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【発明の名称】 日焼防止用化粧料
【発明者】 【氏名】三井 司

【要約】 【課題】紫外線防御効果が高く、かつ使用時の白浮きがなく、使用感に優れた日焼け防止化粧料。

【解決手段】疎水性に表面処理した微粒子酸化チタン4〜18重量%及び該微粒子酸化チタンに対して2.5〜4.5重量倍のシリコーン油剤を配合してなる日焼防止用化粧料。微粒子酸化チタンとしては紡鐘状の微粒子酸化チタンをメチルポリシロキサンで表面処理したものが好ましい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 疎水性に表面処理した微粒子酸化チタン4〜18重量%及び該微粒子酸化チタンに対して2.5〜4.5重量倍のシリコーン油剤を配合してなる日焼防止用化粧料。
【請求項2】 微粒子酸化チタンがメチルポリシロキサンで表面処理した微粒子酸化チタンである請求項1の日焼防止用化粧料。
【請求項3】 微粒子酸化チタンが、紡錘状の微粒子酸化チタンである請求項1又は請求項2の日焼防止用化粧料。
【発明の詳細な説明】【0001】
【従来の技術】紫外線が皮膚に及ぼす悪影響については、従来より広く知られているところであり、有害な紫外線を遮蔽するため種々の化粧品が市販されている。このような紫外線防御化粧品には、紫外線の遮断を行うために紫外線吸収剤、無機粉体などが配合されており、化粧品を皮膚に塗布することにより皮膚を紫外線から保護する。
【0002】これらのうち、酸化チタンなどの無機粉体は表面活性が高いため、乳化化粧料に配合すると粒子が凝集しやすく、充分な紫外線防御効果を得られなかったり、その化粧料を皮膚に塗布すると、皮膚表面が白くなる白浮きを生じることがあった。このため、無機粉体として、微粒子酸化チタンを配合した化粧料も知られている。微粒子酸化チタンは、通常の酸化チタンに比べて粒子径が小さいため、紫外線防御効果が高く、化粧品を使用した場合の白浮きも防止できる(例えば、特開平5−155748号公報、特開平7−165423号公報、特開平9−175821号公報等)。さらに、油剤への微粒子酸化チタンの分散性の向上をはかるため、酸化チタンに疎水化処理を施すことも知られている。さらに、特公平1−57084号公報、特開平4−202109号公報等には、金属せっけんやシリコーン処理を施した疎水化酸化チタンを使用した日焼け防止化粧料も開示されている。
【0003】また、最近の日焼防止用化粧料は、SPF(sun protection factor)値の高いものが望まれ、疎水化微粒子酸化チタンを多量に配合した化粧料が多くなっている。化粧料に疎水化微粒子酸化チタンを多量に配合すると、必然的に油剤の使用量が多くなり、化粧料の使用にあたって、のびが悪く、べたつきが生じる。このような化粧料の使用時の不都合を解消するため、油剤としてシリコーン油剤を用い、べたつきを軽減した化粧料も知られている。例えば、特開平5−148121号公報、特開平7−57722号公報には、日焼防止用化粧料のベースとして疎水化微粒子酸化チタン及びシリコーン油剤を配合し、化粧料ののびがよく、べたつきの少ない日焼け防止用の乳化化粧料が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら従来の日焼け防止化粧料も、なお紫外線防御効果、使用時の白浮きの防止、使用感の点では充分でない。本発明の目的は、かかる従来の日焼け防止化粧料の欠点を解消した化粧料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる実情において本発明者は鋭意研究を行った結果、疎水化微粒子酸化チタンの粒子形状、及び該粒子とシリコーン油剤との配合比率を選択することにより、紫外線防御性能を高く設定しても、白浮きが生じず、なおかつ、使用感が良好な日焼防止用化粧料が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、疎水性に表面処理した微粒子酸化チタン4〜18重量%及び該微粒子酸化チタンに対して2.5〜4.5重量倍のシリコーン油剤を配合してなる日焼防止用化粧料を提供するものである。また、微粒子酸化チタンは、メチルポリシロキサンで表面処理したもの、紡錘状の微粒子酸化チタンであるものが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】(微粒子酸化チタン)本発明に用いる疎水化微粒子酸化チタンは、微粒子酸化チタンを疎水性に表面処理したものであり、その処理は特に限定されるものではなく、公知の疎水化処理がいずれも採用されてよい。例えば、メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、メチルポリシロキサン処理、トリメチルシロキシケイ酸処理、フッ素処理、レシチン処理、金属石鹸処理、ステアリン酸などの高級脂肪酸処理等が挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。特にステアリン酸処理、メチルポリシロキサン処理が好ましく、表面をメチルポリシロキサン処理した疎水化微粒子酸化チタンが最も好ましい。疎水化処理に用いる処理剤の量は微粒子酸化チタンに対して、0.1〜10重量%であり、常法により処理することができる。
【0008】また、疎水化微粒子酸化チタンの配合量は、化粧料全量に対して4〜18重量%であるのが好ましく、特に5〜15重量%であるのが好ましい。疎水化微粒子酸化チタンの配合量が4重量%に満たないと、十分な紫外線防御効果が得られず、一方、18重量%を超えると、塗布時の使用感が悪くなり、白浮きもひどくなる。
【0009】(シリコーン油剤)本発明で用いるシリコーン油剤としては、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、テトラデカメチルシクロヘプタシロキサンなどの環状シリコーン、低粘度メチルポリシロキサン、セチルジメチコン及びメチルフェニルポリシロキサン等が挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。これらのうち、環状シリコーン、低粘度メチルポリシロキサンが特に好ましい。
【0010】本発明では、疎水化微粒子酸化チタンとシリコーン油剤を重量比1:2.5〜1:4.5、好ましくは1:3〜1:4の配合比率にすると、紫外線防御効果が改善でき、白浮きも抑制できる。疎水化微粒子酸化チタンの配合量に対し、シリコーン油剤の配合量が2.5重量倍に満たないと、十分な紫外線防御効果が得られず、一方、4.5重量倍を越えると塗布時の使用感が悪くなる。
【0011】本発明にて配合される疎水化微粒子酸化チタンに用いられる微粒子酸化チタンは、特に限定されるものではないが、商業的に入手できる紡錘状微粒子酸化チタン、針状微粒子酸化チタン、球状微粒子酸化チタン、ヒトデ状微粒子酸化チタン、扇状微粒子酸化チタン、板状微粒子酸化チタンなどが例示でき、中でも紡錘状微粒子酸化チタンが好ましい。紡錘状微粒子酸化チタンは、通常、平均粒子径が短軸0.01〜0.02μm、長軸0.05〜0.10μmであり、比表面積が55〜80m2/gのもので、紡錘状を呈しているのが特徴である。
【0012】本発明の日焼防止用化粧料は、常法により乳液、クリーム、ファンデーションなどに製造できる。
【0013】また、本発明では、本発明の効果を損なわない限り微粒子酸化チタン以外の顔料、例えば酸化亜鉛、微粒子酸化亜鉛、雲母チタン、鉄含有酸化チタン、鉄含有微粒子酸化チタン、酸化セリウム、酸化チタン被覆タルク、微粒子酸化チタン被覆タルクカオリン、ベンガラ、黄酸化鉄、マイカ、グンジョウ、水酸化クロム、赤色226号、黄色205号、青色404号、ポリアクリル酸アルキル、シリコン末、ナイロン末、セリサイト、黒酸化鉄、酸化クロム、タルク、コンジョウ、硫酸バリウム等;
【0014】パラフィン、セレシン、スクワラン、オリーブ油、カルナウバロウ、ラノリン、ホホバ油、グリセリンモノステアリン酸エステル、グリセリンジステアリン酸エステル、グリセリンモノオレイン酸エステル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、コレステロールイソステアレート、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、セタノール、ステアリルアルコール、コレステロール等の油分;
【0015】ポリエーテル変性シリコーン、ポリエーテル・アルキル変性シリコーン、アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、アルキルグリセリルエーテル等の界面活性剤;
【0016】1,3−ブチレングリコール、グリセリン、濃グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール等の保湿剤;パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、ケイ皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ウロカニン酸、4−tert−4'−メトキシベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤;酸化防止剤、pH調整剤、防腐剤、アルコール、水溶性高分子、油溶性高分子、防腐剤、香料、粘土鉱物等を必要に応じて配合することができる。
【0017】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに具体的に説明する。なお、本発明はこれらにより限定されるものではない。実施例、比較例中、%は重量%である。
【0018】[実施例1〜6及び比較例1〜4]表1に示す組成にて常法により乳液を製造した。評価結果を表1にあわせ示す。なお、評価方法はつぎのとおりである。
【0019】紫外線防御効果試験法Labsphere社製SPFアナライザー(UV1000S)を用いて、SPFを確認した。SPF値が高いほど、紫外線防御効果が大きいことを示す。
【0020】使用感試験法女性パネラー20名により、化粧料ののびについての使用感を以下のように評価した。
【0021】
良いと答えた人数が15人以上:○良いと答えた人数が6〜14人:△良いと答えた人数が5人以下 :×白浮き試験法女性パネラー20名によって、白浮きについての特性評価を以下のように評価した。
【0022】
白浮きが目立つと答えた人数が5人以下 :○白浮きが目立つと答えた人数が6〜14人:△白浮きが目立つと答えた人数が15人以上:×【0023】
【表1】

【0024】表1に示すように、実施例1〜6の化粧料は比較例のものに比べて紫外線防止効果、使用感及び白浮きについて明らかに良好な結果を得た。さらに、以下に示す化粧料を常法により製造し、評価したところ同様に優れた結果が得られた。
【0025】
[実施例7] クリーム 成 分 配合量(%)
アビル EM90 5.0デカメチルシクロペンタシロキサン 17.0メチルポリシロキサン処理紡錘状微粒子酸化チタン 5.0微粒子酸化亜鉛 5.0セトステアリルアルコール 3.0パラベン 適 量1,3−ブチレングリコール 2.0香料 適 量精製水 残 部 合 計 100.0 注)アビル EM90(ゴールドシュミット社製)
メチルポリシロキサン・セチルメチルポリシロキサン・ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体【0026】
[実施例8] リキッドファンデーション 成 分 配合量(%)
デカメチルシクロペンタシロキサン 21.0ジオクタン酸ネオペンチルグリコール 5.0スクワラン 2.0ミリスチン酸イソプロピル 2.0ソルビタンノモイソステアレート 3.0金属石鹸処理紡錘状微粒子酸化チタン 7.0メチルハイドロジェンポリシロキサン処理酸化チタン 10.0メチルハイドロジェンポリシロキサン処理タンク 2.0メチルハイドロジェンポリシロキサン処理黄酸化鉄 2.0メチルハイドロジェンポリシロキサン処理ベンガラ 2.0メチルハイドロジェンポリシロキサン処理黒酸化鉄 1.0メチルハイドロジェンポリシロキサン処理マイカ 1.0シリカ 1.0濃グリセリン 2.0パラベン 0.1香料 適 量精製水 残 部 合 計 100.0【0027】
[実施例9] 油性ファンデーション 成 分 配合量(%)
アビル EM90 5.0ビニルピロリドン・ヘキサデセン共重合体 2.0セチルジメチコン 1.0デカメチルシクロペンタシロキサン 39.0ミリスチン酸イソプロピル 2.0ピバリン酸2−オクチルドデシル 4.0パラメトキシケイ皮酸オクチル 6.0パラベン 適 量酸化防止剤 適 量メチルハイドロジェンポリシロキサン処理 10.0 球状微粒子酸化チタンフッ素処理酸化チタン 5.0メチルハイドロジェンポリシロキサン処理酸化亜鉛 5.0フッ素処理セリサイト 2.0フッ素処理マイカ 2.0フッ素処理黄酸化鉄 2.0フッ素処理ベンガラ 2.0フッ素処理黒酸化鉄 1.0メチルハイドロジェンポリシロキサン処理タルク 残 部 合 計 100.0【0028】
[実施例10] 乳液 成 分 配合量(%)
ミリスチン酸イソプロピル 2.0デカメチルシクロペンタシロキサン 15.0オクタメチルシクロテトラシロキサン 6.0ジメチルポリシロキサン(5cs) 2.0モノイソステアリン酸ポリグリセリル 2.0ポリエーテル変性シリコーン 1.0オキシベンゾン 5.0メチルハイドロジェンポリシロキサン処理酸化チタン 5.0メチルハイドロジェンポリシロキサン処理タルク 2.0ステアリン酸処理紡錘状微粒子酸化チタン 8.0メチルハイドロジェンポリシロキサン処理黄酸化鉄 2.0メチルハイドロジェンポリシロキサン処理ベンガラ 2.0メチルハイドロジェンポリシロキサン処理黒酸化鉄 1.01,3−ブチレングリコール 5.0パラベン 適 量エタノール 2.0精製水 残 部 合 計 100.0【0029】実施例7〜10の化粧料も紫外線防御効果に優れ、使用感が良好で、白浮きがなく優れた日焼防止用化粧料であることが確認できた。
【0030】
【発明の効果】本発明の日焼け防止化粧料は紫外線防御効果が高く、かつ使用時の白浮きがなく、使用感に優れている。
【出願人】 【識別番号】000106324
【氏名又は名称】サンスター株式会社
【出願日】 平成10年(1998)3月31日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】森岡 博
【公開番号】 特開平11−286427
【公開日】 平成11年(1999)10月19日
【出願番号】 特願平10−105750