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【発明の名称】 パチンコ機の機構板
【発明者】 【氏名】榎本 宏

【要約】 【課題】基板ケースおよび配線を保護すると共にパチンコホールの営業中に回路基板をすり替えたり、配線に細工したりする不正行為を防止することができるパチンコ機の機構板を提供する。

【解決手段】前面に可変装置12が取り付けられ、裏面に該可変装置12の遊技態様を制御する遊技制御回路基板28を収納した基板ケース26が装着される遊技盤5と、該遊技盤5の裏面に開閉自在に装着され、前記基板ケース26が臨む開口窓部24を設けた機構板17とを備えるパチンコ機において、前記開口窓部24の周縁に後面が開口した配線収納溝36を設けると共に、該配線収納溝36の周壁に複数の係止部37を設け、一方前記開口窓部24を覆うカバー部39aと、該カバー部39aの周縁に前記配線収納溝36を覆う配線カバー部39bを一体に設けて保護カバー39を形成し、該保護カバー39を前記係止部37で係止固定するようにしたことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前面に可変装置が取り付けられ、裏面に該可変装置の遊技態様を制御する遊技制御回路基板を収納した基板ケースが装着される遊技盤と、該遊技盤の裏面に開閉自在に装着され、前記基板ケースが臨む開口窓部を設けた機構板とを備えるパチンコ機において、前記開口窓部の周縁に後面が開口した配線収納溝を設けると共に、該配線収納溝の周壁に複数の係止部を設け、一方前記開口窓部を覆うカバー部と、該カバー部の周縁に前記配線収納溝を覆う配線カバー部を一体に設けて保護カバーを形成し、該保護カバーを前記係止部で係止固定するようにしたことを特徴とするパチンコ機の機構板。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技盤の裏面に取り付けられて遊技態様を制御する遊技制御回路基板を収納した基板ケースを覆う保護カバーを備えたパチンコ機の機構板に関するもので、特に遊技制御回路基板や配線への細工による不正を防止するようにしたパチンコ機の機構板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のパチンコ機にあっては、遊技態様を制御する遊技制御回路基板を収納した基板ケースは、機構板に設けられた開口窓部に臨ませて遊技盤の裏面に配設された入賞球集合カバーに着脱容易に取り付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、基板ケースが露出して取り付けられているために、輸送中に基板ケースが破損したり配線が断線したりしないように細心の注意を払う必要があった。また基板ケースが簡単に取り外せることからパチンコホールの営業中にも拘わらず、遊技客が極く短時間にパチンコ機の前面枠を開放して正規の遊技制御回路基板を収納した基板ケースを、不正に改造した遊技制御回路基板を収納した基板ケースとすり替えたり、又は遊技制御回路基板に配設した配線のコネクター部に細工をして賞球数を変えたり大当りの確率を変えたりして不正な遊技を行なって、パチンコホールに多大な被害を蒙らせる事件が頻発し、この対策に苦慮しているのが現状であった。そこで本発明は上記課題を解決すべくなされたもので、基板ケースおよび配線を保護すると共に少なくともパチンコホールの営業中にパチンコ遊技機の裏側に装着される基板ケースをすり替えたり、配線に細工したりする不正行為を防止することができるパチンコ機の機構板を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明は、前面に可変装置が取り付けられ、裏面に該可変装置の遊技態様を制御する遊技制御回路基板を収納した基板ケースが装着される遊技盤と、該遊技盤の裏面に開閉自在に装着され、前記基板ケースが臨む開口窓部を設けた機構板とを備えるパチンコ機において、前記開口窓部の周縁に後面が開口した配線収納溝を設けると共に、該配線収納溝の周壁に複数の係止部を設け、一方前記開口窓部を覆うカバー部と、該カバー部の周縁に前記配線収納溝を覆う配線カバー部を一体に設けて保護カバーを形成し、前記配線収納溝及び開口窓部を一括して覆うように保護カバーを前記係止部で複数個所係止固定して基板ケースや配線を保護すると共に基板ケースをすり替えたり配線に細工したりする不正行為を防止させる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明の一実施の形態について説明する。図1はパチンコ遊技機の正面図であり、図2はその裏面図である。1は機枠、2は機枠1の前面に開閉自在に装着された前面枠である。この前面枠2はほぼ中央に窓孔が設けられた額縁状に形成されており、該窓孔にガラス扉3と前面板4とが一側を軸として開閉自在に設けられている。また、ガラス扉3の後方であり、かつ前面枠2の窓孔の裏面部分には遊技盤取付枠を介して遊技盤5が着脱自在に取付けられている。6は前面板4の前面に装着された打球供給皿、7は前面枠2の前面下部に装着された下部貯留皿、8は打球発射用の操作ハンドルである。
【0006】前記遊技盤5の前面には、発射レール9と該発射レール9の発射位置から発射された遊技球を誘導するためのガイドレール10がほぼ円状に装着され、該ガイドレール10で区画された領域が遊技領域として構成されている。この遊技領域の中央上部には可変表示部11を有する可変装置12が配設され、該可変装置12の下方には始動入賞口13が配設され、さらに始動入賞口13の下方に大入賞口14が配設されている。また、遊技領域には一般入賞口15及び落下する遊技球の流下速度や方向を変化させるための風車16や多数の障害釘が設けられている。
【0007】上記したパチンコ遊技機は、遊技領域に発射された遊技球が始動入賞口13に入賞すると、その検出信号によって可変装置12の可変表示部11が可変表示を開始し、一定時間後に停止する。そして、可変表示部11の停止時の表示が特定の組合せ(例えば「3,3,3」,「7,7,7」)に揃うと大当りとなって大入賞口14の開閉扉14aを所定時間または所定個数の遊技球が入賞するまで開成状態とし、その間に大入賞口14に入賞した遊技球が内部に設けた継続入賞口に入球されるということを条件として所定サイクル繰返えして一時に多数の賞球が獲得できるようになっている。
【0008】また、前面枠2の裏面には機構板17が開閉かつ着脱自在に取り付けられる。該機構板17は、遊技盤5の裏面に相対する面に入賞球集合部18を形成している。また、該機構板17の裏面上部には景品球タンク19が配設されると共に、中央部右側に景品球タンク19からの景品球が誘導樋20を介して送られる景品球払出装置21が配設される。該景品球払出装置21の下方には払い出された景品球を前記上部球皿6及び下部球皿7へ導くための景品球排出樋22が形成され、この景品球排出樋22の右側下方に前記入賞球集合部18に連通して入賞球排出処理装置23が配設される。
【0009】更に機構板17の中央部分には図4に示すように開口窓部24が開設され、該開口窓部24に遊技盤5の裏面に直接取り付けられる合成樹脂製の入賞球集合カバー25が臨み、その入賞球集合カバー25の裏面に基板ケース26が装着され、前記開口窓部24から可変装置12の後側部および基板ケース26が後方に突出するようにしている。
【0010】該基板ケース26は図6に示すように、前記入賞球集合カバー25の裏面に装着される台板27と該台板27前面に取着され可変装置12の遊技態様を制御するための遊技制御回路基板28と、該遊技制御回路基板28の前面を覆うカバー体29とから構成されている。前記台板27は長方形状の金属板からなり、上端縁に鉤状の掛止片30が設けられると共に、下端中央には後面に貫設する押込み拡張式のリベット止具31が取着されている。
【0011】前記遊技制御回路基板28は台板27と略同形状からなり、その前面にCPU32,ROM33などの電子部品が取り付けられている。カバー体29は透明な合成樹脂製であって、台板とほぼ同じ大きさからなり、後面が開放し前記遊技制御回路基板28の前面を覆う箱形状をなす。
【0012】このように構成される基板ケース26は台板27の前面に遊技制御回路基板28を配置してカバー体29を遊技制御回路基板28の前面を覆うようにして取り付け、ネジ34によってカバー体29を台板27に固着して基板ケース26が組み立てられ、前記掛止片30とリベット止具31によって入賞球集合カバー25に着脱容易に取り付けられる。
【0013】しかして前記機構板17の開口窓部24には図4に示すように右側辺を除く外側辺に沿って隔壁35,35を対設して後面が開口した略U字状の配線収納溝36を形成する。前記各側辺の隔壁35,35の開口端縁の適所には複数(実施例では各辺に4ヶ所)の係止部37が位置を違えて突設されている。なお本実施の形態の係止部37は先端に爪部38を有する係止片である。
【0014】このように形成した配線収納溝36に前記景品球タンク19の球切れ検知スイッチ,景品球払出装置21のモータ及び入賞球排出処理装置23等から引き出された配線Hを収納させる。また、上側辺と下側辺の隔壁35には配線収納溝36に連通する切欠開口35aが形成される。
【0015】39は機構板17に設けた開口窓部24を覆う前面開放の箱形をなす保護カバーである。該保護カバー39は図4に示すように開口窓部24を覆わせるカバー部39aの開口端縁に、右側辺を除く外側辺に沿って前記配線収納溝36の後面開口を閉塞させる配線カバー部39bを一体に設けて形成される。そして、配線カバー部39bには前記隔壁35,35に突設した各係止部37の先端に形成した爪部38を係止させる凹欠所40を、配線収納溝36の各係止部37に対応位置させて形成している。
【0016】このように形成した保護カバー39は、カバー部39aの開口端を機構板17の開口窓部24に対向させ、外側辺に沿って設けた配線カバー部39bを配線収納溝36の後面開口に被せ、各凹欠所40に各係止部37を臨ませてカバー部39aを押し付け、爪部38を凹欠所40に弾発係止させて複数個所で係止することで図3に示すように配線収納溝36を配線カバー部39bで閉塞すると同時に保護カバー39を一気に機構板17に取り外し難い状態に取り付けることができる。
【0017】このようにして図5に示すように機構板17に設けられた開口窓部24及び配線収納溝36を保護カバー39で覆い、しかも複数個所で係合して取り付け固定することで、遊技盤5の裏面に取り付けた基板ケース26や各種配線Hが露出することなく確実に保護されるから、輸送中の破損や断線を未然に防止すると共に、短時間で保護カバー39を機構板17から外すことができないので少なくともパチンコホールの営業中にパチンコ機の前面枠2を開けて基板ケース26をすり替えたり、各種配線Hに細工したりすることにより賞球数を変えたり大当りの確率を変えたりして賭博性の高いものに仕立てるような不正行為を未然に防止することができる。
【0018】
【発明の効果】以上に述べたように本発明に係わるパチンコ機の機構板は、機構板に設けられた開口窓部と開口窓部沿いに設けられた配線収納溝とを一括して覆う保護カバーを形成して、例えば複数の係止片で弾発係止させるなどして保護カバーを複数個所で固定し取り外し難い状態に機構板に取り付けるようにしたから、輸送中或いはパチンコホールへの設置の際の基板ケースの破損および配線の断線を確実に防止すると共に、パチンコホールの営業中にパチンコ機の前面枠を開けて短時間で遊技制御回路基板を収納した基板ケースをすり替えたり、配線に細工したりする不正行為が防止され大衆娯楽としてのパチンコの健全性を保つうえで有益な効果がある。
【出願人】 【識別番号】000161806
【氏名又は名称】京楽産業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)6月11日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−449
【公開日】 平成11年(1999)1月6日
【出願番号】 特願平9−171063