| 【発明の名称】 |
化粧料製品中の乾燥促進剤としての揮発性ポリフッ素化溶媒の使用 |
| 【発明者】 |
【氏名】イザベル バラ
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| 【要約】 |
【課題】乾燥時間を短縮するための、化粧料メイクアップ、光防禦またはネイルケア組成物における、乾燥促進剤としての揮発性有機ポリハロゲン溶媒の使用を提供する。
【解決手段】揮発性有機ポリハロゲン溶媒であって、該ハロゲン原子はフッ素原子であり、かつ25℃において20mba(2000Pa) を越える蒸気圧をもつものを含む、化粧料メイクアップ、光防禦またはネイルケア組成物。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 化粧料メイクアップ、光防禦またはネイルケア組成物における、乾燥促進剤としての、少なくとも1種の揮発性有機ポリハロゲン溶媒の使用であって、該ハロゲン原子がフッ素原子であり、かつ該溶媒が、25℃において20mba(2000Pa) を越える蒸気圧をもつことを特徴とする、上記使用。 【請求項2】 該揮発性溶媒が以下の一般式(I) のパーフルオロシクロアルキル化合物である、請求項1記載の使用:【化1】
ここで、nは3、4または5であり、mは1または2であり、かつpは1、2または3であるが、m=2 の場合には、該基は相互にα−位になくともよい。 【請求項3】 該パーフルオロシクロアルキル化合物が、パーフルオロメチルシクロペンタン、パーフルオロジメチルシクロヘキサンおよびパーフルオロジメチルシクロブタンからなる群から選ばれる、請求項2記載の使用。 【請求項4】 該揮発性溶媒が以下の一般式(II)のフルオロアルキルまたはヘテロフルオロアルキル化合物である、請求項1記載の使用:CH3-(CH2) n -[Z]t -X-CF3 (II)ここで、tは0または1であり、nは0、1、2または3であり、Xは2〜5個の炭素原子を含む直鎖または分枝鎖で2価のパーフルオロアルキル基であり、ZはO、SまたはNRであり、Rは水素原子または基:-(CH2) n -CH3 または-(CF2)m -CF3 であり、ここでmは2、3、4または5である。 【請求項5】 該ヘテロフルオロアルキル化合物がメトキシノナフルオロブタンまたはエトキシノナフルオロブタンである、請求項4記載の使用。 【請求項6】 該揮発性溶媒が以下の一般式(III) のパーフルオロアルカン化合物である、請求項1記載の使用:CF3-(CF2) n -CF3 (III)ここで、nは2〜6である。 【請求項7】 該パーフルオロアルカン化合物がドデカフルオロペンタンまたはテトラデカフルオロヘキサンである、請求項6記載の使用。 【請求項8】 該揮発性溶媒が以下の一般式(IV)に相当するパーフルオロモルホリン誘導体である、請求項1記載の使用:【化2】
ここで、RはC1-4パーフルオロアルキル基である。 【請求項9】 該パーフルオロモルホリン誘導体が4-トリフルオロメチルパーフルオロモルホリンまたは4-ペンタフルオロエチルパーフルオロモルホリンである、請求項8記載の使用。 【請求項10】 該揮発性溶媒が、該組成物中において、該組成物全重量に対して、2〜98重量%の範囲の割合で存在する、請求項1〜9の何れか1項に記載の使用。 【請求項11】 該組成物が粒子形状にある、少なくとも1種の顔料および/または染料および/またはフィラーを含む、請求項1〜10の何れか1項に記載の使用。 【請求項12】 該組成物における該顔料および/または染料の割合が、該組成物全重量に対して、0.1 〜15重量%の範囲内にある、請求項11記載の使用。 【請求項13】 該組成物における該フィラーの割合が、該組成物全重量に対して、98重量%以下である、請求項11記載の使用。 【請求項14】 該化粧料組成物が無水であり、かつファンデーション、マスカラ、アイライナー、リップスティック、アイシャドウまたは頬紅あるいはネイルケア製品の形状にある、請求項1〜13の何れか1項に記載の使用。 【請求項15】 該化粧料組成物が油中水型または水中油型エマルションであり、かつ光防禦またはメイクアップクリームの形状にある、請求項1〜13の何れか1項に記載の使用。 【請求項16】 乾燥時間を短縮するための、メイクアップ、光防禦またはネイルケア組成物の製造方法であって、該組成物中に、少なくとも1種の揮発性有機ポリハロゲン溶媒を配合する工程を含み、該溶媒において、該ハロゲン原子はフッ素原子であり、該溶媒は25℃において20mba(2000Pa) を越える蒸気圧をもつことを特徴とする、上記方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、メイクアップ、光防禦もしくはネイルケア用組成物における、該組成物の乾燥時間の短縮のための、ある組の揮発性の有機ポリハロゲン化合物の使用に係わり、該化合物において、該ハロゲン原子はフッ素原子である。 【0002】 【技術的背景】化粧料製品の適用に伴う、該製品の乾燥に関連する問題は、ユーザーにとって極めて重要である。事実、緩慢な乾燥速度をもつ製品は、これがファンデーションであれ、リップスティックであれ、あるいはネイルケア製品であれ、一般的に十分に受入れられることはない。更に、乾燥速度は、著しく迅速であってはならない。というのは、このような場合、魅力のない収縮現象が発生し易いであろうからである。化粧料組成物、特にメイクアップ組成物の乾燥時間の改善という観点で、様々な研究が行われてきたが、満足な解決策は提案されていない。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】種々の型の化合物に関する様々な研究後に、驚いたことに、また予想外のことに、ハロゲン原子がフッ素原子である、ある組の揮発性有機ポリハロゲン溶媒を使用することにより、極めて満足かつ効果的な様式で、化粧料組成物の乾燥時間を改善することが可能であることを見出した。実際に、以下において「揮発性ポリフッ素化溶媒」と呼ばれる、これら溶媒の使用が、該組成物を皮膚上に適用した後に、著しく迅速な乾燥の達成を可能とすることを見出した。これは公知技術の組成物では見られないことである。もう一つのとりわけ重要な利点は、該揮発性ポリフッ素化溶媒が引火点をもたない限りにおいて、全く安全な組成物を得ることを可能ならしめることにあり、このことは高温における組成物の調製を可能とし、従って使用した該物質の融点が室温を越える場合には、ある利点をもつ。最後に、該揮発性のポリフッ素化溶媒の使用は、該組成物への、高濃度の非−揮発性フッ素化誘導体の配合を容易にする。即ち、該非−揮発性フッ素化誘導体は、該揮発性ポリフッ素化溶媒と完全に混和性である。従って、高度にフッ素化され、光沢のあるまたはサテン状の仕上がりを有し、かつ水および脂肪物質に対して抵抗性である、残留フィルムを得ることが可能となる。 【0004】 【課題を解決するための手段】従って、本発明の第一の局面は、化粧料メイクアップ、光防禦またはネイルケア組成物における、乾燥促進剤としての、少なくとも1種の揮発性有機ポリハロゲン溶媒の使用に係わり、ここで該ハロゲン原子はフッ素原子であり、かつ該溶媒は、25℃において20mba(2000Pa) を越える、および好ましくは40mba(4000Pa)を越える蒸気圧をもつことを特徴とする。 【0005】 【発明の実施の形態】乾燥促進剤として使用でき、かつ上記の蒸気圧に係わる要件を満たす、該揮発性ポリフッ素化溶媒としては、特に以下のものを挙げることができる:1) 以下の一般式(I) のパーフルオロシクロアルキル化合物:【0006】 【化3】
【0007】ここで、nは3、4または5であり、mは1または2であり、かつpは1、2または3であるが、m=2 の場合には、該基は相互にα−位になくともよい; 2) 以下の一般式(II)で表されるフルオロアルキルまたはヘテロフルオロアルキル化合物:CH3-(CH2) n -[Z]t -X-CF3 (II)ここで、tは0または1であり、nは0、1、2または3であり、Xは2〜5個の炭素原子を含む直鎖または分枝鎖で2価のパーフルオロアルキル基であり、ZはO、SまたはNRであり、Rは水素原子または基:-(CH2) n -CH3 または-(CF2)m -CF3 であり、ここでmは2、3、4または5である; 3) 以下の一般式(III) のパーフルオロアルカン化合物:CF3-(CF2) n -CF3 (III)ここで、nは2〜6である;4) 以下の一般式(IV)で示されるパーフルオロモルホリン誘導体:【0008】 【化4】
【0009】ここで、RはC1-4パーフルオロアルキル基である。該式(I) のパーフルオロシクロアルキル化合物としては、特にBNFLフルオロケミカルズ社(FLUOROCHEMICALS Ltd.)によりそれぞれ「フルテック(FLUTEC) PCl;商標」および「フルテック(FLUTEC) PC3; 商標」なる商品名の下で市販されている、パーフルオロメチルシクロペンタンおよびパーフルオロジメチルシクロヘキサン、並びにパーフルオロジメチルシクロブタンを挙げることができる。上記一般式(II)のフルオロアルキルまたはヘテロフルオロアルキル化合物としては、特に3M社により「MSX 4518;商標」なる商品名の下で市販されているメトキシノナフルオロブタンまたはアルキメックス(ARCHIMEX)社により「HFE-7200;商標」なる商品名の下で市販されているエトキシノナフルオロブタンを挙げることができる。上記一般式(III) の該パーフルオロアルカン化合物としては、特にドデカフルオロペンタンまたはテトラデカフルオロヘキサンを挙げることができる。上記一般式(IV)の該パーフルオロモルホリン誘導体としては、特に4-トリフルオロメチルパーフルオロモルホリンまたは4-ペンタフルオロエチルパーフルオロモルホリンを挙げることができる。上で定義した該揮発性ポリフッ素化溶媒は、またその沸点に関する基準も満たす必要があり、該沸点は20〜75℃の範囲内および好ましくは25〜65℃の範囲内である必要がある。本発明の組成物において、該揮発性ポリフッ素化溶媒の割合は、一般的に該組成物の全重量基準で、2〜98重量%の範囲、好ましくは5〜70重量%の範囲内にある。 【0010】本発明の好ましい一態様によれば、該組成物は顔料および/または染料および/またはフィラーの粒子を含む。本発明による該組成物における該顔料並びに該染料および該フィラーは、極めて微細な粒子形状にあり、その平均粒径は約0.02〜約50μmの範囲内にある。該組成物中の該顔料は、有機または無機であり得、また金属レーキの形状にあってもよい。これらの顔料としては、二酸化チタン、酸化亜鉛、D&C レッド(Red) No.36 およびD&C オレンジ(Orange) No.17、D&C レッド(Red) No. 7 、11、31および34のカルシウムレーキ、D&C レッド(Red) No. 12のバリウムレーキ、D&Cレッド(Red) No. 13のストロンチウムレーキ、FD&Cイエロー(Yellow) No. 5、FD&Cイエロー(Yellow) No.6、D&C レッド(Red) No. 27、D&C レッド(Red) No. 21およびFD&Cブルー(Blue) No. 1のアルミニウムレーキ、酸化鉄、マンガンバイオレット、酸化クロムおよびウルトラマリンブルーを挙げることができる。該フィラーは天然および合成起源のものであり得る。これらの中で、特に以下のものを例示できる。 a) 無機粉末、例えばタルク、カオリン、マイカ、シリカ、珪酸塩、アルミナ、ゼオライト、ヒドロキシアパタイト、セリサイト、チタンマイカ、硫酸バリウム、オキシ塩化ビスマスおよび窒化ホウ素;および金属粉末、例えばアルミニウム粉末; b) 植物粉末、例えば澱粉粉末、トウモロコシ粉末、小麦または米粉末等; c) 有機粉末、例えばナイロン粉末、ポリアミド粉末、ポリエステル粉末、ポリテトラフルオロエチレン粉末またはポリエチレン粉末。 【0011】これら種々の粉末は、また例えば脂肪酸の金属塩、アミノ酸、レシチン、コラーゲン、シリコーン化合物、フッ素化化合物で、あるいは任意の他の一般的な被覆剤で被覆することもできる。該染料としては、エオシン誘導体、例えばD&C レッド(Red) No. 21およびハロゲン化フルオレセイン誘導体、例えばD&C レッド(Red) No. 27およびD&C オレンジ(Orange) No.5等と、D&C レッド(Red) No. 21およびD&C オレンジ(Orange) No.10との組み合わせ等を例示できる。該組成物に応じて、該染料は粒子形状にあるか、あるいは該組成物のビヒクル中に可溶化された形状であり得る。本発明による該組成物において、該少なくとも1種の顔料および/または染料の割合は、一般に該組成物全重量に対して、0.1 〜15重量%の範囲内にある。該フィラーは、一般的に該組成物全重量に対して、最大約98重量%の割合で存在し得る。本発明の該組成物の第一の特定の態様にによれば、該組成物は無水であり、該組成物全重量に対して、約0.3 〜約90重量%の範囲の割合の、脂肪相を含む。該脂肪相は、一般的にオイル、ワックス、ガムおよび/または所謂ペースト状の脂肪物質から選ぶことができる、1以上の脂肪物質からなる。 A. 該脂肪相中の該オイルは鉱物、動物、植物または合成起源のものであり得、これらは周囲温度にて揮発性または不揮発性何れであってもよい。 【0012】鉱物起源のオイルとしては、特に流動パラフィンおよび液状石油ゼリーを挙げることがてきる。動物起源のオイルとしては、特にスクアランおよびパーヒドロスクアレンを挙げることがてきる。植物起源のオイルとしては、特にスイートアーモンド油、カロフィラム(calophyllum) 油、パーム油、アボカド油、ホホバ油、ゴマ油、オリーブ油、ヒマシ油および穀類胚芽油、例えば小麦胚芽油を挙げることができる。合成オイルとしては、特に以下に例示するものを挙げることができる:(1) 以下の一般式(V) で示されるエステル類:R1-COOR2 (V)ここで、R1は7〜20個の炭素原子を含む高級脂肪酸の残基を表し、かつR2は3〜30個の炭素原子を含む炭化水素基を表す。これらエステルとしては、特にパーセリン(purcellin) 油、ブチルミリステート、イソプロピルミリステート、セチルミリステート、イソプロピルパルミテート、ブチルステアレート、ヘキサデシルステアレート、イソプロピルステアレート、オクチルステアレート、イソセチルステアレート、デシルオレエート、ヘキシルラウレート、イソノニルイソノナノエート、およびラノリン酸から誘導されるエステル類、例えばイソプロピルラノレートおよびイソセチルラノレートを例示することができる。 【0013】その他の合成オイルとしては、イソパラフィン、イソドデカン、イソヘキサデカン、ポリイソブテン類および水添イソブテン並びにアセチルグリセライド、多価アルコール、例えばグリコールおよびグリセロールのオクタノエート類およびデカノエート類、アルコールおよび多価アルコールのリシノレエート類、例えばセチルリシノレエート、プロピレングリコールジカプリレートおよびジイソプロピルアジペート等も挙げることができる。 (2) 脂肪アルコール、例えばオレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、イソステアリルアルコールおよびオクチルドデカノール。 (3) シリコーン油、例えば場合により官能化された線状ポリジオルガノシロキサン類、環状ポリジオルガノシロキサン類および特にシクロテトラおよびシクロペンタジメチコーン類およびオルガノポリシロキサン類、例えばアルキル、アルコキシまたはフェニルジメチコーンおよび特にフェニルトリメチコーン。 (4) 非−揮発性フッ素化オイル類、例えばパーフルオロデカリン、パーフルオロフェナンスレン、パーフルオロアルカン類およびパーフルオロポリエーテル類および部分的にフッ素化された炭化水素油類。 【0014】本発明の特に好ましい一態様によれば、以下の一般式(VI)および(VII) の非−揮発性パーフルオロポリエーテル類を使用する: 1) F-(CF(CF3)-CF2-O)n -CF2-CF3 (VI)ここで、nは7〜30である; 2) CF3-(O-CF(CF3)-CF2)n -(O-CF2)m -OCF3 (VII) ここで、nおよびmは20〜40である。これら化合物としては、オシモン(AUSSIMONT) 社により「フォンブリン(FOMBLIN) C;商標」および「ガルデン(GALDEN); 商標」なる商品名の下で市販されているもの、あるいはまたデュポン(DU PONT) 社により「フルオルトレス(FLUORTRESS) LM36;商標」なる商品名の下で市販されているものを挙げることができる。 【0015】B. 該脂肪相中の該ワックスは、鉱物、化石、動物、植物または合成起源のものであり得、あるいはまた25℃において固体である、水添オイル類または脂肪エステル類であり得る。鉱物性ワックスとしては、特にマイクロクリスタリンワックス、パラフィン、石油ゼリーおよびセレシンを挙げることができる。化石性ワックスとしては、オゾケライトおよびモンタンワックスを挙げることができる。動物起源のワックスとしては、ミツロウ、鯨蝋、ラノリンワックスおよびラノリン誘導体、例えばラノリンアルコール、水添ラノリン、ヒドロキシル化ラノリン、アセチル化ラノリン、ラノリン脂肪酸およびアセチル化ラノリンアルコールを挙げることができる。植物起源のワックスとしては、カンデリラロウ、カルナウバロウ、モクロウおよびココアバターを挙げることができる。合成ワックスとしては、特にエチレンホモポリマーおよびエチレンと以下の一般式(VIII)に相当するモノマーとのコポリマー:CH2=CH-R3 (VIII)ここで、R3は1〜30個の炭素原子を含むアルキル基またはアリールまたはアラルキル基を表す。 【0016】該1〜30個の炭素原子を含むアルキル基は、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、デシル、ドデシルまたはオクタデシル基である。フィッシャー−トロプシュ(Fischer-Tropsch) 合成により得られるワックス類およびシリコーンワックス類も使用可能である。25℃において固体である該水添オイルとしては、特に水添ヒマシ油、水添パーム油、水添タロウおよび水添ココナッツ油を挙げることができる。25℃において固体である該脂肪エステルとしては、特にプロピレングリコールモノミリステートおよびミリスチルミリステートを挙げることができる。本発明の組成物で使用可能なワックスとしては、25℃において固体であるセチルアルコール、ステアリルアルコール、モノ、ジおよびトリグリセライド;ステアリン酸モノエタノールアミド、ロジンおよびその誘導体、例えばグリコールおよびグリセリルアビエテート、スクログリセライド(sucroglycerides) およびカルシウム、マグネシウム、亜鉛およびアルミニウムオレエート、ミリステート、ラノレート、ステアレートおよびジヒドロキシステアレートをも例示できる。 【0017】C. ペースト型の該脂肪物質は鉱物、動物、植物または合成起源のものであり得る。このペースト状脂肪物質としては、特に合成エステル、例えばアラキジルプロピオネート、ポリビニルラウレート、ポリエチレンワックスおよびオルガノポリシロキサン、例えばアルキルジメチコーン、アルコキシジメチコーンまたはジメチコーンエステル類を挙げることができる。上記本発明の無水組成物は、勿論1種以上の公知の化粧料または皮膚科学的添加剤またはアジュバントを、付随的に含むことができる。これら無水組成物は、一般的にメイクアップ製品または光防禦製品であり、種々の形状、例えば油状のゲル、圧縮粉末または注型粉末等の固体製品あるいはまたリップスティック等のスティック状であり得る。該組成物が油状ゲル形状にある場合、これらは一般的に、上記成分に加えて、油状ゲル化剤をも含む。該油状ゲル化剤としては、特に金属エステル、例えばポリオキシアルミニウムステアレートおよびアルミニウムまたはマグネシウムヒドロキシステアレート、グリコールの脂肪酸エステル、トリグリセリド、脂肪アルコール混合物、コレステロール誘導体および特にヒドロキシコレステロール、およびオイルの存在下で膨潤するクレー無機物質、および特にモンモリロナイト群に属するものを挙げることができる。 【0018】該油状ゲル化剤は、該組成物の所定のきめに依存して、極めて変動性の高い割合で存在できる。しかしながら、多くの場合において、これらは、該組成物の全重量を基準として約0.1 〜約30重量%の範囲の割合で存在する。これらの無水組成物から作成される、メイクアップ製品としては、ファンデーション、マスカラ、アイライナー、リップスティック、アイシャドウまたは頬紅を挙げることができる。これらの無水組成物は、またネイルケア用の液体状のオイル様製品として存在でき、該脂肪相は、少なくとも1種の活性薬剤を含む。これらネイルケア組成物の該活性薬剤としては、特にセラミド、フィタントリオール(phytantriol) 、D-パンテノール、α−ヒドロキシ酸、UVスクリーン、ビタミン、ケラチンおよびビオチンを挙げることができる。本発明の組成物の第二の態様によれば、これらは安定な油中水型(W/O) または水中油型(O/W) エマルション形状の分散液であり、これら分散液は、(i) 該組成物の全重量基準で、約0.1 〜約50重量%の割合の脂肪相と、ここで該脂肪相は、上記の少なくとも1種の脂肪物質を、該組成物の全重量基準で、約0.1 〜約95重量%の割合で含むことができ、(ii)該組成物の全重量基準で、約4〜約97重量%の割合の水性相と、(iii) 該エマルション状態にある該組成物の全重量基準で、約1〜約10重量%の割合の、少なくとも1種の乳化剤とを含むことができる。W/O またはO/W 型のエマルション状態にある、該組成物中で使用できる乳化剤または界面活性剤としては、特にシリコーン界面活性剤および特に該アルキルまたはアルコキシジメチコーンコポリオール群に属するもの等を挙げることができる。該アルキルまたはアルコキジシメチコーンコポリオールとしては、特に以下の一般式(IX)に対応する化合物を挙げることができる:【0019】 【化5】
【0020】ここで、Rは水素原子、C1-C16アルキル基またはアルコキシまたはアシル基であり、R'はC8-C22アルキル基またはアルコキシ基であり、uは0〜200 であり、vは1〜40であり、wは1〜100 である。また基:-O-(C2H4O)x -(C3H6O)y -Rの分子量は250 〜2000の範囲にあり、xおよびyは該オキシエチレン/オキシプロピレン基の重量比が100:0 〜20:80 の範囲となるように選択される。該アルキルジメチコーンコポリオールの全てまたは幾分かを含む可能性のある市販の製品としては、特にゴールドシュミット(GOLDSCHMIDT) 社により「アービル(ABIL) WE09;商標」、「アービル(ABIL) EM90;商標」または「アービル(ABIL)WS08;商標」として市販されているもの、ダウコーニング(DOW CORNING) 社により「Q2 5200;商標」または「Q2 3225;商標」として市販されているもの、およびジェネラルエレクトリック(General Electric)社により「218 1138; 商標」として市販されているものを挙げることができる。該界面活性剤は、またアニオン性およびノニオン性界面活性剤から選ぶこともできる。この点に関連して、界面活性剤の性質および機能(乳化)の定義については、刊行物「エンサイクロペディアオブケミカルテクノロジー,カーク−オスマー(Encyclopedia of Chemical Technology, Kirk-Othmer)」, 1979, Vol.22, pp. 333-432, 第3版,ウイリー社刊を、また該アニオン性およびノニオン性界面活性剤に関しては、特に該刊行物のpp. 347-377 を参照することができる。 【0021】本発明の該組成物において好ましく使用されるこれら2群の界面活性剤については、該ノニオン性界面活性剤としては、脂肪酸、脂肪アルコール、ポリエトキシル化またはポリグリセロール化脂肪アルコール、例えばポリエトキシル化ステアリルアルコールまたはポリエトキシル化セチルステアリルアルコール、スクロースの脂肪酸エステル、グルコースアルキルエーテル、特に(C1-C6) アルキルグルコースのポリオキシエチレン化脂肪エステルを挙げることができ;また、アニオン性界面活性剤としては、アミンステアレートを挙げることができる。これらのエマルションは、好ましくはクリームの形状であり得、またメイクアップまたはサンケア製品として使用することができる。後者の場合において、該エマルションは、UVA および/またはUVB サンスクリーンおよび白色顔料を、所定の保護の程度に応じて、変動する割合で含有する。上記のような組成物は、無水型であろうと、また分散液形状であろうと、優れた化粧料特性、例えば特に優れた適用容易性、高い柔軟性を有し、かつ均一なメイクアップ製品の製造に導く。 【0022】上記のような組成物は、また1種以上の公知の化粧料用アジュバント、例えばビタミン、ホルモン、酸化防止剤、流動性調節剤、保存剤、芳香剤、増粘剤、水和剤、保湿剤、アニオン性、ノニオン性または両性ポリマー、または化粧料または皮膚科学的に活性な薬剤を含むこともできる。本発明は、また乾燥時間を短縮するための、化粧料メイクアップ、光防禦またはネイルケア組成物の製造方法をも提供するものであり、この方法は、該組成物中に、有効量の、少なくとも1種の上記の如き揮発性ポリハロゲン化溶媒を配合する工程を含み、該溶媒は25℃において20mba(2000Pa) を越える蒸気圧をもつことを特徴とする。 【0023】 【実施例】以下、本発明を下記の種々の実施例により例示するが、該実施例において、成分の量は重量基準で表されている。 実施例1:リップスティック メトキシノナフルオロブタン(MSX 4518;商標) 10g パーフルオロデカリン 35g ワックス 40g ポリパーフルオロイソプロピルエーテル(フルオル 5g トレス(FLUORTRESS) LM 36; 商標) 顔料 10g該脂肪物質を、該揮発性オイルの蒸発点より低い温度にて、加熱条件下で一緒に混合した後、該顔料を、攪拌しつつ配合し、次いで該溶融混合物をリップスティック鋳型に注ぎ込んだ。冷却し、かつ型から取り出した後に、良好なきめを有し、適用が容易で、かつ極めて短い乾燥時間を有するリップスティックが得られた。本実施例においては、該メトキシナノフルオロブタンは、有利に等価な量のテトラデカフルオロヘキサンまたはパーフルオロジメチルシクロヘキサンと置換することができた。 【0024】 実施例2:ファンデーション パーフルオロメチルシクロペンタン(フルテック(FLUTEC) 20g PCl;商標) アルキルジメチコーンコポリオール(アービル WE 09; 商標) 5g シクロメチコーン 10g 顔料 7g 水 全体を100gとするのに必要な量このファンデーションは、該脂肪相と該水性相とを攪拌しつつ一緒に混合することにより、油中水(W/O) 型エマルション形状で得られた。かくして、適用が容易で、著しく短い乾燥時間を有する、良好なコンシステンシーをもつファンデーションが得られた。 実施例3:耐水性マスカラ メトキシノナフルオロブタン 25.0g パラフィン 4.6g アイソパー(Isopar) 15.0g カルナウバロウ 9.6g 蜜ロウ 10.0g プロピレンカーボネート(可塑剤) 3.8g ヒドロキシエチルセルロース(ポリマー増粘剤) 0.6g ベントン(Bentone; 流動性調節剤) 11.4g 顔料 10.0g 保存剤 適量 水 全体を100gとするのに必要な量このマスカラは、睫毛に適用した後、迅速に乾燥することが分かった。 【0025】 実施例4:ボディーメイクアップ製品 メトキシノナフルオロブタン 40.0g ダウコーニング社により「Q2 1410;商標」の下で市販され 38.4g ているシクロメチコーン(および)ジメチコノール パーリーム(Parleam)(オイル) 1.0g ゾルスパース(Solsperse) 21000 (フィラー) 0.1g ダウコーニング社により「DC 245; 商標」の下で市販され 20.0g ているシクロメチコーン ナノ顔料 6.25g 実施例5:ネイルケア製品油状ネイルケア製品を、以下の成分を混合することによって調製した。 メトキシノナフルオロブタン 10.0g セルロースアセトブチレート 0.5g イソプロピルアルコール 5.0g プロピレングリコールモノメチルエーテル 3.0g 揮発性シリコーン油 10.0g 植物油 64.5g 活性物質(D-パンテノール) 1.0g 染料 熱分解法シリカ 1.0g 鉱物油 全体を100gとするのに必要な量このネイルケア製品は適用が容易であり、爪のマトリックスおよび爪床内に、マッサージにより浸透し、またその乾燥速度は、極めて迅速であった。本実施例において、該メトキシノナフルオロブタンは、等価な量のエトキシノナフルオロブタンまたは4-トリフルオロメチルオクタフルオロモルホリンと、有利に交換できた。
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| 【出願人】 |
【識別番号】391023932 【氏名又は名称】ロレアル 【氏名又は名称原語表記】LOREAL
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| 【出願日】 |
平成11年(1999)1月4日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】中村 稔 (外6名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−263710 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)9月28日 |
| 【出願番号】 |
特願平11−221 |
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