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【発明の名称】 遊技場通信システム
【発明者】 【氏名】岩城 光宣

【要約】 【課題】通信の高速性を維持したままで、遊技場通信システムの信頼性を大きく向上でき、しかも低コストで構築することができるようにする。

【解決手段】この発明の遊技場通信システムは、ホストコンピュータ1と島コンピュータ2とを接続する第1の通信回線L0と、島コンピュータ2と端末装置5とを接続する第2の通信回線L1とを備え、第2の通信回線L1(L2、L3)は2系統の通信回線L21、L22あるいはL31、L32を有している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 遊技場のホストコンピュータと端末装置とを接続する遊技場通信システムにおいて、上記ホストコンピュータと島コンピュータとを接続する第1の通信回線と、上記島コンピュータと、当該島コンピュータが配置された遊技島内の端末装置とを接続し、第1の通信回線とは異なる種類の第2の通信回線と、を備えていることを特徴とする遊技場通信システム。
【請求項2】 上記第2の通信回線は2系統の通信回線を有し、上記島コンピュータは、上記2系統の通信回線を用いて端末装置との通信を行うと共に、その2系統の通信回線を常時監視し、一方の系統の通信回線が使用不能となるとホストコンピュータにその回線異常を報告すると共に、他方の系統の通信回線を用いて通信を行い、使用不能になった通信回線の監視を継続し、当該通信回線が正常に復帰したときその回線復帰をホストコンピュータに報告すると共に、2系統の通信回線を用いる通常の通信に戻す、ことを特徴とする請求項1に記載の遊技場通信システム。
【請求項3】 上記ホストコンピュータは、島コンピュータから回線異常の報告を受けるとその回線異常を表示する、ことを特徴とする請求項2に記載の遊技場通信システム。
【請求項4】 上記島コンピュータは、2系統の通信回線を交互に若しくは同時に用いることで通信および監視を行う、ことを特徴とする請求項2または3に記載の遊技場通信システム。
【請求項5】 上記端末装置は、貯玉からの玉貸を可能とする機能を備えた玉貸機であり、島コンピュータとの間での通信が不能となった場合、少なくとも現金による玉貸を可能とする、ことを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の遊技場通信システム。
【請求項6】 上記端末装置は、端末装置本体とその取付枠体とから成り、その取付枠体側に島コンピュータに当該端末装置を認識させるためのアドレス設定部を有している、ことを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の遊技場通信システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、遊技場のホストコンピュータと端末装置とを接続する遊技場通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パチンコ機などの遊技機を備えた遊技場では、電子化が広範に進められコンピュータ制御されるようになっており、それに伴い、ホストコンピュータと各種端末装置とを接続して、遊技場の全体に通信システムを構築し、相互に情報の授受を行えるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の通信システムでは、遊技場全体にわたって同一種類の伝送線(通信回線)をかなりの長さで用いているため、高速通信用の伝送線を用いると、システム構築のためのコストが高価なものとなり、また比較的低速の伝送線を用いると、低コストではあるものの通信速度が遅くなってデータ処理に時間を要してしまうといった問題点を有していた。
【0004】また、遊技場の全体にわたってかなりの長さの伝送線を使用するため、断線や短絡等の異常が発生する頻度も高くなり、異常箇所より下流側の多数の端末装置が同時に使用不能となるといった不具合も発生し、通信システム自体の信頼性を低下させる要因となっていた。
【0005】このような伝送線異常に伴うトラブルを最小限に抑える通信システムとして、例えば特開平9−75535号公報が開示するような伝送システムが公知となっている。この伝送システムでは、各端末装置を伝送線で直列にかつ信号が一周できるようにループ状に接続し、さらにその伝送線を2系統とし、データ伝送不能の異常部分が発生すると、その異常部分に至る直前の端末装置で折り返して、他方の系統の伝送線に入り、その伝送線を介してデータを折り返し伝送させており、異常部分以外の端末装置にはデータを伝送できるので、確かに伝送線異常に伴うトラブルを最小限に抑えることができるようになっている。
【0006】しかし、上記の伝送システムでは、各端末装置は、上流側からのデータを受信し所定の処理を行った後、下流側の隣の端末装置に送信しなけらばならず、またその送信に際しては隣の端末装置との間に通信異常がないかどうかも、個々に判断しなければならず、したがって個々の端末装置は、その構成が複雑化してコストも高くなり、しかもこの端末装置は多数使用されていることもあって、システム全体として大幅なコスト高になっていた。また各端末装置に掛かる負荷が大きくなるため、応答速度が遅くなるという問題点も有していた。
【0007】この発明は上記に鑑み提案されたもので、通信の高速性を維持したままで、通信システムの信頼性を大きく向上でき、しかも低コストで構築することができる遊技場通信システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、遊技場のホストコンピュータと端末装置とを接続する遊技場通信システムにおいて、上記ホストコンピュータと島コンピュータとを接続する第1の通信回線と、上記島コンピュータと、当該島コンピュータが配置された遊技島内の端末装置とを接続し、第1の通信回線とは異なる種類の第2の通信回線と、を備えることを特徴としている。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の構成に加えて、上記第2の通信回線は2系統の通信回線を有し、上記島コンピュータは、上記2系統の通信回線を用いて端末装置との通信を行うと共に、その2系統の通信回線を常時監視し、一方の系統の通信回線が使用不能となるとホストコンピュータにその回線異常を報告すると共に、他方の系統の通信回線を用いて通信を行い、使用不能になった通信回線の監視を継続し、当該通信回線が正常に復帰したときその回線復帰をホストコンピュータに報告すると共に、2系統の通信回線を用いる通常の通信に戻す、ことを特徴としている。
【0010】また、請求項3に記載の発明は、上記した請求項2に記載の発明の構成に加えて、上記ホストコンピュータは、島コンピュータから回線異常の報告を受けるとその回線異常を表示する、ことを特徴としている。
【0011】さらに、請求項4に記載の発明は、上記した請求項2または3に記載の発明の構成に加えて、上記島コンピュータは、2系統の通信回線を交互に若しくは同時に用いることで通信および監視を行う、ことを特徴としている。
【0012】また、請求項5に記載の発明は、請求項2から4のいずれかに記載の構成に加えて、上記端末装置は、貯玉からの玉貸を可能とする機能を備えた玉貸機であり、島コンピュータとの間での通信が不能となった場合、少なくとも現金による玉貸を可能とする、ことを特徴としている。
【0013】さらに、請求項6に記載の発明は、請求項2から5のいずれかに記載の構成に加えて、上記端末装置は、端末装置本体とその取付枠体とから成り、その取付枠体側に島コンピュータに当該端末装置を認識させるためのアドレス設定部を有している、ことを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1はこの発明の遊技場通信システムの概略構成を示す図である。図において、この発明の遊技場通信システムは、遊技場の全体を統括するホストコンピュータ1と、遊技島3内の各種端末装置5…を統括する島コンピュータ2…と、遊技島3内の各種端末装置5…との間を接続して成るシステムである。この通信システムでは、ホストコンピュータ1と島コンピュータ2との間は、第1通信回線L0で接続してあり、島コンピュータ2と当該島コンピュータ2が統括する遊技島3内に配置された各端末装置5との間は、第2通信回線L1で接続してある。第1通信回線L0と第2通信回線L1とは異なる種類の線路から成り、ここでは、第1通信回線L0には高速通信用のものを、また第2通信回線L1には、比較的低速通信用のものをそれぞれ用いている。
【0015】このように、この遊技場通信システムでは、ホストコンピュータ1と各島コンピュータ2…との間を高速通信用の通信回線L1で接続し、島コンピュータ2と島内の玉貸装置5A等の各種端末装置5との間を比較的低速通信用で低コストとなる通信回線L2で接続するように構成したので、通信の高速性を維持したままで、通信システムの全体を低コストで構築することができ、通信高速性と経済性とのバランスのとれた良好な通信システムを構築することができる。
【0016】遊技島3には、遊技機や玉貸装置などの各種の端末装置5…が2列に並列して配置してある。第2通信回線L1は、その各列に対応して設けられた通信回線L2および通信回線L3から成り、さらにその通信回線L2、L3は、それぞれ2系統の通信回線、すなわち一方の通信回線L2は通信回線L21およびL22から、また他方の通信回線L3は通信回線L31およびL32から構成されている。そして、端末装置5…は、これらの通信回線L21,L22、またはL31,L32の各々に対して並列に接続されている。
【0017】なお、通信回線L2と通信回線L3とは同一構成であるため、以下の説明では、通信回線L3を用いて説明し、通信回線L2についての説明は省略する。
【0018】島コンピュータ2は、通信回線L3に接続の各端末装置5…との間で通信を行う場合、通信回線L3の2系統の通信回線L31、L32を用いて通信を行うとともに、その2系統の通信回線L31、L32の断線、短絡等の異常発生を常時監視している。例えば、一方の系統の通信回線L31が使用不能となるとホストコンピュータ1にその回線異常を報告すると共に、他方の系統の通信回線L32を用いる通信に切り換え、その切り換え後も、使用不能になった通信回線L31を含めて双方の通信回線L31、L32の監視を継続し、当該通信回線L31が正常に復帰するとその回線復帰をホストコンピュータ1に報告すると共に、通信態様を2系統の通信回線L31、L32を用いる通常の通信に戻す。
【0019】次に、上記端末装置5として、貯玉による再プレーを可能とする貯玉再プレー機能付き玉貸装置を用いた場合について説明する。
【0020】図2は貯玉再プレー機能付き玉貸装置の構成を示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその正面図である。図において、貯玉再プレー機能付き玉貸装置(以下、「玉貸装置」という)5Aは、列設された遊技機の間に立設してあり、取付フレーム5Mと装置本体5Nとから構成されている。取付フレーム5Mは、図2(a)に示すように、細長いC型チャンネル材から成る背面枠71とその上下端の短いC型チャンネル材から成る上下枠72,73とから成り、そのチャンネル材内側凹部に装置本体5Nを嵌合するようになっている。この取付フレーム5Mは、予め遊技島の島構成フレームに固定され、玉貸装置5Aを交換する際には、装置本体5Nのみを取付フレーム5Mから引き抜いて他の装置本体5Nに差し替えればよい。したがって、玉貸装置5Aの交換を容易に短時間で行うことができる。
【0021】取付フレーム5Mの背面枠71の外側面にはコネクタ部60を設けてあり、このコネクタ部60にはアドレス設定部61を設けてある。このアドレス設定部61は例えばディップスイッチタイプのもので、島コンピュータ2やホストコンピュータ1に対して当該玉貸装置5Aのアドレスを認識させるためのものである。
【0022】このように、アドレス設定部61を取付フレーム5Mに設けるようにしたので、玉貸装置5Aの交換のため装置本体5Nを差し替えたとしても、アドレス設定部61はそのまま残ることとなり、したがってアドレス設定の作業を省くことができ、玉貸装置5Aの交換作業を効率良く行うことができる。
【0023】装置本体5Mの正面には、図2(b)に示すように、上から順に玉貸可能のとき点灯する表示ランプ51、硬貨による玉貸時に使用する硬貨投入口52、硬貨返却用の返却ボタン53、貯玉再プレーおよび投入硬貨による玉貸に関するデータを表示する表示部54、テンキーと各種キーとから成る操作部55、玉筒56、及びその玉筒56から延出した貸球誘導樋57を設けてあり、さらに玉筒56の下方には、硬貨返却口58、および会員カードを挿入するカード挿入口59を設けてある。また、装置本体5Mには、主制御部500を内蔵してある。
【0024】図3はこの発明の遊技場通信システムの構成を示すブロック図である。図において、端末装置としての玉貸装置5Aの内部構成は、上記の主制御部500を中心に構成されている。この主制御部500は、CPU501、ROM502、RAM503及びインタフェース505を備え、これらはバス504を介して互いに接続されている。インタフェース505には、島コンピュータ2やその他のネットワーク接続の各種装置との間での通信制御を行う通信制御部80、および上記のアドレス設定部61を接続してある。また、硬貨投入口52から投入された硬貨に関連して一連の処理を行う貨幣処理部81、玉貸に関する一連の処理を行う玉貸処理部82、カード挿入口59に挿入されたカードの読み取り等を行うカード処理部83を接続してある。さらに、上記した操作部56及び表示部54を接続してある。
【0025】CPU501は、インタフェース505経由で受け取った情報を参照しつつ、ROM502に記憶したプログラムを実行し、その結果をインタフェース505経由で出力したりすることで、全体としてこの発明の遊技場通信システムに係る制御を行っている。
【0026】一方、島コンピュータ2は主制御部20を中心に構成されている。この主制御部20は、CPU21、ROM22、RAM23及びインタフェース25を備え、これらはバス24を介して互いに接続されている。インタフェース25には、玉貸装置5Aやその他のネットワーク接続の各種装置との間での通信制御を行う第1通信制御部26と、ホストコンピュータ1との間での通信制御を行う第2通信制御部27とが接続してある。また、当該島コンピュータ2のアドレスをホストコンピュータ1に対して認識させるためのアドレス設定部28や、種々の情報を表示する表示部29を接続してある。
【0027】CPU21は、インタフェース25経由で受け取った情報を参照しつつ、ROM22に記憶したプログラムを実行し、その結果をインタフェース25経由で出力したりすることで、上記の玉貸装置5Aやホストコンピュータ1とともに、全体としてこの発明の遊技場通信システムに係る制御を行っている。
【0028】そして、島コンピュータ2の第1通信制御部26と、玉貸装置5Aの通信制御部80とは、通信回線L3を構成する2系統の通信回線L31、L32、およびその通信回線L31、L32から分岐する枝回線Li、Ljを介して接続してあり、相互に情報の授受を行っている。また、島コンピュータ2の第2通信制御部27とホストコンピュータ1とは、通信回線L0を介して接続してあり、同様に相互に情報の授受を行えるようになっている。
【0029】次に、上記構成の遊技場通信システムにおいて、ホストコンピュータ1と、島コンピュータ2…と、玉貸装置5A…との間で行われる通信制御について、図4〜図7を用いて説明する。
【0030】図4はホストコンピュータが行う開店処理サブルーチンを示すフローチャートである。ホストコンピュータ1は、遊技場に複数設置されている島コンピュータ2との間での開店処理に伴う通信制御を下記の手順で行う。先ずステップS1において初期化処理を行い、ワーキングエリアをクリアしたり、ホストコンピュータ1を構成する各機器のイニシャライズを行い、次のステップS2に進む。
【0031】次のステップS2では、回線テスト処理を行うことで、ネットワーク接続されている島コンピュータ2等の各装置との間での通信を可能な状態に設定し、次のステップS3に進む。
【0032】ステップS3では、通信相手の島コンピュータ2…の各々が統括する島内端末装置の接続台数やその各端末装置のアドレス等から成る島構成データを、島コンピュータアドレスを付した上で、島コンピュータ2…に対してダウンロードし、次のステップS4に進む。
【0033】ステップS4では、例えば玉貸装置5Aにおける貯玉からの玉貸に際しての1回当たりの貸玉数や手数料率等、各端末装置に設定する各種設定データを、島コンピュータアドレスを付した上で、島コンピュータ2…に対してダウンロードし、次のステップS5に進む。
【0034】ステップS5では、送信先の島コンピュータ2がホストコンピュータ1からのデータを受け取ったとき出力する確認情報を受信するまで待機し、確認情報を受信するとこの開店処理サブルーチンを終了し、その後通常の通信処理を実行する。
【0035】図5は島コンピュータが行う開店処理サブルーチンを示すフローチャートである。島コンピュータ2は、ホストコンピュータ1からのデータを受信すると、下記の手順で開店処理を行う。先ずステップS11において、ホストコンピュータ1からデータを受信したか否かの判別を行い、受信していれば次のステップS12に進み、受信していなければこのサブルーチンを終了する。
【0036】ステップS12では、データに付加されているアドレスが自分のアドレスであるか否かの判別を行い、自分のアドレスであれば次のステップS13に進み、自分のアドレスでなければそのままこのサブルーチンを終了する。
【0037】ステップS13では、自分自身に送られてきたデータであるのでそのデータを取り込む処理を行い、次のステップS14に進む。
【0038】ステップS14では、ホストコンピュータ1にデータを受け取ったことを知らせる確認情報を送信し、次のステップS15に進む。
【0039】ステップS15では、受信したデータのうち、各種設定データに、そのデータの送り先である玉貸装置5Aのアドレス情報を付加してアドレス情報付き各種設定データを生成し、次のステップS16に進む。
【0040】ステップS16では、上記のアドレス情報付き各種設定データを、通信回線L31またはL32のいずれかを経由させて各玉貸装置5Aに対し送信し、次のステップS17に進む。
【0041】ステップS17では、送信先の玉貸装置5Aが各種設定データを受け取ったとき出力する確認情報を受信するまで待機し、確認情報を受信するとこの開店処理サブルーチンを終了する。この開店処理サブルーチンにおいて、例えば通信回線L31経由でデータを送っても玉貸装置5Aから確認情報が送られてこないときは、後述するポーリング処理の場合と同様に、他方の通信回線L32経由でデータを送信するとともに、回線異常や端末異常等の通知をホストコンピュータ1に送ることになる。
【0042】図6は島コンピュータが行うポーリング処理サブルーチンを示すフローチャートである。島コンピュータ2は、自分の統括する遊技島3内のすべての玉貸装置5Aに対し、上記の開店処理サブルーチンを完了すると、続いて一定時間毎に各玉貸装置5Aに対するポーリング処理を行い、その応答を見ながら各通信回線L31、L32の監視を行う。
【0043】先ずステップS21において、通信回線L31、L32のうち、前回とは異なる通信回線経由で、各玉貸装置5Aに対するデータの送信要求コマンドの送信を行い、次のステップS22に進む。
【0044】例えば、玉貸装置5Aのアドレスが連番となっている場合、アドレスの1番地毎に通信回線を切り換えて送受信を行い最終アドレスまで終わったら最初のアドレスに戻り、新たに最初のアドレスから送受信をスタートさせるが、このとき前回とは異なる側の通信回線でスタートする。または、通信回線L31、L32のうち、一方の通信回線を使用してすべての玉貸装置5Aとの送受信を行い、その送受信完了後、他方の通信回線に切り換え、これを繰り返す。このような手法をとることで、玉貸装置5Aには、一回毎に異なる通信回線を経由して、データが入ってくることになる。このように、2系統の通信回線L31、L32を前回と今回とで交互に用いることで、通信回線に与える負荷等の使用態様をほぼ均等化することができ、通信回線の品質管理もそれだけ容易なものとすることができる。
【0045】なお、このステップS21では、今回の通信を前回とは異なる通信回線経由で行うこととしたが、通常時には同一の通信回線経由で行い、異常時にのみ通信回線を切り換えるようにしてもよい。例えば、玉貸装置5A…の半数を一方の通信回線L31に、残りの半数を他方の通信回線L32に割り当て、双方の通信回線L31、L32を使用して同時に通信を行うようにし、異常時には通信回線を切り換えるようにする。このように双方の通信回線L31、L32を同時に使用することで、通常時には通信レートを上げることなく、全体としての通信速度を上げることができ、島コンピュータ2から各玉貸装置5A…への通信を、短時間で行えるようになる。
【0046】そして、玉貸装置5Aは自分自身に対する島コンピュータ2からのデータ送信要求コマンドに対し、送るべきデータがある時はデータ送付コマンドに続きデータを送信し、送るべきデータがない時はデータ無しコマンドを島コンピュータ2に対して送信する。
【0047】ステップS22では、上記のデータ送付コマンドあるいはデータ無しコマンドのいずれかのコマンド応答が有るか否かの判別を行い、コマンド応答が有ればステップS27に分岐し、コマンド応答が無ければ次のステップS23に進む。
【0048】ステップS23では、コマンド応答が無いのが今回初めてであるか否かの判別を行い、今回初めてであれば次のステップS24に進み、今回初めてでなければそのままこのサブルーチンを終了する。
【0049】ステップS24では、コマンド応答の無い玉貸装置5Aが一つのアドレス、すなわち一つの玉貸装置5Aのみであるか否かの判別を行い、一つのアドレスのみであればステップS26に分岐し、複数のアドレスにおいてコマンド応答が無いのであれば次のステップS25に進む。
【0050】ステップS25では、コマンド応答の無い側の通信回線が異常であることをホストコンピュータ1に通知する処理を行い、その後このサブルーチンを終了する。
【0051】ステップS26では、コマンド応答の無い玉貸装置5Aに異常があることをホストコンピュータ1に通知する処理を行い、その後このサブルーチンを終了する。
【0052】一方、ステップS27では、前回処理時にもコマンド応答が有ったか否かの判別を行い、前回処理時にコマンド応答が無ければ、次のステップS28に進み、前回処理時にもコマンド応答が有ればそのままこのサブルーチンを終了する。
【0053】ステップS28では、今回処理時に当該通信回線が復帰したとして回線復帰通知をホストコンピュータ1に送信する処理を行い、その後このサブルーチンを終了する。
【0054】なお、上記のステップS25、S26、S28の各処理に対応して、ホストコンピュータ1が通信回線異常の通知、玉貸装置5A異常の通知、あるいは通信回線復帰の通知を受けると、その旨を画面表示し遊技場の店員に報知するようになっている。
【0055】図7は玉貸装置が行うデータ処理サブルーチンを示すフローチャートである。玉貸装置5Aは島コンピュータ2から送信されてきたデータやコマンドに対して、下記の手順で処理を行う。
【0056】先ずステップS31において、島コンピュータ2からデータやコマンドが送られてきているか否かの判別を行い、送られてきていれば次のステップS32に進み、そうでなければ分岐してステップS37に進む。
【0057】ステップS32では、データやコマンドに付加されているアドレスが自分のアドレスであるか否かの判別を行い、自分のアドレスであれば次のステップS33に進み、自分のアドレスでなければ分岐してステップS37に進む。
【0058】ステップS33では、自分自身に送られてきたデータであるのでそのデータやコマンドを取り込む処理を行い、次のステップS34に進む。
【0059】ステップS34では、島コンピュータ2に送るべきデータが有るか否かの判別を行い、送信データが有れば次のステップS37に進み、送信データが無ければステップS38に分岐する。
【0060】ステップS35では、その送信データにデータ送信コマンドを付加して、島コンピュータ2に送信し、その後このサブルーチンを終了する。
【0061】ステップS36では、データ無しコマンドを島コンピュータ2に送信し、その後このサブルーチンを終了する。
【0062】ステップS37では、データ受信のない状態が所定時間以上継続しているか否かの判別を行い、所定時間以上受信していないときは次のステップS38に進み、所定時間経過していないときは、そのままこのサブルーチンを終了する。
【0063】ステップS38では、島コンピュータ2やホストコンピュータ1との送信ができない状態にあるため、会員カードによる貯玉に基づく再プレー機能を停止し、硬貨投入に基づく玉貸のみを可能とする処理を行い、その後このサブルーチンを終了する。この処理の場合、玉貸装置5Aの表示ランプ51を点滅させることとすれば、玉貸装置5Aの近くにいる店員にも通信異常が起きていることが簡単に判別でき、店員は遊技者に状況を説明するなど的確な対処を行うことができる。
【0064】以上述べたように、この実施形態では、島コンピュータ2と島内の各種端末装置5との間を2系統の通信回線L21とL22あるいはL31とL32で接続し、島コンピュータ2は、その2系統の通信回線を用いて玉貸装置5A等の各種端末装置5との通信を行うと共に、その2系統の通信回線を常時監視し、一方の系統の通信回線、例えば通信回線L3における一方の通信回線L31が使用不能となると他方の系統の通信回線L32を用いて通信を行うようにしたので、通信が完全に不通となる状態は殆ど発生せず、したがって、通信システムとしての信頼性を大幅に向上させることができる。
【0065】また、端末装置5が行うのは島コンピュータ2との間のやりとりのみでよいので、端末装置5の構成を簡単なものとすることができ、それだけ負荷も低減して良好な応答速度を確保することができる。
【0066】また、通信不能となることで遊技を停止させるようなことも発生せず、その遊技場に対する遊技客の信頼感も良好なものとすることができる。
【0067】さらに、島コンピュータ2は、通信回線が異常となると回線異常通知を、また正常に復帰すると回線復帰通知を、それぞれホストコンピュータ1に送信するので、遊技場では、通信状況を常時リアルタイムで把握することができ、その対応も迅速にかつ的確に行うことができる。
【0068】また、一アドレスの端末装置からの応答がないときは、回線異常ではなく端末装置の異常であるとし、その通知を行うようにしたので、遊技場ではその通知に基づいて、的確な対処をとることができ、効率的に復帰作業を行うことができる。
【0069】また、2系統の通信回線とも不通となった場合でも、玉貸装置5Aの硬貨投入に基づく玉貸は可能としたので、遊技客は引き続き貸玉を受けることができ、通信不能となっても遊技をそのまま継続させることができる。
【0070】以上本発明を図示した実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した構成を変更しない限り適宜に実施できる。例えば、端末装置5を玉貸装置5Aであるとして説明したが、島コンピュータ2に接続される、遊技機、玉計数装置、メタルカウンタ、景品管理POS、その他の各種端末装置にも同様に適用することができる。
【0071】
【発明の効果】この発明は上記した構成からなるので、以下に説明するような効果を奏することができる。請求項1に記載の発明では、ホストコンピュータと各島コンピュータとの間を高速通信用の通信回線で接続し、島コンピュータと島内の各種端末装置との間を比較的低速通信用で低コストとなる通信回線で接続するように構成したので、通信の高速性を維持したままで、通信システムの全体を低コストで構築することができ、通信高速性と経済性とのバランスのとれた良好な通信システムを構築することができる。
【0072】請求項2に記載の発明では、島コンピュータと島内の各種端末装置との間を2系統の通信回線で接続し、島コンピュータは、その2系統の通信回線を用いて各種端末装置5との通信を行うと共に、その2系統の通信回線を常時監視し、一方の系統の通信回線が使用不能となると他方の系統の通信回線を用いて通信を行うようにしたので、通信が完全に不通となる状態は殆ど発生せず、したがって、通信システムとしての信頼性を大幅に向上させることができる。
【0073】また、端末装置が行うのは島コンピュータとの間のやりとりのみでよいので、端末装置の構成を簡単なものとすることができ、それだけ負荷も低減して良好な応答速度を確保することができる。
【0074】また、通信不能となることで遊技を停止させるようなことも発生せず、その遊技場に対する遊技客の信頼感も良好なものとすることができる。
【0075】さらに、島コンピュータは、通信回線が異常となると回線異常通知を、また正常に復帰すると回線復帰通知を、それぞれホストコンピュータに送信するので、遊技場では、通信状況を常時リアルタイムで把握することができ、その対応も迅速にかつ的確に行うことができる。ことができる。
【0076】また、請求項3に記載の発明では、ホストコンピュータは、島コンピュータから回線異常の報告を受けるとその回線異常を表示するようにしたので、遊技場の店員はその異常発生をリアルタイムで把握することができ、したがって対応も迅速にかつ的確に行うことができる。
【0077】さらに、請求項4に記載の発明では、島コンピュータは、2系統の通信回線を交互に用いることで通信および監視を行うようにしたので、2系統の通信回線に与える負荷等の使用態様をほぼ均等化することができ、通信回線の品質管理もそれだけ容易なものとすることができる。また、2系統の通信回線を同時に用いることで通信および監視を行うようにしたので、通信レートを上げることなく、全体としての通信速度を上げることができ、島コンピュータから各端末装置への通信を、短時間で行えるようになる。
【0078】また、請求項5に記載の発明では、2系統の通信回線とも不通となった場合でも、玉貸装置の硬貨投入に基づく玉貸は可能としたので、遊技客は引き続き貸玉を受けることができ、通信不能となっても遊技をそのまま継続させることができる。
【0079】さらに、請求項6に記載の発明では、装置本体と取付枠体から成る端末装置のアドレス設定部を取付枠体側に設けるようにしたので、端末装置の交換のため装置本体を差し替えたとしても、アドレス設定部はそのまま残ることとなり、したがってアドレス設定の作業を省くことができ、端末装置の交換作業を効率良く行うことができる。
【出願人】 【識別番号】390025586
【氏名又は名称】株式会社大都製作所
【出願日】 平成10年(1998)2月26日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】福田 武通 (外2名)
【公開番号】 特開平11−239653
【公開日】 平成11年(1999)9月7日
【出願番号】 特願平10−44770