トップ :: A 生活必需品 :: A63 スポ−ツ;ゲ−ム;娯楽




【発明の名称】 弾球遊技機
【発明者】 【氏名】鵜川 詔八

【要約】 【課題】遊技者の期待感をさらに向上させて遊技の興趣を高めるために、より効果的に演出された可変表示を行うことができる遊技機が求められる。

【解決手段】始動入賞記憶に、表示結果が大当たり等の特定の表示態様となることが既に決定されている図柄の変動がある場合には、その変動表示以前の変動表示中に、「ベル図柄」が表示されて変動が一時停止される。そして、変動が一時停止されているときに、「ベル音」が発生される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 表示状態が変化可能な可変表示装置を含み、前記可変表示装置に表示される識別情報の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様となった場合に所定の遊技価値が付与可能となる遊技機であって、前記可変表示装置に識別情報を変動表示する識別情報制御手段を備え、前記識別情報制御手段は、少なくとも表示結果が特定の表示態様となる変動表示中に、所定の識別情報を表示して変動の速度を一時低下させるかまたは一時停止させることを特徴とする弾球遊技機。
【請求項2】 識別情報制御手段は、表示結果が特定の表示態様となることが既に決定されている変動がある場合にはその変動表示以前の変動表示中にも、所定の識別情報を表示して変動の速度を一時低下させるかまたは一時停止させる請求項1記載の弾球遊技機。
【請求項3】 識別情報制御手段によって変動の速度が一時低下しているかまたは変動が一時停止しているときに特定の音を発生する音発生手段をさらに備えた請求項1または請求項2記載の弾球遊技機。
【請求項4】 音発生手段は、変動の速度が一時低下しているかまたは変動が一時停止しているときに表示される識別情報に関連する音を発生する請求項3記載の弾球遊技機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ遊技機等の弾球遊技機に関し、特に、表示状態が変化可能な可変表示装置を含み、可変表示装置における表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様となった場合に所定の遊技価値が付与可能となる弾球遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機として、表示状態が変化可能な可変表示部を有する可変表示装置が設けられ、可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。可変表示装置には、複数の可変表示部を有するものがあり、通常、複数の可変表示部の表示結果を時期を異ならせて表示するように構成されている。可変表示部には、例えば、図柄等の複数の識別情報が可変表示される。可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様の組合せとなることを、通常、「大当たり」という。なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打玉が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態となるための権利を発生させたりすることである。
【0003】また、「大当たり」の組合せ以外の「はずれ」の表示態様の組合せのうち、複数の可変表示部の表示結果のうちの一部が未だに導出表示されていない段階において、既に表示結果が導出表示されている可変表示部の表示態様が特定の表示態様の組合せとなる表示条件を満たしている状態を「リーチ」という。遊技者は、大当たりをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したような遊技機にあっては、可変表示装置における可変表示開始の条件が成立すると、まず、複数の識別情報の可変表示(変動)が開始される。そして、それぞれの識別情報が順次停止して、最終的に表示結果が導出される。識別情報の変動中には、遊技者は、表示結果が「大当たり」の組合せとなることを期待しながら識別情報の変動を注視する。従って、遊技者が期待する大当たりの発生を効果的に演出できれば、遊技者に与えられる興趣はさらに増すことが期待される。すなわち、遊技者の期待感をさらに向上させて遊技の興趣を高めるために、より効果的に演出された可変表示を行うことができる遊技機が強く求められる。
【0005】そこで、本発明は、可変表示装置による可変表示の面白さを十分に演出し、遊技者の期待感を十分に高め、遊技の興趣をより向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による弾球遊技機は、表示状態が変化可能な可変表示装置を含み、可変表示装置に識別情報を変動表示する識別情報制御手段を備え、識別情報制御手段は、表示結果が特定の表示態様となる変動表示中に、所定の識別情報を表示して変動の速度を一時低下させるかまたは一時停止させるように構成されているものである。識別情報制御手段は、表示結果が特定の表示態様となることが既に決定されている変動がある場合にはその変動表示以前の変動表示中にも、所定の識別情報を表示して変動の速度を一時低下させるかまたは一時停止させるように構成されていてもよい。弾球遊技機は、変動の速度が一時低下しているかまたは一時停止しているときに特定の音を発生する音発生手段をさらに備えていてもよい。そして、音発生手段は変動の速度が一時低下しているかまたは一時停止しているときに表示される識別情報に関連する音を発生するようにしてもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図、図2はパチンコ遊技機1の内部構造を示す全体背面図、図3はパチンコ遊技機1の遊技盤を背面からみた背面図である。なお、ここでは、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、例えばコイン遊技機やスロットマシン等であってもよく、複数種類の識別情報(図柄)を可変表示するためのCRTやLCDまたはリール式による可変表示装置を有し可変表示装置の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様となった場合に所定の遊技価値が付与可能になる全ての遊技機に適用可能である。
【0008】図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3からあふれた景品玉を貯留する余剰玉受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル5が設けられている。ガラス扉枠2の後方には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が設けられている。
【0009】遊技領域7の中央付近には、複数種類の図柄を可変表示するための画像表示部9と7セグメントLEDによる可変表示器10とを含む可変表示装置8が設けられている。画像表示部9には、「左」、「中」、「右」の3つの図柄表示エリア9a,9b,9cがあり、これらの図柄表示エリア9a,9b,9cは各可変表示部を構成する。可変表示装置8の側部には、打球を導く通過ゲート11が設けられている。通過ゲート11を通過した打球は、玉出口13を経て始動入賞口14の方に導かれる。通過ゲート11と玉出口13との間の通路には、通過ゲート11を通過した打球を検出するゲートセンサ12がある。また、始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口センサ17によって検出される。また、始動入賞口14の下部には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態(大当たり状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(Vゾーン)に入った入賞球はVカウントセンサ22で検出され、他方に入った入賞球はカウントセンサ23で検出される。可変表示装置8の下部には、始動入賞口14に入った入賞球数を表示する4個の表示部を有する始動入賞記憶表示器18が設けられている。この例では、4個を上限として、始動入賞がある毎に、始動入賞記憶表示器18は点灯している表示部を1つずつ増やす。そして、画像表示部9の可変表示が開始される毎に、点灯している表示部を1つ減らす。
【0010】遊技盤6には、複数の入賞口19,24が設けられている。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、遊技効果ランプ・LED28が設けられている。そして、この例では、一方のスピーカ27の近傍に、景品玉払出時に点灯する賞球ランプ51が設けられ、他方のスピーカ27の近傍に、補給玉が切れたときに点灯する玉切れランプ52が設けられている。さらに、図1には、パチンコ遊技台1に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入されることによって玉貸しを可能にするカードユニット50も示されている。
【0011】打球発射装置から発射された打球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。打球が通過ゲート11を通ってゲートセンサ12で検出されると、可変表示器10の表示数字が連続的に変化する状態になる。また、打球が始動入賞口14に入り始動口センサ17で検出されると、画像表示部9内の図柄が回転を始める。画像表示部9内の画像の回転は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の画像の組み合わせが大当たり図柄の組み合わせであると、大当たり遊技状態に移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球が特定入賞領域に入賞しVカウントセンサ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。この継続権の発生は、所定回数(例えば16回)許容される。
【0012】停止時の画像表示部9内の画像の組み合わせが確率変動を伴う大当たり図柄の組み合わせであって、可変表示器10の示す図柄が所定の図柄である場合には、その後、可変入賞球装置15が高い頻度で開状態となるとともに、次に大当たりとなる確率が高くなる。すなわち、遊技者にとってさらに有利な状態となる。
【0013】次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造について図2を参照して説明する。可変表示装置8の背面では、図2に示すように、機構板36の上部に景品玉タンク38が設けられ、パチンコ遊技機1が遊技機設置島に設置された状態でその上方から景品玉が景品玉タンク38に供給される。景品玉タンク38内の景品玉は、誘導樋39を通って玉払出装置に至る。
【0014】機構板36には、中継基板30を介して画像表示装置9を制御する可変表示制御ユニット29、基板ケース32に覆われ遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板31、可変表示制御ユニット29と遊技制御基板31との間の信号を中継するための中継基板33、および景品玉の払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された賞球基板37が設置されている。さらに、機構板36には、モータの回転力を利用して打球を遊技領域7に発射する打球発射装置34と、スピーカ27および遊技効果ランプ・LED28に信号を送るための電飾基板35が設置されている。
【0015】また、遊技盤6の裏面には、図3に示すように、各入賞口および入賞球装置に入賞した入賞玉を所定の入賞経路に沿って導く入賞玉集合カバー40が設けられている。入賞玉集合カバー40に導かれる入賞玉のうち、開閉板20を経て入賞したものは、玉払出装置97が相対的に多い景品玉数(例えば15個)を払い出すように制御される。始動入賞口14を経て入賞したものは、玉払出装置(図3において図示せず)が相対的に少ない景品玉数(例えば6個)を払い出すように制御される。そして、その他の入賞口24および入賞球装置を経て入賞したものは、玉払出装置が相対的に中程度の景品玉数(例えば10個)を払い出すように制御される。このような制御を行うために、始動口センサ17、Vカウントセンサ22およびカウントセンサ23からの信号が、遊技制御基板31に送られる。遊技制御基板31に各センサからの信号が送られると、遊技制御基板31から賞球基板37に後述する賞球個数信号が送られる。
【0016】図4は、遊技制御基板(メイン基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図4には、賞球基板37、電飾基板35および表示制御基板80も示されている。メイン基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートセンサ12、始動口センサ17、Vカウントセンサ22およびカウントセンサ23からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16および開閉板20を開閉するソレノイド21を基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59と、7セグメントLEDによる可変表示器10を駆動するとともに装飾ランプ25を点滅させるランプ・LED回路60と、賞球基板37に基本回路53からのコマンドを送信するとともに賞球基板37からの入賞データ信号を基本回路53に入力する賞球基板入出力回路61と、電飾基板35に基本回路53からのコマンドを送信する電飾基板コマンド出力回路62と、CRTによる画像表示部9に基本回路53からのコマンドやストローブ信号を与えるCRT回路63と、基本回路53から与えられるデータに従って、大当たりの発生を示す大当たり情報、画像表示部9の画像表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等をホール管理コンピュータ等のホストコンピュータに対して出力する情報出力回路64とを含む。
【0017】基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用されるRAM55、制御用のプログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート57を含む。また、賞球基板37からの入賞データ信号に応じて、賞球基板37に賞球個数信号を与える。例えば、基本回路53は、始動口センサ17のオンに対応した入賞データ信号の入力があると、賞球個数信号に「6」を出力し、カウントセンサ23またはVカウントセンサ22のオンに対応した入賞データ信号の入力があると、賞球個数信号D0〜D3にを出力する。そして、それらのセンサがオンしない場合に入賞データ信号の入力があると、賞球個数信号に「10」を出力する。
【0018】さらに、メイン基板31には、電源投入時に基本回路53をリセットするための初期リセット回路65と、定期的(例えば、2ms毎)に基本回路53にリセットパルスを与えてゲーム制御用のプログラムを先頭から再度実行させるための定期リセット回路66と、基本回路53から与えられるアドレス信号をデコードして基本回路53に含まれるROM54、RAM55、I/Oポート57等のうちのいずれかを選択するための信号を出力するアドレスデコード回路67とが設けられている。
【0019】図5は、電飾基板35における回路構成の一例を示すブロック図である。図に示すように、電飾基板35には、メイン基板31の電飾基板コマンド出力回路62から送信されたコマンドデータに従って電飾基板35内の回路全体を制御するサブ基本回路71が搭載されている。さらに、電飾基板35には、サブ基本回路71からの指令信号に応じて遊技領域7の外周の遊技効果ランプ・LED28を点滅するLED回路72と、サブ基本回路71からの指令信号に応じて効果音等の音声信号を出力する音声合成回路74と、音声合成回路74からの音声信号を増幅してスピーカ27に与える音量増幅回路75とが設けられている。なお、電飾基板35に設けられている各回路は、遊技制御基板31内に設けられていてもよい。
【0020】図6は、表示制御基板80内の回路とCRT82による画像表示部9の構成を示すブロック図である。画像表示部9には、画像を表示するためのCRT82と、CRT82の画像表示を制御するCRTコントロール回路81とが含まれる。さらに、画像表示部9には、CRTコントロール回路81をリセットするためのリセット回路と83、CRTコントロール回路81にクロック信号を与える発振回路84と、CRT82に表示される画像のうちの使用頻度の高い画像データをあらかじめ記憶するキャラクタROM85と、CRTコントロール回路81が生成した画像データを記憶するVRAM86とが含まれている。ここで、使用頻度の高い画像データとは、例えば、CRT82に表示される人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からなる画像などである。
【0021】CRTコントロール回路81は、メイン基板31のCRT回路63からストローブ信号が入力されるとCRT回路63からのコマンドデータを入力し、そのコマンドデータが示す状態を認識する。CRTコントロール回路81は、コマンドデータの状態に従ってキャラクタROM85から画像データを読み出して、CRT82に表示するための画像データを生成する。そして、画像データをVRAM86に記憶する。VRAM86に記憶された画像データは、RGB色信号とSYNC信号とからなるビデオ信号としてCRT82に送出され、CRT82において画像が表示される。
【0022】図7は、CRTコントロール回路81の構成を示すブロック図である。CRTコントロール回路81には、表示制御用CPU91、ビデオコントローラ93および制御データが記憶された制御データROM92が含まれる。表示制御用CPU91は、CRT回路63からのコマンドデータに従って、制御データROM92からCRT82の表示を制御するためのデータを読み出す。そして、表示制御用CPU91は、読み出した制御データにもとづいてビデオコントローラ93に制御信号を送る。ビデオコントローラ93は、制御信号に従ってキャラクタROM85から画像データを読み出し、読み出した画像データを用いてCRT82に表示するための画像データを生成し、その画像データをVRAM86に格納する。VRAM86に格納されたデータは、CRT82にビデオ信号として送出される。なお、図4には示されていないが、表示制御基板80とCRT82との間には、ビデオ信号にもとづいてCRT82を駆動するためのCRT駆動回路を有するCRT基板が設けられている。
【0023】次に動作について説明する。図8は、メイン基板31における基本回路53の動作を示すフローチャートである。上述したように、この処理は、定期リセット回路66が発するリセットパルスによって、例えば2ms毎に起動される。基本回路53が起動されると、基本回路53は、まず、スタックポインタの指定アドレスをセットするためのスタックセット処理を行う(ステップS1)。次いで、初期化処理を行う(ステップS2)。初期化処理では、基本回路53は、RAM55にエラーが含まれているか判定し、エラーが含まれている場合には、RAM55を初期化するなどの処理を行う。そして、画像表示部9に送出されるコマンドコードをRAM55の所定の領域に設定する処理を行った後に(ステップS3)、コマンドコードを出力する処理を行う(ステップS4)。
【0024】次いで、電飾基板コマンド出力回路62を介して、電飾基板35のサブ基本回路71に音声発生やLED点灯制御用の所定のコマンドを送信するための処理を行うとともに、情報出力回路64を介して、ホール管理用コンピュータに大当たり情報、始動情報、確率変動情報などのデータを送信するための処理を行う(データ出力処理:ステップS5)。また、パチンコ遊技機1の内部に備えられている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる(エラー処理:ステップS6)。
【0025】次に、各判定用乱数を示す各カウンタを更新する処理を行う(ステップS7)。以下、カウンタの更新を乱数のカウントアップまたは加算と表現する。図9は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当たりを発生させるか否か決定する(大当たり判定用)
(2)ランダム2−1〜2−3:左右中のはずれ図柄決定用(3)ランダム3:大当たり時の図柄の組合せを決定する(大当たり図柄決定用=特定図柄判定用)
(4)ランダム4:はずれ時にリーチするか否か決定する(リーチ判定用)
(5)ランダム5:リーチ種類を決定する(リーチ動作決定用)
【0026】なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(5)の乱数以外の乱数も用いられている。また、画像表示部9には、遊技効果を高めるために、各図柄以外の画像、例えば背景や所定の動きをするキャラクタ等も表示される。ステップS7では、基本回路53は、(1)の大当たり判定用乱数および(3)の特定図柄判定用乱数のカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数である。
【0027】次に、基本回路53は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS8)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS9)。普通図柄プロセス処理では、7セグメントLEDによる可変表示器10を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。さらに、基本回路53は、スイッチ回路58を介して、ゲートセンサ12、始動口センサ17、カウントセンサ23およびVカウントセンサ22の状態を入力し、各入賞口や入賞装置に対する入賞があったか否か判定する(ステップS10)。
【0028】基本回路53は、さらに、表示用乱数を更新する処理を行う(ステップS11)。すなわち、(2)のはずれ図柄決定用の乱数、(4)のリーチ判定用の乱数および(5)のリーチ動作用の乱数のカウントアップ(1加算)を行う。ただし、ランダム2−2は、ランダム2−1の桁上げが生ずるときに、すなわち、ランダム2−1の値が「15」になって「0」に戻されるときにカウントアップされる。また、ランダム2−3は、ランダム2−2の桁上げが生ずるときに、すなわち、ランダム2−2の値が「15」になって「0」に戻されるときにカウントアップされる。
【0029】また、基本回路53は、賞球基板37との間の信号処理を行う(ステップS12)。すなわち、賞球基板37から入賞データ信号が出力されているか否か確認するとともに、所定の条件が成立すると賞球基板37に賞球個数信号を出力する。賞球基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数信号に応じて玉払出装置97を駆動する。
【0030】その後、基本回路53は、次に定期リセット回路66からリセットパルスが与えられるまで、ステップS13の表示用乱数更新処理を繰り返す。すなわち、各乱数の値の1加算を行う。なお、ここで加算されるのは、図9に示されているように、上記(1)〜(4)の乱数のうち(2)のはずれ図柄決定用の乱数、(4)のリーチ判定用の乱数および(5)のリーチ動作決定用の各乱数である。ここでも、ランダム2−2は、ランダム2−1の桁上げが生ずるときにカウントアップされ、ランダム2−3は、ランダム2−2の桁上げが生ずるときにカウントアップされる。
【0031】次に、図柄の変動の態様について説明する。図10は、この実施の形態で用いられる図柄の変動パターンを示す説明図である。図に示すように、変動パターンaは、最初の0.680秒間で少しずつ変動速度が上がり、その後、一定速度で図柄変動が行われるパターンである。変動パターンbは、変動速度が徐々に低下して、停止するパターンであり、0.900秒間で2図柄の変動が行われる。変動パターンcは、0.680秒間変動速度が徐々に低下し、その後1図柄あたり0.300秒で変動するような一定速度で変動が行われ、さらに、1図柄あたり0.450秒で変動するような一定速度で変動が行われるパターンである。変動パターンdは、0.600秒間、徐々に変動速度を遅くしていって変動を停止するパターンである。この間、12図柄の変動が行われる。変動パターンeは、0.680秒間徐々に変動速度を遅くし、その後、1図柄あたり0.300秒で変動するような一定速度で変動が行われるパターンである。変動パターンeでは、18図柄の変動が行われる。
【0032】この実施の形態では、可変表示装置8の画像表示部9における図柄の変動開始後、中図柄が最後に停止する。図11は、大当たりを発生させず、かつ、リーチにもしない場合の図柄の変動を示すタイミング図である。この場合には、始動入賞があった後所定期間が経過すると画像表示部9における「左」の図柄表示エリア9aに表示される左図柄が変動開始し、左図柄の変動開始時点から0.375秒経過すると画像表示部9における「右」の図柄表示エリア9cに表示される右図柄が変動開始し、左図柄の変動開始時点から0.750秒経過すると画像表示部9における「中」の図柄表示エリア9bに表示される中図柄が変動開始する。そして、左図柄は、5.000秒間変動パターンaで変動し、次いで、停止図柄の2図柄前の図柄が表示されるように制御された後0.900秒間変動パターンbで変動する。右図柄は、5.525秒間変動パターンaで変動し、次いで、停止図柄の2図柄前の図柄が表示されるように制御された後0.900秒間変動パターンbで変動する。中図柄は、6.050秒間変動パターンaで変動し、次いで、停止図柄の2図柄前の図柄が表示されるように制御された後0.900秒間変動パターンbで変動する。
【0033】図12は、リーチ1,リーチ2の図柄の変動を示すタイミング図である。始動入賞後(図12(A)参照)、図12(B)に示すように、変動パターンaに従って、5.000秒間左図柄の変動が行われる。5.000秒が経過すると、停止図柄の2図柄前の図柄が表示されるように制御された後、変動パターンbに従って0.900秒間図柄の変動が行われる。また、図12(C)に示すように、左図柄が変動開始後0.375秒経過すると、変動パターンaに従って、5.525秒間右図柄の変動が行われる。そして、5.525秒が経過すると、停止図柄の2図柄前の図柄が表示されるように制御された後、変動パターンbに従って0.900秒間図柄の変動が行われる。リーチ1では、図12(D)に示すように、左図柄が変動開始後0.750秒経過すると、変動パターンaに従って、6.050秒間中図柄の変動が行われる。6.050秒が経過すると、変動パターンcに従って、6.106〜12.406秒かけて19〜33図柄の変動が行われる。リーチ2では、図12(E)に示すように、左図柄が変動開始後0.750秒経過すると、変動パターンaに従って、6.050秒間中図柄の変動が行われる。さらに、6.000秒間パターンaに従って図柄の変動が行われ、その後、変動パターンdに従って0.600秒の変動が行われる。
【0034】図13は、リーチ3の図柄の変動を示すタイミング図である。なお、図13に示す図柄変動は、大当たりを発生させず、かつ、リーチにもしない場合であって、図柄の一時停止が行われる場合にも用いられる。リーチ3では、左図柄の変動開始時点から0.375秒経過すると右図柄が変動開始し、左図柄の変動開始時点から0.750秒経過すると中図柄が変動開始する。そして、左図柄は、6.000秒間変動パターンaで変動した後一時停止する。右図柄は、5.625秒間変動パターンaで変動した後一時停止する。中図柄は、5.250秒間変動パターンaで変動した後一時停止する。図13に示すように、左右中図柄は、同時に一時停止する。そして、0.480秒間一時停止した後、左右中図柄は再変動を開始する。再変動開始後、左図柄は5.000秒間変動パターンaで変動した後、0.900秒間変動パターンbで変動した後停止する。また、右図柄は5.900秒間変動パターンaで変動した後、0.900秒間変動パターンbで変動した後停止する。そして、中図柄は6.800秒間変動パターンaで変動した後、0.600秒間変動パターンdで変動した後停止する。なお、ここでは、リーチ1〜3のリーチ種類を有する遊技機を例にとるが、一般には、遊技の趣向を向上させるために、さらに多くの種類のリーチが用意されている。
【0035】次に、始動入賞口14への入賞(始動入賞)にもとづいて画像表示部9に可変表示される図柄の決定方法について図14,図15,図20のフローチャートおよび図16〜図19の説明図を参照して説明する。図14は打球が始動入賞口14に入賞したことを判定する処理を示し、図15は大当たり判定の処理を示し、図20は画像表示装置9の可変表示の停止図柄を決定する処理を示す。図16はリミッタが作動していない場合の特定図柄判定用乱数の値と停止図柄の組合せの対応を示し、図17はリミッタが作動している場合の特定図柄判定用乱数の値と停止図柄の組合せの対応を示す。さらに、図18はリーチ判定用の乱数値とリーチにするか否かの関係およびリーチ動作決定用乱数の値とリーチ種類の関係を示す。また、図19は格納エリアの構成の一例を示す。
【0036】打球が遊技盤6に設けられている始動入賞口14に入賞すると、始動口センサ17がオンする。ステップS10のスイッチ処理において、基本回路53は、図14に示すように、スイッチ回路58を介して始動口センサ17がオンしたことを判定する(ステップS41)。オンしたことを検出した場合には、始動入賞記憶数が最大値である4に達しているかどうか確認する(ステップS42)。始動入賞記憶数が4に達していなければ、始動入賞記憶数を1増やし(ステップS43)、大当たり判定用乱数の値を抽出する(ステップS44)。なお、始動入賞記憶数が4に達している場合には、始動入賞記憶数を増やす処理を行わない。すなわち、この実施の形態では、最大4個の始動入賞口17に入賞した打球数が記憶される。
【0037】基本回路53は、さらに以下の処理を行う。まず、抽出した大当たり判定用乱数の値にもとづいて大当たりとするか否か決定する(ステップS45)。図9に示すように大当たり判定用乱数は0〜249の範囲の値をとるが、図15に示すように、低確率時には例えばその値が「3」である場合に「大当たり」と決定し、それ以外の値である場合には「はずれ」と決定する。高確率時には例えばその値が「3」,「7」,「79」,「103」,「107」のいずれかである場合に「大当たり」と決定し、それ以外の値である場合には「はずれ」と決定する。
【0038】大当たりと判定されたときには、基本回路53は、特定図柄判定用乱数の値にもとづいて停止図柄を決定する。ここで、リミッタが作動中でないならば、図16に示すテーブルにあるような特定図柄判定用乱数の値と停止図柄との対応関係に従って停止図柄を決定する(ステップS46,S47)。このとき、図16に示されているように、リミッタが作動していないときには、全図柄を含むテーブルから停止図柄が決定される。なお、この実施の形態では、可変表示装置8の画像表示部9には、図16のテーブル中に示されたような「0」〜「ベル図柄」の各図柄が変動表示されるとする。
【0039】リミッタが作動している場合には、基本回路53は、図17に示す非特定図柄用テーブルにあるような特定図柄判定用乱数の値と停止図柄との対応関係に従って停止図柄を決定する(ステップS46,S48)。リミッタは、連続して確変図柄による大当たりが発生すること、すなわち連続して高確率状態が継続することを制限するためのものである。例えば、4回連続して高確率状態が継続するとリミッタが作動状態になる。従って、リミッタ作動状態では、確率変動が行われる特別図柄を含まないテーブルから停止図柄が決定される。なお、この例では、「三」,「三」,「三」、「五」,「五」,「五」、「七」,「七」,「七」、または「ベル図柄」,「ベル図柄」,「ベル図柄」を確率変動が行われる特別図柄すなわち確変図柄とする。さらに、基本回路は、図18(B)に示すように、ランダム5の値に従って、リーチ種類を決定する(ステップS49)。
【0040】なお、高確率状態において、次に大当たりとなる確率が上昇するとともに、7セグメントLEDによる可変表示器10の可変表示の確定までの時間が短縮され、かつ、可変表示器10の可変表示結果にもとづく当たり時の可変入賞球装置15の開放回数および開放時間が高められるようにしてもよいし、それらのうちのいずれか一つまたは複数の状態のみが生ずるように遊技機を構成してもよい。
【0041】次に、基本回路は、始動入賞記憶数に応じた格納エリアに、大当たりとするか否か、大当たりの場合の図柄、およびリーチ種類を設定する(ステップS50)。なお、格納エリアは、基本回路53におけるRAM55に設けられる。ステップS45における抽選結果がはずれである場合には、始動入賞記憶数に応じた格納エリアに、はずれであることを設定する(ステップS51)。
【0042】図19は、格納エリアの構成の一例を示す説明図である。図19に示す例では、始動入賞記憶数=1および2に応じた各格納エリアに抽選の結果の「はずれ」が設定され、始動入賞記憶数=3に応じた各格納エリアに抽選の結果の「大当たり」が設定されている。そして、「大当たり」の設定とともに、大当たり図柄およびリーチ種類も設定されている。
【0043】次に、図20のフローチャートを参照して図柄の決定について説明する。基本回路53は、まず、始動入賞記憶数の値を確認する(ステップS60)。始動入賞記憶数が0でなければ、始動入賞記憶数=1に対応する格納エリアに格納されている値を読み出すとともに(ステップS61)、始動入賞記憶数の値を1減らし、かつ、各格納エリアの値をシフトする(ステップS62)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,3,4)に対応する格納エリアに格納されている値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する乱数値格納エリアに格納する。
【0044】そして、基本回路53は、ステップS61で読み出した値、すなわち格納エリア中の値にもとづいて、大当たりとすることが決定されているかどうか確認する(ステップS63)。大当たりとするかはずれとするかは、始動入賞があったときにステップS45の処理において決定されている。大当たりとすることが決定されているばあいには、既にステップS46〜S49の処理において停止図柄およびリーチ種類が決まっているので、図柄決定の処理を終了する。
【0045】はずれと判定されていた場合には、基本回路53は、リーチとするか否か判定する(ステップS64)。ここでは、図18(A)に示すように、リーチ判定用の乱数であるランダム4の値が「105」〜「1530」のいずれかである場合には、リーチとしないと決定する。そして、リーチ判定用乱数の値が「0」〜「104」のいずれかである場合にはリーチとすることを決定する。リーチとすることを決定したときには、基本回路は、停止図柄の決定を行う。この実施の形態では、ランダム2−1の値に従って左右図柄を決定する(ステップS65)。また、ランダム2−2の値に従って中図柄を決定する(ステップS66)。すなわち、ランダム2−1およびランダム2−2の値の0〜14の値にそれぞれ対応した「0」〜「ベル図柄」のいずれかの図柄が停止図柄として決定される。ここで、決定された中図柄が左右図柄と一致した場合には、中図柄に対応した乱数の値に1加算した値に対応する図柄を中図柄の確定図柄として、大当たり図柄と一致しないようにする。
【0046】さらに、基本回路は、リーチ種類を決定するのであるが、格納エリア中に「リーチ3による大当たり」が設定されている場合には(ステップS67)、この回の変動をリーチ3の態様とすることに決定する(ステップS68)。例えば、図19に示す例において、格納エリア=1に設定されている「はずれ」に関してリーチとすることに決定した場合には、格納エリア=3において「リーチ3による大当たり」が設定されているので、この回の図柄の変動はリーチ3の態様とすることが決定される。なお、格納エリア=3に対応する始動入賞にもとづく変動は、格納エリア=1に対応する始動入賞にもとづく変動の次の次に実行される変動である。格納エリア中に「リーチ3による大当たり」が存在しない場合には、図18(B)に示すように、ランダム5の値に従って、リーチ種類を決定する(ステップS69)。
【0047】リーチとしないことが決定された場合には、基本回路53は、ランダム2−1〜2−3の値に応じてはずれ図柄の組合せを決定する(ステップS70)。具体的には、まず、抽出されたランダム2−1の値に対応した左図柄を決定する。次に、ランダム2−1の値にランダム2−3の値を加算して得られた値に対応した右図柄を決定する。ランダム2−3の値は1〜14のうちのいずれかであるから、ランダム2−1の値にランダム2−3の値を加算して得られた値が、ランダム2−1の値と一致することはない。すなわち、左右図柄が一致することはない。そして、ランダム2−2の値に対応した中図柄を決定する。ここでも、抽出されたランダム2−1の値、抽出されたランダム2−3の値、およびランダム2−1の値にランダム2−3の値を加算して得られた値の0〜14は、それぞれ、順に「0」〜「ベル図柄」に対応する。
【0048】さらに、基本回路53は、格納エリア中に「リーチ3による大当たり」が設定されている場合には(ステップS71)、この回の変動の態様を一時停止を伴う変動態様とすることに決定する(ステップS72)。例えば、図19に示す例において、格納エリア=1に設定されている「はずれ」に関してリーチとしないことに決定した場合には、格納エリア=3において「リーチ3による大当たり」が設定されているので、この回の変動は一時停止を伴う変動態様によることが決定される。なお、一時停止を伴う変動態様は、リーチ3の態様と同じである。一時停止を伴う変動態様とされない場合には、図11に示す通常のはずれ態様による変動が行われる。
【0049】以上のように、基本回路は、始動入賞口14への入賞を検出すると、大当たりとするかはずれとするか決定し、その後、可変表示装置8の画像表示部9における停止図柄を決定する。そして、決定結果を、CRT回路63を介して表示制御基板80にコマンドデータとして与えるとともに、電飾基板コマンド出力回路62を介して電飾基板35にコマンドデータを与える。表示制御基板80におけるCRTコントロール回路81は、基本回路53から受信したコマンドデータを解析し、コマンドデータで指令された態様で画像表示部9を構成するCRT82の表示制御を行う。また、電飾基板35において、サブ基本回路71は、基本回路53から受信したコマンドデータで指令された態様に対応した音声がスピーカ27から発せられ、かつ、遊技効果ランプ・LED28が点滅するように、音声合成回路74およびLED回路72に指令する。
【0050】次に、リーチ3の変動態様について詳しく説明する。図13に示すように、リーチ3では、左右中図柄の変動中に一時停止が行われる。表示制御基板80におけるCRTコントロール回路81は、図21に示すように、一時停止のタイミングにおいて左右中図柄として「ベル図柄」が表示されるように変動制御を行う。例えば、一時停止の前に、一時停止時に「ベル図柄」が表示されるように、表示図柄に所定の図柄を設定する。なお、一時停止のタイミングは、CRTコントロール回路81によって決められるようにしてもよいし、基本回路53がそのタイミングになったことを検出してCRTコントロール回路81に通知されるものとしてもよい。
【0051】ここで特徴的なことは、一時停止の期間中に、スピーカ27から「ベル図柄」に応じてベル音が発せられることである。すなわち、サブ基本回路71は、一時停止の期間開始時に、音声合成回路74に、ベル音を発生するように指令する。音声合成回路74は、その指令に応じて、ベルが鳴らされたような音を発生しスピーカ27から発音させる。なお、ここでも、一時停止のタイミングは、サブ基本回路71によって決められるようにしてもよいし、基本回路53がそのタイミングになったことを検出してサブ基本回路71に通知されるものとしてもよい。また、サブ基本回路71は、ベル音に同期して遊技効果ランプ・LED28が点滅するようにLED回路72に指令を与える。
【0052】さらに、図20におけるステップS68およびステップS72に示されたように、始動入賞記憶中に「リーチ3による大当たりとすること」が記憶されている場合には、それ以前の始動入賞記憶にもとづく変動は、リーチ3の態様または一時停止を伴うはずれ時の変動態様で行われる。なお、上述したように、リーチ3の態様と一時停止を伴う変動態様とは同じ態様である。従って、例えば、始動入賞記憶に3つの始動入賞が記憶され、3つ目の始動入賞によって大当たりとすることが決定されていた場合には、1つ目の始動入賞および2つ目の始動入賞にもとづく図柄変動も、図22に示すように、(ベル音+一時停止)を含むリーチ3の態様または一時停止を伴う変動態様で行われる。なお、図22に示すように、各変動の停止後、例えば、2.304秒後に次の変動が開始される。
【0053】このように、(ベル音+一時停止)を含む変動が継続すると、遊技客の大当たりへの期待感が徐々に盛り上げられる。すなわち、このような図柄の変動は、可変表示の面白さをより効果的に演出し、遊技者の期待感を十分に高めることができる。さらに、ベル音のような特有の音が遊技機の周囲にも発せられることによって、遊技客は他の遊技客の注目を集めることにもなり、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
【0054】図22に示した例は、3回の(ベル音+一時停止)を含む図柄の変動が継続する場合の例であるが、もちろん、2回または4回継続されることもある。また、始動入賞記憶数が0から1になった段階でその入賞について図柄の変動が行われる場合、すなわち、図柄の変動が継続せず単発的に行われる場合にも、(ベル音+一時停止)を含む変動は発生しうる。その場合でも、ベル音によって遊技者に興奮を与えることができ、また、周囲客の注目を集める効果がある。
【0055】なお、この実施の形態では、一時停止時に表示される図柄としてベル図柄を用い、そのときに発せられる効果音としてベル図柄に関連のあるベル音を用いたが、一時停止時の表示図柄および音はそれらに限られない。遊技客が関心を持ちやすい他の図柄、例えば、確変図柄を用いるようにしてもよい。さらに、各遊技機に備わっている図柄のうち特徴的な図柄を一時停止図柄として用い、その図柄に関連する音を発生するようにしてもよい。
【0056】また、図18(B)に示すように、この実施の形態では、大当たりを発生させないリーチ時にも(ベル音+一時停止)を含むリーチ3の態様で図柄変動を行っていたが、(ベル音+一時停止)を含む変動は、大当たりが発生するときにのみ行われるようにしてもよい。
【0057】逆に、大当たりを発生させない場合にも、図22に示すような変動を行うようにしてもよい。例えば、始動入賞の判定時に、大当たりとしないことが決定されたら、さらに、リーチとするか否かおよびリーチ種類も決定し、リーチ3が選定されたら、その旨を格納エリアに設定しておく。そして、図20に示すステップS67,S71において、格納エリアにリーチ3による図柄変動を行うことが設定されていることを検出した場合には、その回の変動を(ベル音+一時停止)を含む変動態様とする。そのようにすれば、連続的な(ベル音+一時停止)を含む変動態様による図柄変動がおこなわれ、最終回の変動において、大当たりではないリーチ図柄が停止図柄として表示される。そのようにした場合には、図22に示すような図柄変動が実行された場合に大当たりとならないこともあるので、すなわち、遊技者は最終回の停止図柄が現れるまで大当たりとなるかどうかわからないので、遊技者に与えられる興奮度はより大きくなる。さらに、大当たりとなるリーチでリーチ3が選択された場合であっても、図22に示すような変動を行わない場合があるようにしてもよい。そのようにすれば、リーチ3が単独で出現したときであっても大当たりとなるか否か最後までわからず、遊技者に与えられる興奮度はより大きくなる。
【0058】さらに、この実施の形態では、図22に示すような連続的な図柄変動が行われる場合に、最終回の変動よりも前の変動では、停止図柄としてはずれ図柄もリーチ図柄も生じうるが、最終回の変動よりも前の変動では、必ずリーチ図柄で停止するように制御してもよい。その際、最終回の変動に近づくにつれて、大当たりの表示状態に近づくようにしてもよい(例えば、「四,一,四」→「七,六,七」→「七,七,七」)。そのようにすれば、連続的な(ベル音+一時停止)による効果と相まって、遊技者にさらに大きな期待感を抱かせることができる。
【0059】なお、上記の実施の形態では、大当たりとなるときのみに、または、大当たりとなるときとはずれ時の特定時(上述した例では、リーチ3によるはずれリーチ時)に、連続的な(ベル音+一時停止)を含む変動態様による図柄変動がおこなわれるようにしたが、一時停止に代えてスロー変動を行うようにしてもよい。例えば、一時停止に代えて、1図柄あたり0.480秒で変動するスロー変動を行わせる。あるいは、0.480秒で、0.9図柄変動した後0.9図柄逆変動するような変動等を行わせてもよい。
【0060】遊技者に付与可能となる価値がそれぞれ異なる複数種類の大当たりがある場合には、連続的な(ベル音+一時停止またはスロー変動)を含む変動態様に、いずれの大当たりとなるのかを報知する機能を含めてもよい。例えば、上記の実施の形態では、高確率状態を生じさせる確変図柄による大当たりと、高確率状態を生じさせない非確変図柄による大当たりとがあった。そこで、最終回の変動の停止図柄が確変図柄の組合せである場合には、例えば、それ以前の連続的な変動において(ベル音+スロー変動)を含む変動を行う。そして、最終回の変動の停止図柄が非確変図柄の組合せである場合には、それ以前の連続的な変動において(ベル音+一時停止)を含む変動を行う。あるいは、最終回の変動の停止図柄が確変図柄の組合せである場合と非確変図柄の組合せである場合とで、一時停止時またはスロー変動時に表示する図柄を異なるようにする。また、ベル音の発生態様を異ならせるようにしてもよい。
【0061】そのようにすれば、連続的な(ベル音+一時停止またはスロー変動)を含む変動態様が可変表示装置において生じたときに、遊技者が大当たりの発生を期待しつつ最終回の変動の停止図柄を待つといった興趣の向上を図りつつ、一時停止またはスロー変動の態様によって、最終回の変動の停止図柄が確変図柄であるのか非確変図柄であるのかを遊技者の報知できるので、遊技者に与える期待感をさらに高めることができる。なお、確変図柄と非確変図柄との別を報知するための上述した一時停止またはスロー変動の態様は一例であって、連続的な(ベル音+一時停止またはスロー変動)を含む変動態様を用いる遊技機において、ベル音、一時停止図柄またはスロー変動図柄の相違によって確変図柄と非確変図柄との別を報知できるものであれば、どのような態様を採用してもよい。
【0062】さらに、連続的な(ベル音+一時停止またはスロー変動)を含む変動態様に、大当たりとなる期待度(大当たり期待度)または確変図柄による大当たりとなる期待度(確変期待度)を示す機能を持たせてもよい。図23は、そのような期待度をもたせるための一時停止またはスロー変動時の図柄の例を示す説明図である。また、図24は、そのような期待度をもたせるための格納エリアの構成の一例を示す説明図である。図19に示された格納エリアの構成と比較すると、図24に示された格納エリアには、一時停止図柄の領域が追加されていることがわかる。なお、ここでは、格納エリア内にリーチ3による「大当たり」または「はずれ」の情報が存在する場合に、連続的な(ベル音+一時停止またはスロー変動)を含む変動態様が実行されるとする。すなわち、連続的な(ベル音+一時停止またはスロー変動)を含む変動態様が実行され、最終回の変動の停止図柄が、大当たり図柄の組合せとなる場合もあり、大当たりとならないリーチ図柄の組合せとなる場合もある。
【0063】大当たり期待度および確変期待度の表現を実現するために、さらに、図25に示すような乱数(ランダム6)を用いる。ランダム6は、一時停止図柄を決定するためのものであって、0〜19の値をとるものとする。また、ランダム6の値に応じて、図26に示すように一時停止図柄が決定される。
【0064】このような実施の形態では、基本回路は、図27に示すように始動入賞を検出する処理を行う。ステップS41〜S51までの処理は図14に示された処理と同じである。この実施の形態では、始動入賞があったときに、大当たりとしない場合にリーチとするか否かの判定も行う(ステップS83)。リーチとすることが決定された場合には、ランダム2−1,2−2の値に応じて停止図柄が決定されるとともに(ステップS84,S85)、ランダム5の値に従ってリーチ種類が決定される(ステップS88)。なお、格納エリアに既にリーチ3による「大当たり」の情報が存在する場合には、リーチ種類をリーチ3とする。そして、始動入賞記憶数に応じた格納エリアに、リーチ、リーチ図柄、およびリーチ種類を設定する(ステップS89)。
【0065】この実施の形態でもリーチ3の態様で連続的な(ベル音+一時停止またはスロー変動)を含む変動態様が実行されるので、大当たりとすることまたは大当たりとしないがリーチすることが決定された場合には、リーチ種類がリーチ3となっているかどうか判定する(ステップS81)。リーチ3の態様でリーチとなることが決定されている場合には、ランダム6の値に応じて一時停止図柄を決定し、決定された結果を格納エリアに格納する(ステップS82)。
【0066】図26に示すように、停止図柄が確変図柄に決定されている場合には、ランダム6の値が0〜13のうちのいずれかであれば、一時停止図柄が「ベル図柄,ベル図柄,ベル図柄」(以下、確変高期待図柄という。)とされる。ランダム6の値が14〜19のうちのいずれかであれば、一時停止図柄が「ベル図柄,ベル図柄以外,ベル図柄」(以下、確変期待図柄という。)とされる。また、停止図柄が大当たり図柄であって非確変図柄に決定されている場合には、ランダム6の値が0〜4のうちのいずれかであれば、一時停止図柄が「ベル図柄,ベル図柄以外,ベル図柄」(確変期待図柄)とされる。ランダム6の値が5〜17のうちのいずれかであれば、一時停止図柄が「ベル図柄,ベル図柄以外,ベル図柄以外」(以下、大当たり高期待図柄という。)とされ、ランダム6の値が18または19であれば、一時停止図柄が「ベル図柄以外,ベル図柄以外,ベル図柄以外」(以下、大当たり期待図柄という。)とされる。そして、停止図柄が、はずれ図柄に決定されている場合には、ランダム6の値が0または1でいずれかであれば、一時停止図柄が「ベル図柄,ベル図柄以外,ベル図柄以外」(大当たり高期待図柄)とされる。ランダム6の値が2〜19のうちのいずれかであれば、一時停止図柄が「ベル図柄以外,ベル図柄以外,ベル図柄以外」(大当たり期待図柄)とされる。なお、このような一時停止図柄は単なる例であって、期待度に応じた複数の一時停止図柄をどのように定義してもよい。また、乱数値と期待度との関係をどのように設定するかも任意である。
【0067】そして、基本回路は、図柄の変動を行うために図28に示す処理を行う。ステップS60〜S64の処理は図20に示された処理と同じである。停止図柄を大当たり図柄とする変動、または大当たり図柄とはしないがリーチ図柄とする場合には、変動の態様がリーチ3であるか否か判定する(ステップS93)。変動の態様がリーチ3である場合には、格納エリアに一時停止図柄が設定されているので、それを用いて(ベル音+一時停止またはスロー変動)を含む変動態様を実行する(ステップS94)。また、大当たりとせずリーチにもしない場合、またはリーチとするが(大当たりではない)リーチ3の態様ではない場合には、格納エリア中にリーチ3による「大当たり」または「リーチ」の情報が存在するか否か判定するのであるが(ステップS71)、格納エリアにおける他の部分(今対象としている部分以外の部分)に「大当たり」または「リーチ」の情報が存在する場合には、変動の態様を(ベル音+一時停止またはスロー変動)を含むものとするとともに(ステップS72)、その変動における一時停止図柄を、その「大当たり」または「リーチ」の際の一時停止図柄と同じものとする(ステップS95)。ステップS95の処理によって、この実施の形態では、連続的な(ベル音+一時停止またはスロー変動)を含む各変動における全ての一時停止図柄が同じものとされる。
【0068】以上のような処理によって、一時停止図柄に確変高期待図柄が現れる場合には、連続的な(ベル音+一時停止またはスロー変動)を含む各変動における最終回の変動の停止図柄は必ず確変図柄の組合せとなる。また、一時停止図柄に確変期待図柄が現れる場合には、最終回の変動の停止図柄は、確変図柄の組合せまたは大当たりの非確変確変図柄の組合せとなる。一時停止図柄に大当たり高期待図柄が現れる場合には、最終回の変動の停止図柄は、大当たりの非確変確変図柄の組合せまたはリーチ図柄(大当たりとしない)の組合せとなるが、大当たりとなる割合が高い。そして、一時停止図柄に大当たり期待図柄が現れる場合には、最終回の変動の停止図柄は、大当たりの非確変確変図柄の組合せまたはリーチ図柄(大当たりとしない)の組合せとなるが、大当たりとなる割合は低い。
【0069】以上のように、一時停止時に出現しうる図柄の組合せを複数用意し、最終停止図柄の発生の割合に応じていずれかの図柄の組合せを表示するようにすれば、一時停止図柄は、最終停止図柄の期待度を表示するものともなり、可変表示装置による可変表示の面白さを十分に演出できるとともに、より遊技者の期待感をもたせることができる。この実施の形態では、便宜上「一時停止図柄」との表現を用いたが、その図柄を表示して一時停止する代わりに、その図柄をスロー変動させてもよいことは、既に説明した実施の形態の場合と同じである。また、この実施の形態では、一連の連続的な各変動における各一時停止図柄を同じものとし、一時停止図柄の違いによって期待度の違いを表したが、一連の連続的な各変動において異なる一時停止図柄を出現可能にして、出現のさせ方によって期待度を表現するようにしてもよい。例えば、確変図柄の組合せで確定する割合が大きい場合には、3回の連続した変動において2回「ベル図柄,ベル図柄,ベル図柄」で一時停止させ、その割合が小さい場合には、1回「ベル図柄,ベル図柄,ベル図柄」で一時停止させるようにしてもよい。また、ここでは、確変期待度と大当たり期待度の双方を表すようにしたが、いずれか一方を表すようにしてもよい。
【0070】なお、上記の各実施の形態では、複数種類の図柄を可変表示するためのCRTによる画像表示部9を用いた場合について説明したが、LCDによる可変表示装置を用いた場合であってもよく、ドラム式やリール式の可変表示装置を用いた場合であってもよい。さらに、盤面が全て映像で構成される映像式のパチンコ遊技機やスロットマシンに適用することもできる。
【0071】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、弾球遊技機を、可変表示装置の表示結果が特定の表示態様となる変動表示中に所定の識別情報を表示して変動の速度を一時低下させるかまたは一時停止させるように構成したので、可変表示の面白さをより効果的に演出し、遊技者の期待感を十分に高めることができる効果がある。また、変動の速度が一時低下しているときまたは一時停止しているときに特定の音を発生するように構成した場合には、遊技者の期待感を高めることができるとともに、特有の音が遊技機の周囲にも発せられることによって、遊技客は他の遊技客の注目を集めることにもなり、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
【出願人】 【識別番号】000144153
【氏名又は名称】株式会社三共
【出願日】 平成9年(1997)7月11日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】岩壁 冬樹
【公開番号】 特開平11−28279
【公開日】 平成11年(1999)2月2日
【出願番号】 特願平9−202155