| 【発明の名称】 |
スロットマシン |
| 【発明者】 |
【氏名】吉田 秀一
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| 【要約】 |
【課題】射倖性を抑制しながら、興趣を削ぐことのないスロットマシンを提供すること。
【解決手段】スロットマシンにおいて、所定のリール(20)配列の際には、投入したメダルの枚数と同数のメダルが報償として与えられる新たな入賞形態を設定する。これによって、実質的には従来のリプレイと同じ射倖性抑制効果を有しながら、リプレイにおいて存在していた遊技者側の興趣低減という欠点を克服するスロットマシンが得られる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数のリールとリール回転開始手段と前記複数のリールのそれぞれに対応する停止ボタンとを備えたスロットマシンであって、投入したメダルの枚数と同一の枚数のメダルが報償として与えられる入賞形態を含むことを特徴とするスロットマシン。 【請求項2】 複数のリールとリール回転開始手段と前記複数のリールのそれぞれに対応する停止ボタンとを備えたスロットマシンの制御方法であって、投入したメダルの枚数と同一の枚数のメダルが報償として与えられる入賞形態を含むことを特徴とする方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、スロットマシンに関する。更に詳しくは、投入するメダル枚数と同数の入賞枚数が払い戻される「引き分け入賞」を入賞形態として含むスロットマシンに関する。 【0002】 【従来の技術】スロットマシンは、一般に、周囲に複数の絵柄が配列された3つのリール(回胴)と、リールの回転開始装置であるスタータと、各リールに対応した3つの停止ボタンとを基本的な構成要素として備えている遊技装置である。遊技者は、メダルをスロットマシンに投入し、スタータを付勢して全リールを一斉に回転させ、各リールに対応する停止ボタンを押下してリールの回転を順に停止させる、という一連の基本動作パターンを実行して遊技を行う。停止ボタンは、それぞれのリール上の絵柄がスロットマシン前部に設けられた絵柄表示窓の停止ライン上に所定の組み合わせで停止することを目指して押下される。所定の絵柄の組み合わせが得られた場合には、その組み合わせに応じた枚数のメダルが放出される。遊技者は、所望の位置にリールを停止させるために、自己の有する技術を最大限に発揮しながら、各停止ボタンを押下するタイミングを決定する。 【0003】停止ラインは、中段ライン(後述の図2のL1)、上段ライン(L2)、下段ライン(L3)の3つに加えて、右上がり及び左上がりの斜めのライン(L4及びL5)があり、合計で5つある。通常は、1回の遊技に最大で3枚までのメダルを投入でき、投入したメダルの数によって有効となるラインが決定される。ラインが有効であるとは、そのライン上に並んだ絵柄が検出されるという意味である。例えば、1枚投入した場合には中段のラインだけが有効であるが、2枚投入した場合には上段、中段、下段の3つのラインが有効であり、3枚投入した場合には斜めの2つのラインを加えたすべての5つのラインが有効となる。 【0004】スロットマシンにおいては、この遊技の射倖性(ギャンブル性)を一定限度に抑制するために、メダル投入からリールの停止までの時間間隔である1ゲームサイクルが少なくとも所定の時間(例えば、4.1秒)以上となるように設計することが要請されている。このようにゲームサイクルの時間的な最小単位を設けることにより、金銭費消の速度が加速度的に高まることを防止し、一定の時間内に使うことができる金額に上限を設定している。 【0005】この射倖性の抑制を具体化するために、従来から、次のような、いくつかの方法が行われている。例えば、(1)1ゲームが終了して次回のゲームのためのメダルを投入する時点で、当該ゲームによる消費時間が所定の時間に達していない場合には、メダルの受付手段の動作を禁止することにより、又は、メダル投入は受け付けるがリールの回転開始操作を所定時間が経過するまでは有効化させなかったり、(2)入賞によるメダルの払い出しを行う代わりに、メダルを投入しなくとも(投入しても受け付けないで自動的にリールの回転操作を有効化する)当該入賞を得たときと同じ条件(当該ゲームが1枚掛けのときは1枚掛けで、2枚掛けのときは2枚掛けで、3枚掛けのときは3枚掛け)のゲームができる入賞形態を設け、この形態の入賞を一定時間内に所定回数与えることにより、遊技料金の費消を抑制する、などである。(2)は、メダルの代わりに無償のゲームが与えられる入賞形態であり、「再遊技」、あるいは、「リプレイ」と称される。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】遊技としての健全性を維持するという社会的な要請のために射倖性が抑制されているのであるが、射倖性の抑制がスロットマシンという遊技の興趣を明白に減じてしまうのであれば、その抑制方法は拙劣であると判断せざるをえない。上述したような従来行われている方法は、その意味で、優れた方法とはいいがたく、当然のことながら、いずれも、遊技者には甚だ不評であり、新たな方法を求める声が多い。理由は次の通りである。 【0007】既に述べたように、スロットマシンにおける遊技は、メダルの投入、スタータの付勢による全リールの一斉回転、停止ボタンの押下によるリールの回転停止、という一連の基本動作パターンを有している。遊技者は、この基本動作パターンを前提にし、そのリズムにのって、リール停止のタイミングを狙う。それに対し、従来の方法では、遊技動作の流れがこの基本動作パターンの一部分を欠いていたり、基本動作パターンを断絶させており、従って、遊技者は遊技のリズムを混乱させられる傾向がある。一瞬のタイミングが重要な遊技であるから、リズムの混乱は、遊技者のもつ技術・技能の十全な発揮の妨げとなる虞がある。また、例えば、リールの回転開始操作が有効化されないことによる動作の停止は、この遊技のスピード感をあからさまに削いでしまう結果になり、遊技者に心理的な苛立ちを与えかねない。 【0008】以上のような事情により、スロットマシンが本来有している基本動作パターンを混乱させないという条件付きで、更には、遊技者側にあまりに明白ではない形態で、射倖性抑制という要請が実現できる入賞形態の設計が求められている。本発明は、そのような入賞形態を提供することをその目的とする。 【0009】 【課題を解決する手段】本発明によるスロットマシンにおいては、投入したメダルの枚数と同一の枚数のメダルが報償として与えられる入賞形態を含むように設定する。 【0010】 【発明の実施の形態】図1に、本発明によるスロットマシンの概略図を示した。各リール20は、それぞれがリール回転用のモータであるステッピング・モータ18によって回転を与えられ、ステッピング・モータ18は、ステッピング・モータ駆動回路16を介して励磁パルス信号によって駆動される。 【0011】本発明による実施例では、遊技者は、最初に、設定される有効ラインを考慮して、1枚から3枚のメダルを投入する。次に、スロットマシンのスタータSを操作し、ステッピング・モータ駆動回路16内のパルス発生器(図示せず)に励磁パルス信号を発生させる。それぞれの停止ボタン10の押下によって発生を停止されるまでは、励磁パルス信号は、連続的にステッピング・モータ18に供給され続け、したがって各リール20は回転を続ける。遊技者は、停止させようとするリールに対応する停止ボタンを順に押下する。この停止ボタンの押下に応答してステッピング・モータ18への励磁パルスが遮断され、リール20の回転が停止する。すべてのリールが停止すると、CPU12が、設定された有効ライン上において、入賞に相当する所定の絵柄の配列が生じているかどうかを判断し、各配列に対応するメモリ14に記憶された入賞のデータに基づいて、所定の枚数のメダルを放出させる。投入するメダルの枚数に応じて有効ラインが設定され、それぞれの有効ライン上に得られた絵柄の配列に応じて種々の枚数のメダルが放出される点は、従来のスロットマシンと同様である。 【0012】このように、本発明によるスロットマシンは、従来のスロットマシンと同様にいくつかの種類の入賞形態を有しているが、特に、獲得されるメダルの枚数が遊技機に投入したメダル数と同一である入賞形態を有している点を特徴とする。すなわち、この特別の入賞形態に対応する絵柄配列が有効ライン上に得られると、1枚投入したときは1枚、2枚投入したときは2枚、3枚投入したときは3枚のメダルが払い戻される。有効ラインは、図2に示されているように5つあって、1枚投入したときには中央のL1だけ、2枚投入したときには上下の2つを加えてL1、L2、L3となり、3枚投入したときにはL1〜L5の5つすべてが有効となる。 【0013】この入賞形態は、「引き分け入賞」又は「ドローゲーム」とでも呼べるものであり、同じゲームがもう一度できるのであるから、結果的には、上述した従来の「リプレイ」と実質的に同一の効果を有する。しかし、リプレイにおいては、メダルの投入なしにリールの回転の時点から2度目のゲームが開始されてしまい、メダルの投入というスロットマシンの第1の基本動作パターンを欠いているので、遊技のリズムを崩し、遊技者のタイミングを混乱させる。更に、折角入賞してもメダルの払い戻しがないために、入賞の喜びも得られない。これとは対照的に、本発明によるスロットマシンにおいて新たに設定される入賞形態では、投入した枚数と同数のメダルが放出されるので、入賞の気分が味わえる。 【0014】また、既に述べたように、上述した従来行われている(1)は、一定時間内における遊技回数を制限して金銭費消を抑制しようとする方法であるが、どうしても1回のゲーム時間は短縮できず、各ゲームの間に時間的な空隙が生じ、遊技者に間延び感覚を与えてしまうという欠点がある。これに対して、本発明によるスロットマシンによって新たに設定される入賞形態では、投入した枚数のメダルが払い戻される。すなわち、メダルの枚数の増減はなく、いわば、ゲームのやり直しを強いられるわけであり、射倖性はゼロである。従って、一定時間内において所定回数だけこの入賞を出現させるようにすれば、遊技回数を制限しなくても、結論的には、射倖性を抑制することができ、初期の目的を達成しながら、遊技者の入賞の満足感を損なうことはない。 【0015】遊技可能回数の観点から見ても、本発明による新たな入賞形態を設定することにより、従来のリプレイの場合よりも、スロットマシンの遊技としての多様性・選択肢が拡がる。すなわち、リプレイの場合には、入賞の報償はあくまで再度のゲームそのものであるから、入賞した場合の遊技者の選択肢としては、次回の遊技を1回行うか又はその無償の再遊技の権利を放棄するかだけであった。それに対し、本発明による引き分け入賞では、1枚のメダルを投入していた場合には1枚、2枚のメダルを投入していた場合は2枚、3枚のメダルを投入していた場合は3枚のメダルが払い戻されるので、遊技者は、再度1枚、2枚又は3枚のメダルを投入して同じゲームを行うことが当然できる。それに加えて、メダルを2枚又は3枚得た場合には、メダルを1枚ずつ投入して1枚掛けのゲームを2回又は3回行うこともできるし、3枚のメダルを得た場合には2枚掛けのゲームを1回と1枚掛けのゲームを1回、任意の順序で行うこともできる。従って、本発明による引き分け入賞を得た場合の方が、多様な選択肢を有することになる。また、リプレイ入賞の場合の遊技可能回数は最大1回であるのに対し、引き分け入賞では、1回から3回の遊技が可能である。これは、引き分け入賞の場合の方が、リプレイの場合よりも、多くの回数の遊技を実行でき、1遊技当たりの遊技料金が低いことを意味する。 【0016】 【発明の効果】投入した枚数だけのメダルを報償として与える入賞形態を新たに設定することにより、実質的には従来のリプレイと同じ射倖性抑制効果を有しながら、リプレイにおいて存在していた遊技者側の興趣低減という欠点を克服する効果が得られる。 【0017】上述したように、遊技可能回数の観点から見ても、本発明による新たな入賞形態では、従来のリプレイの場合よりも、スロットマシンの遊技としての多様性・選択肢が拡がりつつ、同時に、リプレイの場合よりも、多くの回数の遊技を実行でき、1遊技当たりの遊技料金が低い。 【0018】仮に、リプレイを採用せずその代わりに本発明による引き分け入賞を採用した場合を想定してみると、遊技1回当たりの最小時間単位(例えば、4.1秒)を維持しながら、リプレイを採用した機種と同様にメダル消費量を抑制できる。しかも、遊技形態の多様性の点でリプレイに優りながら、上述のように一定の投入メダル数当たりの遊技可能回数が多いので、実は、リプレイ以上の射倖性抑制効果がある。 【0019】このように、本発明のスロットマシンによれば、スロットマシンに要請される社会的要請を満足しながら、遊技者にとっては依然として魅力的な、時には従来よりも更に魅力的な、遊技形態が達成される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】594068181 【氏名又は名称】日本回胴式特許株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)3月3日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】社本 一夫 (外5名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−244455 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)9月14日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−50577 |
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