| 【発明の名称】 |
ゲーム用ラケットのフレーム |
| 【発明者】 |
【氏名】ウィリアム・ディ・セヴェラ
【氏名】ジェラルド・ジェイ・ルヴォールト
【氏名】ウィリー・エイチ・マクミラン
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| 【要約】 |
【課題】ストリング面に直角な方向におけるストリング面の偏向を最大とし、ラケットのスイートスポットの面積を拡大する。
【解決手段】ゲーム用ラケットは、取手を提供する細長いシャフト部とほぼ平らなストリング面を支持する輪形状のヘッド部とを有している。ヘッド部は、シャフト部に取付けられた底部と、対向する一対の側部と、頂部とからなっている。各側部と頂部は、外壁(37)と内壁(38)を有する中空の筒状断面からなっている。側部と頂部の内壁には、ストリング(35)面に対して直角の方向に延びる、複数の細長いスロット(43)が設けられ、その外壁には、ストリング面に配置され、前記スロットと整列する複数の円形開口(42)が設けられている。はと目片とバンパー片は、スロットと整列する円形開口に対する筒状スリーブ(47)を有し、このスリーブは円形開口を通って延び、整列しているスロット(43)の外方で終わっている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 フレームの長さ方向の中心線を有する細長いシャフト部と、ほぼ平らなストリング面を支持するために採用された輪形状のほぼ平らなヘッド部であって、前記シャフト部に取り付けられた底部、一対の対向する側部および頂部を有するヘッド部とからなり、前記ヘッド部の両側部が外壁と内壁とからなる中空の筒状横断面を有し、前記ヘッド部が外壁および内壁を実質的に二等分する中間平面を有し、各側部の内壁が、ヘッド部の中間平面に対してほぼ直角方向の大きな寸法と中間平面に対してほぼ平行方向の小さな寸法とを有する複数の細長いスロットを有するとともに、各側部の外壁が、前記細長いスロットと整列する、ヘッド部のほぼ中間平面に配置された複数の円形開口を有するところのゲーム用ラケットのフレーム。 【請求項2】 前記ヘッド部の頂部が、内壁と外壁とからなる中空の筒状横断面を有し、この頂部の内壁が、ヘッド部の中間平面にほぼ直角な方向の大きな寸法と中間平面に対してほぼ平行方向の小さな寸法とを有する複数の細長いスロットを有するとともに、この頂部の外壁が、前記細長いスロットと整列する、ヘッド部のほぼ中間平面に配置された複数の円形開口を有するところの請求項1記載のラケットのフレーム。 【請求項3】 各側部のスロットが、フレームの長さ方向の中心線に直角に延びる平面にある一対の長い側面を有するところの請求項2記載のラケットのフレーム。 【請求項4】 前記ヘッド部のスロット部分には、ゴム状ペイントの被膜が形成されているところの請求項3記載のラケットのフレーム。 【請求項5】 各側部のスロットが、フレームの長さ方向の中心線に直角に延びる平面にある一対の長い側面を有するところの請求項1記載のラケットのフレーム。 【請求項6】 前記ヘッド部のスロットには、ゴム状ペイントの被膜が形成されているところの請求項1記載のラケットのフレーム。 【請求項7】 前記ヘッド部の各側部に沿って延びるはと目片が、前記円形開口に対する筒状スリーブを有し、この筒状スリーブが、一つの円形開口を通って、整列しているスロットの外側で終わるように延びているところの請求項1記載のラケットのフレーム。 【請求項8】 前記ヘッド部の各側部の内壁が内側表面を形成し、前記はと目片の各筒状スリーブが、内壁の内側表面に近接する内側端を有しているところの請求項7記載のラケットのフレーム。 【請求項9】 前記ヘッド部が各側部と頂部との間に中間部分を有し、この中間部分には、ヘッド部のほぼ中間平面に、列状に並ぶ円形開口が設けられている外壁と内壁からなる中空の筒状横断面を有しているところの請求項2記載のラケットのフレーム。 【請求項10】 前記ヘッド部の底部が、ヘッド部のほぼ中間平面に円形開口が設けられている内側表面を有しているところの請求項9記載のラケットのフレーム。 【請求項11】 前記ヘッド部の内壁または内側表面の開口の約40から70%が細長いスロットであるところの請求項10記載のラケットのフレーム。 【請求項12】 前記ヘッド部の内壁または内側表面の開口の約54から55%が細長いスロットであるところの請求項10記載のラケットのフレーム。 【請求項13】 前記ヘッド部の頂部に沿って延びるバンパー片が、前記円形開口のための筒状スリーブを有し、これらの筒状スリーブが、一つの円形開口を通って延び、整列するスロットの外側で終わっているところの請求項2記載のラケットのフレーム。 【請求項14】 前記スロットの大きな寸法が約10mmであり、小さな寸法が約3mmであるところの請求項1記載のラケットのフレーム。 【請求項15】 フレームの長さ方向の中心線を有する細長いシャフト部と、ほぼ平らな輪形状で、長さ方向の中心線に対してほぼ直角に伸びる複数の横ストリングと長さ方向の中心線に対してほぼ平行に伸びる複数の縦ストリングとからなるほぼ平らなストリング面を支持するヘッド部であって、前記シャフト部に取り付けられた底部と、一対の側部および頂部とからなるヘッド部とからなり、ヘッド部の両側部が外壁と内壁とからなる中空の筒状横断面を有するとともに、前記ヘッド部が前記外壁および内壁を実質的に二等分する中間平面を有し、各側部の内壁が、ヘッド部の中間平面にほぼ直角方向の大きな寸法と中間平面にほぼ平行方向の小さな寸法とを有する複数の細長いスロットを有するとともに、各側部の外壁が、前記細長いスロットと整列する、ヘッド部のほぼ中間平面に配置された複数の円形開口を有し、各ストリングがそれらの円形開口と細長いスロットを通って伸びているところのゲーム用ラケット。 【請求項16】 前記ヘッド部の頂部が、外壁と内壁とからなる中空の筒状横断面を有し、頂部の内壁が、ヘッド部の中間平面にほぼ直角方向の大きな寸法と中間平面にほぼ平行方向の小さな寸法とを有する複数の細長いスロットを有し、頂部の外壁が、前記スロットと整列し、ヘッド部のほぼ中間平面に配置された複数の円形開口を有するところの請求項15記載のゲーム用ラケット。 【請求項17】 各側部の細長いスロットが、フレームの長さ方向の中心線に直角方向に延びる平面にある一対の長い側面を有しているところの請求項16記載のゲーム用ラケット。 【請求項18】 前記ヘッド部のスロット部分には、ゴム状ペイントの被膜が形成されているところの請求項17記載のゲーム用ラケット。 【請求項19】 各側部の細長いスロットが、フレームの長さ方向の中心線に直角方向に延びる平面にある一対の長い側面を有しているところの請求項15記載のゲーム用ラケット。 【請求項20】 前記ヘッド部のスロット部分には、ゴム状ペイントの被膜が形成されているところの請求項15記載のゲーム用ラケット。 【請求項21】 前記ヘッド部の各側部に沿って延びるはと目片が、前記円形開口に対する筒状スリーブを有し、この筒状スリーブが、一つの円形開口を通って、整列しているスロットの外側で終わるように延びているところの請求項15記載のゲーム用ラケット。 【請求項22】 前記ヘッド部の各側部の内壁が内側表面を形成し、前記はと目片の各筒状スリーブが、内壁の内側表面に近接する内側端を有しているところの請求項21記載のゲーム用ラケット。 【請求項23】 前記ヘッド部が各側部と頂部との間に中間部分を有し、この中間部分には、ヘッド部のほぼ中間平面に、列状に並ぶ円形開口が設けられている外壁と内壁からなる中空の筒状横断面を有しているところの請求項16記載のゲーム用ラケット。 【請求項24】 前記ヘッド部の底部が、ヘッド部のほぼ中間平面に円形開口の設けられている内側表面を有しているところの請求項23記載のゲーム用ラケット。 【請求項25】 前記ヘッド部の内壁または内側表面の開口の約40から70%が細長いスロットであるところの請求項24記載のゲーム用ラケット。 【請求項26】 前記ヘッド部の内壁または内側表面の開口の約54から55%が細長いスロットであるところの請求項24記載のゲーム用ラケット。 【請求項27】 前記ヘッド部の頂部に沿って延びるバンパー片が、前記円形開口のための筒状スリーブを有し、これらの筒状スリーブが、一つの円形開口を通って延び、整列するスロットの外側で終わっているところの請求項16記載のゲーム用ラケット。 【請求項28】 前記スロットの大きな寸法が約10mmであり、小さな寸法が約3mmであるところの請求項15記載のゲーム用ラケット。 【請求項29】 前記ストリングの直径が約1.3mmであるところの請求項28記載のゲーム用ラケット。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、テニスラケット、ラケットボールのラケットやスカッシュラケットのようなゲーム用ラケットに関するものである。より詳しくは、この発明は、ヘッド部の内壁に、ストリング用の細長いスロットを有するゲーム用ラケットのフレームに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から、ゲーム用ラケットは、平らなストリング面を支持する輪形状のヘッド部を有している。このヘッド部には、ヘッド部の外壁と内壁によって形成される外側の輪と内側の輪が設けられている。また、このヘッド部には、ストリングを通すストリング用孔が開けられている。1個またはそれ以上のはと目片および/またはバンパー片がヘッド部の外側に装着され、このはと目片および/またはバンパー片には、ストリング用孔を通って伸び、ストリング用孔の縁を形成するフレーム材料による摩耗からストリングを保護するための筒状スリーブが設けられている。 【0003】ストリングの殆どの荷重は、外側の輪によって支持され、内側の輪はストリングパターンにおける適当な位置にストリングを配置するために利用されている。このストリングの強固な固定は、特に中心を外れた打球の場合に、ストリング面の偏向を限定するものである。また、内側の輪における硬い孔は、ストリング面のより良き偏向を許容しない点で、ラケットのスイートスポットの大きさを制限している。フレームの頂部や側部近くでのテニスボールのインパクトは、衝撃を感じさせるものである。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】内側の輪におけるストリングの強固な配置を修正するために、いくらかの試みがなされてきている。例えば、米国特許第5332213号、同じく第5251895号、再発行第34420号、米国特許第5014987号および第4930778号、ドイツ公開第35 06 025 A1、そしてフランス特許第2598323号などを参照されたい。しかしながら、これらの試みは、ストリング平面に直角な方向におけるストリング表面の偏向を最大にすることなく、ラケットのスイートスポットの範囲の大きさがなお制限されている。 【0005】 【課題を解決するための手段】ラケットのヘッド部のフレームの外側の輪すなわち外壁には、ストリング用の円形開口が従来の方法で開けられている。しかしながら、内側の輪すなわち内壁には、外側の輪(外壁)の殆どのあるいは全部のストリング用円形開口に整列して細長いスロットが設けられている。各スロットはストリングの平面に直角に長く延び、幅はストリングの直径よりも僅かに大きい。各スロットの中心はストリングの平面にある。はと目片は、外側の輪の外側に沿って延び、外側の輪のストリング用開口を通って外側の輪の内面に近接して終わっている筒状スリーブを有している。ラケットのストリングは、ストリング用開口とスロットとを通され、外側の輪のストリング用開口の縁からはスリーブによって保護されている。 【0006】 【発明の実施の形態】以下、この発明は、図に示される例示的な具体例によって説明される。図1および図2において、ゲーム用ラケットはフレーム21とストリング22からなっている。フレーム21は、その長さ方向の中心線CLに沿う細長いシャフト部23とほぼ平らで輪形状のヘッド部24とからなっている。ストリング面は、図2におけるフレームの高さすなわち厚さを二等分する中間平面とほぼ平行で、かつそれを含んでいる。 【0007】シャフト部23の下部には、通常の把持用材料で巻かれている取手が設けられている。例示されている特定のラケットはテニスラケットであるが、この発明は、他のゲーム用ラケット、例えば、ラケットボールラケット、スカッシュラケット、バドミントンラケット等に利用できることが理解されるであろう。 【0008】フレームは、樹脂つきの繊維からなるチューブを形成することによって、従来の方法で形成される。繊維は、グラファイト、ケプラー(Kevlar)、ボロンなどである。チューブは、ヘッド部の頂部と両側部、一対の分岐するスロート部26、そしてシャフト部とを形成するためにヘヤピン状に曲げられる。このヘヤピンが膨張可能なブラダー(袋)を取り巻く。ヨーク部27は、ヘッド部の底部を形成するために、ヘヤピンに取付けられる。ヨーク部は、樹脂付き繊維を発泡性樹脂のコアの周りに巻き付けることにより形成することができる。 【0009】ヘアピンとヨークは、フレームの形状を有する成形用キャビテイに配置され、ブラッダーが膨張され、フレームは加熱、加圧下で成形される。ヨーク部の内側の発泡性樹脂は発泡し、ヨーク部を成形表面に対して押し付ける。頂部30、ヘッド部の両側部31および32とスロート部26を形成するフレームの部分は、膨張したブラッダーの効果によって、中空の筒状構造に成形される。ヨーク部27は発泡した固体の樹脂によって充填される。 【0010】図1および図2に例示されるラケットのフレームは、米国特許第5368295号に例示されているフレームと同じ全体形を有している。しかしながら、これから説明されるように、ストリング用開口、はと目片およびバンパー片は新規である。 【0011】図に示される特定のヘッド部は、うちわ形であり、底部よりも頂部が幅広である。主ストリングである縦ストリング34は、ヘッド部の中央の長さ方向の中心線CLに対して実質的に平行であり、左右に二分された主ストリングの群は、ヘッド部の底部から頂部に向けて外方に広がっている。また、ヘッド部は、長円形で、縦ストリングに平行である。ここおよび特許請求の範囲で、長さ方向の中心線に実質的に平行であると説明されている主あるいは縦ストリングは、図1に示される外方に広がる縦ストリングを含むものである。 【0012】ラケットは、また、長さ方向の中心線に対して直角に伸びる横ストリング35を有している。 【0013】図6および図8を参照するに、ヘッド部の各側部は、外側の輪すなわち外壁37と、内側の輪すなわち内壁38と、上下の側壁39を有している。ストリング用溝40は外壁に成形されている。円形開口42(図5)は外壁に開けられ、細長いスロット43(図4および図6)は、少なくともいくつかの円形開口42に対向して内壁に形成されている。円形開口42は、ヘッド部の中間平面MPに配置され、スロット43は、この中間平面およびストリング面に直角に長く延び、一対の長い側面を有している。各スロットの中心は、円形開口42の中心とその軸方向で整列し、中間平面MPに配置されている。 【0014】また、ヘッド部の頂部は、図6に例示される断面と類似する筒状の横断面を有し、外側の輪すなわち外壁と内側の輪すなわち内壁と、そして対向している側壁を有している。頂部の外壁は、図5に示されるものと同一であり、中間平面MPと整列している円形開口42が設けられている。内壁には、中間平面に対して直角方向に延びる細長いスロット43(図4)が設けられている。 【0015】はと目片45(図2,9および10)は、ヘッド部の両側部31および32の外壁のストリング用溝40内に位置づけられている。図9から12を参照するに、はと目片には、ヘッド部の側部の円形開口42に一致する間隔でストリング用孔が設けられている。短い筒状スリーブ47は、はと目片の内側表面から、スロット43の一つに整列している円形開口に対して伸びている。長い筒状スリーブ48〜51は、はと目片の下端部から、スロット43と整列していない開口のために伸びている。これらの開口42は、ヘッド部の内壁のスロットよりもむしろ円形開口に整列している。 【0016】図6および図8を参照するに、各短い筒状スリーブ47が外壁37の円形開口42に挿入され、内壁38の内面(外側)に近接して終わっている。各長い筒状スリーブ48〜51は、図1におけるヘッド部の下部に見られるように、ヘッド部の外壁と内壁の両方を通して挿入されている。 【0017】バンパー片53(図1,2,13および14)は、ヘッド部の頂部30と、この頂部30と両側部31および32の間のヘッド部の中間部分すなわち“角部”54および55に沿い、かつ両側部31および32を超えて延びている。バンパー片の2個の端部は、ヘッド部の側部において、2個のはと目片の上端と僅かに重なっている。 【0018】図13および図14を参照するに、バンパー片には、ヘッド部の頂部の円形開口42と一致する間隔で、ストリング用孔58が設けられている。短い筒状スリーブ59は、バンパー片の内側表面から、スロット43の一つに整列している円形開口のために伸びている。長い筒状スリーブ60は、スロット43と整列していない開口42のためにバンパー片から伸びている。これらの開口42は、ヘッド部の内壁のスロットよりはむしろ円形開口に整列している。 【0019】バンパー片53の各短い筒状スリーブ59は、ヘッド部の円形開口42に挿入され、外壁の内側表面に近接して終わっている。各長い筒状スリーブ60は、図1におけるヘッド部の“角部”において見られるように、ヘッド部の外壁と内壁の両方の円形開口を通して挿入されている。 【0020】図15および図16を参照するに、バンパー片53の両端における、最後の2個の短い筒状スリーブ59は、バンパー片をフレームに係止するために、開口42の縁に摩擦的に係合する球根状の外面61を有している。 【0021】ほぼU字形のはと目片63(図12)は、ヨーク部27の外側表面の周りに延びている。はと目片63は、はと目片のストリング用孔を取り巻く筒状スリーブ64を有している。このスリーブ64は、発泡材を充填したヨーク部を通って完全に穴明けされた円形開口に挿入されている。 【0022】縦ストリング34と横ストリング35は、従来の方法で、はと目片45および63とバンパー片53のストリング用孔を通されている。図1に示される特定の具体例においては、12本の縦ストリングが、ヘッド部の頂部30の内壁のスロット43を通って伸び、6本の縦ストリングが、バンパー片53の長い筒状スリーブ60を通って伸びている。全ての縦ストリングの下部は、ヨーク部のはと目片63の長い筒状スリーブ、すなわち、はと目片45の長い筒状スリーブ49〜51を通って伸びている。15本の横ストリングは、ヘッド部の両側部31および32のスロットを通って伸び、5本の横ストリングは、はと目片45の長い筒状スリーブ48とバンパー片53の長い筒状スリーブ60を通って伸びている。図1の具体例において、ラケットのヘッド部には、全部で76個のストリング用孔が内壁に設けられ、その内の42個、すなわち55%は、内壁の細長いスロット43である。 【0023】この発明のある商業的具体例においては、頂部の内壁のスロット43を通って伸びる12本の縦ストリングと、バンパー片53の長い筒状スリーブ60を通って伸びる6本の縦ストリングと、ヘッド部の両側部のスロット43を通って伸びる14本の横ストリングと、そしてバンパー片53とはと目片45の長い筒状スリーブを通って伸びる5本の横ストリングとからなっている。この商業的ラケットには、その内壁に全部で74個のストリング用開口を有し、その40個すなわち54%が内壁の細長いスロット43によって提供されている。 【0024】もし所望ならば、より多数あるいはより少数の細長いスロットを、内壁に使用することもできる。例えば、内側の輪すなわち内壁には、外側の輪すなわち外壁のストリング用開口のそれぞれに対して細長いスロットを設けることができる。 【0025】しかしながら、この発明の利益を受けるために、内壁の100%のストリング用開口に対して細長いスロットを使用する必要はない。例えば、内壁の約40%から約70%のストリング用孔に対して細長いスロットを使用する場合には、以後説明するように、ストリング面偏向の増大や復元係数の増大の利益を提供できるだろう。 【0026】この発明の特定の具体例において、スロットは、10mmの長さ方向の寸法(長径)L(図3)と3mmの幅方向の寸法(短径)Wを有する。ストリングの太さは、1.3mmであった。はと目片の筒状スリーブ47の長さl1(図11)は2.50mmであり、球状根表面を有しないバンパー片の筒状スリーブ59の長さl2(図15)は2.70mmであり、球状根表面61を有する筒状スリーブ59の長さl3は4.00mmであった。 【0027】ヘッド部の両側部と頂部における細長いスロット43は、ストリング面が、ストリングの運動を制限する従来のストリング用円形開口に比して、ストリング面の直角方向においてより偏向するのを可能とする。細長いスロットを通るストリングは、内壁でなく外壁のストリング用孔から直ちに偏向することができ、ラケットの打撃領域を効果的に拡大することができる。例えば、112平方インチのストリング面を有するラケットを120平方インチのラケットとしてプレイすることができる。 【0028】細長いスロットにより可能とされる偏向の増大は、図6と図7とを比較することによって理解することができる。図7は、外壁66と内壁67、そしてこれら内壁と外壁の両方に開けられたストリング用円形開口68を有する従来のラケットのフレームを示している。従来のはと目片の筒状スリーブは外壁と内壁の両方のストリング用開口を通って伸びている。 【0029】図6の短い筒状スリーブ47と図7の長い筒状スリーブ69の内径は、両方とも直径1.3mmのストリングに対して約1.7mmである。したがって、図7のストリングは、矢印Aによって示されるように、約0.4mmだけ偏向することができる。対照的に、図6の直径1.3mmのストリングは、矢印Bによって示されるように、10mmの細長いスロット内で8.7mm偏向することができる。 【0030】はと目片45とバンパー片53の短い筒状スリーブは、外壁のストリング用開口の縁によってストリングが摩耗するのを保護している。しかしながら、ストリングの細長いスロットを通る部分は、筒状スリーブによっては保護されない。好ましい具体例においては、細長いスロットの縁は、摩耗からストリングを保護するために、ゴム状ペイントにより被覆されている。適当なゴム状ペイントとしては、米国、インデイアナ州、エバンスビルのレッドスポットペイント アンドバーニッシュ 株式会社のネクステル スエード ペイント(Nextel Suede paint)や米国、カリフォルニア州、バーノンのアルサ株式会社から市販されているソフタッチ ペイント(Softouch paint)である。ネクステル スエードはポリウレタン基調のペイントであり、ソフタッチはウレタン基調のペイントである。両方のペイントは、ゴム状のフイーリングと硬さとを有している。他のゴム状ペイントは、台湾のペイント会社によって作られ、重量で15%のデスモヘン(desmophen)670、重量で15%のデスモヘン(desmophen)N−75、重量で30%のスエード ペイントの粉末、重量で20%の溶剤、そして、重量で20%の他の成分からなっている。 【0031】3mm幅の細長いスロットは、1.3mmの直径のストリングとスロットの長さ方向の縁との間にいくらかの間隙を許容する。しかしながら、3mm幅では、ストリング支持面の方向におけるストリングの大きな運動量はなお制限され、したがって、ストリングの位置は維持され、ストリングパターンの完全さも維持される。 【0032】外壁の円形開口は、従来の方法で穴あけされる。内壁の細長いスロットは、最初に3mm径で穴あけされ、次いで、スロットとなるように細長く開けられる。 【0033】従来のストリング用孔は、ほぼヘッド部の中心に向かう方向に、内壁と外壁の両方を同時に通すドリルで、ラケットのフレームに穴開けしている。この発明によって作られたラケットにあっては、外壁の円形開口と内壁の細長いスロットの両方が、円形開口とスロットに配置されるストリングが整列できる方向に、穴開けされる。換言すれば、ヘッド部の側部における円形開口と細長いスロットは、横ストリングと平行になる方向で整列して内壁と外壁とを通っている。ヘッド部の頂部における円形開口と細長いスロットは、縦ストリングと平行になる方向で整列して内壁と外壁とを通っている。したがって、円形開口とスロットを形成する輪状形の輪すなわちフレームの壁の孔内の面は、フレームの側部の(長さ方向の中心線と直角な)横ストリングと平行で、フレームの頂部の(長さ方向の中心線と実質的に平行な方向)縦ストリングと平行な平面にある。 【0034】細長いスロットにより許容されるストリングの偏向の増大は、ストリング面を和らげ、均一な復元係数を作るのを助ける。従来のラケットの中心はずれの激しい衝撃感は、ストリング面の偏向がフレームに近接する打撃に対して限定されなくなるので、より快適なものになるだろう。また、中心はずれの打撃は、より正確になるだろう。サーブの際のラケットのストリング面における高い衝撃を、そんなに激しくは感じなくなるだろう。上述の利益は、ラケットの有するパワー水準を減ずることなく達成できる。 【0035】図18は、この発明により作られたラケットのストリング面の復元係数の図であり、図19は、従来のラケットのストリング面の復元係数の図である。復元係数は、テニスボールに加えられた速度に対するテニスボールのリバウンド速度の比である。図18と図19の復元係数は、90フイート/秒の加えられた速度を用いて測定されたものである。図19に示された従来のラケットは、112平方インチのストリング面を有する、ウイルソン スレッジ ハンマー3.8型のラケットであった。図18に示されたラケットは、この発明のラケットの商業ベースの具体例として既に説明された、細長いスロットを有するように変更された同じ型のラケットである。 【0036】図18と図19とにおいて、0.50の付けられた線は、復元係数が0.50またはそれ以上の領域との境界を示している。0.40の付けられた線は、復元係数が0.40またはそれ以上の領域との境界を示している。同様に、図18と図19における他の線も、復元係数の種々の数値に対するストリング面の領域の境界を表している。 【0037】図18と図19の横軸と縦軸の数字は、ストリング面の中心からの距離を表している。例えば、ストリング面の中心は、0.00で示されている。ストリング面の中心から右へ2インチは2.00と示され、中心から左へ2インチはー2.00インチと示されている等である。 【0038】図18と図19の対比によれば、この発明によって作られたラケットが、復元係数0.50,0.40および0.30の線内により大きな面積を有していることが示されている。図18と図19によって表されるラケットの復元係数の領域と容積の大きさの比較が表1と表2に記載されている。Z値は一定のCOR(復元係数)値を表している。これは、平面の面積測定の最小等高線や容積測定の下部平面の画定のために利用することができる。表2の容積測定のために、ラケットの復元係数の大きさが、ストリング面を表す格子にプロットされている。格子の各区画は、Z=0とCORのプロットにより表される表面との間の立方単位の容積に相当している。この容積の分布の集計が特定のラケットのCORの全“容積”に等しい。したがって、全ての応答は量化されることができる。 【0039】 【表1】
【0040】 【表2】
【0041】この明細書においては、この発明の特定の具体例が例示の目的で記載されたが、ここで与えられた多くの詳細が、この発明の精神と範囲を離れることなく、この技術分野における専門家によって相当に変更できることが理解されるであろう。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591079915 【氏名又は名称】ウィルソン・スポーティング・グッズ・カンパニー 【氏名又は名称原語表記】WILSON SPORTING GOODS COMPANY
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)6月11日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】曾我 道照 (外6名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−9723 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月19日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−163776 |
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