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【発明の名称】 薬剤塗布具
【発明者】 【氏名】源 政明

【氏名】豊川 卓也

【要約】 【課題】保管時や運搬時に薬剤の漏洩が生じないだけではなく、薬剤の汚染や薬剤の塗布部の破損を防止することができ、かさばらずに携帯することができ、さらに、衛生的かつ簡便に使用し得る薬剤塗布具を提供する。

【解決手段】少なくとも、棒状もしくは管状の薬剤塗布部材2、該薬剤塗布部材のキャップ3及び薬剤4から構成される薬剤塗布具1であって、薬剤塗布部材2と薬剤塗布部材のキャップ3とを接合することにより形成される密封空間に薬剤4が貯蔵されており、さらに上記キャップ3に開封手段5が備えられていることを特徴とする薬剤塗布具1。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも、棒状もしくは管状の薬剤塗布部材、該薬剤塗布部材のキャップ及び薬剤から構成される薬剤塗布具であって、薬剤塗布部材と薬剤塗布部材のキャップとを接合することにより形成される密封空間に薬剤が貯蔵されており、さらに上記キャップに開封手段が備えられていることを特徴とする薬剤塗布具。
【請求項2】 上記キャップの開封手段が、該キャップに着脱自在のキャップ開封部品であることを特徴とする請求項1記載の薬剤塗布具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬剤を患部に適用するのに用いられる薬剤塗布具に関し、より詳細には、保存に際しては薬剤を外界と遮断した状態で安定に保存することができ、使用に際しては薬剤を衛生的かつ簡便に、確実に患部に適用することができる薬剤塗布具に関する。
【0002】
【従来の技術】薬剤を皮膚等に塗布する塗布具として、一般に綿棒、脱脂綿などがよく使用される。中でも、綿棒は適用箇所に手を触れることなく操作し得るため衛生的であり、幅広く用いられている。
【0003】ところで、綿棒などに薬液を含浸させ、皮膚などに塗布するに際しては、従来、■綿棒と薬液が収納されている容器とを用意し、■適用の都度、綿棒に薬液を滴下したり、または綿棒を薬液に浸漬して綿棒に薬液を吸収させ■薬液が吸収された綿棒を患部に適用していた。従って、操作が煩雑であるだけでなく、綿棒及び薬液収納容器を適用の都度探さねばならず、加えて、綿棒や残りの薬液が汚染される可能性があり、衛生上の点においても問題があった。
【0004】そこで、予め綿棒に薬液が含浸された薬剤塗布具が提案されている。例えば、実開昭57−26247号公報には、綿棒の綿球に予め薬液を含浸させたものが開示されている。しかしながら、綿球に含浸させた薬液が使用時までに蒸散してしまわないようにする必要があり、上記公報のように綿球部のみを包装する方法では、綿棒の軸曲面に沿って完全に密封することは難しく、特に薬液がアルコール等の場合は完全に蒸散を抑えることは難しかった。一方、綿棒の軸棒を含めた全体を密封包装する方法は、綿球に含浸された薬液や余剰の薬液が袋内を自由に流れるために綿棒の軸棒が汚染される問題があった。また、携帯時には長い軸棒部分のためにかさばったり、軸棒が折れたりすることもあった。
【0005】また、特公平4−12147号公報には、液剤を密封収納した液剤塗布容器が開示されている。該液剤塗布容器は、プラスチックからなり容器本体と封止部材との破断分離部が破断可能な肉薄部で形成されている。しかし、液剤の蒸散を完全に抑えようとすれば、プラスチックにある程度の厚みが必要であり、破断可能な肉薄部とすることと相反し、両者のバランスを取ることは容易でない。特に内容物がアルコールを含むような揮発性の高い液剤の場合は特に難しい。また、使い勝手の面から、破断部は比較的弱い力で破断するように設計される必要があり、使用時までに外力が加わって肉薄部の不慮の破断が生じる恐れがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解消し、保管時や運搬時に薬剤の漏洩が生じないだけではなく、薬剤の汚染や薬剤の塗布部の破損を防止することができ、かさばらずに携帯することができ、さらに、衛生的かつ簡便に使用し得る薬剤塗布具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の薬剤塗布具は、少なくとも、棒状もしくは管状の薬剤塗布部材、該薬剤塗布部材のキャップ及び薬剤から構成される薬剤塗布具であって、薬剤塗布部材と薬剤塗布部材のキャップとを接合することにより形成される密封空間に薬剤が貯蔵されており、さらに上記キャップに開封手段が備えられていることを特徴とする。
【0008】本発明の請求項2記載の薬剤塗布具は、上記キャップの開封手段が、該キャップに着脱自在のキャップ開封部品であることを特徴とする請求項1記載の薬剤塗布具である。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。
(薬剤塗布部材)本発明で用いられる薬剤塗布部材の形状は、略棒状もしくは略管状であるが、径は全長に渡って同一でなくてもよく、また、横断面形状も全長に渡って同一でなくてもよい。すなわち、2種以上の異なる径や異なる横断面形状の組み合わせであったり、また、主たる棒状体もしくは管状体に突起物や修飾物等が接合されていたり付設されていてもよい。
【0010】上記薬剤塗布部材には、少なくとも把持部と塗布部が備わっている。把持部は、薬剤を塗布する上で操作しやすい形状、大きさとされる。例えば、把持部の形状は円柱や角柱などが挙げられ、例えば円柱である場合、その径は1〜20mm程度、長さは5〜50mm程度とすることが好ましいが、特に限定はされない。把持部には、必要に応じて凹凸等の滑り止めを設けてもよい。
【0011】塗布部は所定量の薬剤を保持し、皮膚等に塗布する部分である。尤も、塗布に際して、皮膚等の被塗面に接触する塗布面は、主として塗布部の先端面である。塗布部の先端面は、塗布部が薬剤と接触されて表面に付着された薬剤をそのまま皮膚に転写する機能をもつように構成されてもよいが、表面が適度にあらされたり、凹凸がつけられて表面積が増大されたり、薬剤が液体であれば表面張力を利用して薬剤保持量が多くされるように構成されるのが好ましい。また、塗布部の先端部分に薬剤を吸収するような吸収材を設け、該吸収材を被塗面に接触させて塗布するように構成してもよい。吸収材としては、例えば、綿などの天然素材や合成樹脂等の繊維集合体、スポンジ体などの多孔物質が使用できるが、これらに何ら限定されない。
【0012】薬剤塗布部材の材質は、特に限定されないが、各種合成樹脂や金属等が使用できる。例えば、合成樹脂としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂;ポリ塩化ビニル;ポリオキシメチレンなどのポリアセタール系樹脂;ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート;ポリカーボネート;ポリメチルペンテン;ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)などのスチレン系樹脂などを挙げることができる。
【0013】(薬剤塗布部材のキャップ)本発明で用いられる薬剤塗布部材のキャップの形状は特に限定されないが、胴体部としては、例えば、有底の略円筒形;有底であって、横断面が略三角形、略四角形、略多角形;略球形などが挙げられる。上記キャップには、該キャップを容易に開封するために開封手段(後述)が備えられている。上記キャップ内には薬剤が収納され、上記キャップが薬剤塗布部材と接合されることにより、薬剤塗布部材と薬剤塗布部材のキャップで形成される空間に薬剤が密封収納される。上記空間に薬剤が収納されていることにより、使用に際して、薬剤塗布部材に新たに薬剤を供給する必要がない。本発明の薬剤塗布具は、薬剤塗布部材のキャップをはずし、薬剤塗布部材の塗布部を用いて皮膚等への薬剤塗布が可能とされている。薬剤塗布部材のキャップには、この他、薬剤塗布部材の塗布部の汚染防止や損傷防止といった保護的な働きもある。
【0014】薬剤塗布部材のキャップの材質は特に限定されないが、例えば、各種合成樹脂が使用できる。合成樹脂としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリメチルペンテン;エチレン−酢酸ビニル共重合体;ポリオキシメチレンなどのポリアセタール系樹脂;ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート;ポリカーボネート;ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)などのスチレン系合成樹脂;各種エラストマー;ゴムなどを挙げることができる。これらのうち、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどをはじめとする比較的軟質のものが特に好ましい。キャップに収納される薬剤の異物混入や汚染の有無、充填量等を確認するため、キャップは無色透明であることがさらに好ましい。
【0015】(薬剤塗布部材と薬剤塗布部材のキャップとの接合)薬剤塗布部材と薬剤塗布部材のキャップとの接合方法は、テーパー面同士による嵌合、ネジ、はめ込み、接着等いかなる方法も用いることができる。保管中に薬剤を外部と遮断し、また薬剤を外部に蒸散させないためにも薬剤塗布部材とキャップとの接合は十分に気密であることが好ましい。例えば、注射筒と注射針の嵌合のようなテーパー面同士の嵌合やパッキングを使用したネジによる方法等が挙げられる。他の好ましい例としては、テーパー嵌合に更にネジによる固定やルアーロックによる固定を組み合わせた方法も挙げられる。一般にテーパー嵌合の場合、強く嵌合されることが多い。
【0016】(キャップの開封手段)薬剤塗布部材と薬剤塗布部材のキャップが、気密性を得るために強く接合された場合、キャップの開封時には、かなりの力を必要とする場合が多かった。本発明でいうキャップの開封手段とは、キャップを容易に開封するための手段のことをいうものであり、キャップの胴体部のみを持ってキャップを開封するときよりも開封が容易となる手段であれば特に限定されない。キャップの開封手段としては、例えば、キャップ開封時の把持部をキャップの胴体部よりも大きな外径としたものが挙げられる。把持部の形状としては、例えば、任意の厚みの円柱状や角柱状などが挙げられるがこれに限定されない。また、把持部に中空となる部分があってもよい。上記把持部の外周面上には滑り止めが設けられることが好ましい。また、キャップの胴体部から放射状に羽根形状のものを設けて、これを把持して開封することにより開封を容易としたものであってもよい。
【0017】これらの開封手段はキャップの胴体部に一体的に設けられてもよいし、請求項2に記載のように、着脱自在の別部品としての、キャップ開封部品としてもよい。キャップ開封部品としては、キャップに装着することにより開封を容易にするものであれば、特に限定されないが、例えば、キャップの胴体部よりも径を大きくしたものが挙げられ、一般的な形状例としては、前述の通り、円柱状のもの、角柱状のもの、放射状の羽根形状などが挙げられる。キャップ開封部品にはキャップ胴体部との装着に関わる部分(例えば、嵌合のための中空部)が備えられる。
【0018】着脱自在のキャップ開封部品とすることの利点は例えば以下のようなことがある。前述したように、キャップに収納される薬剤は異物混入や汚染の有無、充填量等をキャップに収納された後にキャップの外側から確認するため、キャップ胴体部とキャップ開封時の把持部(開封手段)を一体化する場合、収納された薬剤の検査に支障がないように配慮しなければならない。キャップ開封部品は、着脱自在であるため検査後にキャップ胴体部に装着が可能であり、収納された薬剤の検査に支障をきたさない。キャップ開封部品は製品出荷時から装着した状態としてもよいし、他部品の組立品とともに付属させておき使用時に装着するようにしてもよい。また、着脱自在であるため、開封部品の再利用も可能である。
【0019】キャップ開封部品のキャップとの装着固定方法については特に限定されないが、例えば、はめ込みによる嵌合方法を挙げることができる。このとき、装着後にキャップ開封部品が空回り等しないように、キャップとキャップ開封部品の嵌合部の形状を雄雌の関係となるように合わせる必要がある。例えば、キャップに凸部、キャップ開封部品に凹部を設けることなどが挙げられる。装着固定方法は、嵌合のみならず、ネジ式の固定、熱、高周波、超音波等による溶着や、溶剤や接着剤による接着などを用いることもできる。
【0020】キャップの把持部(開封手段)及びキャップ開封部品の材質は、特に限定されず、前述のキャップに使用できる材質が使用可能である。キャップと同一の材質であっても、異なる材質であってもよい。例えば、各種合成樹脂や金属、セラミック等の無機材、木や紙等が使用できる。合成樹脂としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂;ポリ塩化ビニル;エチレン−酢酸ビニル共重合体;ポリオキシメチレンなどのポリアセタール系樹脂;ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート;ポリカーボネート;ポリメチルペンテン;ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)などのスチレン系樹脂などが挙げられる。また、各種エラストマーやゴムでもよい。
【0021】(薬剤)本発明で用いられる薬剤については、特に限定されるものではなく、皮膚等に塗布するのに適した全ての薬剤を用いることができる。薬剤としては、薬液、ローション、軟膏、クリームなどが挙げられる。また薬液は、薬効等を示す主成分の水溶液であってもよく、他の溶媒での溶液であってもよい。さらに、薬液は、溶液ではなく分散液であってもよい。薬液は水性、油性のどちらでもよい。薬効等を示す主成分についても特に限定されるものではなく、例えば、消毒薬、キズ薬、かゆみ止め薬、水虫薬、検査・診断薬などが挙げられ、その他、洗浄液や化粧液などを用いることも可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に実施例をあげて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれのみに限定されるわけではない。
【0023】実施例1図1及び図2は本発明の薬剤塗布具1の一実施例を示す図であり、(イ)はその斜視図、(ロ)はその縦断面図、図2は図1(イ)の薬剤塗布具1の薬剤塗布部材と薬剤塗布部材のキャップとが分離された状態を示す図であり、(イ)は薬剤塗布部材、(ロ)は薬剤塗布部材のキャップを示す斜視図である。
【0024】図1(イ)のように、薬剤塗布具1は薬剤塗布部材2と薬剤塗布部材のキャップ3とが接合されており、上記キャップ3にはキャップの開封手段5が一体的に設けられている。図1(ロ)に示すように、薬剤塗布部材2と上記キャップ3とを接合することにより形成される密封空間に薬剤4が貯蔵されている。
【0025】図1(ロ)及び図2に示すように、薬剤塗布部材2は棒状であり、把持部21、雄ネジ部22、テーパ部23及び塗布部24とから構成されている。塗布部24の先端面241は薬剤を保持しやすいように適度にあらされている。図1(ロ)及び図2に示すように、薬剤塗布部材のキャップ3は、頭部31、胴体部32及び開封手段5とから構成され、胴体部32には開封手段5が一体的に設けられている。キャップ3は有底の円筒体であり、キャップ3の内部は、頭部31の内周面には上記雄ネジ部22に適合する雌ネジ部33が設けられ、雌ネジ部33から胴体部32の内部にかけて縮径されテーパー部34とされ、テーパー部34は上記テーパ部23と気密に接触して嵌合されている。
【0026】薬剤塗布部材2と薬剤塗布部材のキャップ3とは、それぞれのテーパー部23と34により気密に嵌合し、薬剤塗布部材2の雄ネジ部22とキャップ3の雌ネジ部33がネジ止めされることにより更に固定されている。
【0027】薬剤塗布部材2の把持部21の外面には滑り止め25として凹凸が設けられている。胴体部32と一体的に設けられている開封手段5としての把持部は円柱状であり、その外径は胴体部32の外径よりも大きくされ、その外面には滑り止め51として凹凸が設けられている。
【0028】上記薬剤塗布具1を使用するには、開封手段5を回転させてネジ止めを外し、テーパー部23と34の嵌合を外すことにより、薬剤塗布部材2と薬剤塗布部材のキャップ3とを分離し、薬剤塗布部材2の塗布部24の主として先端面241を皮膚などに接触させて薬剤4を塗布する。
【0029】実施例2図3は薬剤塗布部材のキャップの他の例を示す斜視図である。この薬剤塗布部材のキャップ3Aは、キャップの胴体部32Aが一体的に設けられた開封手段5Aとしての把持部にかけて徐々に外径が増大している。頭部31Aの内面には雌ネジ部33Aが設けられている。開封手段5Aは円柱状であり、その外面には滑り止め51Aとして凹凸が設けられている。このキャップ3Aを用いた薬剤塗布具は、キャップ3A以外の構成は実施例1の薬剤塗布具と同様である。
【0030】実施例3図4は薬剤塗布部材のキャップの更に他の例を示す斜視図である。この薬剤塗布部材のキャップ3Bには、キャップの胴体部32Bから開封手段5Bとしての羽根部分52Bが放射状に設けられている。キャップ3Bの開封手段5B以外の形状は、実施例1のキャップ3と同様であり、頭部31Bの内周面には雌ネジ部33Bが設けられている。このキャップ3Bを開封するには、羽根部分52Bに指をかけてキャップ3Bを回転すればよい。本実施例では羽根部分は4本設けられているが、羽根の数や形状はこの限りではない。このキャップ3Bを用いた薬剤塗布具は、キャップ3B以外の構成は実施例1の薬剤塗布具と同様である。
【0031】実施例4図5は薬剤塗布部材のキャップの更に他の例を示す斜視図である。薬剤塗布部材のキャップ3Cには、開封手段5Cとして、胴体部32Cから放射状にリブ52Cが十字状に一体的に設けられ、リブ52Cの先端部には、リブ52Cを囲むようにリング53Cが設けられている。リング53Cの外径は胴体部32Cの外径よりも大きくされ、その外周面には滑り止め51Cとしての凹凸が設けられている。キャップ3Cの開封手段5C以外の形状は、実施例1のキャップ3と同様であり、頭部31Cの内周面には雌ネジ部33Cが設けられている。上記のように、開封手段5Cのリング53Cの内側は、リブ52C以外の部分は中空となっている。これにより、外観をよくする目的のほかに、原材料を節約したり、製品の軽量化もはかることができる。このように形状は自由であり、その他いろいろなデザインとすることができる。例えば、格子模様としたり文字をかたどったりすることもできる。このキャップ3Cを用いた薬剤塗布具は、キャップ3C以外の構成は実施例1の薬剤塗布具と同様である。
【0032】実施例5図6及び図7は、薬剤塗布部材のキャップの更に他の例を示す斜視図である。この例はキャップの開封手段を別部品とした例である。図6に示すように、キャップ3Dの胴体部32Dの先端部には十字状にリブ35Dが設けられており、別部品としてキャップ開封部品6が用意され、開封部品6は円柱状であり、その中央部には胴体部32Dの先端部と上記リブ35Dが嵌合される嵌合部62が設けられている。キャップ3Dの開封手段以外の形状は、実施例1のキャップ3と同様であり、頭部31Dの内周面には雌ネジ部33Dが設けられている。開封部品6の外径は胴体部32Dの外径よりも大きくされ、その外周面には滑り止め61としての凹凸が設けられている。図7に示すようにキャップ3Dの胴体部32Dをキャップ開封部品6に嵌合することにより、両者が固定される。キャップ開封部品6は検査後に装着が可能であるため、胴体部32Dを透明材質で構成することにより、キャップ内に収納された内容物の検査が容易に行える。また、キャップ開封部品6は着脱自在であるため、キャップ3Dを開封後に取り外し再利用することも可能である。また、キャップ開封部品6は装着後はずれないように、胴体部32Dの先端部とリブ35Dに熱溶着や接着剤等で接着固定することも可能である。このキャップ3Dを用いた薬剤塗布具は、キャップ3D以外の構成は実施例1の薬剤塗布具と同様である。
【0033】実施例6図8はキャップ開封部品の他の例を示す斜視図である。キャップ開封部品6Aは角柱状であり、その中央部にはキャップの胴体部の先端部とリブが嵌合される嵌合部62Aが設けられている。このキャップ開封部品6Aを用いた薬剤塗布具は、キャップ開封部品6A以外の構成は実施例5の薬剤塗布具と同様である。この実施例のキャップ開封部品の断面形状は4角形であるが、実施例5のキャップ開封部品の断面形状が円形であったように、その断面形状は、これら以外に種々の変形例が考えられる。
【0034】実施例7図9は薬剤塗布部材のキャップの更に他の例を示す斜視図である。この例はキャップの開封手段を別部品とした例である。図9に示すように、キャップ3Eの胴体部32Eの先端部には雄ネジ35Eが設けられており、別部品としてキャップ開封部品6Bが用意され、開封部品6Bは円柱状であり、その中央部は中空とされ、その内周面には上記雄ネジ35Eに適合する雌ネジ62Eが切られている。キャップ3Eの開封手段以外の形状は、実施例1のキャップ3と同様であり、頭部31Eの内周面には雌ネジ部33Eが設けられている。開封部品6Bの外径は胴体部32Eの外径よりも大きくされ、その外周面には滑り止め61Bとしての凹凸が設けられている。胴体部32Eの雄ネジ35Eと開封部品6Bの雌ネジ62Eがネジ止めされることにより、両者が固定される。キャップ開封部品6Bは検査後に装着が可能であるため、胴体部32Eを透明材質で構成することにより、キャップ内に収納された内容物の検査が容易に行える。また、キャップ開封部品6Bは着脱自在であるため、キャップ3Eを開封後に取り外し再利用することも可能である。このキャップ3Eを用いた薬剤塗布具は、キャップ3E以外の構成は実施例1の薬剤塗布具と同様である。なお、本実施例のように薬剤塗布部材とキャップとの嵌合方法のひとつとしてネジを用いる場合には、開封部品とキャップとのネジは、薬剤塗布部材とキャップとのネジの方向と反対の逆ネジとする必要がある。そうでなければ、薬剤塗布部材からキャップを回転させてはずす際に、キャップと開封部品のネジがゆるんでしまうためである。これを防止するために胴体部32Eの雄ネジ35Eと開封部品6Bの雌ネジ62Eをネジ止め後、接着してしまってもよい。
【0035】実施例8図10は、薬剤塗布部材の他の例を示す斜視図である。薬剤塗布部材2Aは棒状であり、把持部21A、テーパ部23A及び塗布部24Aとから構成されている。このテーパー部23Aにより相対するキャップのテーパー部と気密嵌合するようにされている。この場合、薬剤塗布部材2Aにも、相対するキャップの頭部の内周面にもネジは設けられない。従って、テーパー面同士による嵌合を確実に行っておく必要がある。また、把持部21Aの外周面には滑り止め25Aとしての凹凸が設けられている。また、塗布部24Aの先端部分には吸収材26Aが設けられている。この薬剤塗布部材2Aは、薬剤塗布具とされるに際しては、前述のいずれの開封手段を有するキャップ(但し、上記のようにキャップの頭部の内周面にはネジは設けられない)と組み合わせてもよい。
【0036】なお、上記実施例は、薬剤塗布部材2Aにも、相対するキャップの頭部の内周面にもネジは設けられないものであったが、必要に応じて両者にネジが設けられ、実施例1のように両者をネジ止めする構成を付加しても構わない。
【0037】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載の薬剤塗布具の構成は、上記の通りであり、薬液貯蔵部を備えた薬剤塗布具であり、薬剤が密封保存され得、保管時や運搬時に薬剤の漏洩が生じない。薬剤の塗布部が衛生的に保護され、かつ薬剤に接触した状態で保管されるため、薬剤の塗布部にあらためて薬剤を含浸させる必要がなく、薬剤含浸操作の際の汚染等も防止でき、キャップを開封するだけで速やかに簡便にかつ衛生的に薬剤を塗布することができる。また、1回使用の使い切りを基本とするため、繰り返し使用による部材や薬剤の汚染が生じず衛生的である。
【0038】さらに、キャップの開封においてもキャップを容易に開封するための開封手段が備わっており、力の弱い女性や子供、高齢者にとっても容易にキャップを開封して使用することが可能である。
【0039】また、かさばらずに携帯することもできる。
【0040】本発明の請求項2に記載の薬剤塗布具の構成は、上記の通りであり、上記請求項1に記載の薬剤塗布具の効果の全てを奏するとともに、キャップ開封部品は検査後に装着が可能であるため、キャップの胴体部を透明材質で構成することにより、キャップ内に収納された内容物の検査が容易に行える。また、キャップ開封部品は着脱自在であるため、キャップを開封後に取り外し再利用することも可能である。
【出願人】 【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
【出願日】 平成10年(1998)4月23日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−299902
【公開日】 平成11年(1999)11月2日
【出願番号】 特願平10−113614