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【発明の名称】 生体刺激装置
【発明者】 【氏名】岡本 豊勝

【氏名】浅川 広次

【氏名】松村 祐子

【要約】 【課題】生体の各刺激ポイント毎に適切な刺激レベルで効率的な刺激効果を容易に得ると共に、各刺激ポイントでの刺激感の面で不快感を解消する。

【解決手段】制御手段41は、信号発生部42の例えば出力電圧を各刺激ポイントの刺激番号■〜■にそれぞれ合わせて、予め制御部41内の記憶部(図示せず)にそれぞれ記憶された、刺激ポイント毎に最適な出力電圧レベルのうち、表示部44で指示している刺激ポイントの刺激番号に対応した出力電圧レベルを選択し、その選択された出力電圧レベルに出力刺激パルスがなるように信号発生部42を制御するようになっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電気的刺激を生体に与える生体刺激装置において、刺激ポイントを指示する報知手段と、電気的刺激信号を発生させる信号発生手段と、前記報知手段で指示される刺激ポイントの指示に連動して刺激ポイント毎の適切な刺激レベルに可変させるように前記信号発生手段を制御する制御手段とを有することを特徴とする生体刺激装置。
【請求項2】 前記刺激ポイントに対応して適切な刺激レベルを記憶する記憶手段が設けられ、前記制御手段は、前記記憶手段の刺激ポイント毎の各適切な刺激レベルのうち前記報知手段で指示されている刺激ポイントの刺激レベルに電気的刺激信号を可変させるように前記信号発生手段を制御する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の生体刺激装置。
【請求項3】 前記刺激ポイントの刺激レベルを調整可能な刺激レベル調整手段が設けられ、前記制御手段は、前記刺激レベル調整手段で少なくとも1つの刺激ポイントにおいて調整された刺激レベルを基準として、他の刺激ポイントにおける刺激レベルに対して相対的に変化させて設定する構成としたことを特徴とする請求項1または2に記載の生体刺激装置。
【請求項4】 前記制御手段は、各刺激ポイント毎に刺激時間に応じて刺激レベルを可変して設定する構成としたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の生体刺激装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば美容機器、特に美顔機器などに用いられ、人間の顔などの生体に電気的低周波刺激などの電気的な刺激を与えて筋肉をリフレッシュさせる生体刺激装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の生体刺激装置は、種々の美容処理などに用いられ、特に、人間の顔などの生体に対して電気的な刺激を与えていた。特開昭63−296773号公報には、顔の所謂つぼの位置を表示して電気的な刺激を順次与える施術位置を指示する生体刺激装置が提案されており、その施術位置において所定電圧や電流の刺激パルスによる電気的低周波刺激を一対の電極部を介して与えてその施術位置下の筋肉に対して運動をさせていた。
【0003】このようにして、刺激パルスによる電気的低周波刺激を生体に与えることで、強制的な筋肉運動によって筋肉を強化し、かつ皮下組織や筋肉への血行をよくし表皮活性化のための新陳代謝を盛んにするため、皮下組織および皮下の筋肉の健全さを向上させると共に、皮下組織および皮下の筋肉の保水能力を向上させて弾力性を増進させるリフレッシュ効果を実現していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の生体刺激装置では、顔の所謂つぼの位置として施術位置を指示するだけのものであり、その施術位置によって皮膚インピーダンスは大きく異なっており、その施術位置によっては電気的な刺激を感じなかったり、強く感じ過ぎたりして刺激感の面で不快感を持ってしまうと共に、効率的な刺激効果を得ることができないという問題を有していた。
【0005】具体的には、図9に示すように例えば顔の目元周辺の例について説明すると、電気的な刺激を与える顔の目元周辺の施術位置である刺激ポイント■〜■における皮膚インピーダンスは大きく異なっており、刺激ポイント■で適当な刺激レベルであっても、別の刺激ポイント■では電気的な刺激を感じなかったり強過ぎたりする。
【0006】一方、電気的低周波刺激によって筋肉を運動させることができる刺激レベルは各刺激ポイントで異なっており、刺激ポイント毎に刺激レベルを変えることは効果の面においても重要であるが、使用者がその効果の面で満足感を得、また、刺激感の面で不快感を持たないようにするためには、各刺激ポイント毎に適切な刺激レベルをその都度調整して設定する必要があり、これは大変面倒な作業を必要とするという問題を有していた。
【0007】本発明は、上記従来の問題を解決するもので、刺激ポイント毎の刺激レベルの調整のために面倒な作業を労することなく、生体の各刺激ポイント毎に適切な刺激レベルで効率的な刺激効果を容易に得ると共に、各刺激ポイントでの刺激感の面で不快感を解消することができる生体刺激装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の生体刺激装置は、電気的刺激を生体に与える生体刺激装置において、刺激ポイントを指示する報知手段と、電気的刺激信号を発生させる信号発生手段と、報知手段で指示される刺激ポイントの指示に連動して刺激ポイント毎の適切な刺激レベルに可変させるように信号発生手段を制御する制御手段とを有することを特徴とするものである。また、好ましくは、本発明の生体刺激装置において、刺激ポイントに対応して適切な刺激レベルを記憶する記憶手段が設けられ、制御手段は、記憶手段の刺激ポイント毎の各適切な刺激レベルのうち報知手段で指示されている刺激ポイントの刺激レベルに電気的刺激信号を可変させるように信号発生手段を制御する構成としている。
【0009】上記構成により、報知手段で指示される刺激ポイントの指示に連動して刺激ポイント毎の適切な刺激レベルに可変させるように信号発生手段を制御するので、刺激ポイント毎の刺激レベルの調整のために面倒な作業を労することなく、生体の各刺激ポイント毎に適切な刺激レベルで効率的な刺激効果を容易に得ると共に、各刺激ポイントでの刺激感の面で不快感を解消することが可能となる。
【0010】また、好ましくは、本発明の生体刺激装置において、刺激ポイントの刺激レベルを調整可能な刺激レベル調整手段が設けられ、制御手段は、刺激レベル調整手段で少なくとも1つの刺激ポイントにおいて調整された刺激レベルを基準として、他の刺激ポイントにおける刺激レベルに対して相対的に変化させて設定する構成としている。
【0011】この構成により、人によって異なる皮膚状態に応じた出力刺激レベルの調整に加えて、少なくとも1つの刺激ポイント毎に異なる出力刺激レベルの調整が行うだけで、その他の刺激ポイント毎の各出力刺激レベルの調整が自動的に為されて設定されるので、生体の各刺激ポイント毎に適切な刺激レベルが施されて、刺激ポイント毎の刺激レベルの調整のために面倒な作業を労することなく、効率的な刺激効果を容易に得ると共に、各刺激ポイントでの刺激感の面で不快感を解消することが可能となる。
【0012】さらに、好ましくは、本発明の生体刺激装置における制御手段は、各刺激ポイント毎に刺激時間に応じて刺激レベルを可変して設定する。
【0013】この構成により、皮膚インピーダンスは低周波刺激を加えると低くなってくるため、同じ電圧で固定すると生体に流れる電流が変化したり、生体は刺激に対して慣れがあるため、同じ刺激レベルでは刺激感が減少したりすることが防止される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る生体刺激装置の実施形態について図面を参照して説明するが、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではない。
【0015】(実施形態1)図1は、本発明の実施形態1の生体刺激装置の蓋を開いた状態を示す斜視図である。
【0016】図1において、刺激プローブ1の刺激体2を介して生体の刺激ポイントに低周波刺激を供給する生体刺激装置3は、奥側に幅が若干大きくなった略円形状に構成されており、その略円形状で樹脂製のケース本体4の上面を覆う前記略円形状の上蓋5がケース本体4に対して開閉自在に構成されている。この上蓋5は前開きであり、ケース本体4の奥側側壁部の軸支部を回動中心として手前側から奥側に上蓋5の内面が若干上を向く程度に傾斜して開くことができるようになっている。また、上蓋5は、ケース本体4の奥側側壁部の軸支部を回動中心として奥側から手前側に閉じることができるようになっている。本実施形態では、上蓋5は開いた後に取外しができないようになっているが、上蓋5を開いた後にケース本体4から取外して、所定角度でテーブル上などに立てられるようになっていてもよい。また、この上蓋5の開く角度は、特に顔の目元位置がよく見えるような角度がよいが、使用者やテーブルの高さなどによっても異なるので、上蓋5の内面が若干上を向く程度に傾斜する角度を複数段階に設定可能なように構成することもできる。
【0017】このケース本体4上面の手前側には、刺激プローブ1およびその4芯ケーブル6が収納可能で、4芯ケーブル6とケース本体4との取付部7を手前側に有する凹状の収納部8が配設され、また、ケース本体4上面の奥側には、操作部9および報知手段としての表示部10が配設されている。また、この上蓋5の内面側には、鏡部材11と、複数の刺激ポイントを絵柄などで示してガイドするためのガイド部材12が配設されている。
【0018】また、ケース本体4の手前側には開閉ボタン13が配設されており、この開閉ボタン13を押下することによって、上方に開く方向に付勢されている上蓋5と開閉ボタン13の係合部が外れるように構成されている。また、上蓋5を手前側に前記付勢力に抗して、ケース本体4上面を覆うように閉じると、その上蓋5の手前側壁部と開閉ボタン13の係合部とが係合して止まるようになっている。この上蓋5の開く方向の付勢力は、上下に開閉するための回動中心である軸支部に設けられたばね(図示せず)によって得ている。
【0019】さらに、このケース本体4の内部に設けられる駆動制御回路に接続される、後述する操作手段が配設された操作部9と、この操作部9の右側に液晶表示画面14が配設された表示部10とが配設されている。この操作部9は、左側にコース選択部が配設され、右側に刺激強度設定部が配設されている。操作手段としては、電源のオン/オフキー15、スタートキー16、および各種制御プログラムによるモード選択キー19,20などが配設されており、また、この各種制御プログラムおよびその制御データは後述する制御手段内の図示しない記憶部に記憶されており、使用者のキー操作によるモード選択に応じた各種制御プログラムおよびその制御データを選択し、この制御プログラムおよびその制御データに基づいて後述する制御手段が制御されて各部を制御するようになっている。
【0020】さらに、この刺激プローブ1に刺激体2が着脱自在に構成され、ケース本体4上面手前側の刺激プローブ1の収納部8には、この刺激体2を外した刺激プローブ1の形状に合わせた収納凹部となっており、刺激プローブ1に刺激体2が取り付けられている図1の状態では、収納部8の収納凹部に収納しきれずに刺激体2が浮くように構成されて、後述するが衛生的な観点から刺激体2を外すことの意識付けとしている。また、刺激プローブ1を取り出しやすくするべく、刺激プローブ1の収納部8には、刺激プローブ1の中央部を指でつまむことが可能なように指が入る程度の凹部が設けられている。
【0021】この刺激プローブ1の4芯ケーブル6は、伸び縮み自在なカールしたスパイラル状に弾性コードとして構成されており、その4芯ケーブル6の外形に合わせた収納凹部内に収納されるようになっている。ケース本体4を机上などに置いて刺激プローブ1のグリップ部22を手で握って一対の刺激体2を、目的とする例えば目元などの皮膚上に押し当てて、一対の刺激体2を介して刺激パルスを与えることで皮膚組織および筋肉に電気的低周波刺激を与えて筋肉運動と新陳代謝を行わせることができるようになっている。
【0022】この4芯ケーブル6の一端は刺激プローブ1に接続され、その他端は、その収納凹部内に配設された取付部7を介してケース本体4内部の、図4で後述する駆動制御回路に接続されている。
【0023】図2(a)は図1の生体刺激装置における刺激プローブ1の構成を示す縦断面図、図2(b)は図2(a)のAA線の断面図である。
【0024】図2(a)において、この生体刺激装置の刺激プローブ1は、上側のプラスチック製カバー部材であるヘッド部の外郭を構成する外壁部材21と、下側のプラスチック製カバー部材である断面略楕円形状でグリップ部22を兼ねた外壁部材23とが、ゴムなどの弾性体によりなる連結部材24で互いに揺動可能なように連結されている。これらの外壁部材21,23はそれぞれ縦方向に開くように2分割された筐体状にそれぞれ構成されており、これらの2分割された筐体状の外壁部材21は貫通孔21aを通して、図示しないねじとナットで両側から固定可能に構成されている。また同様に、これらの2分割された筐体状の外壁部材23は貫通孔23aを通して、図示しないねじとナットで両側から固定可能に構成されている。もちろん、これらの図示しないねじとナットは外壁部材21,23の凹部内に入って外壁部材21,23の外壁表面からは出ないようになっている。また、弾性部材(エラストマー、ゴム材、ばね材など)である連結部材24は、中央部に上下に貫通孔を有する中空の筒状に構成されており、その外形は、外壁部材21,23と同様の断面略楕円形状である。また、この連結部材24の外周部には上下位置にそれぞれ、外壁部材21,23のつば部21b,23bをそれぞれ外周に亘って嵌合可能な各溝部24a,24bがそれぞれ形成されている。
【0025】この下側の外壁部材23内には、その下方端部から内部に引き込まれ、機械的刺激用の駆動パルスおよび電気的刺激用の刺激パルス用の4芯ケーブル6と、この4芯ケーブル6の駆動パルス用の2本のリード線に接続されており、上方に伸びたモータ回転軸25を回転駆動させる回転駆動手段としての小型のモータ26とが配設されている。このモータ26はクッション材26aを介して外壁部材23の内面に設けられたリブによって保持されている。
【0026】また、上側の外壁部材21内には、弾性体の連結部材24の中空部を貫通して設けられ、モータ26の回転軸25の先端が一端側に圧入されてその回転力を伝達する弾性体で構成された連結部材27と、この連結部材27の他端側に圧入された回転軸28と、この回転軸28を回転自在に2個所で軸支している各軸受部材29と、これらの各軸受部材29の間の回転軸28に図2(b)に示すように偏心した状態で貫通して取り付けられ、回転軸28の回転による遠心力で外壁部材21を揺動させる偏心分銅である偏心カム30と、刺激プローブ1のヘッド部の傾斜側面21cの長手方向に所定間隔を空けて2個所外部に突出するように配設されると共に、その突出先端部が開放された刺激子用の取付穴31が形成された有底の筒状体で構成されており、陽極と陰極の一組の電極を構成した導電部材の各パルス伝達導子32とが配設されている。
【0027】このパルス伝達導子32の取付穴31には、刺激子2として棒状導電部材である綿棒先端部33が水分を含ませた状態で挿入されて取り付け可能な保持構成となっている。また、各パルス伝達導子32にはそれぞれ、その取付穴31の背面側に形成された各接続部に対して、4芯ケーブル6の刺激パルス用の残る2本のリード線6aがそれぞれ接続されている。
【0028】また、これらの回転軸28、各軸受部材29および、分銅である偏心カム30でたたき機構部が構成されており、偏心した状態で回転軸28に取り付けられた偏心カム30の回転によって、その遠心力で偏心カム30と共に外壁部材21およびパルス伝達導子32を弾性体の連結部材24を境として刺激プローブ1のヘッド部21aを振り回して、パルス伝達導子32に取り付けられた綿棒先端部33で皮下の筋肉などに対してたたき刺激を与えるように構成されている。
【0029】この振動発振部によるヘッド部21aの振動は、弾性体の連結部材24を介して大幅に減衰された状態でグリップ部22に伝えられるため、グリップ部22ではそれほど振動を感じないようになっている。また同様に、振動発振部の回転軸28は直接分銅の遠心力を受けるが、弾性体で構成された連結部材27を介してモータ26の回転軸25に連結されているため、振動発振部による振動は連結部材27で大幅に減衰された状態でモータ26の回転軸に伝わり、モータ26の回転軸25が保護されると共にグリップ部22へ伝達される振動を減衰させて緩和している。さらに、モータ26自体が発生している振動については、モータ26の周りに配設されたクッション材26aによってグリップ部22に伝わる振動を減衰させるように構成している。さらには、このグリップ部22側に重量物であるモータ26を位置させていることによって、刺激プローブ1全体の重心がグリップ部22に存在するようになっており、グリップ部22に振動が発生しにくいように構成されている。よって、グリップ部22を握る手に伝わる振動が抑制され、振動による手のしびれや疲れなどが抑制され得るようになっている。
【0030】図3は、図1の生体刺激装置における電気的刺激制御の構成を示すブロック図である。
【0031】図3において、制御部41は、電池などの電源手段(図示せず)から電力供給を受け、各部を制御する中央演算処理装置(CPU)よりなるマイクロコンピュータおよびその周辺回路(図示せず)や、制御プログラムおよびその制御データなどを記憶する記憶部(図示せず)などで構成されている。この制御手段41が接続されるパルス発生部42はパルス伝達導子32に接続されており、電池などの電源手段(図示せず)から電力供給を受け、制御手段41によってパルス発生部42の出力電圧や周波数などが制御されてパルス強度が制御され、例えば周波数10Hzなどの刺激パルスをパルス伝達導子32を介して刺激体2に出力し、一対のパルス伝達導子32に装着された一対の刺激体2を皮膚上に当てると、その間に刺激パルスが印加されてその皮膚下の筋肉に強制運動をさせる電気的低周波刺激処理を行うことができるようになっている。
【0032】また、制御手段41には液晶表示(LCD)ブロックで構成された表示部44が接続されており、制御手段41は表示部44に対して、例えば顔の目元の施術位置である各刺激ポイントの各刺激番号を全表示(本実施形態1では■〜■)すると共に、今、電気的低周波刺激処理を行うべき刺激ポイントの刺激番号を点滅表示(図3では■が点滅表示)させるように制御する構成となっている。これらの各刺激ポイントの各刺激番号■〜■は、例えば図7の各刺激ポイント■〜■と対応しており、図1のガイド部材12にはガイド用に顔の目元の絵柄と共に各刺激ポイント■〜■が示されている。このようなガイド部材12の代りに、表示部44に目元の絵柄と共に各刺激ポイント■〜■が表示され、刺激処理を行うべき刺激ポイントの刺激番号を点滅表示させるようにすることもできる。
【0033】これらの刺激ポイント■〜■は電気的な刺激を与える顔の目元周辺の施術位置であって、刺激ポイント■〜■における皮膚インピーダンス比は図4に示すように刺激ポイント■〜■毎に大きく異なっている。例えば縦方向の目尻部分の刺激ポイント■の皮膚インピーダンス比を「1」とした場合、その刺激ポイント■で適当な刺激レベルであっても、例えば横方向の瞼部分の別の刺激ポイント■ではの皮膚インピーダンス比が大幅に低く、別の刺激ポイント■の刺激レベルを刺激ポイント■と同程度の刺激レベルとした場合には電気的な刺激が強過ぎる。
【0034】したがって、刺激ポイントや皮膚状態などによって最適な刺激レベルが存在する。制御部41内の記憶部(図示せず)には、各刺激ポイント■〜■毎に最適な刺激レベルとしての出力電圧レベルが記憶されている。この最適な刺激レベルは制御部41内の記憶部(図示せず)の代りに外部記憶部(図示せず)に記憶させても良いことは言うまでもないことである。
【0035】このため、制御手段41は、信号発生部42の例えば出力電圧を各刺激ポイントの刺激番号■〜■にそれぞれ合わせて、予め制御部41内の記憶部(図示せず)にそれぞれ記憶された、刺激ポイント毎に最適な出力電圧レベルのうち、刺激処理すべき刺激ポイント(表示部44で指示している刺激ポイント)の刺激番号に対応した出力電圧レベルを選択し、その選択された出力電圧レベルに出力刺激パルスがなるように信号発生部42を制御するようになっている。つまり、制御手段41は、表示部44で表示され刺激ポイントの指示(点滅表示)に連動して出力電圧レベルを可変させ、その出力電圧レベルに出力刺激パルスが制御されるようになっている。
【0036】ここで、各パルス伝達導子32にそれぞれ各綿棒先端部33が着脱自在に構成されているのは、金属である両パルス伝達導子32を直接的に皮膚表面に当接すると、刺激パルスによる電流が皮膚表面に急激に流れ込もうとして電気的刺激が大きく痛いという不快感を使用者に与えることになるが、水を含ませた綿棒先端部33を介して電気的刺激を生体に与えると、水を含ませた綿棒先端部33が抵抗体となって刺激パルスによる電流が皮膚表面に急激に流れ込むことがないためである。使用時には両パルス伝達導子32に綿棒先端部33を装着し、不使用時には不衛生的な観点から両パルス伝達導子32より各綿棒先端部33を外すようにしている。また、金属である両パルス伝達導子32を直接的に肌表面に当接する場合には刺激がきつく怖いイメージを使用者に与えるが、皮膚表面に当接するのが綿棒先端部33であれば肌にやさしいイメージを使用者に与えることになる。また、両パルス伝達導子32の金属部分の外側壁面を樹脂などの絶縁部材でそれぞれ覆い、各綿棒先端部33の下側を取付穴31の内面部分で接続させ、各綿棒先端部33の上側だけをこの絶縁部材からそれぞれ突出させるように構成すれば、上記綿棒先端部33によるソフト効果をいっそう発揮させることができる。
【0037】この電気的低周波刺激による筋肉運動の収縮期間中に機械的刺激によるほぐし効果で筋肉弛緩作用を筋肉に与えると、筋肉の収縮運動が阻害されて筋肉の強化効果が抑制されるため、制御手段41は、図示しないたたき機構部を駆動させる回転駆動手段への電力供給タイミングを、信号発生手段42から出力される刺激パルスによる筋肉収縮が終わって筋肉が弛緩を始めるタイミング以降とするべく各部を制御するようになっている。周波数が高い100Hzの刺激パルスaの場合には、例えばパルス出力期間を約2secとし、パルス休止期間を約1secとしてこれを繰り返すように設定しており、このパルス休止期間中の筋肉弛緩期間中にたたき機構部(図示せず)による機械的刺激を与えるようにしている。
【0038】このとき、例えば電気的低周波刺激の強度制御は、後述するが、制御手段41が信号発生手段42からの刺激パルスのパルス幅、電圧値および電流値のうちここでは電圧値を可変することで制御している。要は、その電気的刺激が痛いなどの不快感がないように最大電流1mA程度に電流制限するようにして制御している。
【0039】これらの制御手段41、信号発生手段42および表示部44はケース本体4に配設され、また、図示しない回転駆動手段やたたき機構部および、陽極と陰極の一組の電極であるパルス伝達導子32は刺激プローブ1に配設されており、これらのケース本体4と刺激プローブ1は4芯ケーブル6で接続されている。
【0040】上記構成により、以下、その作用を説明する。
【0041】40才台の人で歳を感じる体の部分は目元のシワやたるみというのが多く、そのシワやたるみの原因は皮下の筋肉が衰えることである。ここでは、目元周りの筋肉である眼輪筋やこの眼輪筋を引き上げる額の前頭筋に対して、電気的低周波刺激処理と機械的刺激処理とを行って筋肉の強化とその新陳代謝の向上を図ることで目元のシワやたるみを予防する場合について説明する。
【0042】まず、刺激プローブ1をケース本体4から取り出して、刺激プローブ1の両パルス伝達導子32における取付穴31内にそれぞれ、水分を含ませた綿棒先端部33をそれぞれ挿入してセットする。このように、刺激子2としての綿棒先端部33に水分を含ませるのは、両パルス伝達導子32に出力される刺激パルスを適度な抵抗体である綿棒先端部33を介して生体に、よりソフトに伝えるためである。
【0043】次に、操作手段における電源のオン/オフキー15を押下することで電源オンとし、モード選択の後、操作手段におけるスタートキー16を押下することで刺激処理を開始する。
【0044】このとき、制御手段41は、刺激位置のガイドのために、表示部44に「■」が点滅するように制御し、これに連動して、予め記憶部(図示せず)にそれぞれ記憶された刺激ポイント毎に最適な出力電圧レベル情報から、刺激処理すべき刺激ポイントである第1の刺激ポイント■に対応した信号発生部42の出力電圧を選択し、その選択した出力電圧レベルに出力刺激パルスがなるように信号発生部42を制御して、その出力刺激パルスをその出力電圧レベルで両パルス伝達導子32さらに両綿棒先端部33を介して第1の刺激ポイント■に出力する。また、制御手段41は操作手段からの刺激強度などの操作内容に基づいて、信号発生部42に対して所定周波数の低周波パルスを発生させて各綿棒先端部33を介して第1の刺激ポイント■の目元皮下の筋肉に収縮運動を強制的に起こさせる。
【0045】この筋肉収縮運動の後の筋肉弛緩運動が始まる時点で、制御手段41はモータ26への駆動パルスを出力する。この駆動パルスによってモータ26の回転軸25が回転して偏心分銅である偏心カム30が回転することになる。このたたき機構部を構成する偏心カム30の重心の偏った回転による遠心力で刺激プローブ1の弾性体よりなる連結部材24を境にして、それよりも刺激プローブ1のヘッド部21aが振り回されて揺動する。この揺動で、各綿棒先端部33を介して所定位置の目元部の皮膚に叩き動作が為されて皮下組織および筋肉がほぐされて血行などがよくなる。
【0046】このようにして、表示部44で表示される刺激ポイント■の指示に連動して刺激ポイント■に刺激ポイント毎の最適な刺激レベルに可変させつつ、第1の刺激ポイント■に刺激プローブ■の両綿棒先端部33を押し当て、グリップ部22を鼻側に向けた状態から、表示部44で表示される刺激ポイント■の指示に連動して刺激ポイント■に刺激ポイント毎の最適な刺激レベルに可変させつつ、第6の刺激ポイント■まで皮膚表面から両綿棒先端部33を浮かすことなくスライドさせて刺激ポイントを順次変更する一連の動作で、第1の刺激ポイント■〜第6の刺激ポイント■における適切な刺激処理を終えることができる。このように、刺激ポイント変更時にも、グリップ部22の握りを変える必要がなく握りが一定で操作性がよく、また、皮膚表面から両綿棒先端部33を浮かさないことから、刺激パルスによる痛みなどの不快感も防止することができる。
【0047】以上により、本実施形態1によれば、制御部41は、表示部44で表示される刺激ポイントの指示に連動してその刺激ポイントに最適な刺激ポイント毎の刺激レベルに可変させるように信号発生部42を制御するため、生体の各刺激ポイント毎に適切な刺激レベルで効率的な刺激効果を容易に得ると共に、各刺激ポイントでの刺激感の面で不快感を解消することができる。
【0048】(実施形態2)上記実施形態1では、予め制御部41内の記憶部(図示せず)に記憶された刺激ポイント毎の刺激レベル(出力電流レベル)に制御するようになっているが、人によって皮膚のインピーダンスが異なっているために、同じ出力電圧であっても、人により刺激感が違って痛いと感じる人がいたり、その逆に刺激感が全く感じない人がおり、これを解消するべく出力電圧調整可能に構成した場合であって、これに上記実施形態1を適応する場合である。
【0049】図5は本発明の実施形態2の生体刺激装置の蓋を開いた状態を示す斜視図、図6は図5の生体刺激装置における電気的刺激制御の構成を示すブロック図であり、上記実施形態1の図1および図3と同一の作用効果を奏する部材には同一の符号を付けてその説明を省略する。なお、図2の構成は本実施形態2においても同様である。
【0050】図5および図6において、制御手段41には、刺激ポイントの刺激レベルを調整可能な刺激レベル調整手段としての出力電圧調整部43が接続されており、強弱キー17,18の操作手段を介して出力電圧調整部43で出力調整されたレベル条件に基づいて、制御手段41は信号発生手段42に対して刺激レベルを設定制御し、信号発生手段42から所定電圧で所定パルス幅の刺激パルスを低周波で発生させて一対のパルス伝達導子32に出力し、一対のパルス伝達導子32に装着された一対の刺激体2を皮膚上に当てると、その間に刺激パルスが印加されてその皮膚下の筋肉に強制運動をさせる電気的低周波刺激処理を行うことができるようになっている。つまり、出力電圧調整部43において、人に起因する皮膚状態などの状況に応じた刺激レベルが適宜好みのレベルに可変可能になっており、この出力電圧調整部43からの出力により、制御部41は信号発生部42に対して出力電圧を制御するようになっている。
【0051】この機械的刺激の強度設定用の強弱キー18の弱キーと強キーの間の位置には、複数段階(本実施形態では3段階)の機械的刺激強度を示す機械的強度表示ランプ18a〜18cが左右方向に一列に並んで配設されており、棒グラフのようにその強度段階に応じて強いほど強キー側(図の右側)に順次点灯するようになっている。また、電気的刺激の強度設定用の強弱キー17の弱キーと強キーの間の位置にも、複数段階(本実施形態では5段階)の電気的刺激強度を示す電気的強度表示ランプ17a〜17eが左右方向に一列に並んで配設されており、棒グラフのようにその強度段階に応じて強いほど強キー側(図の右側)に順次点灯するようになっている。つまり、これらの強弱キー17,18の強キー側を押下する毎にその強度が段階的に上がってランプの上記棒グラフは右側に伸び、弱キー側を押下する毎にその強度が段階的に下がってランプの上記棒グラフは図の左側に短くなっていくようになっている。
【0052】このように、使用者が1つの刺激ポイントにおいて出力電圧調整部43で調整した出力電圧を基準として、他の刺激ポイントにおける刺激レベルに対して相対的に変化させて設定するようになっている。つまり、調整した出力電圧を基準とし、これに図4の各刺激ポイント毎の比率を乗算することで、他の各刺激ポイントにおける適切な刺激レベルの設定値を相対演算するようになっている。例えば、図4に示すように、刺激ポイント■で設定された出力電圧値が1.5Vであれば、他の刺激ポイントである刺激ポイント■で設定される出力電圧値は、刺激ポイント■で設定された出力電圧値が1.5Vを基準として、1.5V×0.75=1.125Vと相対演算される。このとき、0.75が各刺激ポイント毎の固有の比率であり、制御部41の記憶部に予め記憶させておく。これと同様に、さらに他の刺激ポイント■〜■で設定される各出力電圧値についても、このような比率をかけて相対演算することで、各刺激ポイント毎の適切な出力電圧を決めて設定することができるようになっている。
【0053】上記構成により、操作手段における電源のオン/オフキー15を押下することで電源オンとし、モード選択の後、陽極と陰極の各綿棒先端部33を目元における第1の刺激ポイント■の皮膚位置に押し当てて操作手段で低周波電気的刺激の強度を徐々に上げて適度の刺激強度のところにセットするだけで、その調整した出力電圧を基準とし、これに図4の各刺激ポイント毎の比率を乗算することで、他の各刺激ポイントについても適切な刺激レベルの設定値を相対演算して制御部41の記憶部(図示せず)に設定する。このようにして、人に起因した皮膚状態などにおける刺激レベルの相違を解消して刺激強度の強弱調整を行う。
【0054】さらに、操作手段におけるスタートキー16を押下することで刺激処理を開始する。このとき、表示部44に刺激ポイントの刺激番号■を表示させると同時に、予め制御頤部41内の記憶部に記憶された刺激ポイント毎の最適な各出力電圧レベルである刺激ポイント■に対応した出力電圧レベルにパルス発生部42からの出力電圧を合わせるように制御する。これを刺激ポイント■まで繰り返して、刺激処理を終了する。
【0055】以上により本実施形態2によれば、皮膚状態など使用者に起因する異なる出力刺激レベルの調整を行うだけで、他の刺激ポイント毎の出力刺激レベルの調整が自動的に為されて設定されて、刺激ポイント毎の刺激レベルの調整のために面倒な作業を労することなく、生体の各刺激ポイント毎に適切な刺激レベルで効率的な刺激効果を容易に得ると共に、各刺激ポイントでの刺激感の面で不快感を解消することができる。
【0056】(実施形態3)上記実施形態1では予め制御部41内の記憶部(図示せず)に記憶された刺激レベル(出力電流レベル)に制御するようになっているが、本実施形態3では、これに加えて、図7に示すように皮膚のインピーダンスは電気を流すにしたがって低下してくるため、同じ出力電圧であっても、施術するにしたがって電流が多く流れるようになり、図8に示すように、各刺激ポイントにおいては、刺激時間にしたがって出力電圧を可変とする構成になっている。
【0057】各刺激ポイントにより図5と同様に出力電圧を下げることによって同じ電流を流すことができ、良好な効果を得ることができる。また、生体は刺激に対して慣れて来るため、同じ刺激量であっても刺激感が少なく感じるようになって来る。したがって、刺激感を維持するためには、上記例とは逆に刺激時間(施術時間)にしたがって出力電圧を上げていっても良い。この場合、同一の使用感を維持することができると共に、出力電圧が上がる分、刺激効率が高くなって刺激時間の短縮となる。
【0058】以上により本実施形態3によれば、皮膚インピーダンスは低周波刺激を加えると低くなってくるため、同じ電圧で固定すると生体に流れる電流が変化したり、また、生体は刺激に対して慣れがあるため、同じ刺激レベルでは刺激感が減少したりすることを防止することができる。
【0059】
【発明の効果】以上のように請求項1,2によれば、刺激ポイント毎の刺激レベルの調整のために面倒な作業を労することなく、生体の各刺激ポイント毎に適切な刺激レベルで効率的な刺激効果を容易に得ると共に、各刺激ポイントでの刺激感の面で不快感を解消することができる。
【0060】さらに、請求項3によれば、人に起因して異なる皮膚状態などの状況に応じた出力刺激レベルの調整を少なくとも1つの刺激ポイントで行えば、他の刺激ポイント毎の出力刺激レベルの調整が自動的に為されて設定され、刺激ポイント毎の刺激レベルの調整のために面倒な作業を労することなく、より効率的な刺激効果を容易に得ると共に、各刺激ポイントでの刺激感の面で不快感を解消することができる。
【0061】さらに、請求項4によれば、皮膚インピーダンスは低周波刺激を加えると低くなってくるため、同じ電圧で固定すると生体に流れる電流が変化したり、生体は刺激に対して慣れがあるため、同じ刺激レベルでは刺激感が減少したりすることを防止することができる。
【出願人】 【識別番号】000005832
【氏名又は名称】松下電工株式会社
【出願日】 平成9年(1997)9月25日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司 (外3名)
【公開番号】 特開平11−89946
【公開日】 平成11年(1999)4月6日
【出願番号】 特願平9−259741