| 【発明の名称】 |
容器とカバーとのロック構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐藤 純一
【氏名】佐伯 直美
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| 【要約】 |
【課題】樹脂製容器とこれに冠着されるカバーとのロック構造において、材料コスト及び加工コストを低減すると共に、容器の膨潤に対してもつねに確実にロックできるようにすることである。
【解決手段】カバー2の嵌合内周面11に内向きの係合突起12を備え、容器1の嵌合外周面13に張出し傾斜面15と、該傾斜面15の終端部に形成されて上記係合突起12と周方向に係合可能な係合部20と、上記係合突起12と嵌合面中心線方向の抜け方向に係合する抜止め用庇部16とを備えている。張出し傾斜面15には、上記係合突起12の爪部26と係合可能な中間係合部25を複数箇所に形成する。容器1が収納薬液により膨潤しても、傾斜面15の途中で、膨潤度合いに合った中間係合部25に係合突起12の爪部26を係合し、確実にロックすることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 樹脂製カバーの円形状嵌合内周面に径方向の内方へと突出する係合突起を備え、樹脂製容器の円形状嵌合外周面に、周方向の一方に行くに従い嵌合外周面からの径方向の張出し量が増加する張出し傾斜面と、該傾斜面の終端部に形成されて上記係合突起と周方向に係合可能な係合部と、径方向の外方に突出して上記係合突起と嵌合面中心線方向の抜け方向に係合する抜止め用庇部とを備え、カバーと容器とを嵌合して相対的に回転することにより、係合突起と、係合部及び抜止め用庇部とを係合する容器とカバーとのロック構造において、容器の張出し傾斜面には、周方向に間隔をおいた複数箇所に、上記係合突起と係合可能な中間係合部を形成していることを特徴とする容器とカバーとのロック構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、室内や車内で利用される芳香剤収納に適した容器とカバーとのロック構造に関し、カバーの円形状嵌合内周面を容器の円形状嵌合外周面に嵌め、カバーを回転することにより、カバーの係合突起と、容器の係合部及び抜止め用庇部とを係合するロック構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、液状芳香剤を収納する容器としては、耐侵食性を維持するためにガラス製を使用していることが多い。しかし材料コスト及び加工コストが高く、使い捨ての商品としては経済的な負担が大きい。 【0003】これに対し、ポリエチレンあるいはポリプロピレン等の樹脂により容器を製造していると、加工が容易になると共に、材料コストも低く抑えることができる。 【0004】このような樹脂製の芳香剤収納用の容器とカバーとの従来のロック構造を、図7に基づいて詳しく説明する。発散量調整用のカバー32の嵌合内周面33には、径方向の内方に突出する係合突起34が形成されており、該係合突起34のロック方向X1の先端部にはさらに内方へと突出する爪部35が形成されている。一方、容器31の円形状嵌合外周面37には、周方向のロック方向X1に行くに従い径方向外方への張出し量が増加する張出し傾斜面38が形成され、その終端部に突起状の係合部39が形成されると共にストッパー用山部40が形成され、さらに、張出し傾斜面38を上方から覆うように抜止め用庇部41が形成されている。 【0005】カバー32を容器31に冠着してロックする場合には、係合突起34を張出し傾斜面38に対して周方向にずらした状態でカバー32を容器31に被せ、カバー32をロック方向X1に回動することにより、爪部35を傾斜面38に乗り上げてゆくと共に庇部41の下側に挿入し、係合部39に爪部35を係合することにより、周方向及び抜け方向にロックしている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ガラス製の容器の場合は、芳香剤が容器の壁内に浸透して容器に影響を及ぼすことは殆どないが、樹脂製容器の場合には、時間が経過するに従って壁内に芳香剤の有機溶剤が溶け込み、容器が膨潤する。 【0007】容器が膨潤して図7の嵌合外周面37の直径が数mmでも増加すると、カバー着脱の際にカバー32をロック方向X1に回動してロックしようとしても、爪部35を傾斜面38の途中までしか乗り上げることができず、完全に周方向のロックをすることができなくなる。爪部35が途中で停まった状態でも一応は庇部41によって抜止めされ、また、爪部35と傾斜面38との圧接力によって何とか周方向にも保持されることはあるが、非常に不安定であり、簡単に爪部35が傾斜面38から周方向のロック解除方向X2に外れることがある。 【0008】 【発明の目的】樹脂製容器及びカバーを使用して、容器の加工を容易にすると共に材料コスト等を抑え、かつ、容器が芳香剤等の薬剤により膨潤しても、常に安定した状態で容器とカバーとのロック状態を維持することができる容器とカバーとのロック構造を提供することである。 【0009】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するるため、本願請求項1記載の発明は、樹脂製カバーの円形状嵌合内周面に径方向の内方へと突出する係合突起を備え、樹脂製容器の円形状嵌合外周面に、周方向の一方に行くに従い嵌合外周面からの径方向の張出し量が増加する張出し傾斜面と、該傾斜面の終端部に形成されて上記係合突起と周方向に係合可能な係合部と、径方向の外方に突出して上記係合突起と嵌合面中心線方向の抜け方向に係合する抜止め用庇部とを備え、カバーと容器とを嵌合して相対的に回転することにより、係合突起と、係合部及び抜止め用庇部とを係合する容器とカバーとのロック構造において、容器の張出し傾斜面には、周方向に間隔をおいた複数箇所に、上記係合突起と係合可能な中間係合部を形成していることを特徴としている。 【0010】 【発明の実施の形態】図3は、本願発明を適用した芳香剤収納用の樹脂製容器1と、これに冠着された樹脂製カバー2の縦断面図であり、容器1にキャップ3を装着した出荷時の状態を示している。容器1は、偏平円筒状の本体部4と、該本体部4の中央部上面から上方に突出するねじ筒部5とを一体に有しており、ねじ筒部5内にはつば付きの中栓6が上方から圧入されている。中栓6の上端つば部6aはねじ筒部5の上端に係合しており、下半部6bは小径に絞られ、円柱状の蒸発用芯材9を一定の圧力で保持している。芯材9は吸水性を有する繊維等でできている。 【0011】キャップ3は、製品出荷時には容器1内の芳香剤が漏れないようにねじ筒部5に螺着されているが、部屋等に容器1を載置して使用する際には取り外される。 【0012】カバー2はドーム屋根のように中空半球状に形成されており、図1に示すように発散量調整用の開口窓8が適当数形成されている。カバー2の下端部には円形の嵌合内周面11が形成されており、該嵌合内周面11には、周方向に等間隔をおいた4カ所に、径方向の内方へと突出する係合突起12が形成されている。なお、図1はカバー2を一部切り欠いて示しているので、2カ所の係合突起12が見えている状態となっている。一方、容器本体4の上端部には、上記嵌合内周面11と一定の環状隙間を介して対向する円形の嵌合外周面13が形成されており、該嵌合外周面13には、周方向に等間隔をおいた4カ所(2カ所のみ図示)に、径方向の外方へと張り出す傾斜面15が形成されると共に、該傾斜面15の上方を覆うように庇部16が形成されている。 【0013】図5は上記係合突起12、傾斜面15及び庇部16等からなるロック機構の水平断面拡大図であり、この図5において、傾斜面15は周方向の一方、すなわちロック方向X1に行くに従い嵌合外周面13からの径方向の張出し量が穏やかに増加するように形成されており、ロック方向X1の終端部には径方向の外方に突出する突起状の係合部20が形成されると共に、該突起状係合部20と凹部21を挟んでロック方向X1側に、径方向外方への突出量が大きなストッパー用山部23が形成されている。 【0014】傾斜面15の途中には、周方向に等間隔をおいた複数箇所、たとえば6箇所に突起状の中間係合部25が形成されている。前記突起状の係合部20及び中間係合部25は、径方向の先端が円弧状に形成されており、傾斜面15に対する突出量Hは概ね同一に揃えられているが、各中間係合部25のロック解除方向X2側の面は、ロック解除側の中間係合部25に行くに従い、順次なだらかで長い斜面に変化しており、中間係合部25を乗り越え易いようになっている。庇部16は仮想線で示してあるが、嵌合外周面13からの径方向の突出量は前記山部23と同一であり、また、周方向の形成範囲は、山部23から傾斜面15の始端部P1までは含む範囲となっている。 【0015】一方カバー2において、係合突起12の径方向の内方への突出量Tは庇部16と径方向に一部オーバーラップする量となっており、係合突起12のロック方向X1の端部には、径方向の内方へと突出する爪部分26が一体に形成され、該爪部26のロック方向X1側の斜面は、前記山部23の斜面と対応するようにロック方向X1へと延設されている。 【0016】作用及び取扱いを説明する。製品出荷時には、図3のようにキャップ3がねじ筒部5に螺着されており、使用時にはこのキャップ3を外してカバー2を冠着した状態で設置する。 【0017】カバー2は容器1が膨潤していない時に冠着して出荷するので、図5に示すようにカバー2に形成された係合突起12の爪部26は、傾斜面15の最も奥端(最高端)までロック方向X1側に回動され、突起状の係合部20に係合している。すなわち、突起状係合部20によりロック解除方向X2への回動(戻り)は阻止されており、かつ、傾斜面15(凹部21)によって係合突起12を介してカバー2の嵌合内周面11を外方へと加圧しているので、カバー2が径方向あるいは周方向にがたつくことがなく、周方向及び径方向のロック状態を安定状態に保つことができる。また、図4に示すように抜止め用の庇部16に係合突起12が径方向にオーバーラップしていることにより、中心線方向の抜けも確実に阻止されている。 【0018】芳香剤が容器1の壁に浸透し、容器壁が膨張すると、容器1の嵌合外周面13の径が増加する。このような状態でカバー2を外し、再度装着しようとすると、図6に示すようにロック方向X1にカバー2を回動しても爪部26が傾斜面15の終端部まで回動せず、傾斜面15の途中で閊えて止まってしまう。しかし、複数の中間係合部25を形成してあるので、いずれかの中間係合部25に係合突起12の爪部26が係合し、中間係合部25によりロック解除方向X2への移動を阻止することになる。もちろんこの場合でも、庇部16と係合突起12は抜け方向にも係合し、抜けを阻止している。 【0019】図6のロック状態から解除する場合には、カバー2を容器1に対してロック解除方向X2に回動して、傾斜面15から爪部26を外せばよい。 【0020】 【その他の実施の形態】(1)図示の実施の形態では、液状の芳香剤を収納する容器と、発散量調整用の開口窓を有するカバーとのロック構造について説明したが、本願発明は芳香剤の容器には限定されず、脱臭液あるいは空気清浄液等の各種液体収納用の容器とカバーとのロック構造にも利用できる。 【0021】(2)係合突起12の爪部26に係合する傾斜面15の係合部20及び中間係合部25として、図5では突起を形成しているが、爪部26が嵌まり込む溝を形成してもよい。 【0022】(3)傾斜面15の張出し量及び傾斜角度としては、たとえば製品出荷時に図5の爪部26が終端の係合部20に係合するのではなく、終端係合部20の隣あるいはその隣の中間係合部25に係合するように設定しておいてもよい。そうすると、容器が膨潤した場合に前述のように対応できるだけでなく、反対にカバー2が熱等で開いた場合でも、それに対応して係合突起12の爪部26に係合する係合部25,20を選ぶことができる。 【0023】 【発明の効果】以上説明したように本願発明によると、芳香剤等の薬液を収納する容器1を樹脂製とし、これに冠着する芳香発散量調整用の開口窓等を有するカバー2も樹脂製としているので、材料コスト及び加工コストを低減することができる。これに加え、容器とカバーのロック機構として、カバー2の嵌合内周面11に径方向の内方へと突出する係合突起12を備え、樹脂製容器1の嵌合外周面13に張出し傾斜面15と、該傾斜面15の終端部に形成されて上記係合突起12(爪部26)と周方向に係合可能な係合部20と、径方向の外方に突出して上記係合突起12と嵌合面中心線方向の抜け方向に係合する抜止め用庇部16とを備え、張出し傾斜面15には、周方向に間隔をおいた複数箇所に、上記係合突起12の爪部26と係合可能な中間係合部25を形成しているので、容器1が収納薬液により膨潤しても、傾斜面15の途中で、膨潤度合いに合った中間係合部25に係合突起12(爪部26)が係合し、確実にロックすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000133445 【氏名又は名称】株式会社ダスキン
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)3月18日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】青山 葆 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−262518 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)9月28日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−68960 |
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