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【発明の名称】 遊技島台の躯体構造
【発明者】 【氏名】鵜川 詔八

【要約】 【課題】現場への輸送、ホールへの搬入を容易とするとともに、現場における組立作業を簡略化し、短時間での遊技島台の構成が可能な遊技島台の躯体構造を提供すること。

【解決手段】遊技島台を構成する躯体は、各分割体同士をコンパクトな短寸形状に収縮させることが可能なため、効率よくホールへ輸送出来るとともに、入口等の狭いホール等にも容易に搬入、搬出することが出来る。また、各分割体の組立時において、一方の分割体3の一部24、25が常に他方の分割体2の一部42、43に体して互いに摺動状態のまま相対移動されるようになっているため、分割体3が伸縮方向にガイドされ、躯体の組立が容易になるとともに、強度が低下することはない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の遊技機が複数列設される遊技島台を構成する躯体構造であって、前記躯体は、左右、及びもしくは上下に分割された複数の分割体からなり、前記個々の分割体の少なくとも一部が、他のいずれかの分割体の一部に対して常に摺動状態で互いに相対伸縮自在に設けられているとともに、相対伸縮自在に設けられた分割体同士を所定の相対位置で固定できる固定手段が設けられていることを特徴とする遊技島台の躯体構造。
【請求項2】 相対伸縮自在に設けられた分割体の内少くともいずれか一方の分割体所定箇所に、他方の分割体の一部を伸縮方向に案内する案内溝が形成されている請求項1に記載の遊技島台の躯体構造。
【請求項3】 遊技島台の上部を構成する幕板ブロックと、遊技島台の下部を構成する腰板ブロックとが左右に分割され、それぞれ2つの左右分割体により構成されている請求項1または2に記載の遊技島台の躯体構造。
【請求項4】 遊技島台の側部を構成する側板もしくは側部フレームが上下に分割され、それぞれ2つの上下分割体により構成されている請求項1ないし3のいずれかに記載の遊技島台の躯体構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の遊技機が列設されてなる遊技島台の構造に係わり、特に遊技島台の躯体構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の遊技機が列設されてなる遊技島台としては、例えば遊技機としてのパチンコ機が列設されたパチンコ島台等がある。このパチンコ島台は、例えば複数の柱、梁等により箱形の枠体を構成し、この枠体に板材等を張り付けて躯体が構成され、この躯体に、パチンコ機、玉貸機、パチンコ玉回収タンク、供給樋および複数の回収樋等の各装置または各部材が取付けられることで構成されてる。
【0003】このようなパチンコ島台の躯体の構成方法としては、予め工場において製造された各種部材を個々にホールに搬入し、ホールにおいて組立てを行い、躯体を構成する現場組立方式と、予め工場において複数のパチンコ機を島台長手方向に列設可能な躯体を構成し、この躯体にパチンコ機の稼働に必要な適宜装置を装設して現場に搬入、設置する方式等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の組立方式にあっては、多数の業者が集中する狭い現場において、搬入された各種部材を一時的に積み上げておいたり、躯体の組立作業を行うための広いスペースを要するばかりか、躯体の狭い空間内に多数の各装置または各部材を取付けるに際し、これらの正確な位置出しを行なうには経験を要するとともに、組立に多くの時間がかかるといった問題を有していた。
【0005】また、後者の組立方式にあっては、現場における作業が簡素化されるが、特に長手方向に多くのパチンコ機が列設されるものや各種装置が大きなものにあっては、躯体そのものが大型になり、輸送の際に適宜輸送機等が必要になりコストがかかるばかりか、特に狭いホールや、搬入の際に階段やエレベータ等を使用しなければならないホール内への搬入が困難になるといった問題点があった。
【0006】本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、現場への輸送、ホールへの搬入を容易とするとともに、現場における組立作業を簡略化し、短時間での遊技島台の構成が可能な遊技島台の躯体構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の遊技島台の躯体構造は、複数の遊技機が複数列設される遊技島台を構成する躯体構造であって、前記躯体は、左右、及びもしくは上下に分割された複数の分割体からなり、前記個々の分割体の少なくとも一部が、他のいずれかの分割体の一部に対して常に摺動状態で互いに相対伸縮自在に設けられているとともに、相対伸縮自在に設けられた分割体同士を所定の相対位置で固定できる固定手段が設けられていることを特徴としている。この特徴によれば、遊技島台を構成する躯体は、各分割体同士をコンパクトな短寸形状に収縮させることが可能なため、効率よくホールへ輸送出来るとともに、入口等の狭いホール等にも容易に搬入、搬出することが出来る。また、各分割体の組立時において、分割体の一部が常に互いに摺動状態のまま相対移動されるようになっているため、分割体が伸縮方向にガイドされ、躯体の組立が容易になるとともに、強度が低下することはない。
【0008】本発明の遊技島台の躯体構造は、相対伸縮自在に設けられた分割体の内少くともいずれか一方の分割体所定箇所に、他方の分割体の一部を伸縮方向に案内する案内溝が形成されていることが好ましい。このようにすれば、分割体同士を伸縮させる時、互いの分割体が案内溝によって伸縮方向外への移動が規制され、伸縮方向に確実に案内されるため、躯体の組立及び小型化を容易に行える。また、収納、輸送時等において各分割体が伸縮方向外に移動してばらばらになること等がない。さらに、この案内溝を板の折曲げによって構成すると、案内部分の補強効果が向上する。
【0009】本発明の遊技島台の躯体構造は、遊技島台の上部を構成する幕板ブロックと、遊技島台の下部を構成する腰板ブロックとが左右に分割され、それぞれ2つの左右分割体により構成されていることが好ましい。このようにすることで、躯体の上下幅のみならず躯体の左右方向の伸縮が可能となるため、ホール内のスペースに対応して種々の長さ遊技島台を構成できる。また、各遊技機間に設けるスペース等の要求に対応して長さを自由に設定変更することが出来る。
【0010】本発明の遊技島台の躯体構造は、遊技島台の側部を構成する側板もしくは側部フレームが上下に分割され、それぞれ2つの上下分割体により構成されていることが好ましい。このようにすれば、上下幅が種々に異なる遊技機に対応した躯体を容易に組立できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明していくと、先ず図1には、図4に示されるような遊技島台としてのパチンコ島台を構成する本発明の実施形態としての躯体1の分解斜視図が示されており、2はパチンコ島台の下部を構成する腰板ブロック(分割体)、3はパチンコ島台の上部を構成する幕板ブロック(分割体)をそれぞれ示している。
【0012】幕板ブロック3は、図1、図2に示されるように左右両側に配設される左右側面板5a、5bと、該左右側面板5a、5bの上端部を連結する上部連結部材6a、6bと、上部連結部材6a、6b下方で両側面板5a、5bの前後を連結する断面略L字状の取付板7a、7b(7bは図示略)とから箱状に構成されている。この取付板7a、7bには、この幕板ブロック下方に配設される遊技機としての各パチンコ機の稼働に必要な各種制御装置等を配設することが出来るようになっている。
【0013】なお、本実施形態においては上部連結部材6a、6b及び取付板7a、7b間に、遊技媒体補給部としての供給樋部8と、後述する揚送樋より揚送されたパチンコ玉をさらに供給樋部8の傾斜上位部に補助樋22を介して揚送する揚送モータ21が予め収納されている。
【0014】また、この幕板ブロックの前後面には、図2に示されるように幕板9a、9bが前方に開放自在に取り付けられている。幕板9aは、上部連結部材6a、6b頂部の左右に取付けられた一対の蝶番10の他方に設けられた取付穴11に合せて幕板9a上部に形成された取付け穴12にビスを介して固定されており、一対の蝶番10を介して上下に揺動可能に枢支されている。
【0015】幕板9aの直下には、情報表示装置13(図5参照)を取り付けた幕板9bが上下に揺動可能に取付けられている。幕板9bは、両側面板5a、5bの前後端部に取付けられている一対の幕板取付板14の取付穴15に幕板9b両側面の貫通穴から挿通されたボルト16を挿通させてナット17により締結され揺動可能に枢支されている。
【0016】側面板5a、5bの外側面前後位置には、それぞれ内向き開口する断面略コ字状の摺動部材24、25が上下方向に設けられており、この摺動部材24、25の下端部は、幕板ブロック3の下面よりさらに鉛直下方に向かって所定長さ延設されている。また、この摺動部材24、25の前・後片24a、25aの下部所定箇所には、ビス挿通用の穴40、41が穿設されている。
【0017】腰板ブロック2は、左右両側に配設される左右側面板18a、18bと、該左右側面板18a、18bの上端部間に横設されたパチンコ機載置部19a、19bと、腰板ブロック2の前後面を覆う腰板20a、20bとから箱状に構成されている。
【0018】左右側面板18a、18bの上下方向の長さは、幕板ブロック3の摺動部材24、25とほぼ同寸か、若干長寸になっている。そしてこの摺動部材24、25の前後位置には、摺動部材24、25の下半部を上下方向に摺動自在に案内する内向き開口する案内溝42、43がそれぞれ形成されている。なおこの摺動溝42、43の前・後側片42a、43aの上部所定箇所には摺動部材24、25の穴40、41に対応する穴44、45が形成されている。
【0019】また、この箱状に形成された幕板ブロック3内には、各パチンコ機より排出されるアウト玉、及び各パチンコ機より払い出されたパチンコ玉を一時的に貯留する玉計数機31(図5参照)より返却されるパチンコ玉等を回収し、パチンコ島台内に貯留する遊技媒体回収部としての回収樋部23と、回収樋部23内に貯留されたパチンコ玉を揚送樋を介して供給部8に揚送する揚送モータ24とが予め内設されている。
【0020】次に、パチンコ島台を構成する行程を図1、図3及び図4を用いて説明していく。
【0021】まず工場等において、前述のように腰板ブロック2、腰板ブロック3を予め形成する。そして図1に示されるように、幕板ブロック3の下方に延設された摺動部材24、25がそれぞれ腰板ブロック2の案内溝42、43内に摺動案内されるように、幕板ブロック3を腰板ブロック2の上方より下降させる。
【0022】下降された幕板ブロック3は、図3に示されるように腰板ブロック2の上部に載置され、このように上下方向にコンパクト化された状態で所望のホールまで輸送する。この時幕板ブロック3の側面板5a、5b、及び摺動部材24、25は、腰板ブロック2の両側面板18a、18b間に完全に嵌挿され、かつ、幕板ブロック3の摺動部材24、25が腰板ブロック2の案内溝42、43内に嵌装されていることにより、輸送中に幕板ブロック3が前後、左右方向に逸脱してしまうことはない。
【0023】ホール内への搬入完了後、先ず収縮状態の腰板ブロック2及び幕板ブロック3をホール内所定箇所に固設するとともに、水平、垂直を調節する。
【0024】そして図4に示されるように、幕板ブロック3を摺動部材24、25の前・後側片24a、25b下部に穿設された穴40、41と、案内溝42の前・後側片42a、43b下部に穿設された穴44、45とが一致する高さまで上方に持ち上げる。ここで、幕板ブロック3の摺動部材24、25の少なくとも下半部が案内溝42、43内にそれぞれ嵌装され、かつ摺動状態でスライド移動されるようになっていることで、幕板ブロック3が前後、左右方向に逸脱してしまうことはないため、前記穴40、41と穴44、45とが互いに一致させた状態でビスを容易に挿通することが出来る。
【0025】このように、腰板ブロック2及び幕板ブロック3とを、案内溝42、43、及び案内溝42、43内を摺動可能な摺動部材24、25を用いて互いに上下にスライドさせながら離間させるだけで、パチンコ島台を構成すべく直方形の躯体1を容易に形成できる。また、摺動部材24、25と案内溝42、43とが所定長さ重なった状態で固定されるため、躯体1の所定強度が保持される。
【0026】上下に離間された腰板ブロック2と幕板ブロック3間には、適宜高さのパチンコ機を列設するためのパチンコ機配設スペースSが形成される。このパチンコ機配設スペースSの上下幅は、穴40、41、44、45の穿設位置を変えることにより、適宜高さを有する種々のパチンコ機に対応して容易に設定変更することが出来る。
【0027】そして躯体1を構成した後、図5に示されるように、パチンコ機配設スペースSに配設されるパチンコ機を稼働するための各種装置を取り付けた後、躯体1の側方より化粧板30等を取り付け、外観を整えることにより、パチンコ島台が完成する。
【0028】ここで、各装置および各部材とは、例えば制御装置等に限らず、揚送樋27(図5参照)、玉計数装置31、各種玉払い出し装置32、情報表示装置13、玉貸機(図示略)等、遊技島台に関する種々のものを含む。尚、玉貸機にはCR(カード式パチンコ機)用の台間玉貸用カードリードライタ(カードユニット)も含まれる。
【0029】以上説明してきたように、本発明の実施形態としてのパチンコ島台の躯体構造にあっては、パチンコ島台を構成する躯体は、各分割体同士をコンパクトな短寸形状に収縮させることが可能なため、効率よくホールへ輸送出来るとともに、入口等の狭いホール等にも容易に搬入、搬出することが出来る。また、各分割体の組立時において、互いの分割体同士の重なり部の一部を解くように伸張して固定できるため、互いにガイドされて組立が容易になるとともに、組立強度が低下することはない。
【0030】次に図6には本発明の第2の実施形態としての躯体1の斜視図が示されている。本実施形態の躯体1において前述の実施形態と相違する点は、幕板ブロック3下方に延設された摺動部材24、25間に、補強板46が一体的に設けられ、前記両者において組み立て時における躯体1の側面が形成されるようになっている点であり、その他の構成点は前述の実施形態と相違ないためここでの説明は省略することにする。
【0031】このように補強板46を設けることで、摺動部材24、25のようなフレーム部材で構成する場合に比べて強度が向上するとともに、摺接面積が大となり、スライド移動時の安定感が増すため、組立精度が向上する。また、組み立て時において躯体の側面部が同時に形成される。
【0032】図7、図8には本発明の第3の実施形態が示されている。本実施形態における腰板ブロック2と幕板ブロック3とは、該腰板ブロック2と幕板ブロック3との間に適宜パチンコ機配設スペースSが形成されるように、それぞれ上下方向に所定長さを有する島側面支持板47a、47bの上・下部間に設けられている。
【0033】そして腰板ブロック2及び幕板ブロック3を構成する各々の部材は左右方向に伸縮可能に設けられており、腰板ブロック2の回収樋部23の一部は調節部材23a、パチンコ機載置部19a、19bの一部は調節部材19a’と19b’、底面板48の一部は調節部材48aにより構成されるようになっており、幕板ブロック3の取付板7a、7bの一部は調節部材7a’と7b’、上部連結部材16a、16bの一部は調節部材16a’と16b’によりそれぞれ構成されるようになっている。
【0034】これら調節部材16a’、7a’、19a’、23a、48aはそれぞれ各部材の内方に摺動自在に嵌挿されるように設けられているため、図8に示されるように躯体1の左右方向の幅を自在に調節できるようになっている。
【0035】このようにすることで、躯体1の上下幅のみならず躯体の左右方向の伸縮が可能となるため、ホール内のスペースに対応して種々の長さパチンコ島台を構成できる。また、各パチンコ機間に設けるスペース等の要求に対応して長さを自由に設定変更することが出来る。
【0036】以上、本発明の実施形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれら実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0037】例えば、これら分割体としての腰板ブロックや幕板ブロックはさらに左右、あるいは上下方向に伸縮自在に複数分割し、さらに小型のブロックにすることも可能である。
【0038】ここで本発明で使用した表現と、実施形態中において使用した表現の関係を述べる。「遊技島台」は、パチンコ島台と対応しているが、これに限らずコインその他小片媒体で遊技する各種遊技機の設置台のことである。
【0040】「遊技機」は、パチンコ機に対応しているが、弾球等を利用するものに限られず、コインその他小片媒体で遊技する全ての遊技機を含む。
【0041】また、「固定手段」は、実施形態におけるビス及び穴により構成されているが、これの他に長孔、及びこの長孔に摺動自在に挿通される蝶ナットにより構成されているものや、ダボ等の適宜係止具、及び溶接等による種々の固定方法も含まれる。
【0042】
【発明の効果】本発明は次の効果を奏する。
【0043】(a)請求項1の発明によれば、遊技島台を構成する躯体は、各分割体同士をコンパクトな短寸形状に収縮させることが可能なため、効率よくホールへ輸送出来るとともに、入口等の狭いホール等にも容易に搬入、搬出することが出来る。また、各分割体の組立時において、分割体の一部が常に互いに摺動状態のまま相対移動されるようになっているため、分割体が伸縮方向にガイドされ、躯体の組立が容易になるとともに、強度が低下することはない。
【0044】(b)請求項2の発明によれば、分割体同士を伸縮させる時、互いの分割体が案内溝によって伸縮方向外への移動が規制され、伸縮方向に確実に案内されるため、躯体の組立及び小型化を容易に行える。また、収納、輸送時等において各分割体が伸縮方向外に移動してばらばらになること等がない。さらに、この案内溝を板の折曲げによって構成すると、案内部分の補強効果が向上する。
【0045】(c)請求項3の発明によれば、躯体の上下幅のみならず躯体の左右方向の伸縮が可能となるため、ホール内のスペースに対応して種々の長さ遊技島台を構成できる。また、各遊技機間に設けるスペース等の要求に対応して長さを自由に設定変更することが出来る。
【0046】(d)請求項4の発明によれば、上下幅が種々に異なる遊技機に対応した躯体を容易に組立できる。
【0047】
【出願人】 【識別番号】000144153
【氏名又は名称】株式会社三共
【出願日】 平成9年(1997)7月24日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】重信 和男 (外1名)
【公開番号】 特開平11−42357
【公開日】 平成11年(1999)2月16日
【出願番号】 特願平9−214086