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【発明の名称】 ゲーム装置
【発明者】 【氏名】栢分 啓光

【氏名】樺山 達

【氏名】池田 哲也

【要約】 【課題】シュミレーションゲームではなく実体験でき、しかも見ている他人も楽しむことができるゲームであるとともに、低コストでたくさんのバリエーションが期待できるゲーム装置を提供すること。

【解決手段】導電性を有する通路Aを電極32が接触しないように移動させるゲーム装置であって、上記電極32が上記通路Aに接触した時に音や光等で警告する警告手段25を設けるとともに、上記通路Aの途中には電極32の通過を邪魔する邪魔部材12を配置し、該邪魔部材12を上記通路Aに導通させた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 導電性を有する通路を電極が接触しないように移動させるゲーム装置であって、上記電極が上記通路に接触した時に音や光等で警告する警告手段を設けるとともに、上記通路の途中には電極の通過を邪魔する邪魔部材を配置し、該邪魔部材を上記通路に導通させることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】 前記邪魔部材をゼンマイ、もしくはモータを駆動源とする駆動装置で作動させる請求項1記載のゲーム装置。
【請求項3】 前記通路の終端には第2の通路を連結する連結部を設け、前記通路と第2の通路とは上記連結部を介して導通させる請求項1記載のゲーム装置。
【請求項4】 前記警告手段は玩具本体に設けられている請求項1記載のゲーム装置。
【請求項5】 前記警告手段はケーブルを介して頭部に装着可能に形成されている請求項1記載のゲーム装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性を有する通路に沿って電極を移動させ、通路に電極が接触した時に警告を発するゲーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ゲーム装置といえば、小さな液晶ディスプレイと複数の操作ボタンとを備え、予めメモリに記憶されているゲームプログラムを起動し、操作ボタンを駆使して液晶ディスプレイ上でゲームを展開させて遊ぶものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述のゲームはゲームの展開はゲームを進行している本人にしか分からず、基本的には一人で遊ぶものであって他人が見て楽しめるものではなかったし、プログラムの開発等の時間、コスト等から色々なバリエーションを作ることはできなかった。また、ゲームプログラムを記憶したROMを差し替えて、異なったゲームをするゲーム装置も提供されているが、ハード、ソフトの両方が必要になり、しかも価格的にはかなり高いものにならざるをえなかった。 本発明は上記問題点を解消し、シュミレーションゲームではなく実体験でき、しかも見ている他人も楽しむことができるゲームであるとともに、低コストでたくさんのバリエーションが期待できるゲーム装置を提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため、本発明に係るゲーム装置は、導電性を有する通路を電極が接触しないように移動させるゲーム装置であって、上記電極が上記通路に接触した時に音や光等で警告する警告手段を設けるとともに、上記通路の途中には電極の通過を邪魔する邪魔部材を配置し、該邪魔部材を上記通路に導通させることを特徴とする。
【0005】なお、上記邪魔部材をゼンマイ、もしくはモータを駆動源とする駆動装置で作動させることが好ましい。
【0006】また、上記通路の終端には第2の通路を連結する連結部を設け、上記通路と第2の通路とは上記連結部を介して導通させてもかまわない。
【0007】そして、上記警告手段が玩具本体に設けられていてもよい。
【0008】さらに、上記警告手段がケーブルを介して頭部に装着可能に形成されていることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】図1はゲーム装置を示し、このゲーム装置は玩具本体1の略中央から一端側には開口部2が形成され、この開口部2には後述する通路Aを支持する支持板3が開口部2を横断して形成されるとともに開口部2の一部は開放され出口4が形成されている。
【0010】上記開口部2には通路Aが嵌め込まれている。この通路Aは後述する電極32を通過させる案内路5を形成したプラスチック等の合成樹脂の成形品で、表面は銅メッキが施され、更にその表面にニッケルメッキを施して導電性をもたせたもので始端には通路Aの入口6、終端には通路Aの出口7が形成されている。
【0011】上記通路Aの中央には円形の開口部8が形成され、この開口部8の中央には駆動装置10が支持板9に支持されて固定されている。この駆動装置10は図2に示すように、ゼンマイ11を駆動源とし、ゼンマイ11の巻き戻り力で歯車12、遊星歯車13、減速歯車14とガバナー15とからなる減速歯車群を介して出力軸16を一定速度で回転させるゼンマイユニットで構成されている、上記出力軸16はゼンマイの巻上軸も兼ねているもので、ゼンマイ11の巻上時には遊星歯車13が減速歯車14から外れ、巻き戻り時には減速歯車14に噛合してガバナー15を作動させて出力軸16が一定の速度で回転するようにコントロールされている。
【0012】上記開口部8には邪魔部材20が回転可能に配置されている。この邪魔部材20はプラスチック等の合成樹脂を略星形の板状に成形し、表面に銅メッキを施し、更にその表面にニッケルメッキを施して導電性を持たせたもので、中心が駆動装置10の出力軸16に軸支され、邪魔部材20を貫通して上方に突出した出力軸16の先端にはノブ21が取着されている。この邪魔部材は駆動装置10の出力軸16を介して通路Aに導通している。
【0013】上記邪魔部材20は回転することにより通路Aの中間出口22及び出口7と邪魔部材20の空間部23とが連通するように形成されている。
【0014】また、玩具本体1の内部には、電極32が通路5に接触した際に警告音を発生する警告手段(音声合成回路)25及び電源であるボタン電池26が配置されている。音声合成回路25は2つの入力端子28、29が短絡することにより予め記憶してある警告音をスピーカー30から一定時間発声するように構成されたもので、一方の入力端子28に接続されたリード線31は玩具本体1の外部に延長し、電極32に接続されている。この電極32は合成樹脂製のツマミ33の先端に取着されたスプリングで形成されている。他方の入力端子29に接続されたリード線34は通路Aに接続され、電極32が通路Aに接触した時2つの入力端子28、29が短絡するように形成されている。
【0015】なお、上述の警告手段は警告音を発生して聴覚に訴える音声合成回路に限定されるものではなく、発光して警告するLEDやストロボ等の視覚に訴える発光回路で構成してもよいし、偏心カムを回転させて振動を発生し手指に振動を与え触覚に訴える振動装置で構成してもかまわない。また、これらの各装置を組み合わせて複合的に警告を発するようにしてもかまわない。
【0016】上記構成のゲーム装置によれば、先ずノブ21を抓んで出力軸16を回転させゼンマイ11を巻き上げる。この時は遊星ギヤ13と減速歯車14との連係が外れガバナー15を回転させないのでゼンマイ11を無負荷の状態で簡単に巻き上げることができる。ノブ21から指を離すと出力軸16はゼンマイ11の巻き戻り力で回転を始める。この時は遊星ギヤ13が減速歯車14に噛合してガバナー15を作動させるので、ゼンマイ11の巻き戻り力はセーブされ、一気に巻き戻ることなくゆっくりと一定の速度で出力軸16を回転させることができる。
【0017】この状態で図3に示すように、ツマミ33をつまんで通路Aの入口6から通路Aに電極32を接触させないように案内路5に沿って移動させ、回転する邪魔部材20の空間部23が通路Aの中間出口22に連通するタイミングで邪魔部材20の空間部23の1つに進入させ、回転する邪魔部材20に接触しないように邪魔部材20の回転にあわせて電極32を移動させる。邪魔部材20の空間部23が通路Aの出口7に連通するタイミングを見計らって邪魔部材20から通路Aに電極32を移動させ、さらに出口7を経由して玩具本体1の出口4から外に脱出させることができればゲームは成功となる。
【0018】万が一、電極32が通路Aもしくは邪魔部材20に接触した時には入力端子28、29が短絡され、音声発生手段である音声合成回路25は警告音を発生して、電極32が通路Aもしくは邪魔部材20に接触し、ゲームが失敗したことを知らせる。
【0019】また、ゼンマイ11の巻き戻り時間は無限ではないので、完全に巻き戻ると邪魔部材20は停止してしまう。停止すると邪魔部材20の空間部23が通路Aの出口7と必ずしも連通する位置で止まるとは限らないので、電極32を邪魔部材20から通路Aに移動させることができないままゲームオーバーとなってしまい、例え警告音が発生していなくとも玩具本体1の出口4から外に脱出することができずゲームは失敗したことになる。
【0020】上述のように、ゼンマイの巻き戻り力で邪魔部材20を回転させるとともに、ゼンマイの巻き戻り量でゲーム時間も制限が設けられ、簡単な構造にもかかわらずスリルに飛んだゲームを楽しむことができる。
【0021】なお、邪魔部材を図4(a)(b)に示すように、3つのドラム40で構成してもよい。このドラム40を所定間隔をおいて駆動装置10の出力軸16に軸支させ、ドラム40の一部にはドラムの側部に開放した方向に凹溝41を形成し、電極32を凹溝41内をドラム40に接触しないように通路Aの中間入口42から中間出口43に通過させるようにしてもかまわないし、図5に示すように、邪魔部材45に迷路のような案内路46を形成し、この案内路46には2か所に入出口47、48が形成され、一方の入出口47が通路Aの中間出口49に連通した時に電極32を通路Aから邪魔部材45内に進入させ、回転する邪魔部材45内を案内路46に沿って他方の入出口48まで移動させ、この入出口48が通路Aの出口7に連通した時に邪魔部材45から脱出させればよい。邪魔部材45に案内路46を形成し、回転する案内路46を通過させるようにしたためゲームを格段に難しくすることができる。
【0022】上述のゲーム装置では、邪魔部材を駆動する駆動装置としてゼンマイの巻き戻り力を利用したゼンマイユニットを使用しているが、この駆動装置としてはゼンマイユニットに限定されるものではなく、モータを駆動力とする駆動装置でもかまわない。この場合、モータの電源としては音声合成回路に電圧を供給する電池を共用してもよいし、モータ駆動用の専用電池を設けてもかまわない。但し、モータを駆動力とした場合はモータ61タート、ストップさせるスイッチが必要になるが、このスイッチは図6(a)に示すように、モータ回路を直接開閉するON/OFFスイッチ62で構成すればよい。また、図6(b)に示すようにスタートをプッシュスイッチ63で行い、電極32が通路Aもしくは邪魔部材20に接触した時にモータ61をストップさせるようにフリップフロップ64のセット入力Sにスイッチ63を、リセット入力Rに電極32をそれぞれ接続し、出力端子Qにドライバ65を介してモータ61を接続してもかまわない。
【0023】次に、通路Aの終端に連結部を形成し、この連結部に第2の通路Aを連結させたゲーム装置について説明する。
【0024】図7(a)はゲーム装置の一部と第2の通路A2とを示し、玩具本体1の出口4から外方に突出した通路Aの出口7の先端には連結部50が形成されている。この連結部50は略L字状の連結突部51と、略コ字状の連結受け部52とで構成されている。
【0025】一方、第2の通路A2は方形状に形成され、対角線上の2つの角に連結部53が形成され、連結部53に連設して迷路状の案内路56が形成され、この案内路56の終端は他方の連結部53’に連設され、一方の連結部53から進入して他方の連結部53’から脱出するように形成されている。この第2の通路A2は表面に銅メッキを施し、更にその表面にニッケルメッキを施して導電性をもたせたもので方形状の枠部材57に嵌合し、上記連結部53、53’は枠部材57の切り欠き部58から外方に突出している。
【0026】第2の通路A2の連結部53は略L字状の第2の連結突部54と、略コ字状の第2の連結受け部55とで構成され、枠部材57の開口部58には切り欠き59が形成されている。この第2の通路A2は図7(b)に示すように連結受け部55を通路Aの連結突部51に、連結突部54を通路Aの連結受け部52にそれぞれ嵌め合わせることによって連結することができる。この時通路Aの連結受け部52の先端52aは枠部材57の切り欠き59と連結突部54とで形成される空間60に咬み込んでしっかりと連結することができる。
【0027】このようにして通路Aに連結された第2の通路A2は連結部50と連結部53とが面接触して電気的に導通している。
【0028】上述のように、通路Aに第2の通路A2を連結した状態で、通路Aの始端から終端に向かって電極32を移動させる。通路Aを無事通過しても、更に第2の通路A2が待っているので、ゲームの難易度を高めることができるとともに、コース設定の異なる第2の通路A2を選択することによって、ゲームのバリエーションが増え、ゲームの楽しみを倍加することができる。なお、第2の通路A2には2つの連結部53、53’が形成されているので、図7(c)に示すように複数の第2の通路A2を連結することができ、さらに複雑なゲームを楽しむことができる。
【0029】次に、警告手段をケーブルを介して頭部に装着したゲーム装置について説明する。この警告手段70は、図8に示すように、ゴーグル72の側面に取着され、冷却フィンが表面に形成された空冷式エンジンを模した筐体71に設けられた振動発生部73と音響発生部74とで構成され、ケーブル75を介して玩具本体1に接続できるように、ケーブル75の先端にはプラグ76が接続され、玩具本体1に設けられたジャック77にプラグ76を差し込むことにより警告手段70と玩具本体1とは電気的に接続されるように形成されている。
【0030】上記ジャック77の端子は音声合成回路25の出力端子79に接続され、電極32が通路Aもしくは邪魔部材20に接触した時には音声合成回路25があらかじめ記憶している警告音を所定時間出力する間だけ出力端子79をONにして振動発生部73と音響発生部74とを作動させるように構成されている。
【0031】振動発生部73は図9(a)に示すように、電池80を駆動源としてモータドライブ回路81に接続されたモータ82と、モータ82の回転軸に斜めに固定された回転板83と、回転板83上の偏心した位置に固定された重り84とで構成され、モータ82が回転することにより重り84の遠心力で筐体71が激しく振動し、この振動がゴーグル72に伝達されるように形成されている。そして、音響発生部74は、図9(b)に示すように、上記回転板83を両面から挟持する一対の挟持片85が形成された軸体86と、筐体71を貫通して筐体71の表側に突出した軸体86の先端に固定され、ベル87を叩く槌88とで構成され、モータ82が回転すると回転板83を挟持した挟持片85が上下に揺動することにより軸体86が回動する。軸体86が回動すると槌88が揺動し、槌88の先端が軸体86を中心に激しく上下動してベル87を繰り返し叩き、けたたましいベル音を発生するように構成されている。
【0032】上記構成のゲーム装置によれば、図10に示すように、ゴーグル72を頭部に装着した後、プラグ76を玩具本体1のジャック77に差し込んでゲームを開始する。電極32を通路Aまたは邪魔部材20に接触させなければ、音声合成回路25が作動して警告音が発生されることも、振動発生部73と音響発生部74とが作動してゴーグルが振動することも、耳の近傍でけたたましいベル音がすることもないが、万が一電極32が通路Aや邪魔部材20に接触するようなことがあると、音声合成回路25が作動して警告音が発生されるとともに、音声合成回路25の出力端子79がONになり、モータ82が作動して回転板83が回転し、重り84の遠心力で筐体71が激しく振動する。この筐体71の振動はゴーグル72に伝達され頭に激しい振動を伝える。一方、回転板83の回転に連係して挟持片85が上下に揺動し、軸体86を回動させて軸体86の先端に固定された槌88を上下動させてベル87を叩き、耳元でけたたましいベル音を鳴らし、音声合成回路25の出力する警告音よりも激しい音と振動で使用者を驚かすことができる。
【0033】上述の警告手段によれば、電極が通路に接触すると、頭部に装着したゴーグルが振動するとともに、耳元で激しいベル音がするので、警告を直接体で感じることになり、その驚きはスピーカから出力される警告音の比ではなく、小さなゲーム装置でありながら大型のゲーム装置と同じ緊迫感が得られる。
【0034】なお、音声合成回路25とモータ82とを電極32と通路Aとに対し並列に接続し、プラグ76をジャック77に差し込んだとき警告手段が音声合成回路25からモータ82を駆動力とする振動発生部73及び音響発生部74に切り換わり、ジャック77を抜くと警告手段が音声合成回路25に戻るようにしてもよい。
【0035】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、簡単な構造にもかかわらず面白さは大型のゲーム装置を凌ぎ、しかも電極と通路とでセンサ及び電源スイッチを構成しているので余分な部品を省くことができ、低コストで飽きのこないゲーム装置を提供することができる。
【0036】請求項2の発明によれば、邪魔部材の駆動力としてゼンマイを使用した場合には、小型化を図ることができるとともに、巻き戻れば必然的にゲームオーバーになるので、特別な機構を付加することなくタイムリミットを設けることができる。
【0037】請求項3の発明によれば、ワンタッチでゲームのバリエーションを広げることができ、ゲームの面白さを倍加することができる。
【0038】請求項4の発明によれば、小型の玩具本体内に警告手段を設けたので、持ち運びが自由になるとともに、ゲームをしたいときにはいつでも遊ぶことができる。
【0039】請求項5の発明によれば、警告手段を頭部に装着できるようにしたので、警告を身体で直接感じることができ、ゲームの緊迫感をさらに高めることができる。
【出願人】 【識別番号】000132998
【氏名又は名称】株式会社タカラ
【出願日】 平成9年(1997)7月2日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】瀬川 幹夫
【公開番号】 特開平11−28290
【公開日】 平成11年(1999)2月2日
【出願番号】 特願平9−191787