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【発明の名称】 球技場におけるボール揚げ装置
【発明者】 【氏名】堀川 三郎

【要約】 【課題】特別な付帯工事を必要とせずに標準的な傾斜床工事で形成される床に簡便に設置され、ボールの安定した掬い揚げによってコンスタントにボールを投球マシンよりも高い位置のボール配給部に送る。

【解決手段】球技場におけるボール揚げ装置は、床より高い位置の投球マシンから投球されるボールをボール収集箇所に集め、そこから開放口部の下端部に転がり込んで来るボールを横置のボール掬い機で掬って中継路を経てほぼ垂直なベルトコンベヤーの下端部の上向きのポケットに供給する。コンベヤーは、その外周面にほぼ等間隔で複数のポケットを有しており、投球マシンよりも高い位置のボール配給部にボールを揚げる。掬い機は、回転円盤の外周縁近くに複数突設された送り棒によって下半円筒状案内体の内面に沿って押し揚げて中間部の送り出し部から中継路へボールを供給する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 床より高い位置の投球マシンから投球されるボールを利用する球技場において、その床のボール収集箇所に集まるボールを下端部近くで上動するポケットに受けて中間部又は上端部で上記投球マシンよりも高い位置のボール配給部にボールを揚げて送るポケット付きコンベヤー手段と、該コンベヤーの下端部に配置され開放口部の下端部でボールを受けて中間部からボールを中継路を経て上記コンベヤーの上向きのポケットに供給するボール掬い手段とから構成されていることを特徴とする揚げ装置におけるボール揚げ装置。
【請求項2】 上記コンベヤー手段は、ほぼ垂直に設けられた周動ベルトコンベヤーであり、そのコンベヤーベルトの外周面にほぼ等間隔で複数のポケットが配列されている請求項1記載のボール揚げ装置。
【請求項3】 上記ボール掬い手段は、上記中継路に接続するように中間部にボール送り出し部を有したほぼ下半円筒状を成した横置案内体と、該横置案内体の底を成すように起立状に設けられた回転円盤と、ボールを受けて該回転円盤の回転に伴ってボールを上記ボール送り出し部まで押し揚げるように該回転円盤の外周縁近くに複数ほぼ等間隔に設けられた送り棒とから構成されている請求項1記載のボール揚げ装置。
【請求項4】 上記ボール掬い手段は、上記コンベヤー手段の駆動部又は従動部によって駆動される請求項1又は2記載のボール揚げ装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、野球やソフトボールの打撃練習やテニス、サッカー等の球技等の練習に使用される投球マシンを備えた球技場におけるボール揚げ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のバッティングセンター等の球技場では、図2に示すように、投球後のボールBを再度投球マシンに送り返す為に床Fをボール収集箇所105に向かって傾斜させている。ボール収集箇所105では、集まって来るボールBを起立状のベルトコンベヤーCの外周面のポケットPで受けて投球マシンよりも高い位置へ揚げている。ボールBは、ポケットPが上向きになる箇所で受け取られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来の球技場におけるボール揚げ装置100では、コンベヤーCの最下端部のポケットPでボールBを掬い上げるにはポケットの形状を図示以外のものに特別に工夫する必要がある他、掬い上げの効率が悪くなったり、ガイドを設けてもボールBの収まり具合によってはポケットとガイドの間にボールを挟んで運転を止めなければならなくなる。従って、これまでは、ボールBをポケットPが上向きになる箇所F1で受け渡す為に、コンベヤーCの下端部のポケットPがかすめて通過する床F0のレベルよりも高くした場所を設ける必要がある。球技場では、ボールBの受渡し箇所F1は、床F0の次に低いレベルとする必要がある為にほぼ全体の床F2を高くして受渡し箇所F1に向かって傾斜させることに成る。このような一般的な施工の他に、コンベヤーCの下端部を収容する床部分を掘り下げ、排水設備を設ける施工法もあるが、いずれの施工においても、付帯工事が必要となるといった問題がある。
【0004】本発明は、上記に鑑み案出されたものであって、ボール揚げ装置の設置の為に特別な床付帯工事を必要とせず、球技場における標準的な傾斜床工事で形成される床に対して簡便に設置され、安定したボールの掬い上げによってコンスタントにボールを投球マシンよりも高い位置のボール配給部に送ることができる球技場におけるボール揚げ装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成するために、本発明の請求項1記載の球技場におけるボール揚げ装置は、床より高い位置の投球マシンから投球されるボールを利用する球技場において、その床のボール収集箇所に集まるボールを下端部近くで上動するポケットに受けて中間部又は上端部で上記投球マシンよりも高い位置のボール配給部にボールを揚げて送るポケット付きコンベヤー手段と、該コンベヤーの下端部に配置され開放口部の下端部でボールを受けて中間部からボールを中継路を経て上記コンベヤーの上動する上向きのポケットに供給するボール掬い手段とから構成されていることを特徴としている。
【0006】従って、球技場における標準的な傾斜床工事で形成された床のボール収集箇所上にコンベヤーが設置され、しかも、ボール掬い手段によってボール収集箇所に集まって来るボールを掬い上げて中継路を経てコンベヤー下端部近くで上動する上向きポケットに供給でき、コンベヤーによってボールを次から次と安定的に投球マシンよりも高い位置のボール配給部に運び上げることができる。また球技場の床を余分な嵩上げの付帯工事無しに低コストで完成でき、本ボール揚げ装置が簡便にボール収集箇所に設置される。
【0007】本発明の請求項2記載の球技場におけるボール揚げ装置では、上記コンベヤー手段は、ほぼ垂直に設けられた周動ベルトコンベヤーであり、そのコンベヤーベルトの外周面にほぼ等間隔で複数のポケットが配列される為に、安定した運転が確保され、ボール搬送も安定的に行われる。
【0008】本発明の請求項3記載の球技場におけるボール揚げ装置では、上記ボール掬い手段は、上記中継路に接続するように中間部にボール送り出し部を有したほぼ下半円筒状を成した横置案内体と、該横置案内体の底を成すように起立状に設けられた回転円盤と、ボールを受けて該回転円盤の回転に伴ってボールを上記ボール送り出し部まで押し揚げるように該回転円盤の外周縁近くに複数ほぼ等間隔に設けられた送り棒とから構成されている為に、簡単な構造でありながら案内体内に転がり込んで来るボールを次から次と回転円盤の回転に伴って該円盤の外周縁近くの送り棒によって案内筒内面に沿って安定的にボールを押し上げ、案内筒の中間部のボール送り出し部を経て中継路に送り出すことができる。
【0009】本発明の請求項4記載の球技場におけるボール揚げ装置では、上記ボール掬い手段は、上記コンベヤー手段の駆動部又は従動部によって駆動される為に、別に駆動手段を設ける必要が無く、また連動性を確保することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の球技場におけるボール揚げ装置の実施の形態を野球バッティングセンターに適用して添付図を参照にして以下に詳細に説明する。図1は本発明に係る野球バッティングセンターのボール揚げ装置の構成の概略を示す立面図である。図1において、野球バッティングセンターのボール揚げ装置1は、センターの床Fより高い位置の投球マシンから投球されるボールBを床Fの傾斜によってボール収集箇所F1に集め、そこから開放口部11の下端部に転がり込んで来るボールBを横置のボール掬い機10で掬って中継路19を経てほぼ垂直なベルトコンベヤーCの下端部の上向きのポケットPに供給する。コンベヤーCは、その外周面の複数のポケットPによって、投球マシンよりも高い位置のボール配給部110にボールBを揚げる。
【0011】ベルトコンベヤーCは、上下一対のロール5、6の周りに掛け渡されテンションロール(図示は省略)によって張られた無端ベルト7と、その外周面にほぼ等間隔で設けられた複数のポケットPと、上ロール5に連結された回転駆動装置(図示は省略)とから構成されており、回転駆動装置によって矢印で示す方向に周動される。従動下ロール6は、その周りを移動するポケットPの先端が床Fのボール収集箇所F1をかすめる位置で水平に軸承されている。
【0012】この従動下ロール6の回転軸6Aには、掬い機10の回転円盤12を回転駆動する大径のスプロケットホイール18Aが取り付けられており、また回転円盤12の回転軸12Aには小径のスプロケットホイール18Bが取り付けられており、これらスプロケットホイール18A、18Bの周りにチェーン18Cが掛け渡されており、回転円盤12の回転速度を高めて矢印方向に回転し、コンスタントにポケットPにボールBが供給できるようにしている。ポケットPは、先端部を周動方向に湾曲させたY字状のフック等から形成される。
【0013】掬い機10は、上述のように回転軸12AがコンベヤーCの従動下ロール6の回転軸6Aの上方で水平に軸承された回転円盤12と、その外周縁近くに等間隔で複数突設された送り棒13と、開放口部11の下端部でボール収集箇所F1からボールBを受け入れる下半円筒状案内体15とから構成されており、案内体15の内面に沿って押し揚げて中間部の送り出し部17から中継路29へボールBを供給する。送り棒13は、自由に回転可能なカラー筒で被った構造とすることができる。
【0014】案内体15の内面は、送り出し部17に近い部分で徐々に若干外側に離れ、送り棒13がボールBを中継路19へ送り出し易くなっている。中継路19は、従来技術のボール収集箇所105のレベルに位置し、その傾斜によって上向きのコンベヤーポケットPにボールBを転がして供給できるものである。案内体15は、送り出し部17を開口とした円筒で構成することもできる。
【0015】従って、本ボール揚げ装置1は、バッティングセンターにおける標準的な傾斜床工事で形成された床Fのボール収集箇所F1上に簡単に設置される。また、床Fを余分な嵩上げの付帯工事無しに低コストで完成できる。コンベヤーCの設置角度は、垂直の90度から小さい角度まで色々選択できる。また、コンベヤーCの回転駆動装置は、従来のボール揚げ装置100と違って冠水する危険性が大幅に小さくなる為に床F上に設置され、下ロール6を駆動ロールとすることができる。更に、掬い機10の駆動装置をコンベヤーCの回転駆動装置とは別に設けることができる。
【0016】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明の請求項1記載の球技場におけるボール揚げ装置によれば、床より高い位置の投球マシンから投球されるボールを利用する球技場において、その床のボール収集箇所に集まるボールを下端部近くで上動するポケットに受けて中間部又は上端部で上記投球マシンよりも高い位置のボール配給部にボールを揚げて送るポケット付きコンベヤー手段と、該コンベヤーの下端部に配置され開放口部の下端部でボールを受けて中間部からボールを中継路を経て上記コンベヤーの上動する上向きのポケットに供給するボール掬い手段とから構成されている為に、球技場における標準的な傾斜床工事で形成された床のボール収集箇所上にコンベヤーが設置され、しかも、ボール掬い手段によってボール収集箇所に集まって来るボールを掬い上げて中継路を経てコンベヤー下端部近くで上動する上向きポケットに供給でき、コンベヤーによってボールを次から次と安定的に投球マシンよりも高い位置のボール配給部に運び上げることができる。また球技場の床を余分な嵩上げの付帯工事無しに低コストで完成でき、本ボール揚げ装置が簡便にボール収集箇所に設置される。
【0017】本発明の請求項2記載の球技場におけるボール揚げ装置によれば、上記コンベヤー手段は、ほぼ垂直に設けられた周動ベルトコンベヤーであり、そのコンベヤーベルトの外周面にほぼ等間隔で複数のポケットが配列される為に、安定した運転が確保され、ボール搬送も安定的に行われる。
【0018】本発明の請求項3記載の球技場におけるボール揚げ装置によれば、上記ボール掬い手段は、上記中継路に接続するように中間部にボール送り出し部を有したほぼ下半円筒状を成した横置案内体と、該横置案内体の底を成すように起立状に設けられた回転円盤と、ボールを受けて該回転円盤の回転に伴ってボールを上記ボール送り出し部まで押し揚げるように該回転円盤の外周縁近くに複数ほぼ等間隔に設けられた送り棒とから構成されている為に、簡単な構造でありながら案内体内に転がり込んで来るボールを次から次と回転円盤の回転に伴って該円盤の外周縁近くの送り棒によって案内筒内面に沿って安定的にボールを押し上げ、案内筒の中間部のボール送り出し部を経て中継路に送り出すことができる。
【0019】本発明の請求項4記載の球技場におけるボール揚げ装置によれば、上記ボール掬い手段は、上記コンベヤー手段の駆動部又は従動部によって駆動される為に、別に駆動手段を設ける必要が無く、また連動性を確保することができる。
【出願人】 【識別番号】592046002
【氏名又は名称】株式会社キンキクレスコ
【出願日】 平成10年(1998)4月28日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】青山 葆 (外1名)
【公開番号】 特開平11−309233
【公開日】 平成11年(1999)11月9日
【出願番号】 特願平10−118623