4を制御するようになっている。 【0031】また、上記反応筒2の外周壁には、外周加熱装置16が設けられ、反応筒2内の炭素塊5を外周から加熱し、周囲への放熱によって周壁近傍の炭素塊の温度が低下するのを防止し、反応筒2内の温度を均一にするようになっている。反応筒2の外周壁には、温度指示調節警報計17が設けられ、この部分の温度を600℃を越え900℃以下の反応温度に保持するよう上記外周加熱装置16を制御するようになっている。18は反応筒2内の炭素塊5の温度変化を検知する温度指示警報計である。 【0032】さらに、上記反応筒2の上側には、炭素塊補給容器20が配設され、この炭素塊補給容器20から反応筒2内まで延びる補給路21が設けられている。そして、反応筒2内の炭素塊5がNF3 との反応によって消費されると、上記炭素塊補給容器20内の炭素塊が、補給路21を自重で流下し、減った分だけ補給されるようになっている。22は、補給路21内の炭素塊の有無を検知する容量検知警報器であり、補給路21内の炭素塊が無くなると、炭素塊補給容器20が空になったことを警報するようになっている。 【0033】上記排出路6には、冷却器19が設けられ、反応筒2で無害化された処理済ガスを60℃以下程度まで冷却したのち排出するようになっている。23は上記冷却器19に冷却水を導入する給水管、24は排水管である。この排水管24は、反応筒2の上部に延びており、その周辺を冷却してバルブ操作等を行いやすいようになっている。 【0034】25は、排ガスを希釈等する不活性ガスを導入する不活性ガス導入配管である。また、この不活性ガス導入配管25から分岐して流入配管3に連通する希釈ガス路26が設けられ、排ガスを不活性ガスで希釈するようになっている。この希釈ガス路26からは、常に一定量の不活性ガスを流入させるようになっている。このようにすることにより、待機状態(流入する排ガスがゼロ)から急激に排ガスが流入した場合の反応筒2内の温度低下を少なく抑えることができる。また、なんらかの原因でエアが混入した場合に、エアの反応筒2内への逆拡散を防止し、温度の過熱による事故を防止できる。そして、上記希釈ガス路26には、流量計27および流量調節弁28が設けられ、NF3 ガス含有率が、5%以下、好適には2.5%以下、さらに好適には1.6%以下になるように所定の割合で希釈するようになっている。 【0035】また、この処理装置1には、上記流入配管3から分岐して排出路6に連通するバイパス路29が設けられるとともに、上記流入配管3の上記バイパス路29の下流側に、上記不活性ガス導入配管25から分岐して、冷却用の不活性ガスを導入する冷却ガス路30が設けられている。また、上記バイパス路29および冷却ガス路30には、それぞれ、反応筒2内が異常昇温したときに開弁する空圧作動弁31,32が設けられている。そして、反応筒2内が異常昇温して設定値以上になった場合に、上記空圧作動弁31,32が開弁し、排ガスをバイパス路29に逃がすとともに、流入配管3内に冷却用の不活性ガスを導入し、同時に予熱筒8および加熱筒4を切って反応筒2内を冷却するようになっている。図において、33は排気ダクトであり、34はガス漏洩検知装置である。 【0036】上記処理装置1を使用し、つぎのようにしてNF3 ガスを含有する排ガスを無害化処理する。 【0037】すなわち、まず、NF3 ガスを含有する排ガスを、あらかじめ所定の割合に希釈した不活性ガスを、流入配管3に導入する。そして、希釈ガス路26から不活性ガスを流入させることにより、NF3 ガス含有率が5%以下、好適には2.5%以下、さらに好適には1.6%以下になるように希釈する。 【0038】ついで、所定のNF3 ガス含有率に希釈した排ガスは、予熱筒8で330〜350℃程度に予熱されたのち加熱筒4で加熱され、導入口11から吹き出されて反応筒2内の下部空間14を通り、炭素塊5と接触する。この過程において、排ガスは、少なくとも炭素塊5と接触する直前(上記下部空間14内)には600℃を越える所定の反応温度まで加熱される。炭素塊5と接触した排ガス中のNF3 ガスは、炭素塊5と反応し、毒性のないフッ化炭素ガスと窒素ガスとに変わる。このように、排ガスをあらかじめ600℃を越える反応温度まで加熱したのち反応させることから、炭素塊5が冷却されず、反応効率が下がらず、フッ化カーボンが蓄積されることもない。また、加熱筒4の外周壁に設けられた外周加熱装置16により、反応筒2内の炭素塊5の温度を均一にしているため、温度低下による処理効率の低下が生じない。 【0039】つぎに、無害化された処理済ガスは、排出路6から反応筒2外に取り出され、冷却器19で60℃以下程度まで冷却されたのち、処理装置1外に排出される。このように、処理済ガスを冷却してから排出していることから、処理装置1外の配管に樹脂配管を用いることもでき、また、処理済ガスをブロアーで引っ張って圧力コントロールを行うこともできる。 【0040】また、反応筒2内が異常昇温して設定値以上になった場合には、バイパス路29および冷却ガス路30に設けられた空圧作動弁31,32が開弁し、排ガスをバイパス路29に逃がすとともに、流入配管3内に冷却用の不活性ガスを導入し、同時に予熱筒8および加熱筒4を切って反応筒2内を冷却するようになっている。 【0041】つぎに、実施例について説明する。 【0042】 【実施例1】まず、NF3 を含有する排ガスを、NF3 含有率が0.42%になるようにあらかじめN2 ガスで希釈し、流量180リットル/分で流入配管3に導入させた。一方、N2 ガスを流量70リットル/分で希釈ガス路26から流入配管3に流し、NF3 含有率が0.3%になるように希釈した。ついで、粒度8メッシュの活性炭を使用し、反応温度600℃,大気圧(−50mmAq)で処理した。その結果、処理済ガス中のNF3 含有率は、5ppm以下(ガスクロマトグラフィーの検出限界以下)まで処理された。 【0043】 【実施例2】まず、NF3 を含有する排ガスを、NF3 含有率が12.8%になるようにあらかじめN2 ガスで希釈し、流量10リットル/分で流入配管3に導入させた。一方、N2 ガスを流量70リットル/分で希釈ガス路26から流入配管3に流し、NF3 含有率が1.6%になるように希釈した。ついで、粒度8メッシュの活性炭を使用し、反応温度600℃,大気圧(−50mmAq)で処理した。その結果、処理済ガス中のNF3 含有率は、5ppm以下(ガスクロマトグラフィーの検出限界以下)まで処理された。 【0044】 【実施例3】まず、NF3 を含有する排ガスを、NF3 含有率が2.77%になるようにあらかじめN2 ガスで希釈し、流量180リットル/分で流入配管3に導入させた。一方、N2 ガスを流量70リットル/分で希釈ガス路26から流入配管3に流し、NF3 含有率が2.0%になるように希釈した。ついで、粒度8メッシュの活性炭を使用し、反応温度600℃,大気圧(−50mmAq)で処理した。その結果、処理済ガス中のNF3 含有率は、5ppm以下(ガスクロマトグラフィーの検出限界以下)まで処理された。 【0045】 【実施例4】活性炭を粒度6メッシュのものにする以外は、実施例3と同様にして処理した。その結果、処理済ガス中のNF3 含有率は、5ppm以下(ガスクロマトグラフィーの検出限界以下)まで処理された。 【0046】 【実施例5】処理温度を800℃にする以外は、実施例3と同様にして処理した。その結果、処理済ガス中のNF3 含有率は、5ppm以下(ガスクロマトグラフィーの検出限界以下)まで処理された。 【0047】 【実施例6】処理温度を900℃にする以外は、実施例3と同様にして処理した。その結果、処理済ガス中のNF3 含有率は、5ppm以下(ガスクロマトグラフィーの検出限界以下)まで処理された。 【0048】 【実施例7】処理圧力を−100mmAqにする以外は、実施例3と同様にして処理した。その結果、処理済ガス中のNF3 含有率は、5ppm以下(ガスクロマトグラフィーの検出限界以下)まで処理された。 【0049】 【実施例8】処理圧力を200mmAqにする以外は、実施例3と同様にして処理した。その結果、処理済ガス中のNF3 含有率は、5ppm以下(ガスクロマトグラフィーの検出限界以下)まで処理された。 【0050】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、三フッ化窒素が分解して生成したラジカルなフッ素が炭素塊の表面に固定する第1段階と、上記フッ素と炭素とが反応してフッ化炭素ガスと窒素ガスとが生成する第2段階とにより、無害化反応が行われるにあたって、反応温度を従来よりも高い600℃を越える温度としているため、フッ素と炭素の反応(第2段階)が促進される。そして、第1段階により、三フッ化窒素の分解により生成したフッ素が炭素塊の表面に固定する量と、第2段階の反応により、上記固定したフッ素がフッ化炭素ガスと窒素ガスに変化する量とがほぼ等しくなる。すなわち、第1段階で炭素塊表面に生じたフッ化カーボンは、第2段階の反応で消費され、平衡状態となって炭素塊表面にフッ化カーボンが蓄積されなくなる。このため、炭素塊の除害性能が低下することがなく、長時間安定した除害性能を得ることができる。さらに、装置内の圧力上昇が生じるおそれがなく、安定的な処理が行える。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000126115 【氏名又は名称】大同ほくさん株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月16日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】西藤 征彦
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| 【公開番号】 |
特開平11−90174 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月6日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−250967 |
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