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【発明の名称】 パチンコ機
【発明者】 【氏名】森本 陽児

【要約】 【課題】長期間に亘って遊技球が返しゴムに衝突し続けた場合でも返しゴムの取付部位が損傷したりしない上、製造時における返しゴムの取付作業が容易なパチンコ機を提供する。

【解決手段】パチンコ機の遊技盤4の表面には、誘導レール8が敷設されているとともに、飾り部材9が設置されており、それらの部材によって、遊技領域10が区画された状態になっている。また、飾り部材9の上端縁には、発射装置によって強く発射された遊技球をはね返すための返しゴム11が設置されている。返しゴム11は、直方体形状に形成されており、左右の中心線上に略同径の2つの取付孔12,12が穿設されている。そして、各取付孔12,12に、各取付孔12,12より大径の位置決めピン15,15を挿通させた状態で、飾り部材9の上端縁に設置されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 遊技盤の表面に、遊技領域の一部を区画する飾り部材が設置されているとともに、その飾り部材の上端縁に、遊技領域に打ち込まれた遊技球をはね返す返しゴムが設置されたパチンコ機であって、前記返しゴムが直方体形状であり、左右の中心線上に略同径の複数の取付孔が穿設されているとともに、前記飾り部材の上端際に前記各取付孔より大径の位置決めピンが突設されており、前記返しゴムが、前記各取付孔に前記位置決めピンを挿通させた状態で設置されていることを特徴とするパチンコ機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のパチンコ機としては、遊技盤の表面に遊技領域が設けられているとともに、その遊技領域の右上に、強く打ち込まれた遊技球をはね返すための返しゴムが取り付けられたものが知られている。図7は、かかる従来のパチンコ機の遊技盤を示したものであり、遊技盤52の表面には、誘導レール51が立設されているとともに、飾り部材と53が設置されており、その誘導レール51と飾り部材と53の内側の端縁とによって、遊技領域54が区画されている。なお、遊技領域54には、各種の入賞装置や図柄表示装置が設置されているとともに、多数の障害釘が植設されている。そして、遊技領域54の右上に位置した飾り部材53の上端際に、返しゴム55が取り付けられている。図8は、返しゴム55と、飾り部材53を分解した状態とを示したものであり、返しゴム55は、上部が傾斜状になっており、その表裏を貫くように大小2つの取付孔56a,56bが設けられている。一方、飾り部材53は、下側部材58と上側部材59とが合着されることによって形成されている。上側部材59の上端際の内側には、返しゴム55の取付孔56a,56bと略同一径の円柱状の位置決めピン57a,57bが突設されている。また、下側部材58の上端際の内側には、返しゴム55の取付孔56aと略同一径の円柱状の位置決めピン57aが突設されているとともに、上側部材59の位置決めピン57bを固定するための固定凹部60が刻設されている。そして、返しゴム55は、各取付孔56a,56bに、上側部材59の位置決めピン57a,57bを挿通させるとともに、下側部材58の位置決めピン57aを挿通させ、上部の傾斜部分を飾り部材53の外周縁の形状と合致させた状態で、上側部材59と下側部材58の間に挟持されることによって、飾り部材53の上端際に取り付けられている。なお、飾り部材53は、下側部材58の裏側に複数の取付ボス61,61・・が突設されており、それらの複数の取付ボス61,61・・が、遊技盤52の表面に穿設された複数の設置孔(図示せず)に挿通された状態で、遊技盤の表面に当着されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のパチンコ機は、返しゴム55の上縁が傾斜状になっているため、返しゴム55の上側の取付孔56aを大きくすることができない。それゆえ、飾り部材53の各部材58,59に突設する位置決めピン57a,57aも小径なものにせざるを得ず、このため、長期間に亘って遊技球が返しゴム55に衝突し続けると位置決めピン57a,57aが折れてしまう、という問題点があった。また、返しゴム55への遊技球の衝突によって、上側部材59と下側部材58とが分解してしまうこともあった。さらに、返しゴム55は、上側の取付孔56aが小径の位置決めピン57a,57aに固定され、下側の取付孔56bが大径の位置決めピン57bに固定されているため、遊技球をはね返す際に、衝突部位によってはね返す方向が変動し、パチンコ機の遊技内容に支障をきたすこともあった。その上、パチンコ機の製造時においては、返しゴム55を、その表裏を考慮しながら飾り部材53に取り付けなければならないため、かかる取付作業が面倒であった。
【0004】本発明の目的は、上記従来のパチンコ機が有する問題点を解消し、長期間に亘って遊技球が返しゴムに衝突し続けた場合でも返しゴムの取付部位が損傷したりせず、遊技球が返しゴムへ衝突した場合の遊技球のはね返り方向が常に一定である上、製造時における返しゴムの取付作業が容易なパチンコ機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の内、請求項1に記載の発明の構成は、遊技盤の表面に、遊技領域の一部を区画する飾り部材が設置されているとともに、その飾り部材の上端縁に、遊技領域に打ち込まれた遊技球をはね返す返しゴムが設置されたパチンコ機であって、前記返しゴムが直方体形状であり、左右の中心線上に略同径の複数の取付孔が穿設されているとともに、前記飾り部材の上端際に前記各取付孔より大径の位置決めピンが突設されており、前記返しゴムが、前記各取付孔に前記位置決めピンを挿通させた状態で設置されていることにある。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明のパチンコ機について、図面にしたがって詳細に説明する。
【0007】図1は、本発明に係るパチンコ機を示したものであり、パチンコ機1は、機枠2の片側縁に、前面枠3が開閉自在に蝶着されており、前面枠3の中央よりやや上側の後方には、遊技盤4が設置されている。図2〜図4は、遊技盤4を示したものであり、遊技盤4は、木材によって形成されており、表面に合成樹脂製のシートが貼着されている。そして、その遊技盤4の表面には、発射装置によって発射された遊技球を遊技盤4の上方まで導くための金属製で帯状の誘導レール8が円弧状に立設されているとともに、合成樹脂製の飾り部材9が設置されており、誘導レール8と、飾り部材9の内側の円弧状部分とによって、略円形の遊技領域10が区画された状態になっている。また、図1に示すように、遊技領域10には、図柄表示装置19、大入賞口20、入賞装置21,21・・、電飾ランプ、風車等が設置されているとともに、多数の障害釘等が植設されている(なお、図2〜図4においては、図柄表示装置19、大入賞口20、入賞装置21,21・・、電飾ランプ、風車、障害釘等の記載が省略されている)。そして、飾り部材9の上端際には、返しゴム11が設置されており、発射装置によって強く発射され、誘導レール8の上部内側に沿って左サイドから右サイドへ跳躍した遊技球をはね返すようになっている。
【0008】一方、前面枠3の下側には、遊技球を発射装置(図示せず)へ供給するための供給皿5と、供給皿5から溢れた遊技球を貯留するための貯留皿6とが、上下に併設されており、貯留皿6の右側には、発射装置を操作するための発射ハンドル7が突設されている。
【0009】また、図5は、飾り部材9、および返しゴム11を示したものであり、図6は、図5におけるA−A線断面、B−B線断面を示したものである(なお、図5は、飾り部材9の裏側が示されている)。返しゴム11は、硬質ゴムによって縦長な直方体形状に形成されており、中心線上に、直径が約6.0mmの2つの取付孔12,12が穿設されている(図6参照)。各取付孔12,12は、返しゴム11の表面から裏面まで貫通しており、返しゴム11は、表裏対称な形状になっている。一方、飾り部材9は、内側の端縁が円弧状にくびれた形状を有する平板部13の裏側の周縁に、帯状の壁体14が立設されている。なお、壁体14は、内側の上端際のみ、平板部13の周縁から内側に入り込んだ位置に立設されており、ゴム当接部18を形成している。さらに、平板部13の内側の上端際には、直径が約6.2mmで各取付孔12,12よりやや大径の2つの位置決めピン15,15が突設されている(図6参照)。
【0010】そして、返しゴム11は、各取付孔12,12に、各位置決めピン15,15をねじ込み挿通させた状態で、飾り部材9の上端際に設置されている。なお、飾り部材9は、周縁に設けられた3つの取付ボス16,16・・を、遊技盤4の表面に穿設された3つの設置孔17,17・・に挿通させた状態で、遊技盤4の表面に設置されている。また、壁体14のゴム当接部18の外面が、飾り部材9の上端際に設置された返しゴム11と当接した状態になっている。さらに、取付ボス16,16・・の内の一つは、ゴム当接部18と隣接した位置に突設されている。
【0011】パチンコ機1は、上記の如く、返しゴム11が直方体形状であり、左右の中心線上に略同径の2つの取付孔12,12が穿設されているとともに、飾り部材9の上端際に各取付孔12,12より大径の位置決めピン15,15が突設されており、返しゴム11が、各取付孔12,12に位置決めピン15,15を挿通させた状態で設置されているため、長期間に亘って遊技球が返しゴム11へ衝突し続けた場合であっても、決して位置決めピン15,15が折損したりしない。また、返しゴム11が、衝突した遊技球を、衝突部位に関係なく、常に一定方向にはね返すため、遊技内容に支障をきたすことがない。さらに、飾り部材9が単一の部品からなるものであるため、返しゴム11への遊技球の衝突によって分解したりしない。その上、パチンコ機1は、上記の如く、返しゴム11が表裏対称な形状であるため、製造時において、返しゴム11を、表裏を考慮することなく、非常に容易に、飾り部材9に取り付けることができる。
【0012】加えて、パチンコ機1は、壁体14のゴム当接部18が、飾り部材9の上端際に設置された返しゴム11と当接した状態になっているとともに、ゴム当接部18と隣接した位置に取付ボス16が突設されているため、きわめて強く発射された遊技球が返しゴム11に衝突し続けた場合でも、返しゴム11の設置部位が損傷したりしないし、その衝突の衝撃が他の部分まで伝播したりしない。
【0013】なお、本発明のパチンコ機の構成は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、機枠、前面枠、遊技盤、供給皿、貯留皿、発射ハンドル、誘導レール、飾り部材、返しゴム等の形状、構造、材質等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更できる。
【0014】たとえば、飾り部材の上側に突設される位置決めピンの形状は、円柱状に限定されるものではなく、四角柱や六角柱等の角柱状でも良い。なお、かかる構成を採用する場合に、返しゴムに穿設される取付孔の形状は、同様な角柱状でも良いし、円柱状でも良い。しかしながら、返しゴムの取付孔を円柱状とする場合には、返しゴムの直径を、飾り部材の位置決めピンの垂直断面の対角線より短くする必要がある。そのように構成すれば、返しゴムは、位置決めピンに強固に固着され、衝突部位に関係なく、遊技球を常に一定方向にはね返すものとなる。
【0015】また、本発明においては、飾り部材の位置決めピンを返しゴムの取付孔より大径にする必要があるが、位置決めピンの直径が取付孔より約0.1mmから約0.4mm程度大径であると、返しゴムを位置決めピンに強固に固着することができ、かつ、返しゴムの位置決めピンへの設置も容易であるので好ましい。
【0016】さらに、返しゴムは、直方体形状に限定されず、立方体形状でも良いし、返しゴムの左右の中心線上に穿設する取付孔は、2つに限定されるものではなく、3つ以上の取付孔を設けても良い。
【0017】
【発明の効果】本発明のパチンコ機は、返しゴムが直方体形状であり、左右の中心線上に略同径の複数の取付孔が穿設されているとともに、飾り部材の上端際に各取付孔より大径の位置決めピンが突設されており、返しゴムが、各取付孔に位置決めピンを挿通させた状態で設置されているため、長期間に亘って遊技球が返しゴムへ衝突し続けた場合であっても、位置決めピンが折損したりしない。また、返しゴムが、衝突した遊技球を、衝突部位に関係なく、常に一定方向にはね返すため、遊技内容に支障をきたす心配がない。さらに、製造時においては、返しゴムを、表裏を考慮することなく、非常に容易に飾り部材に取り付けることができる。
【出願人】 【識別番号】000241234
【氏名又は名称】豊丸産業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)9月19日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
【公開番号】 特開平11−90003
【公開日】 平成11年(1999)4月6日
【出願番号】 特願平9−255663