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【発明の名称】 殺菌部材を有するストレ―ナ
【発明者】 【氏名】城 由華子

【要約】 【課題】流下する流体を殺菌することができ、且つ、内部に液体を滞留することのないストレ―ナを得ること。

【解決手段】ケ―シング2で流入路3と流出路4を形成して、その間に濾過部材としてのスクリ―ン5,13とフィルタ―12,14を配置する。フィルタ―12,14は殺菌繊維を積層して形成する。ケ―シング2内の各部材の流体との接触箇所には殺菌塗料を塗布する。ケ―シング2底部に連結管7を介して液体排出弁6を接続する。殺菌塗料あるいは殺菌繊維により流体中の菌類が殺菌され、且つ、液体は液体排出弁6から系外へ排出される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ケ―シングに流体の流入路と濾過部材と流体の流出路を順次配置して、濾過部材で流体中に混入しているゴミや錆やスケ―ル等の異物を濾過するものにおいて、流入路と濾過部材と流出路の内で少なくとも1箇所に流体中に混入している菌類を殺菌する殺菌部材を取り付けると共に、ケ―シング内の底部にケ―シング内の液体を排出する液体排出弁を設けたことを特徴とする殺菌部材を有するストレ―ナ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水や温水や蒸気や圧縮空気や各種ガス等の流体中に含まれているゴミや鉄錆等の粒子状の異物を濾過するストレ―ナに関し、特にストレ―ナを流下する流体を殺菌することのできる、殺菌部材を有するストレ―ナに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のストレ―ナとしては例えば特開平7−303806号公報に示されているものがある。これは、濾過部材としての筒型スクリ―ンを配置したストレ―ナを弁部材と一体に形成したものであり、筒型スクリ―ンで流体中に混入しているゴミや錆等の異物を濾過することができるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のストレ―ナでは、流体中に含まれる異物を濾過することはできるが、流体中に混入している菌類までを取り除くことができない問題、及び、ストレ―ナのケ―シング内に液体を滞留して、この滞留液体中で細菌類が培養されてしまう問題があった。
【0004】各種流体中にはゴミや錆等の異物のみならず、カビ類や食中毒菌やその他雑菌等、あるいは、場合によってはインフルエンザウィルスや病原菌等の各種菌類が混入しており、これらの菌類は食品や飲料や医薬品等の工程では異物と共に確実に取り除いたり、あるいは、全数を取り除くことができなければ所定数以下まで殺菌したり滅菌しなければならない。また、滞留液体中に発生する細菌類も同様に防止しなければならない。
【0005】従って本発明の課題は、ゴミや錆等の異物を確実に分離し排除すると共に、流体中に含まれている菌類をも取り除くことができ、且つ、ケ―シング内に液体の滞留部を無くして細菌類の培養を押えることのできるストレ―ナを得ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために講じた本発明の手段は、ケ―シングに流体の流入路と濾過部材と流体の流出路を順次配置して、濾過部材で流体中に混入しているゴミや錆やスケ―ル等の異物を濾過するものにおいて、流入路と濾過部材と流出路の内で少なくとも1箇所に流体中に混入している菌類を殺菌する殺菌部材を取り付けると共に、ケ―シング内の底部にケ―シング内の液体を排出する液体排出弁を設けたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】流入路と濾過部材と流出路の内の少なくとも1箇所に殺菌部材を取り付けたことにより、ストレ―ナ内に流入してきた流体中に含まれている菌類は殺菌されて、消滅するかあるいはその数が所定量以下まで減じられる。
【0008】殺菌部材としては、各種殺菌剤や抗菌剤で表面処理した繊維をフィルタ状に形成したり、殺菌剤や滅菌剤や抗菌剤を成分として含んだ殺菌塗料を塗布することで形成することができる。殺菌部材とは殺菌作用のみならず、滅菌や抗菌や除菌作用をも含むものであり、殺菌剤としては例えば、ゼオライト粒子中に銀を担持させた銀ゼオライト系殺菌剤や、ハラミン高分子殺菌剤等従来周知の殺菌剤を対象とする流体あるいは菌に応じて用いることができる。
【0009】殺菌部材は、ストレ―ナの流入路に取り付けたり塗布することも、濾過部材に取り付けたり塗布することも、あるいは、流出路に取り付けたり塗布することができ、必要に応じて複数箇所に取り付けたり塗布することもできる。
【0010】また、ストレ―ナのケ―シング内の底部に液体排出弁を取り付けたことにより、ケ―シング内の液体はこの液体排出弁から系外へ排出されて内部に滞留することがない。
【0011】
【実施例】図1においてストレ―ナ1は所謂U形ストレ―ナと呼ばれているものであり、ケ―シング2に流体の流入路3と流出路4、濾過部材としての筒状のU形スクリ―ン5とU形スクリ―ン5の外周即ち流出路4側に層状のフィルタ―12、U形スクリ―ン5の内部に更に円錐形スクリ―ン13とその内周即ち流出路4側に層状のフィルタ―14を配置すると共に、ケ―シング2の底部に液体排出弁6を設けたものである。流入路3から流入してきた流体は、その一部が円錐形スクリ―ン13からフィルタ―14を通って流出路4へ至ると共に、残りの一部がU形スクリ―ン5からフィルタ―12を通って流出路4へ至り、その間に流体は濾過されて異物が捕捉されるものである。
【0012】それぞれの部材、即ち、ケ―シング2、流入路3、スクリ―ン5,13、液体排出弁6、及び、流出路4は、錆を発生しにくく且つ耐蝕性にも優れているステンレス鋼で製作することが好ましく、またそれぞれの部材の流体との接触部分には図示はしていないが殺菌塗料を塗布する。従って、ケ―シング2内を流下する流体中に混入している菌類はこの殺菌塗料により殺菌され消滅するか、あるいはその数が所定量以下に減じられる。
【0013】筒状のU形スクリ―ン5と円錐形スクリ―ン13は、多数の小径貫通孔を設けた薄板ステンレス鋼を筒状に形成したものであり、フィルタ―12,14は同じく筒状にしてそれぞれのスクリ―ン5,13の流れ方向に対する外周に取り付けたものである。フィルタ―12,14は多数の長尺状繊維を積層したものであり、この長尺状繊維を殺菌繊維としたものである。従って、このフィルタ―12,14を流体が通過する間にも、流体中に含まれている菌類が殺菌される。
【0014】液体排出弁6は、ケ―シング2底部に接続した連結管7にバルブ8を介してスチ―ムトラップ9とバイパスバルブ10を取り付けたものであり、ケ―シング2内に流入して溜った液体だけをスチ―ムトラップ9が自動的に系外へ排出するものである。
【0015】本実施例においては液体排出弁6としてスチ―ムトラップ9を用いた例を示したが、蒸気中の凝縮水としての復水だけを自動的に排出するスチ―ムトラップ9に限らず、圧縮空気やガス中から液体だけを排出するガストラップ、あるいは、常時小径孔を貫通しているオリフィス等、ケ―シング2内の液体を排出できるものであれば良い。
【0016】蓋15をケ―シング2に固定するボルト16をゆるめることにより、スクリ―ン5,13とフィルタ―12,14をケ―シング2から取り外すことができ、ゴミや錆等の異物の濾過物で目詰りしたスクリ―ン5,13やフィルタ―12,14の取り替え交換または清掃が行なえるようにする。
【0017】本実施例においては、ケ―シング2内と排出弁6内部の各部材の流体と接触する部分全てに殺菌塗料を塗布し、且つ、フィルタ―12,14を殺菌繊維で形成した例を示したが、殺菌塗料を塗布する箇所は必要に応じて流体との接触部分の一部分とすることもでき、また、殺菌繊維から成るフィルタ―12,14を用いる箇所も、スクリ―ン5,13の外周だけに限定されることはなく、ケ―シング2の内部に必要に応じて取り付けることができる。
【0018】本実施例においてはU形ストレ―ナの例を示したが、その他の周知のストレ―ナ、例えば、Y形やW形やテンポラリ―形のストレ―ナにも、また、単式のストレ―ナに限ることなく複式のストレ―ナにも同様に適用することができる。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、流体中に混入しているゴミや鉄錆等の異物を濾過すると共に、ストレ―ナ内に取り付けた殺菌部材で流体中に混入している菌類をも殺菌したり滅菌するができ、且つ、液体排出弁で液体を系外へ排出することにより、ケ―シング内に液体を滞留することがなく、従って、細菌類がケ―シング内で培養されることを防止することができる。
【出願人】 【識別番号】000133733
【氏名又は名称】株式会社テイエルブイ
【出願日】 平成9年(1997)9月12日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−90127
【公開日】 平成11年(1999)4月6日
【出願番号】 特願平9−267999