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【発明の名称】 殴打ピンを備えた殴打具
【発明者】 【氏名】長谷川 義信

【要約】 【課題】小型でも容易に窓ガラスを割ることができるとともに、車両室内に大きなスペースを必要とせずに常備しておくことができる殴打ピンを備えた殴打具を提供する。

【解決手段】取付用キャップ16は、有蓋円筒状に形成され、筒状カバー14の端部に装着される。硬度の高い金属製の殴打ピン17は、取付用キャップ16の端面中央に埋め込まれ、ほぼ円錐形状をなすようにインサート形成により形成されている。この殴打ピン17の露出部18は、その先端部分が窓ガラスに当接するようになっている。取付用キャップ16の端面には円弧面状の殴打部19が形成され、殴打ピン17の露出部18が窓ガラスに当接した後、殴打部19表面の殴打面20が窓ガラスに当接するようになっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 発煙筒の端部にガラスを割るための殴打ピンを設けたことを特徴とする殴打ピンを備えた殴打具。
【請求項2】 外面に殴打ピンを突出形成した取付用キャップを、発煙筒の端部に嵌合可能に構成した請求項1に記載の殴打ピンを備えた殴打具。
【請求項3】 前記取付用キャップの外面に支持台を設け、その支持台上に殴打ピンを突出形成した請求項2に記載の殴打ピンを備えた殴打具。
【請求項4】 前記発煙筒を発煙筒本体とその発煙筒本体を覆う筒状カバーとにより構成し、筒状カバーの端部に殴打ピンを突出形成した請求項1に記載の殴打ピンを備えた殴打具。
【請求項5】 前記発煙筒は、車両の室内に緊急用として装備されるものである請求項1〜請求項4のいずれかに記載の殴打ピンを備えた殴打具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば非常時に自動車の窓ガラスを割るための殴打ピンを発煙筒に備えた殴打ピンを備えた殴打具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の殴打具としては、実開平5−60777号公報に示すような構成のものが知られている。
【0003】この従来構成の殴打具26は、図10に示すように、柄27とその一端に形成された殴打部28によりハンマー状に形成されている。支持体29は、殴打部28の一側部に埋設されている。殴打ピン30はその支持体29に埋め込まれ、所定量だけ露出している。弾性筒31は殴打ピン30を取り囲むようにその一端が殴打部28に固定されている。殴打ピン30の露出部32の先端は弾性筒31の開口端に位置している。
【0004】図11に示すように、使用時は、柄27を把持して振り、殴打ピン30により窓ガラス33を叩く。このとき、まず弾性筒31が窓ガラス33に当たるため、その衝撃により弾性筒31が撓んで、殴打ピン30の先端が弾性筒31からわずかに突出する。そして、殴打ピン30の先端が窓ガラス33に対し直接当たって衝撃を与える。その後、殴打ピン30を窓ガラス33から離すと、弾性筒31が復帰して元の状態に戻り、殴打ピン30の先端が弾性筒31内に没入する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来構成においては、殴打具26は、殴打ピン30の露出部32の外周を囲むように弾性筒31が柄27の殴打部28に取着されているため、殴打ピン30の先端を窓ガラス33に当てるとき、かなりの勢いを必要とした。しかも、遠心力を得るため、殴打具26の柄27が長めに形成され、さらに殴打部28の弾性筒31が大きく形成されていた。
【0006】加えて、殴打具26はハンマー状に形成されていたため、形が大きく、車室内においてかなりのスペースを必要とし、車室内に常備しておくのに不都合であるという問題があった。
【0007】さらに、部品点数が多く、形が大きくなり、かつ重いため、使用しづらいとともに、製造コストが上昇するといった問題もあった。この発明は、このような従来技術に存在する問題に着目してなされたものである。その目的とするところは、小型でも容易に窓ガラスを割ることができるとともに、車両室内に大きなスペースを必要とせずに常備しておくことができる殴打ピンを備えた殴打具を提供することにある。
【0008】その他の目的は、部品点数が少なく、構造が簡単で、製造コストの低減を図ることができるとともに、容易に使用できる殴打ピンを備えた殴打具を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の殴打ピンを備えた殴打具は、発煙筒の端部にガラスを割るための殴打ピンを設けたことを特徴とするものである。
【0010】請求項2に記載の発明の殴打ピンを備えた殴打具は、請求項1に記載の発明において、外面に殴打ピンを突出形成した取付用キャップを、発煙筒の端部に嵌合可能に構成したものである。
【0011】請求項3に記載の発明の殴打ピンを備えた殴打具は、請求項2に記載の発明において、前記取付用キャップの外面に支持台を設け、その支持台上に殴打ピンを突出形成したものである。
【0012】請求項4に記載の発明の殴打ピンを備えた殴打具は、請求項1に記載の発明において、前記発煙筒を発煙筒本体とその発煙筒本体を覆う筒状カバーとにより構成し、筒状カバーの端部に殴打ピンを突出形成したものである。
【0013】請求項5に記載の発明の殴打ピンを備えた殴打具は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の発明において、前記発煙筒は、車両の室内に緊急用として装備されるものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
(第1実施形態)図1又は図2に示すように、発煙筒本体11は円筒状に形成され、基端側には複数の円環状の把持用突起12を有するとともに、先端側には図示されない発煙部を有している。すり薬カバー13は有蓋円筒状に形成され、その端面にすり薬が塗布されている。そして、すり薬カバー13は常には発煙部の先端を覆い、使用時には取り外され、発煙させるために発煙部と摺り合せるようになっている。筒状カバー14は細長い有蓋円筒状に形成され、開口端に環状突起15を備えている。そして、常には筒状カバー14が発煙筒本体11の発煙部を覆い、使用時には筒状カバー14が取り外されて発煙部が露出されるようになっている。
【0015】図1〜図3(a)、(b)に示すように、第1実施形態における取付用キャップ16は、合成樹脂により有蓋円筒状に形成されている。図3(b)及び図4に示すように、硬度の高い金属製の殴打ピン17は、取付用キャップ16の端面中央に埋め込まれ、ほぼ円錐形状をなすようにインサート成形により形成されている。この殴打ピン17の露出部18は、その先端部分が窓ガラスに当接するようになっている。
【0016】円弧面状の殴打部19は取付用キャップ16の端面に形成され、殴打ピン17の露出部18が窓ガラスに当接した後、殴打部19表面の殴打面20が窓ガラスに当接するようになっている。
【0017】次に、殴打部19について説明する。図4に示すように、まず、殴打ピン17の露出部18の底部の外周縁21上の点を通り、かつ、殴打ピン17の露出部18の先端を通る重心軸Zに直交する平面Pを想定する。この重心軸Zから外周へ離れ、前記底部の外周縁21上の点から外周へ延びる殴打部19上の殴打面20は、想定平面Pから殴打ピン17の露出部18側に突出しないように設けられ、この殴打面20が想定平面Pとなす距離Sは、外周に向かうに従い大きくなっている。
【0018】殴打ピン17において、その露出部18の底部の外周縁21からその先端までの突出長さLは、衝撃力等を考慮して、1〜2.5mmの範囲内が好ましい。突出長さLが1mm未満であると短すぎるため、殴打ピン17としての作用を発揮させることが困難となる。一方、突出長さLが2.5mmを越えると、殴打ピン17の露出部18の先端を窓ガラスの所定位置に的確に当てることが難しくなる。
【0019】また、殴打ピン17の露出部18の先端における頂角αは、衝撃力等を考慮して、90〜120度の範囲内に設定され、さらには100度前後が望ましい。頂角αの角度が90度未満のときは、露出部18の先端が鋭角になり過ぎて窓ガラスが割れないで孔があいてしまう。一方、120度を越えると露出部18の先端が鈍角になり過ぎて窓ガラスに十分なひび割れを生じさせることができない。
【0020】図2に示すように、取付用キャップ16の内底面には、両面粘着テープ22が接合されており、嵌合された取付用キャップ16を発煙筒本体11の筒状カバー14に確実に固定することができるようになっている。また、取付用キャップ16の内径は、3〜4cmの範囲内に形成され、発煙筒本体11の筒状カバー14の外径に対応するように形成されている。そのため、筒状カバー14に取付用キャップ16を嵌合したとき、筒状カバー14と取付用キャップ16との間に隙間が形成されず、抜け落ちを防止することができるようになっている。
【0021】上記のように、殴打ピン17が突出形成された取付用キャップ16を発煙筒本体11の筒状カバー14にはめ込んで、両面粘着テープ22により接合することにより図1に示すような殴打ピン17を備えた殴打具23が構成される。そして、この殴打ピン17を備えた殴打具23により、車両室内から窓ガラスを容易に割ることができるようになっている。
【0022】次に、第1実施形態の殴打ピン17を備えた殴打具23について作用を説明する。まず、殴打ピン17が突出形成された取付用キャップ16の内底面に接合された両面粘着テープ22の離型紙を剥がして接着面を露出させる。そして、図1に示すように、筒状カバー14の端面に取付用キャップ16を嵌合し、両面粘着テープ22により取付用キャップ16と筒状カバー14とを接合固定させる。その状態で、殴打具23は車室内における所定箇所、例えば、ダッシュボードの下部に取り付けられる。
【0023】そして、殴打具23の使用時には、図5に示すように、把持用突起12の部分を把持し、殴打具23の軸線と窓ガラス24とがなす角度が90度近くになるようにし、取付用キャップ16に突出形成された殴打ピン17の露出部18が窓ガラス24に当たるようにして窓ガラス24を叩く。すると、露出部18の先端が窓ガラス24に直接当たって集中荷重による衝撃が与えられ、窓ガラス24に十分なひび割れが生じる。その直後に、殴打部19の殴打面20が窓ガラス24に当たると、このひび割れが窓ガラス24の全体に広がる。
【0024】また、殴打具23を発煙筒として使用する場合には、まず、発煙筒本体11の把持用突起12と筒状カバー14をそれぞれ別の手で把持して、両者を相対回転させながら筒状カバー14を発煙筒本体11から離脱し、すり薬カバー13を露出する。次に、すり薬カバー13を発煙部から取り外し、すり薬と発煙部とをこすり合わせることにより発煙する。
【0025】第1実施形態により発揮される効果について、以下に記載する。
・第1実施形態における殴打ピン17を備えた殴打具23においては、発煙筒本体11の筒状カバー14に嵌合された取付用キャップ16に殴打ピン17が突出形成されているため、発煙筒本体11を把持して容易に窓ガラス24を割ることができる。
【0026】・第1実施形態における殴打ピン17を備えた殴打具23においては、発煙筒本体11の筒状カバー14の端面に取付用キャップ16を嵌合した状態で、発煙筒本体11とほぼ同じ大きさに小さく維持でき、車両室内の所定位置に装着された発煙筒収容部に取付けることができる。そのため、保管が容易であるとともに、保管のためのスペースを余分に設ける必要がない。
【0027】・第1実施形態における殴打ピン17を備えた殴打具23においては、殴打部19上の殴打面20が想定平面Pとなす距離Sを外周に向かうに従い大きくし、この想定平面Pから殴打ピン17の先端側に突出しないように形成されている。そのため、殴打時に殴打ピン17が窓ガラス24に対して若干傾斜していても、殴打ピン17が殴打面20よりも先に窓ガラス24に当たり、窓ガラス24を確実に割ることができる。
【0028】・第1実施形態における殴打ピン17を備えた殴打具23においては、殴打ピン17の露出部18の底部の外周縁21からその先端までの突出長さLは、1〜2.5mmの範囲内に設定されている。そのため、殴打ピン17を窓ガラス24に確実に当てることができるとともに、殴打ピン17が当たった直後に、取付用キャップ16の端面又は周面に形成された殴打部19を窓ガラス24に当てることができ、窓ガラス24を確実に割ることができる。
【0029】・第1実施形態における殴打ピン17を備えた殴打具23においては、殴打ピン17の露出部18の先端における頂角αは90〜120度の範囲内に設定されている。そのため、殴打ピン17を窓ガラス24に確実に当てることができるとともに、十分なひび割れを生じさせることができる。
【0030】・第1実施形態における殴打ピン17を備えた殴打具23においては、発煙筒本体11の筒状カバー14の端面に嵌合された取付用キャップ16に殴打ピン17が突出形成されているため、殴打具23自体を製作する必要がなく、製造コストの低減を図ることができる。
【0031】・第1実施形態における殴打ピン17を備えた殴打具23においては、車両室内に緊急用として装備される発煙筒に取付用キャップ16が備えられるため、発煙筒としての機能を発揮させることができるとともに、殴打具23としての機能も発揮させることができる。さらに、発煙筒は、常に車両室内に備えられているため、殴打具23自体も車両室内に常備することができる。
【0032】・第1実施形態における殴打ピン17を備えた殴打具23においては、取付用キャップ16の内底面には、両面粘着テープ22が接合されている。そのため、取付用キャップ16を発煙筒本体11の筒状カバー14に容易かつ確実に固定することができる。
【0033】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施形態を図6に基づいて説明する。なお、この第2実施形態においては、主に第1実施形態と異なる部分について説明する。
【0034】図6に示すように、支持台25は取付用キャップ16の端面中央に突出形成され、その外径は取付用キャップ16の外径よりも小さくなっている。殴打部19は、支持台25の端面にほぼ円弧面状に形成されている。殴打ピン17は、殴打部19の先端中央に埋設され、殴打ピン17の露出部18が殴打部19の殴打面20から突出するように形成されている。
【0035】さて、取付用キャップ16を発煙筒本体11の筒状カバー14の端面に嵌合した殴打具23は、自動車の車室内の所定箇所に取り付け保管されている。そして、殴打具23の使用時には、殴打具23を保管箇所から取り出し、発煙筒本体11の把持用突起12を把持する。さらに、殴打具23の軸線と窓ガラス24とがなす角度がほぼ90度になるようにし、取付用キャップ16の支持台25上に突出形成された殴打ピン17の露出部18が窓ガラス24に当たるようにして窓ガラス24を叩く。
【0036】このとき、殴打ピン17は取付用キャップ16の外径より小さい径の支持台25上の殴打部19に突出形成されている。そのため、支持台25及び殴打部19を目印とすることができ、その上面の殴打ピン17の先端を窓ガラス24に向けて当てやすくなっている。そして、露出部18の先端が窓ガラス24に直接当たって集中荷重による衝撃が与えられ、窓ガラス24に十分なひび割れが生じる。その直後に、殴打部19の殴打面20が窓ガラス24に当たると、このひび割れが窓ガラス24の全体に広がる。
【0037】従って、第2実施形態における殴打ピン17を備えた殴打具23においては、支持台25を目印とすることができ、その上の殴打ピン17の先端を窓ガラス24に向けて目標を定めやすい。そのため、殴打部19に突出形成された殴打ピン17を窓ガラス24に確実に当てることができ、窓ガラス24を迅速かつ確実に割ることができる。
【0038】(第3実施形態)次に、本発明の第3実施形態を図7に基づいて説明する。なお、この第3実施形態において、主に第1実施形態と異なる部分について説明する。
【0039】図7(a)、(b)に示すように、支持台25は取付用キャップ16の端面側が一方向へ突出し、先端へ向かうほど幅狭になるように形成されている。殴打部19は、支持台25の端面にほぼ円弧面状に形成されている。殴打ピン17は、殴打部19の端面中央に埋設され、殴打ピン17の露出部18がこの殴打部19の殴打面20のから突出するように形成されている。
【0040】さて、殴打具23の使用時には、殴打具23を保管箇所から取り出し、発煙筒本体11の把持用突起12を把持する。そして、図8に示すように、殴打具23の軸線と窓ガラス24とがなす角度が鋭角になるようにする。そして、殴打ピン17の露出部18が窓ガラス24に当たるようにして窓ガラス24を叩く。
【0041】このとき、殴打部19は取付用キャップ16に突出形成された支持台25の端面に形成され、先端が細くなっている。そのため、殴打部19を目印とすることができ、その上の殴打ピン17の先端を窓ガラス24に向けて当てやすくなっている。そして、露出部18の先端が窓ガラス24に直接当たって集中荷重による衝撃が与えられ、窓ガラス24に十分なひび割れが生じる。その直後に、殴打部19の殴打面20が窓ガラス24に当たると、このひび割れが窓ガラス24の全体に広がる。
【0042】第3実施形態により発揮される効果について、以下に記載する。
・第3実施形態における殴打ピン17を備えた殴打具23においては、殴打部19は取付用キャップ16の端面側の周面が一方向へ突出し、先端へ向かうほど細くなるように形成された支持台25に形成されている。このため、その殴打部19を目印とすることができ、殴打部19上の殴打ピン17の先端を窓ガラス24に向けて当てやすくなっている。従って、殴打部19に突出形成された殴打ピン17を窓ガラス24の所定位置に確実に当てることができるとともに、窓ガラス24を容易かつ確実に割ることができる。
【0043】・第3実施形態における殴打ピン17を備えた殴打具23においては、取付用キャップ16の端面側の周面に形成された支持台25に殴打ピン17が突出形成されているため、遠心力により勢い良く殴打ピン17を窓ガラス24に当てることができる。
【0044】(第4実施形態)次に、本発明の第4実施形態を図9に基づいて説明する。なお、この第4実施形態においては、主に第1実施形態と異なる部分について説明する。
【0045】図9に示すように、殴打ピン17は、その底面の直径が取付用キャップ16の直径とほぼ同じ大きさの円柱状の部分と、その上面の円錐状の部分とにより形成されている。そして、その円柱状の部分が取付用キャップ16の端面に埋設されている。
【0046】さて、殴打具23の使用時には、殴打具23を保管箇所から取り出し、殴打具23の軸線と窓ガラス24とがなす角度がほぼ90度になるように把持する。そして、殴打ピン17が窓ガラス24に当たるようにして窓ガラス24を叩く。すると、殴打ピン17が窓ガラス24に直接当たって集中荷重による衝撃が与えられ、窓ガラス24に十分なひび割れが生じる。その直後に、殴打ピン17の露出部18が窓ガラス24に当たると、このひび割れが窓ガラス24の全体に広がる。
【0047】従って、第4実施形態における殴打ピン17を備えた殴打具23においては、殴打ピン17が取付用キャップ16の端面全体に設けられていることから、殴打ピン17を窓ガラス24に確実に当てることができる。その結果、窓ガラス24に十分なひび割れを生じさせ、窓ガラス24を簡単かつ確実に割ることができる。
【0048】尚、前記各実施形態を次のように変更して具体化することも可能である。
・図10に示すように、筒状カバー14の先端部に殴打部19を設け、殴打ピン17を突出形成すること。または、発煙筒本体11の基端部に殴打ピン17を突出形成すること。
【0049】このように構成した場合、筒状カバー14又は発煙筒本体11の基端部に殴打ピン17が突出形成されているため、取付用キャップ16の抜け落ちを防止することができる。
【0050】・取付用キャップ16の端面に複数の殴打ピン17を突出形成すること。このように構成した場合、複数の殴打ピン17を窓ガラス24に当てることができるとともに、窓ガラス24に複数のひび割れを一度に生じさせることができる。
【0051】・取付用キャップ16の内周面に滑り止め材として円環状のゴム材を接合すること。このように構成した場合、両面粘着テープ22の接着力とゴム材により取付用キャップ16を筒状カバー14に確実に固定することができ、取付用キャップ16の抜け落ちを防止することができる。
【0052】・取付用キャップ16の外周面の一部に、取付用キャップ16を嵌合した発煙筒本体11を車両内の部材に取り付けることができるクリップを備えること。このように構成した場合、取付用キャップ16を嵌合した発煙筒本体11を車室内の、例えばサンバイザーの後ろにクリップにより挟み止めすることができる。そのため、即座に手の届く箇所に殴打ピン17を備えた殴打具23を取り付けることができる。
【0053】・取付用キャップ16の内周面に円環状の突起を形成し、筒状カバー14の端部外周面に前記取付用キャップ16の突起と対応するように円環状の凹所を形成すること。
【0054】このように構成した場合、取付用キャップ16の突起と発煙筒本体11の筒状カバー14の凹所を係合させることにより、取付用キャップ16を発煙筒本体11の筒状カバー14に確実に固定することができる。
【0055】・殴打ピン17を突出形成した取付用キャップ16を発煙筒本体11の両端に嵌合すること又は発煙筒本体11の両端に殴打ピン17を突出形成すること。このように構成した場合、発煙筒本体11の両端のいずれでも殴打具23として使用でき、容易に窓ガラス24に殴打ピン17を当てることができる。
【0056】・車両として、電車、バス等の室内に殴打ピン17を備えた殴打具23を常備しておくこと。このようにした場合にも、非常時に電車、バス等の室内からガラスを割ることができる。
【0057】さらに、前記実施形態より把握される技術的思想について以下に記載する。
・前記殴打ピンは取付用キャップの外面に埋設したものである請求項2又は請求項3に記載の殴打ピンを備えた殴打具。
【0058】このように構成した場合、殴打ピンは取付用キャップに確実に固定されるため、殴打ピンの抜け落ちやがたつきを防止することができる。
・前記殴打ピンが突出形成された取付用キャップの端面を円弧面状に形成した請求項2に記載の殴打ピンを備えた殴打具。
【0059】このように構成した場合、殴打ピンが窓ガラスに対し若干傾斜した角度で当たっても、取付用キャップの端面よりも先に殴打ピンが窓ガラスに当たるようになっている。そのため、窓ガラスを確実に割ることができる。
【0060】・前記殴打ピンが突出形成された支持台の端面を円弧面状に形成した請求項3に記載の殴打ピンを備えた殴打具。このように構成した場合、殴打ピンが窓ガラスに対し若干傾斜した角度で当たっても、支持台の端面よりも先に殴打ピンが当たるため、窓ガラスを確実に割ることができる。
【0061】・前記殴打ピンは、突出部分の突出長さは1〜2.5mmの範囲内である請求項1〜請求項5のいずれかに記載の殴打ピンを備えた殴打具。このように構成した場合、殴打ピンを窓ガラスに容易に当てることができるとともに、殴打ピンが当たった直後に、殴打ピンを埋設している部分を窓ガラスに当てることができ、窓ガラスを確実に割ることができる。
【0062】・前記殴打ピンは突出している部分の先端における頂角を90〜120度の範囲内に設定した請求項1〜請求項5のいずれかに記載の殴打ピンを備えた殴打具。
【0063】このように構成した場合、殴打ピンを窓ガラスの所定箇所にねらい通りに当てることができるとともに、十分なひび割れを生じさせることができる。
・前記取付用キャップの内底面を接着材により発煙筒の端部に接合した請求項2、3又は請求項5に記載の殴打ピンを備えた殴打具。
【0064】このように構成した場合、取付用キャップを発煙筒本体に確実に固定することができる。
【0065】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の殴打ピンを備えた殴打具によれば、小型でも容易に窓ガラスを割ることができるとともに、車室内に大きなスペースを必要とせずに常備しておくことができる。また、部品点数が少なく、構造が簡単で、製造コストの低減を図ることができる。
【0066】請求項2に記載の殴打ピンを備えた殴打具によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、取付用キャップを装着するだけで簡単に殴打具としての機能を発揮させることができる。
【0067】請求項3に記載の殴打ピンを備えた殴打具によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、取付用キャップの支持台を目印にすることにより、支持台上の殴打部に突出形成された殴打ピンを窓ガラスのねらったところに確実に当てることができる。
【0068】請求項4に記載の殴打ピンを備えた殴打具によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、取付用キャップを用いることなく、構造を簡単にすることができる。
【0069】請求項5に記載の殴打ピンを備えた殴打具によれば、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の発明の効果に加え、発煙筒としての機能を発揮させることができるとともに、殴打具としての機能も発揮させることができる。さらに、発煙筒は、常に車室内に備えられているため、殴打具自体も車室内に常備することができる。
【出願人】 【識別番号】000214548
【氏名又は名称】長谷川刃物株式会社
【出願日】 平成9年(1997)11月18日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
【公開番号】 特開平11−146923
【公開日】 平成11年(1999)6月2日
【出願番号】 特願平9−317105