| 【発明の名称】 |
ゴルフクラブ用シャフト |
| 【発明者】 |
【氏名】西田 義夫
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| 【要約】 |
【課題】ゴルファーの技量に関わらず優れた方向性を発揮するゴルフクラブ用シャフトを提供する【解決手段】合成樹脂を含浸した高強度高弾性繊維でなるバイアスシート2,3及びシャフトの軸方向に沿う1方向引き揃えシート4を積層巻回して一体化されたシャフト1におけるグリップ装着部11の捻じりトルク値を、そのグリップ装着部11以外の捻じりトルク値よりも低い捻じりトルク値にすることで、グリップ装着部11のスイング時の捩じれを抑制して打球の方向性を安定させる。
【解決手段】合成樹脂を含浸した高強度高弾性繊維でなるバイアスシート2,3及びシャフトの軸方向に沿う1方向引き揃えシート4を積層巻回して一体化されたシャフト1におけるグリップ装着部11の捻じりトルク値を、そのグリップ装着部11以外の捻じりトルク値よりも低い捻じりトルク値にすることで、グリップ装着部11のスイング時の捩じれを抑制して打球の方向性を安定させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 合成樹脂を含浸した高強度高弾性繊維でなるバイアスシート及びシャフトの軸方向に沿う引き揃えシートを積層巻回して一体化されたシャフトにおけるグリップ装着部の捻じりトルク値が、そのグリップ装着部以外の捻じりトルク値よりも低い捻じりトルク値にされているゴルフクラブ用シャフト。 【請求項2】 上記シャフトは、そのシャフトに積層巻回されたバイアスシートのグリップ装着部に位置する積層数が、そのグリップ装着部以外に位置する積層数よりも多層にされている請求項1に記載のゴルフクラブ用シャフト。 【請求項3】 上記シャフトは、グリップ装着部に位置する部位をそのグリップ装着部以外に位置する部位よりもシャフトの長手方向と直交方向に幅広にして形成したバイアスシートが積層巻回されている請求項2に記載のゴルフクラブ用シャフト。 【請求項4】 上記シャフトは、そのシャフト全長と同長に形成したバイアスシートが積層巻回されると共に、少なくともシャフトのグリップ装着部に位置する部位の長さに形成したバイアスシートがグリップ装着部に位置する部位のみに積層巻回されている請求項2に記載のゴルフクラブ用シャフト。 【請求項5】 上記シャフトのグリップ装着部に位置する部位の長さに形成したバイアスシートの弾性率がシャフト全長と同長に形成したバイアスシートの弾性率と異なっている請求項4に記載のゴルフクラブ用シャフト。 【請求項6】 上記シャフトは、バイアスシートがシャフトの軸線方向に隣接するように分割して積層巻回され、その分割されたバイアスシートのグリップ装着部側のバイアスシートが、そのグリップ装着部側と隣接するバイアスシートよりも高弾性率である請求項1に記載のゴルフクラブ用シャフト。 【請求項7】 上記バイアスシートが、シャフトの最外層若しくは最外層より、あるいは最内層と最外層若しくは最内層と最外層より積層巻回されている請求項1乃至請求項6いずれかに記載のゴルフクラブ用シャフト。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ゴルフクラブに用いられるシャフトに関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、高強度高弾性繊維(例えばカーボン繊維)を用いたゴルフクラブ用シャフトは、非常に軽量でプロゴルファーからアマチュアゴルファーまで幅広く使用されている。上記シャフトは、カーボン繊維に合成樹脂を含浸させて形成したバイアスシート(シャフトの捻じりを特定する。)及びシャフトの軸方向に沿う一方向引き揃えシート(シャフトのフレックスを特定する。)を、例えばマンドレルに順次積層巻回すると共に、一体に熱硬化して形成されている。また、上記バイアスシート及び1方向引き揃えシートはともに、シャフトの軸方向長さと同じ長さ、且つ、マンドレルに複数プライ巻き付けられる幅に形成されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、ゴルフクラブはスイングやインパクト時にシャフトの捩じれが生じる。特にスイング時にグリップ部に通常と異なる捩じれが生じた場合には、プロゴルファーなどの一部上級者ならばこの捻じりを修正してインパクト時にクラブヘッドの方向を一定にすることができるが、一般のゴルファーではこの捩じれを修正することが難しく、インパクト時にクラブヘッドの方向が不安定になって打球の方向性を損ねる原因となってしまう。上記シャフトの捩じれを小さくするために、捻じりトルクが低い高弾性のバイアスシートを使用したり、バイアスシートのプライ数を増やしたりしてシャフトの捩じれを抑制している。しかしながら、上記したいずれのものも捩じれは抑制できるが、高弾性のバイアスシートを使用した場合には低弾性のものと比較すると軽量という面においては優れているが強度という面で劣り、バイアスシートのプライ数を増やすことによりシャフトの捻りを抑制した場合にはどうしてもシャフトの重さが増してしまうという不具合があり、使用性という点について幅広く満足するものではなかった。 【0004】上記した従来事情に鑑みてなされたものでその目的とするところは、ゴルファーの技量に関わらず優れた方向性を発揮するゴルフクラブ用シャフトを提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記した目的を達成するために本発明が講じた技術的手段は、合成樹脂を含浸した高強度高弾性繊維でなるバイアスシート及びシャフトの軸方向に沿う引き揃えシートを積層巻回して一体化されたシャフトにおけるグリップ装着部の捻じりトルク値を、そのグリップ装着部以外の捻じりトルク値よりも低い捻じりトルク値にした。(請求項1) 上記シャフトのグリップ装着部の捻じりトルク値をそのグリップ装着部以外の捻じりトルク値よりも低い捻じりトルク値にする具体的手段としては、シャフトに積層巻回されたバイアスシートのグリップ装着部に位置する積層数を、そのグリップ装着部以外に位置する積層数よりも多層にすることで達成できる。上記グリップ装着部に位置する積層数をそのグリップ装着部以外の部位よりもよりも多層にする具体的手段としては、グリップ装着部に位置する部位を、そのグリップ装着部以外の部位よりもシャフトの長手方向と直交方向に幅広にして形成したバイアスシートを積層巻回する(請求項3)、または、シャフト全長と同長に形成したバイアスシートが積層巻回されると共に、少なくともシャフトのグリップ装着部に位置する部位の長さに形成したバイアスシートをグリップ装着部に位置する部位のみに積層巻回する(請求項4)ことで達成できる。上記請求項5におけるシャフトのグリップ装着部に位置する部位の長さに形成したバイアスシートの弾性率は、シャフト全長と同長に形成したバイアスシートの弾性率と異なっていてもよい。(請求項5) 上記シャフトのグリップ装着部の捻じりトルク値をそのグリップ装着部以外の捻じりトルク値よりも低い捻じりトルク値にする具体的手段としては、バイアスシートをシャフトの軸線方向に隣接するように分割して積層巻回し、その分割されたバイアスシートのグリップ装着部側のバイアスシートを、そのグリップ装着部側と隣接するバイアスシートよりも高弾性率にすることでも達成できる。(請求項6) また、バイアスシートを、シャフトの最外層若しくは最外層より、あるいは最内層と最外層若しくは最内層と最外層よりに積層巻回してもよい。(請求項7)上記請求項7における最外層よりとは、例えばシートワインディング方式でシャフトを成型する場合に表面を削って仕上げるために最外層に巻回される1方向引き揃えシートの直前の層を意味する。 【0006】上記した技術的手段によると、シャフトのグリップ装着部の捻じりトルク値がそのグリップ装着部以外の捻じりトルク値よりも低い捻じりトルク値にすることで、グリップ部の捩じれが抑制される。(請求項1) 上記シャフトは、バイアスシートのグリップ装着部に位置する積層数を、そのグリップ装着部以外の積層数よりも多層にしてシャフトのグリップ部のみの肉厚を厚肉にすること(請求項2,3,4,5)、または、分割されたバイアスシートのグリップ装着部側の弾性率を、それと隣接するバイアスシートの弾性率を高弾性率にする(請求項6)ことによってグリップ部の捻じりトルクが低下する。また、シャフトの最外層若しくは最外層より、あるいは最内層と最外層若しくは最内層と最外層よりにバイアスシートを積層巻回することによって、少なくとも最外層若しくは最外層よりに位置するバイアス層の外径が、最内層のみに位置するシャフトのバイアス層よりも大径にされる。(請求項7) 【0007】 【発明の効果】本発明は上記した構成により下記の効果を奏する。シャフトのグリップ装着部の捻じりトルク値が、そのグリップ装着部以外の捻じりトルク値よりも低い捻じりトルク値にすることで、スイング時のグリップ部の捩じれが抑制されるから、一般のゴルファーでもインパクト時の打球の方向性が向上する上に、請求項2のようにシャフトのグリップ部のみの厚みを厚くすることによってトルク値を低くしても、請求項6のように分割したバイアスシートのグリップ装着部側を高弾性率にすることによってトルク値を低くしても、全体の強度を保持したままシャフトの軽量化が可能である。また、上記請求項2,3,4におけるグリップ部の肉厚を厚肉にしてトルク値を低くした場合においては、グリップ部の肉厚が厚肉になることで重心がグリップ部に位置するので、実際の重さより軽く感じるというカウンターバランスの効果がある。その上、請求項3では、1枚のバイアスシートを積層巻回する、請求項4では、シャフトのグリップ装着部に位置する部位の長さに形成したバイアスシートをグリップ装着部に位置する部位に積層巻回するという極めて簡単な工程で目的を達成し得るシャフトを構成することができる。また、請求項5では、上記シャフトのグリップ装着部に位置する部位の長さに形成したバイアスシートの弾性率を、例えばシャフト全長と同長に形成したバイアスシートの弾性率と異なるものを使用すれば、シャフトの特性をより幅広く設定できるという点で非常に有効である。そして請求項6では、分割されたバイアスシートのグリップ装着部側が、これに隣接するバイアスシートよりも高弾性率のバイアスシートであるため捩じれの抑制の向上及びシャフト全体の軽量化が図れるし、多種の弾性率のバイアスシートを使用することでシャフトの特性をより幅広く設定できるという点で非常に有効である。更に請求項7ではバイアスシート層を最外層若しくは最外層よりにすることにより、同プライ数であってもバイアス層の外径が大きくなるから捻じりトルク値が低下する。逆にいえば、最内層に配置した場合のプライ数よりも少ないプライ数、若しくは最内層に配置した場合の弾性率より高弾性率のバイアスシートを用いても少なくとも同等のトルク値を確保できるということになり、すなわちバイアスシートを内層に配置したシャフトと同等の捻じりトルク値を有する細身のシャフトが構成できる。また、上記シャフトの最内層に配置したバイアスシートと同量のバイアスシートを最内層と最外層若しくは最内層と最外層よりに分割して中間層に1方向引きそろえシートを配設しても、少なくとも最外層若しくは最外層よりに配置されたバイアス層の外径が、最内層のみに配設されたシャフトのバイアス層の外径よりも大きくなるから捻じりトルク値が低下するから、上記バイアス層を最外層若しくは最内層に積層したシャフトと同様の効果を得ることができる。したがって、ゴルファーの技量に関わらず優れた方向性を発揮するゴルフクラブ用シャフトを提供することができる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明すると、図1は本発明に係るゴルフクラブ用のシャフト1を示している。シャフト1は、図2に示すバイアスシート2と、該シートとバイアス方向が互い違いのバイアス方向のバイアスシート3と、シャフト1の軸線に沿う1方向引き揃えシート4とで構成されている。また、上記シャフト1は図面において、右側端部をグリップ装着部11とし、左側端部をクラブヘッド装着部12としている。尚、シャフト1は、シートワインディング方式、若しくは内圧成型方式等の今日周知の成型方式を用いて構成されているものであるため詳述はしないが、上記バイアスシート2とバイアスシート3が積層された状態で内層とし、1方向引き揃えシート4を外層として順次積層巻回して一体硬化されているものである。また、上記1方向引き揃えシート4も今日周知の形態であるため詳述はしない。 【0009】上記バイアスシート2は、図2に示すようにグリップ装着部11に位置する部位に、それ以外の部位よりもシャフト1の長手方向と直交方向に突出させて幅広にした幅広部21を設けて形成されている。このように形成したバイアスシート2を、例えば従来周知の方式で積層巻回すると、当然幅広部21の巻回数がそれ以外の部位の巻回数よりも多くなってグリップ部11のみのバイアス層が多層になるため、そのグリップ装着部11の肉厚がそれ以外の部位の肉厚よりも厚肉となる。したがって、グリップ装着部11は、その部位を除く部分よりも厚肉にされているため、グリップ装着部11のみに捩じれトルクの低下が生じて捻じれにくくなり、ゴルフクラブのスイング中におけるグリップ装着部11の捩じれが抑制されてインパクト時の打球の方向性が安定する。尚、バイアスシート3については、バイアスシート2のバイアス方向と反対方向になっている以外はその形態が同一であるため説明を省略し、また、後述するバイアスシートに関しても同様であるため、図示及び説明を省略する。 【0010】シャフト1におけるグリップ装着部11の肉厚をその部位を除く部分よりも厚肉するには、図3に示す1組のバイアスシート5を用いてもよい。バイアスシート5は、シャフト1の全長と同長のすなわち今日周知のバイアスシート51と、シャフト1におけるグリップ装着部11に位置する部位の長さにすると共に、バイアスシート51のバイアス角度よりもきついバイアス角度にして形成したバイアスシート52とで構成されている。上記バイアスシート5用いたシャフト1は、バイアスシート51を積層巻回すると共に、バイアスシート52をグリップ装着部11に位置する部位のみに積層巻回することにより、バイアスシート52を積層した部位、すなわちグリップ装着部11のバイアス層が多層になるため、そのグリップ装着部11の肉厚がそれ以外の部位の肉厚よりも厚肉となる。したがって、前述したバイアスシート2を用いたシャフト1と同様の作用効果を得ることができる。また、この例では、バイアスシート52のバイアス角度をバイアスシート51のバイアス角度よりもきつい角度にして高弾性率にしているが、バイアスシート52の弾性率がバイアスシート51の弾性率と同じ弾性率であってもよい。 【0011】また、シャフト1におけるグリップ装着部11のみの捻じりトルク値を低下させるには、図4に示すバイアスシート6を用いてもよい。上記バイアスシート6は、グリップ装着部11に積層巻回されるバイアスシート61と、該シートとシャフト1の軸線方向に隣接するように分割され、前記グリップ装着部以外の部位に積層巻回されるバイアスシート62とで構成されている。上記バイアスシート61は、バイアスシート62の弾性率よりも高弾性率にされており、このようにすることでもグリップ装着部11の捻じりトルクを低下させることができる。しかも、バイアスシート61が高弾性率であれば、シャフト1全体の重量が下がるし、バイアスシート61の弾性率をバイアスシート62の弾性率よりも高弾性率である範囲で変更することで、グリップ装着部11の捻じりトルク値を幅広く設定する上で非常に有効である。 【0012】前述したシャフト1では、バイアスシート層を最内層に配置した構造として説明しているが、例えばバイアスシート層を最外層にすることにより、同プライ数であってもバイアス層の外径が大きくなるから捻じりトルク値が低下する。逆にいえば、最内層に配置した場合のプライ数よりも少ないプライ数、若しくは最内層に配置した場合の弾性率より高弾性率のバイアスシートを用いても少なくとも同等のトルク値を確保できるということになり、すなわちバイアスシートを内層に配置したシャフトのグリップ装着部11と同等のと捻じりトルク値を有する細身のシャフトが構成できる。(図示せず) また、上記シャフトの最内層に配置したバイアスシートと同量のバイアスシートを最内層と最外層に分割して中間層に1方向引きそろえシートを配設してもよい。このようにしても、少なくとも最外層若しくは最外層よりに配置されたバイアス層の外径が、最内層のみに配設されたシャフトのバイアス層の外径よりも大きくなって捻じりトルク値が低下するから、上記バイアス層を最外層若しくは最最外層よりに積層したシャフトと同様の効果を得ることができる。(図示せず)
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| 【出願人】 |
【識別番号】000128946 【氏名又は名称】マミヤ・オーピー株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)12月17日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】早川 政名 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−178963 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月6日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−347976 |
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