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【発明の名称】 バット立て用具
【発明者】 【氏名】長尾 穣治

【要約】 【課題】草野球チームがダッグアウト設備のない運動場などで練習や試合を行う場合でも、選手個々のバットを一括して整頓できるようにして、バットによる転倒事故などの発生を防止する。

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】カバーを有する箱形のケースと、このケース内に収容される基板と、この基板上に立設されて、カバーの開放状態もしくは基板の取り出し状態でバットの先端部を挿入支持させる複数のバット支持用筒状体とを備えていることを特徴とするバット立て用具。
【請求項2】前記「請求項1」において、前記筒状体は、ボールを収容できる大きさに設定されていることを特徴とするバット立て用具。
【請求項3】前記「請求項1」において、前記基板は、上側基板部と下側基板部の2層構造に形成され、前記筒状体は、その下端部を前記上側基板部に形成された透孔に嵌挿させた状態で、その下端面が前記下側基板部の上面に接着剤で固定されていることを特徴とするバット立て用具。
【請求項4】前記「請求項1」において、前記ケース、基板および筒状体は、紙材で成形されていることを特徴とするバット立て用具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、少年野球を含むアマチュアの野球やソフトボール(以下、草野球と称する)のチームに好適に使用されるもので、詳しくは、草野球チームの練習や試合中に選手のバットを立てて一箇所に整頓させておくためのバット立て用具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ダッグアウト設備があるような専用の野球場では、ダッグアウト内に複数のバツトを挿入支持する固定式のバット立て用具が設置されている。練習や試合中に、選手は打撃を行わないときには、各自のバットを前記バット立て用具に挿入している。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】ところで、草野球チームは、前記専用の野球場を借りて練習や試合を行うこともあるが、むしろダッグアウト設備などのない運動場や広場を利用することが多い。このような運動場などでは、当然のように前記したバット立て用具がなく、選手達が強い管理意識を持ち続けていないと、選手のバットが一箇所に整頓されにくい傾向にある。
【0004】幼少年のチームでは、どうしても管理意識に乏しいため、練習や試合に熱中している場合、バットがベンチの周辺などに、投げ出されたままになることが少なくない。このため、選手などが上記グラウンド上に放置されたバットに不用意に足を取られて転倒して怪我をしたり、バットを不自然に踏みつけて捻挫したりする事態も起きている。
【0005】本発明は、前記の問題を解消したバット立て用具を提供することを技術的課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この技術課題を達成するための本発明は、「カバーを有する箱形のケースと、このケース内に収容される基板と、この基板上に立設されて、カバーの開放状態もしくは基板の取り出し状態でバットの先端部を挿入支持させる複数のバット支持用筒状体とを備える」と言う構成にした。
【0007】
【作用】このように、箱形のケースに収容される基板上に、バットの先端部を挿入支持させる複数のバット支持用筒状体を立設したことにより、草野球チームがバット立て用具が設備されていない運動場などで練習や試合をする場合でも、このバット立て用具を持参し、カバーを開放するか、基板を取り出しておくことにより、選手のバットを前記筒状体に挿入して支持させることができる。つまり、選手のバットが一箇所に立てかけられて整頓されるため、バットに足を取られて転倒したりする事故などを防止できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態を図1〜図3について説明する。図1において、符号1は、例えば紙材からなる箱形のケースであり、このケース1は、上壁面が開口部2aとして開放された比較的深さの大なケース本体2と、このケース本体2の開口部2aを開放可能に開口端部に嵌着された比較的深さの小なカバー3とから成る。
【0009】前記ケース本体2は、例えば上面形状が額縁状となるように、各側壁面2bが比較的厚肉に形成されている。具体的には、各側壁面2bは、図2に示すように、立ち上がり部2cと、この立ち上がり部2cの上端から折り返された立ち下がり部2dとから構成されている。各側壁面2bを、単に立ち上がり部2cだけで構成したものであってもよいが、上記立ち上がり部2cと立ち下がり部2dとで構成することにより、前記ケース本体2の歪変形を起こりにくくさせてある。
【0010】一方、前記カバー3も、下面形状が額縁状となるように、各側壁面3aが比較的厚肉に形成されている。具体的には、前記ケース本体2と同様に、各側壁面3aは、図3に示すように、立ち下がり部3bと、この立ち下がり部3bの下端から折り返された立ち上がり部3cとから構成されている。各側壁面3aを、単に立ち下がり部3bだけで構成してもよいが、上記立ち下がり部3bと立ち上がり部3cとで構成することにより、前記カバー3の歪変形を起こりにくくさせてある。
【0011】なお、前記ケース1は、ボール紙を折り曲げて組み立てられたギフト用の箱などをそのまま利用できる。符号4は、例えば紙材により前記ケース本体2の内形状に合うように方形に成形された基板であり、この基板4は、図2に示すように、前記ケース本体2の下壁面2e上に設置される状態にケース1内に収容されている。この基板4は、その上面に、図2に示すように、前記ケース本体2の側壁面2bにおける立ち下がり部2dの下端が当接されており、ケース本体2内でのがたつきが防止されている。
【0012】この例における基板4は、図2に示すように、上側基板部4Aと、この上側基板部4Aの下面に一体接合された下側基板部4Bとの2層構造となっており、上側基板部4Aには、円形の透孔5が整列して形成されている。なお、前記基板4は、強度の点などからボール紙が使用される。符号6は、例えば紙材により円筒形に成形されて前記基板4上に立設された複数のバツト支持用筒状体であり、これら筒状体6は、立て姿勢のバットMの先端部Maを挿入支持できる高さ寸法に設定されると共に、この例では、軟球のようなボールN(図3)を収容できる大きさに設定されている。
【0013】前記各筒状体6は、図2に示すように、その下端部6aを前記上側基板部4A側の各透孔5に嵌挿した状態で、その下端面を前記下側基板部4Bの上面に接着剤で固着してある。なお、前記筒状体6は、反物やシート状物の巻装用の中空状心材が好適に使用される。勿論、上記筒状体6は、平面形状が角形のような非円形のものであってもよく、また、有底のものであってもよい。
【0014】このように、ケース1に収容される基板4上に、複数のバット支持用筒状体6を立設したから、ケース1のカバー3を外して、地面などに置いておけば、前記筒状体6にバットMの先端部Maを挿入することにより、バットMは立てた状態で支持される。このため、草野球チームは、ダッグアウトなどが設備されていない運動場や広場において練習や試合を行う場合でも、このバット立て用具を持参すれば、選手のバットをこのバット立て用具を利用して一箇所に整頓できる。
【0015】これにより、練習や試合中にバットMがベンチの周辺などに投げ出されたままになるのが少なくなり、選手などが投げ出されたバットMでつまずいたり、不自然に踏みつけて捻挫したりする事故が防止される。また、前記筒状体6は基板4とともにケース1に収容されるので、持ち運びも容易に行える。
【0016】なお、前記カバー3は、図4に示すように、ケース本体2と一体的に形成したものであってもよく、その場合、カバー3の紛失などが防止される。ところで、前記基板4は、1枚構成のものでもよいが、この例のように、2層構造とし、上側基板部4A側の透孔5に前記筒状体6の下端部6aを嵌挿させてあると、筒状体6の下端部6aが透孔5の内周で包囲されて取り付け状態が堅固に保たれる。このことから、上側基板部4Aは、可及的に厚肉のものが良い。また、前記ケース1、基板4および筒状体6の材質は、とくに限定されないが、この例のように、紙材で構成すれば、低コストで簡単に製作できるうえ、廃材を利用すれば、一層コストダウンとなる。不要になって焼却処分するにしても、有害なガスが発生することもなく、安心して使い捨てが行える。
【0017】さらに、この例では、前記筒状体6をボールNを収容できる大きさに設定してあるから、運動場などへの行き帰り時に、前記筒状体6をボールNの収納部として有効利用することも可能である。なお、この実施例では、筒状体6を基板4と共に、ケース本体2内に入れたままで使用する場合で説明したが、ケース本体2から前記筒状体6を基板4と共に取り出して使用するようにしてもよい。このような使用形態を採る場合、ケース1は、上壁面が開放されたものに限らず、図5に示すように、ケース1の側壁面2bの一つを開放して、ここから前記基板4などを出して使用する構成も可能である。
【0018】
【発明の効果】以上のように、本発明によると、ケースに収容される基板上にバットの先端部を挿入支持させる複数のバット支持用筒状体を立設したことにより、携帯性のバット立て用具を得ることができる。このため、草野球チームがダッグアウト設備のない運動場などで練習や試合を行う場合でも、このバット立て用具を持参すれば、選手の各バツトを前記筒状体に支持させて一箇所に整頓させることが可能となり、バットがベンチ付近などに放り出されたりすることもなくなって、選手などが不用意にバットでつまずいて怪我をしたりするのが防止される。
【0019】また、「請求項2」に記載したように、前記筒状体をボールが入る大きさに設定したことにより、運動場などへの行き帰り時に、前記筒状体をボール入れとして有効利用することができる。さらに、「請求項3」に記載したように、前記基板を2層構造とし、筒状体の下端部を上側基板部の透孔に嵌挿して下側基板部の上面に接着固定したことにより、筒状体の下端部が補強されて取り付け状態が堅固に保持される。
【0020】また、「請求項4」に記載したように、前記ケース、基板および筒状体を紙材で構成したことにより、安価、かつ簡単に作成できるとともに、公害を招くおそれもなく、使い捨てすることが可能となる。
【出願人】 【識別番号】597087675
【氏名又は名称】長尾 穣治
【出願日】 平成9年(1997)6月20日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】石井 暁夫 (外2名)
【公開番号】 特開平11−9746
【公開日】 平成11年(1999)1月19日
【出願番号】 特願平9−164022