| 【発明の名称】 |
装飾装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】小俣 藤郎
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| 【要約】 |
【課題】簡単な構造でありながら、優れた装飾的効果を備えた装飾装置を提供する。
【解決手段】駆動軸41を回転駆動する駆動手段42と、駆動軸41に軸着され、係合部431,432を有する回転部材43と、回転部材42に設けられた係合部431,432によって係合される被係合部44b,45bを有する揺動体44,45とを備え、駆動軸41が駆動手段42によって回転駆動されているとき、揺動体44,45は、係合部431,432が被係合部44b,45bに対して係合している場合には揺動体44,45の揺動軸44a,45aを中心にして回転駆動され、係合部431,432が被係合部44b,45bに対して係合していない場合には揺動軸44a,45aを中心にして所定の揺動周期で揺動する構成とした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】駆動軸を回転駆動する駆動手段と、前記駆動軸に軸着され、当該駆動軸の周縁部に突出して設けられた少なくとも一の係合部を有する回転部材と、前記回転部材に設けられた係合部によって係合される被係合部を有する揺動体とを備え、前記駆動軸が駆動手段によって回転駆動されているとき、前記揺動体は、前記係合部が被係合部に対して係合している場合には当該揺動体の揺動軸を中心にして回転駆動され、前記係合部が被係合部に対して係合していない場合には当該揺動軸を中心にして所定の揺動周期で揺動する装飾装置。 【請求項2】前記揺動体は、前記揺動体の揺動軸に軸着された装飾体と、前記揺動体が前記揺動軸を中心として揺動しているときに、前記装飾体との揺動状態を維持するバランスウエイトとを有する請求項1記載の装飾装置。 【請求項3】前記回転部材には、前記駆動軸からの距離が各々異なる複数の係合部が設けられている請求項1または2記載の装飾装置。 【請求項4】前記回転部材には、突出高さが各々異なる複数の係合部が設けられており、前記揺動体は、前記複数の係合部に対して、少なくとも一の係合部と係合するように複数配置されている請求項1,2または3記載の装飾装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、時計装置などの装飾に使用される装飾装置に関する。 【0002】 【従来の技術】時計装置に視覚的な美観を持たせ、趣味性や面白味を付加するために、時計装置に装飾体が所定の動作を行う装飾装置を組み合わせる場合がある。このような装飾装置としては、例えば、実開平4−85485号公報に開示されているように、時計装置の秒針軸に羽根車を固着し、その羽根車の回転に応じて作用棒に装着された可動片を揺動させるように構成したものが一般に良く知られている。また、時計装置の下方に振り子装置を取付け、振り子に所定の装飾を施した振り子時計装置も良く知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来の装飾装置は、単に装飾体を揺動させたり、または、往復運動させたり動作しか行わない構成であったため、装飾体の動作が平凡でかつ単調なものとなりがちであった。したがって、装飾体の動作の変化が乏しいため装飾体の動作が簡単に予測できてしまうことから、ユーザーに飽きられやすく、また、面白味や趣味性をに欠けるという問題を有していた。 【0004】本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構造でありながら、優れた装飾的効果を備えた装飾装置を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の装飾装置は、駆動軸を回転駆動する駆動手段と、前記駆動軸に軸着され、当該駆動軸の周縁部に突出して設けられた少なくとも一の係合部を有する回転部材と、前記回転部材に設けられた係合部によって係合される被係合部を有する揺動体とを備え、前記駆動軸が駆動手段によって回転駆動されているとき、前記揺動体は、前記係合部が被係合部に対して係合している場合には当該揺動体の揺動軸を中心にして回転駆動され、前記係合部が被係合部に対して係合していない場合には当該揺動軸を中心にして所定の揺動周期で揺動する。 【0006】本発明の装飾装置の前記揺動体は、前記揺動体の揺動軸に軸着された装飾体と、前記揺動体が前記揺動軸を中心として揺動しているときに、前記装飾体との揺動状態を維持するバランスウエイトとを有する。本発明の装飾装置の前記回転部材には、好適には、前記駆動軸からの距離が各々異なる複数の係合部が設けられている。また本発明の装飾装置の前記回転部材には、好適には、突出高さが各々異なる複数の係合部が設けられており、前記揺動体は、前記複数の係合部に対して、少なくとも一の係合部と係合するように複数配置されている。 【0007】本発明の装飾装置によれば、駆動手段によって駆動軸が回転駆動されると、それに応じて駆動軸に軸着された回転部材が回転駆動される。駆動軸が回転し所定の回転角度の範囲内の到達すると、回転部材に設けられた係合部が揺動体に設けられた被係合部に対して係合状態となる。駆動軸がさらに回転すると、揺動体が揺動軸を中心として所定の方向に回転駆動される。駆動軸がさらに回転して所定の回転角度の範囲を超えた場合には、回転部材に設けられた係合部が揺動体に設けられた被係合部から離脱し、揺動体は揺動軸を中心として所定の揺動周期で揺動される。なお、このとき、所定の周期で揺動している揺動体は、揺動軸に軸着された装飾体とバランスウエイトとによって当該揺動状態が維持される。 【0008】本発明の装飾装置によれば、駆動軸が回転駆動されると、揺動体は、例えば、第1の係合部によって、揺動軸を中心として回転駆動される。駆動軸が回転し、所定の回転角度の範囲を超えた場合には、揺動体に設けられた被係合部が回転部材に設けられた第1の係合部から離脱する。第1の係合部との係合状態が解消された揺動体は、揺動軸を中心として所定の揺動周期で揺動される。駆動軸がさらに回転駆動されると、揺動体は、次に、第1の係合部よりも駆動軸と係合部との距離が近い、例えば、第2の係合部によって、当該揺動軸を中心として回転駆動される。さらに駆動軸が回転し、所定の回転角度の範囲を超えた場合には、揺動体に設けられた被係合部が回転部材に設けられた第2の係合部から離脱する。なお、第2の係合部は第1の係合部よりも駆動軸からの距離が近いため、被係合部と第2の係合部とが係合状態にある円周距離は、被係合部と第1の係合部とが係合状態にある円周距離よりも短くなるから、被係合部が第2の係合部から離脱した位置は、第1の係合部が離脱した位置よりも低い位置となる。これにより、揺動体は、第1の係合部によって揺動された揺動周期よりも短い揺動周期で揺動される。この結果、1つの揺動体に対して、係合部の駆動軸からの距離を様々に変えることにより、揺動体の揺動周期を変更することが可能となる。 【0009】本発明の装飾装置によれば、駆動軸が回転駆動されると、例えば、第1の揺動体は、第1の係合部によって第1の揺動軸を中心として回転駆動される。駆動軸が回転し、所定の回転角度の範囲を超えた場合には、第1の揺動体に設けられた第1の被係合部は回転部材に設けられた第1の係合部から離脱する。第1の係合部との係合状態が解消された第1の揺動体は、第1の揺動軸を中心として所定の揺動周期で揺動される。駆動軸がさらに回転駆動されると、第1の揺動体に設けられた第1の被係合部は、次に、第1の係合部よりも突出高さの低い、例えば、第2の係合部との係合状態に入る。しかしながら、第2の係合部は第1の係合部よりも突出高さが低いため、当該第1の揺動体の第1の被係合部と第2の係合部とが係合されない。即ち、第1の揺動体は、例えば駆動軸の一回転に対して、一回しか揺動されない。 【0010】駆動軸が回転駆動されると、例えば、第2の揺動体は、第1の係合部によって第2の揺動軸を中心として回転駆動される。駆動軸が回転し、所定の回転角度の範囲を超えた場合には、第2の揺動体に設けられた第2の被係合部は、回転部材に設けられた第1の係合部から離脱する。第1の係合部との係合状態が解消された第2の揺動体は、第2の揺動軸を中心として所定の揺動周期で揺動される。駆動軸がさらに回転駆動されると、第2の揺動体に設けられた第2の被係合部は、次に、第1の係合部よりも突出高さの低い、例えば、第2の係合部との係合状態に入り、第2の揺動体を第2の揺動軸を中心として回転駆動させる。駆動軸が回転し、所定の回転角度の範囲を超えた場合には、第2の揺動体に設けられた第2の被係合部は、回転部材に設けられた第2の係合部から離脱する。第2の係合部との係合状態が解消された第2の揺動体は、第2の揺動軸を中心として所定の揺動周期で揺動される。この結果、複数の揺動体に対して、係合部の突出高さを様々に変えることにより、揺動体の動作タイミングを変更することが可能となる。 【0011】 【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]本発明を時計装置に適用した場合の第1の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1は、第1の実施の形態のからくり時計装置を示す正面図であり、図2は、図1に示すからくり時計装置の側面図であり、図3は、図1に示すからくり時計装置に適用された装飾装置の要部を説明するための斜視図である。 【0012】本発明の第1の実施の形態のからくり時計装置1は、時計装置1の筐体2の内部に、時計装置3と装飾装置4とを配置した構成となっている。筐体2は、筐体正面部21と、筐体正面部21に隙間なく嵌合可能な筐体裏面部22とで構成されている。なお、筐体裏面部22は筐体正面部21に対して、図示しない複数の螺子にて固定されている。 【0013】筐体正面部21には、表示時刻および後述する装飾体のからくり動作の様子を外部に対して表示できるように、透明プラスティック板またはガラス板からなる透明板21aが装着されている。筐体2の内部には、内部の空間を2つに分割するように中間板23が装着されている。なお、時計装置3は中間板23に固定され、また、後述する装飾装置4の装飾体は中間板23に軸支されている。 【0014】時計装置3は、筐体2の上方に設けられ、中間板23に筐体正面部21と対向するように配置されている文字盤31と、文字盤31の裏面部側に中間板23を介して装着され、所定の基準パルス信号に基づいて、時針32、分針33および秒針34を回転駆動するムーブメント35とで構成されている。 【0015】装飾装置4は、時計装置3に対して筐体2の下方に配置されており、筐体正面部21と対向する中間板23の正面部23aには、図1に示すように、後述する装飾体と合致して装飾効果が高まるように、2人の女性の肢体が装飾画WMN1,WMN2 として描かれている。装飾装置4は、駆動軸41を回転駆動する駆動手段としてのムーブメント42と、駆動軸41の先端部に軸着された回転部材43と、回転部材43の回転によって揺動される揺動体44,45とで構成されている。 【0016】ムーブメント42は、筐体底面部24に固定されたブラケット25によって支持されている。ムーブメント42の駆動軸41は、ムーブメント42の通常の使用状態とは異なり、図3に矢印Aで示す反時計回りに回転駆動される。なお、駆動軸41の回転方向は、一般に、装飾装置4の装飾目的や設計仕様等に応じて適宜決定される。 【0017】回転部材43は、既に述べたように、駆動軸41の先端部に軸着されており、駆動軸41の回転に応じて回転するように構成されている。回転部材43の両端部近傍には、図2に示すように、中間板23側に突出するように係合部431,432が設けられている。係合部431,432は、図2から判るように、中間板23側に同じ高さで突出している。 【0018】揺動体44,45は、図2および図3に示すように、中間板正面部23aに描かれている装飾画WMN1,WMN2にそれぞれ対応するように、装飾体としての脚体46,47が軸着されている揺動軸44a,45aと、揺動体44が揺動軸44aを中心として揺動しているときに、脚体46,47の揺動状態を継続的に維持するバランスウエイト48,49と、駆動軸ムーブメント42が回転駆動したときに、回転部材43の両端近傍に設けられた係合部431,432と係合するように揺動軸44a,45aに軸着されている被係合部44b,45bとで構成されている。 【0019】脚体46は、図1に示すように、装飾画WMN1の脚線に対応するように形成され、装飾画WMN1に相当する脚が描かれている。脚体47も同様に、装飾画WMN2の脚線に対応するように形成され、装飾画WMN2に相当する脚が描かれている。なお、図2以降の図面においては、脚体46,47は、脚線に対応する形状、および、装飾画WMN1,WMN2に相当する脚の描写をそれぞれ省略した状態で示されている。 【0020】バランスウエイト48,49は、図2に示すように、中間板23の裏面部23b側に配置されている。バランスウエイト48,49は、静止状態において、脚体46,47が装飾画WMN1,WMN2の所定の位置となるように重量調整され、揺動軸44a,45aに取り付けられている。即ち、装飾画WMN1については、静止状態では図1に実線で示された状態となるように、また、装飾画WMN2についても同様に、図1に実線で示された状態となるように平衡状態が保持される構成となっている。 【0021】揺動軸44a,45aは、図2に示すように、被係合部44b,45bと中間板23の裏面部23bとの距離が略等しくなるように、また、脚体46,47と中間板23の正面部23aとの距離が略等しくなるように、中間板23に軸支されている。 【0022】被係合部44b,45bは、揺動体44,45の静止状態においては、被係合部44b,45bの自由端側がムーブメント42方向を向くように、かつ、長手方向が鉛直方向を向くように揺動軸44a,45aにそれぞれ軸着されている。なお、被係合部44b,45bの長さは、脚体46,47の装飾画WMN1,WMN2に対する開脚角度の大きさによって適宜設定される。 【0023】次に、本第1の実施の形態における装飾装置4の動作について、図1〜図5に基づいて説明する。図4(a)は、装飾装置の揺動体が静止している状態を示す要部正面図であり、(b)は、装飾装置の脚体が回転駆動されている状態を示す要部正面図であり、図5は、装飾装置の脚体が揺動している状態を説明するための要部正面図である。 【0024】装飾装置4が作動していない状態、即ち、揺動体44,45が静止状態にある場合、脚体46,47は、上述したように、図1に示す実線の位置にて静止している。つまり、図4(a)に示すように、ムーブメント42は係合部431,432を結ぶ線が略水平となる状態で停止され、揺動体44,45は被係合部44b,45bが鉛直方向を向いた状態で、かつ、脚体46,47とバランスウエイト48,49がそれぞれ釣り合った状態で静止している。 【0025】ムーブメント42に所定の電源が印加されると、駆動軸41が図3および図4(a)に示す矢印A方向に回転駆動され、このとき、同時に、駆動軸41に軸着された回転部材43も回転する。回転部材43がさらに回転し、駆動軸41が所定の回転角度に達すると、回転部材43の両端部近傍に設けられた係合部431,432は、静止状態にある揺動体44,45に設けられた被係合部44b,45bとそれぞれ係合しはじめる。 【0026】駆動軸41がさらに回転駆動されると、回転部材43もまた回転するから、係合部431,432と被係合部44b,45bとは係合状態のまま維持される。これにより、脚体46は、揺動軸44aを中心として図4(b)に示す矢印B方向に回転駆動され、また脚体47は、揺動軸45aを中心として図4(b)に示す矢印C方向に回転駆動される。 【0027】回転部材43がさらに回転駆動され、駆動軸41が所定の回転角度を超えた場合、被係合部44bは係合部431から離脱し、また、被係合部45bは係合部432から離脱する。これにより、係合部431,432と被係合部44b,45bとの係合状態はそれぞれ解消される。 【0028】上述した係合状態が解消されると、脚体46は図4(b)に示す矢印B方向への回転駆動力が消滅され、回転駆動力が消滅された脚体46は、図5に示す矢印B1方向に揺動軸44aを中心として回転する。ところが、脚体46の回転は、バランスウエイト48の作用によって図5に示す矢印B2方向に押し戻される。 【0029】したがって、脚体46による矢印B1方向への回転およびバランスウエイト48による矢印B2方向への回転が繰り返されることにより、脚体46は揺動軸44aを中心として所定の揺動周期で揺動することになる。 【0030】同様に、上述した係合状態が解消されると、脚体47についても図4(b)に示す矢印C方向への回転駆動力が消滅される。回転駆動力が消滅された脚体47は、図5に示す矢印C1方向に揺動軸45aを中心として回転する。ところが、脚体47の回転は、バランスウエイト49の作用によって図5に示す矢印C2方向に押し戻される。 【0031】したがって、脚体47による矢印C方向への回転およびバランスウエイト49による矢印C2方向への回転が繰り返されることにより、脚体47は揺動軸45aを中心として所定の揺動周期で揺動することになる。 【0032】なお、脚体46および脚体47の揺動周期は、係合部431,432と被係合部44b,45bとの係合状態がそれぞれ解消された位置に応じて変更される。駆動軸41がさらに図5に示す矢印A方向へ回転駆動されると、脚体46,47は、揺動体44,45に設けられた被係合部44b,45bがそれぞれ係合部431,432と係合することによって揺動を停止させられ、図4(b)に示すように、矢印B方向および矢印C方向にそれぞれ回転駆動される。 【0033】脚体46,47は、ムーブメント42の駆動軸41の回転によって付勢されるから、揺動体44,45の振幅が次第に小さくなっても、以上述べた動作が繰り返されることによって、ムーブメント42が回転駆動されている間においては、永続的に揺動され続けることになる。 【0034】以上説明した第1の実施の形態では、揺動体44,45は、回転部材43の両端近傍に設けられた係合部431,432と揺動軸44a,45aに軸着された被係合部44b,45bとが同時に係合し、それにより、脚体46,47をそれぞれ揺動軸44a,45a回りに同時に回転駆動されるように構成されているが、揺動軸44a,45aの配置位置を代えることによって、それぞれの脚体46,47が回転駆動されるタイミングをずらすように構成してもよい。この場合には、装飾画WMN1,WMN2の位置を変更することが必要である。 【0035】第1の実施の形態では、係合部431,432が回転部材43の両端部近傍に設けられているが、係合部431,432の配置位置および係合部の個数については、これに限定されない。つまり、配置位置や係合部の個数を様々に変えることにより、脚体46,47の駆動タイミングを様々に変えることが可能となる。 【0036】第1の実施の形態では、バランスウエイト48,49の重量調整ができない構成となっているが、装飾画WMN1,WMN2に対応して脚体46,47の揺動角度が変更できるように、ウエイト調整ができるバランスウエイト48,49を使用することが望ましい。 【0037】以上説明したように、第1の実施の形態のからくり時計装置1によれば、揺動体44,45の揺動軸44a,45aに被係合部44b,45bを設け、また、ムーブメント42の駆動軸41に軸着された回転部材43の両端近傍に係合部431,432を設けたので、駆動軸41の回転に応じて脚体46,47が所定の揺動周期で揺動され、また、その揺動は回転部材43が回転することによって付勢される。これにより、装飾体としての脚体46,47が多様に動作できるようになり、面白味や意外性、趣味性に富んだからくり時計装置1を提供することが可能となる。 【0038】本第1の実施の形態のからくり時計装置1によれば、揺動軸44a,45aの一側に軸着された装飾体としての脚体46,47に対して、他端側に揺動軸44a,45aに関して脚体46,47と釣り合うようにバランスウエイト48,49を設けたので、脚体46,47の揺動状態が永続的に安定した状態で維持される。 【0039】[第2の実施の形態]次に、第2の実施の形態について図6に基づいて説明する。図6(a)は、第2の実施の形態のからくり時計装置に適用される装飾装置の最初の係合動作を説明するための要部正面図であり、(b)は、図6(a)の装飾装置の次の係合動作を説明するための要部正面図である。 【0040】第2の実施の形態のからくり時計装置1に適用された装飾装置4において、両端近傍に係合部433,434が設けられた回転部材43は、図6に示すように、ムーブメント42の駆動軸41に対して、駆動軸41の中心から係合部433までの距離および駆動軸41の中心から係合部434までの距離がそれぞれ異なるように軸着されている。すなわち、駆動軸41の中心から係合部433までの距離L1が駆動軸41の中心から係合部434までの距離L2よりも大きくした状態で、駆動軸41に軸着されている。本実施の形態のその他の部分の構成は、既に説明した第1の実施の形態と同一であるため、重複した説明は行わない。 【0041】第2の実施の形態では、図6(a)に示すように、駆動軸41の回転に応じて回転部材43が矢印A方向に回転すると、係合部433と被係合部44bとが係合状態となり、さらに駆動軸41の回転が進むと、脚体46は矢印B方向に揺動軸44aを中心として回転駆動される。 【0042】回転部材43の回転によって係合部433と被係合部44bとの係合状態が解消されると、脚体46は矢印B方向とは反対の方向に回転し、最終的には揺動軸44aを中心とした揺動状態となる。 【0043】図6(b)に示すように、回転部材43が180度回転すると、係合部434と被係合部44bとが係合状態となり、さらに駆動軸41の回転が進むと、脚体46は矢印B方向に揺動軸44aを中心として回転駆動される。回転部材43の回転によって係合部434と被係合部44bとの係合状態が解消されると、脚体46は矢印B方向とは反対の方向に回転し、最終的には揺動軸44aを中心とした揺動状態となる。 【0044】脚体46が静止状態にある場合(図6(a)に実線で示す)と係合部433と被係合部44bとの係合状態が解消される直前の脚体46の位置(図6(a)に二点鎖線で示す)とで形成される角度をθ1とし、同様に脚体46が静止状態にある場合(図6(b)に実線で示す)と係合部434と被係合部44bとの係合状態が解消される直前の脚体46の位置(図6(b)に二点鎖線で示す)とで形成される角度をθ2とすると、図6からわかるように、角度θ2は角度θ1よりも小さくなる。 【0045】これは、被係合部44bにおいて、係合部434との係合状態にある周距離が係合部433との係合状態にある周距離よりも短くなるために発生することから、駆動軸41の中心から係合部までの距離を様々に変化させれば、脚体46の開脚角度を様々に変更することが可能となる。 【0046】このように、第2の実施の形態のによれば、回転部材43は、駆動軸41の中心から係合部433,434までの距離を相違させた状態で、駆動軸41に軸着されている。これにより、脚体46の開脚角度が2種類に変更され、また、脚体46の揺動周期も変更されるから、面白味や意外性、趣味性に富んだからくり時計装置1が実現できる。第2の実施の形態のその他の動作および効果は、既に説明した第1の実施の形態の動作および効果とそれぞれ同一である。 【0047】[第3の実施の形態]次に、第3の実施の形態について図7に基づいて説明する。図7(a)は、第3の実施の形態のからくり時計装置に適用される装飾装置を説明するための斜視図であり、(b)は、図7(a)に示す装飾装置を矢印D方向からみた側面図である。 【0048】第3の実施の形態のからくり時計装置1に適用された装飾装置4において、回転部材43は、図7に示すように、その両端部近傍に、それぞれ突出高さの異なる係合部435,436が配置されている。揺動体44においては、図7(b)からわかるように、揺動軸44aの長さを長く設定することによって、回転部材43が回転したときに被係合部44bが係合部435,436のどちらとも係合するように構成されている。 【0049】また揺動体45においては、図7(b)からわかるように、被係合部45bが係合部435,436のうち突出高さの低い係合部436と係合しないように揺動軸45aの長さが短く設定されており、回転部材43が回転したとき、被係合部45bは係合部435とのみと係合するように構成されている。本実施の形態のその他の部分の構成は、既に説明した第1の実施の形態と同一であるため、重複した説明は行わない。 【0050】第3の実施の形態では、揺動体44について、図7に示すように、駆動軸41の回転に応じて回転部材43が矢印A方向に回転すると、係合部435と被係合部44bとが係合状態となり、さらに駆動軸41の回転が進むと、脚体46は矢印B方向に揺動軸44aを中心として回転駆動される。 【0051】回転部材43の回転によって係合部435と被係合部44bとの係合状態が解消されると、脚体46は矢印B方向とは反対の方向に回転し、最終的には揺動軸44aを中心とした揺動状態となる。 【0052】次に回転部材43が180度回転した場合、上述した動作と同様に、係合部436と被係合部44bとが係合状態となり、さらに駆動軸41の回転が進むと、脚体46は矢印B方向に揺動軸44aを中心として回転駆動される。回転部材43の回転によって係合部436と被係合部44bとの係合状態が解消されると、脚体46は矢印B方向とは反対の方向に回転し、最終的には揺動軸44aを中心とした揺動状態となる。 【0053】揺動体45については、図7に示すように、係合部436と被係合部45bとがあらかじめ係合しないように構成されているため、駆動軸41の回転に応じて回転部材43が矢印A方向に回転しても、係合部436と被係合部45bとは係合状態にはならない。したがって、揺動体45は揺動されない。 【0054】次に回転部材43が180度回転した場合、係合部435と被係合部45aとが係合状態となり、駆動軸41がさらに回転すると、脚体47は矢印C方向に揺動軸45aを中心として回転駆動される。回転部材43の回転によって係合部436と被係合部45bとの係合状態が解消されると、脚体47は矢印C方向とは反対の方向に回転し、最終的には揺動軸45aを中心とした揺動状態となる。 【0055】このように、第3の実施の形態によれば、回転部材43にそれぞれ突出高さの異なる係合部435,436が設けられており、揺動体44には係合部435,436のどちらにも係合可能な被係合部44bが設けられ、また、揺動体45には係合部435とのみ係合可能な被係合部45bが設けられている。これにより、揺動体44は駆動軸41の1回転に対して2回揺動運動が付勢され、揺動体45は駆動軸41の1回転に対して1回揺動運動が付勢される。その結果、揺動体44,45の揺動動作に協調性が生まれ、面白味や意外性、趣味性に富んだからくり時計装置1が実現できる。第2の実施の形態のその他の動作および効果は、既に説明した第1の実施の形態の動作および効果とそれぞれ同一である。 【0056】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、揺動状態にある揺動体に対して、様々な動作を付加することができるから、揺動体の動作に面白味や意外性、趣味性のある装飾装置を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000115773 【氏名又は名称】リズム時計工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)12月26日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】佐藤 隆久
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| 【公開番号】 |
特開平11−188184 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月13日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−361489 |
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