| 【発明の名称】 |
安定なプロスタグランジンE1−含有注射剤組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】キム チョル
【氏名】イ ソン テ
【氏名】ノ スン キュン
【氏名】キム ウン ベ
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、プロスタグランジンE1を含有する安定した注射剤組成物を提供する。
【解決手段】本発明はプロスタグランジンE1をクエン酸ナトリウム/クエン酸緩衝液に溶解し、無菌濾過して凍結乾燥してなる、長期間の保管にもプロスタグランジンE1が安定に維持される安定な注射剤組成物に関する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】プロスタグランジンE1をクエン酸ナトリウム/クエン酸緩衝液に溶解し、無菌濾過して凍結乾燥したプロスタグランジンE1−含有注射剤組成物。 【請求項2】プロスタグランジンE1がシクロデキストリンに包接されたものである請求項1に記載のプロスタグランジンE1−含有注射剤組成物。 【請求項3】シクロデキストリンがα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリンまたはこれらの誘導体である請求項2に記載のプロスタグランジンE1−含有注射剤組成物。 【請求項4】プロスタグランジンE11重量部に対して、シクロデキストリンを10−50重量部の比で包接する請求項2に記載のプロスタグランジンE1−含有注射剤組成物。 【請求項5】プロスタグランジンE11重量部に対して、シクロデキストリンを30−35重量部の比で包接する請求項4に記載のプロスタグランジンE1−含有注射剤組成物。 【請求項6】更に無痛化剤としてベンジルアルコールまたはクロロブタノールを含有する請求項1〜5のいずれかに記載のプロスタグランジンE1−含有注射剤組成物。 【請求項7】男性機能障害治療のために使用される請求項1〜6のいずれかに記載のプロスタグランジンE1−含有注射剤組成物。 【請求項8】更にパパベリン及びフェントールアミンを含有する請求項7に記載のプロスタグランジンE1−含有注射剤組成物。 【請求項9】パパベリンが塩酸パパベリンで、フェントールアミンがフェントールアミンメシレートである請求項8に記載のプロスタグランジンE1−含有注射剤組成物。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、プロスタグランジンE1を含有する安定な注射剤組成物に関するものである。更に具体的に、本発明はプロスタグランジンE1をクエン酸ナトリウム/クエン酸緩衝液に溶解し、無菌濾過して凍結乾燥して製造し、長期間保管してもプロスタグランジンE1が安定に維持される安定した注射剤組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】プロスタグランジンE1は血管拡張剤としてよく知られている薬物であって、臨床的には勃起不全症等のような男性性機能障害の治療、妊娠末期の陣痛誘発、陣痛促進及び分娩促進等のために広く使用されている。しかし、この薬物は液状において非常に不安定であるので注射液剤に製造する時には長期間の保管が難しく、更に注射剤の投与時に痛みがひどいという短所があった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従って、本発明者らはプロスタグランジンE1のかかる短所を解消した安定な注射剤を製造するために、種々の安定化剤を使用してブロスタグランジンを注射剤に剤型化して実験した結果、下記のような構成で注射剤を製造することによって、上記のような目的が達成され安定したプロスタグランジンE1注射剤組成物が提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。 【0004】本発明はプロスタグランジンE1をクエン酸ナトリウム/クエン酸緩衝液に溶解し、無菌濾過して凍結乾燥することによって製造される安定な注射剤組成物に関するものである。更に具体的には、本発明の安定したプロスタグランジンE1注射剤は、プロスタグランジンE1をクエン酸ナトリウム/クエン酸緩衝液(pH 4.0)に溶解し、無菌濾過してバイアル(vial)内で凍結乾燥することによって製造することができる。 【0005】 【課題を解決するための手段】また、本発明の注射剤組成物の主成分であるプロスタグランジンE1は更に安定した製剤を得るために、シクロデキストリン、例えばα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、またはジメチル−β−シクロデキストリン、カルポキシメチル−エチル−β−シクロデキストリン(CME−β−CD)等又はこれらの誘導体に包接する形態で使用することもできる。プロスタグランジンE1をシクロデキストリンと包接する場合、シクロデキストリンはプロスタグランジンE11重量部に対し、10〜50重量部の比で、好ましくは30〜35重量部の比で使用するのが好適である。プロスタグランジンE1は温度に対して非常に不安定で包接化反応中に加温することができないので、シクロデキストリンをプロスタグランジンE11重量部に対し、10重量部未満の量で使用する場合には包接化反応は困難であり、50重量部を超過する量を使用する場合には製造原価が上昇するだけでなく、溶媒(緩衝液、蒸溜水等)の使用量が増加して凍結時間が長くなるので、シクロデキストリンの量を上記範囲内で調節するのが好ましい。 【0006】本発明の注射剤組成物においてクエン酸ナトリウム/クエン酸緩衝液は、注射剤組成物のpHが約4.0で作るに必要な量が使用され、一般的にはプロスタグランジン1重量部に対し130,000−200,000容量部、好ましくは160,000−180,000容量部の比で使用するのが好適である。本発明の注射剤組成物には、更に注射時の痛みを緩和する目的で、必要によりベンジルアルコール、クロロブタノール等の通常の無痛化剤を添加することもできる。これ以外にも、本発明の組成物には、更に注射剤の製造に通常的に使用される薬剤学的に許容される添加剤、例えば等張化剤、保存剤、凍結乾燥用賦形剤(例:マンニトール、ラクトース等の糖類)等を添加することもできる。上記のような構成から製造される本発明のプロスタグランジンE1注射剤は、従来のプロスタグランジン注射剤に比べて長期間の保管にも有効成分の変質や分解がなく、長期間安定に使用することができる利点がある。 【0007】本発明によるプロスタグランジンE1注射剤組成物は、プロスタグランジンE1の薬理作用である血管拡張作用を基礎とした臨床的分野で使用できるが、特に勃起不全症等の男性性機能障害の治療のために使用することができる。本発明のプロスタグランジンE1注射剤組成物を男性性機能障害の治療のための目的で使用する時、効力の増強のためにプロスタグランジンE1以外に更にパパべリン及びフェントールアミンを本発明の組成物に含有させることもできる。この場合に、パパべリンとフェントールアミンは注射用液剤においての溶解度等を考慮して、それぞれ塩の形態、特に塩酸パパベリンやフェントールアミンメシレートの形態で使用するのが好ましい。本発明の組成物において、パパべリンやフェントールアミンはプロスタグランジンE1と混合して凍結乾燥して組成するか、または別途に注射用蒸溜水に溶解して保存しておいて注射時にプロスタグランジンE1と配合して使用することもできる。本発明のプロスタグランジンE1が含有された凍結乾燥した組成物は製造後にバイアル(Vial)に充填して置き、プレフィルド注射器(pre−filled syringe)、アンプル等に充填された追加の薬剤成分、無痛化剤、添加剤等を含有する注射用蒸溜水のような液剤成分で注射直前に溶解させ使用するのが好ましい。 【0008】 【実施例】以下の実施例及び実験例によって、本発明を更に具体的に説明するが、本発明がこれらの実施例によって何ら制限されるものではない。 【0009】実施例11.第1液の調剤:プロスタグランジンE15mgをクエン酸ナトリウム/クエン酸緩衝液(0.01M、pH 4.0)200mlに加えて攪拌して溶解した後、この溶液23.5mlを正確に取ってマンニトール3.53gを加えて攪拌して溶解した。生成された溶液の液量を上記と同様の緩衝液を用いて100mlに調整した後、0.2μmメンブランフィルターを介して濾過し、滅菌したバイアルに1mlずつ充填し凍結乾燥した。凍結乾燥の完了後に滅菌した窒素気体をバイアル内に充填した後、密封した。 2.第2液の調剤:塩酸パパベリン1.76gとフェントールアミンメシレート58.8mlを注射用蒸溜水に加えて攪拌して溶解した後、生成された溶液にベンジルアルコール1gを加えて注射用蒸溜水で溶液の液量を100mlに調整して0.2μmメンブランフィルターを介して濾過した後、滅菌したプレフィルド注射器に1mlずつ充填した。本注射剤は、注射直前に第2液を、凍結乾燥して製造された第1液のバイアルに入れて凍結乾燥物を溶解した後、適正容量を陰茎海綿体(corpora cavernosum penis)内に投与される。 【0010】実施例21.第1液の調剤:プロスタグランジンE15mgをクエン酸ナトリウム/クエン酸緩衝液(0.01M、pH 4.0)200mlに加えて攪拌して溶解した後、この溶液23.5mlを正確に取って塩酸パパベリン1.76g、フェントールアミンメシレート58.8mg及びマンニトール3.53gを加えて攪拌して溶解した。生成された溶液の液量を上記と同様の緩衝液を用いて100mlに調整した後、0.2μmメンブランフィルタ−を介して濾過し、減菌したバイアルに1mlずつ充填し凍結乾燥した。凍結乾燥の完了後に滅菌した窒素気体をバイアル内に充填した後、密封した。 2.第2液の調剤:注射用蒸溜水にベンジルアルコール1gを加えて溶解した後、注射用蒸溜水で溶液の液量を100mlに調整し、0.2μmメンブランフィルターを介して濾過した後、滅菌したプレフィルド注射器に1mlずつ充填した。本注射剤は、注射直前に第2液を、凍結乾燥して製造された第1液のバイアルに入れて凍結乾燥物を溶解した後、適正容量を陰茎海綿体内に投与される。 【0011】実施例31.第1液の調剤:クエン酸ナトリウム/クエン酸緩衝液(0.01M、pH 4.0)100mlにα−シクロデキストリン162mgを加えて攪拌して溶解した後、プロスタグランジンE15mgを加えて、室温で約20時間攪拌して、プロスタグランジンE1をα−シクロデキストリンで包接化した。包接化の済んだ溶液11.8mlを正確に取ってマンニトール3.53gを加えて攪拌して溶解した後、生成された溶液の液量を上記と同様の緩衝液を用いて100mlに調整した後、0.2μmメンブランフィルターを介して濾過し、滅菌したバイアルに1mlずつ充填し凍結乾燥した。凍結乾燥の完了後に滅菌した窒素気体をバイアル内に充填した後、密封した。 2.第2液の調剤:塩酸パパべリン1.76gとフェントールアミンメシレート58.8mgを注射用蒸溜水に加えて攪拌して溶解した後、生成された溶液にベンジルアルコール1gを加えて注射用蒸溜水で溶液の液量を100mlに調整した後、0.2μmメンブランフィルターを介して濾過し、滅菌したプレフィルド注射器に1mlずつ充填した。本注射剤は、注射直前に第2液を、凍結乾燥して製造された第1液のバイアルに入れて凍結乾燥物を溶解した後、適正容量を陰茎海綿体内に投与される。 【0012】実施例41.第1液の調剤:クエン酸ナトリウム/クエン酸緩衝液(0.01M、pH4.0)100mlにα−シクロデキストリン162mgを加えて攪拌して溶解した後、プロスタグランジンE15mgを加え、室温で約20時間攪拌して、プロスタグランジンE1をα−シクロデキストリンで包接化した。包接化の済んだ溶液11.8mlを正確に取って塩酸パパベリン1.76g、フェントールアミンメシレート58.8mg及びマンニトール3.53gを加えて攪拌して溶解した。生成された溶液の液量を上記と同様の緩衝液を用いて100mlに調整した後、0.2μmメンブランフィルターを介して濾過し、滅菌したバイアルに1mlずつ充填し凍結乾燥した。凍結乾燥の完了後に滅菌した窒素気体をバイアル内に充填した後、密封した。 2.第2液の調剤:注射用蒸溜水にベンジルアルコール1gを加えて攪拌して溶解した後、注射用蒸溜水で溶液の液量を100mlに調整して0.2μmメンブランフィルターを介して濾過した後、滅菌したプレフィルド注射器に1mlずつ充填した。本注射剤は、注射直前に第2液を、凍結乾燥して製造された第1液のバイアルに入れて凍結乾燥物を溶解した後、適正容量を陰茎海綿体内に投与される。 【0013】実施例51.第1液の調剤:プロスタグランジンE15mgをクエン酸ナトリウム/クエン酸緩衝液(0.01M、pH 4.0)200mlに加えて攪拌して溶解した後、生成された溶液23.5mlを正確に取って塩酸パパべリン1.76g、フェントールアミンメシレート58.8mg及びマンニトール3.53gを加えて攪拌して溶解した。生成された溶液の液量を上記と同様の緩衝液を用いて100mlに調整した後、0.2μmメンブランフィルターを介して濾過し、滅菌したバイアルに1mlずつ充填し凍結乾燥した。凍結乾燥の完了後に滅菌した窒素気体をバイアル内に充填した後、密封した。 2.第2液の調剤:注射用蒸溜水にクロロブタノール2gを加えて溶解し、注射用蒸溜水で溶液の液量を100mlに調整した後、0.2μmメンブランフィルターを介して濾過し、滅菌したプレフィルド注射器に1mlずつ充填した。本注射剤は、注射直前に第2液を、凍結乾燥して製造された第1液のバイアルに入れて凍結乾燥物を溶解した後、適正容量を陰茎海綿体内に投与される。 【0014】比較例11.第1液の調剤:プロスタグランジンE15mgを注射用蒸溜水200mlに加えて攪拌して溶解した後、生成された溶液23.5mlを正確に取って塩酸ババべリン1.76g、フェントールアミンメシレート58.8mg及びマンニトール3.53gを加えて攪拌して溶解した。生成された溶液の液量を注射用蒸溜水を用いて100mlに調整した後、0.2μmメンブランフィルターを介して濾過し、滅菌したバイアルに1mlずつ充填し凍結乾燥した。凍結乾燥の完了後に滅菌した窒素気体をバイアル内に充填した後、密封した。 2.第2液の調剤:注射用蒸溜水にベンジルアルコール1gを加え、注射用蒸溜水を加えて溶液の液量を100mlに調整した後、0.2μmメンブランフィルターを介して濾過し、滅菌したプレフィルド注射器に1mlずつ充填した。本注射剤は、注射直前に第2液を、凍結乾燥して製造された第1液のバイアルに入れて凍結乾燥物を溶解した後、適正容量を陰茎海綿体内に投与される。 【0015】比較例2プロスタグランジンE15mgをクエン酸ナトリウム/クエン酸緩衝液(0.01M、pH4.0)200mlに加えて攪拌して溶解した後、生成された溶液23.5mlを正確に取って塩酸パパべリン1.76g及びフェントールアミンメシレート58.8mgを加えて攪拌して溶解した。生成された溶液にベンジルアルコール1gを加え、溶液の液量を上記と同様の緩衝液を用いて100mlに調製した後、0.2μmメンブランフィルターを介して濾過し、滅菌したプレフィルド注射器にlmlずつ充填して注射剤を製造した。 【0016】比較例3クエン酸ナトリウム/クエン酸緩衝液(0.01M、pH4.0)100mlにα−シクロデキストリン162mgを加えて攪拌して溶解した後、生成された溶液にプロスタグランジンE15mgを加えて室温で約20時間攪拌して、プロスタグランジンE1をα−シクロデキストリンで包接化した。包接化の済んだ溶液11.8mlを正確に取って塩酸パパべリン1.76g及びフェントールアミンメシレート58.8mgを加えて攪拌して溶解した後、ベンジルアルコール1gを加えて生成された溶液の液量を上記と同様の緩衝液を用いて100mlに調整し、0.2μmメンブランフィルターを介して濾過し、滅菌したプレフィルド注射器に1mlずつ充填して注射剤を製造した。 【0017】実験例1:安定性試験本発明の実施例1乃至5において製造された注射剤と比較例1乃至3の注射剤をそれぞれ常温、40℃及び60℃で保管し、一定期間後に試料を採取して組成物中の各成分、即ちプロスタグランジンE1、塩酸パパべリン及びフェントールアミンメシレートそれぞれの含量を液体クロマトグラフィーにより測定した。測定結果は次の表1に示した。 【0018】 【表1】
【0019】上記表1の記載の結果から、プロスタグランジンE1の溶液をクエン酸ナトリウム/クエン酸緩衝液を使用してpH4に調整した後に凍結させ製造した実施例1乃至5の注射剤組成物が、比較例1乃至3の注射剤らに比べて安定性が非常に向上することが確認できる。更に、プロスタグランジンE1をα−シクロデキストリンと包接して使用したもの(実施例3及び4)は、安定性が更に向上することも確認できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】597161757 【氏名又は名称】シンブンゼヤックジュシックフェサ
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月31日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】佐伯 憲生
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| 【公開番号】 |
特開平11−240835 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)9月7日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−316511 |
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