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【発明の名称】 二重まぶたをつくる化粧料
【発明者】 【氏名】青柳 繁

【氏名】山本 直史

【要約】 【課題】皮膜の弾力性及び持続性に優れるとともに、べたつき等の不快な使用感のない使用性が良好な新規の二重まぶたをつくる化粧料を提供する。

【解決手段】次の成分(A)、(B)及び(C)
【特許請求の範囲】
【請求項1】 次の成分(A)、(B)及び(C)
(A)皮膜形成能を持つ高分子化合物(B)シリコーン変性ポリマー(C)エチルアルコールから成り、かつ成分(A)と成分(B)の重量配合量比(A)/(B)が0.1〜10.0であることを特徴とする二重まぶたをつくる化粧料。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膜の弾力性及び持続性に優れるとともに、べたつき等の不快な使用感のない使用性が良好な二重まぶたをつくる化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、二重まぶたは美しい容貌の一つの要素になっている。このような理由から、昭和40年代には若い女性の間にセロファンテープを用いて二重まぶたにすることが流行した。現在に至っては美容成形的に二重まぶたにすることが行われている。
【0003】ところで、セロファンテープで形成した二重まぶたは、外見上不自然であり、また眼の周囲の敏感な皮膚には刺激が強過ぎてカブレなどを生じ、美容上や安全性の面から問題点が多かった。
【0004】また、セロファンテープに替わるものとして特公昭47−46911号公報は、簡便性・皮膜の維持性良好・化粧ばえ良好・刺激感の無い、二重瞼をつくる化粧料を提案した。このものは、皮膜形成剤として、水溶性高分子物質(ポリビニールアルコール、ポリビニールピロリドン、ヒドロキシセルロース、ポリビニールピロリドン/酢酸ビニール共重合)を、乾燥促進剤としてエチルアルコールを、接着性を高めるために金属塩を、皮膜の光沢・異和感の抑制・皮膜の接着力増大のために蛋白質粉末を、更に皮膜に弾力性を付与するために湿潤剤を用いるという構成を開示している。
【0005】しかしながら、上記公報の提案内容は、多種にわたる複雑な構成成分の組み合わせによってようやく目的を果たそうとしている。それにもかかわらず、皮膜の弾力性は一時的には保持することができても持続性が悪く、更に湿潤剤を配合することで皮膜の弾力性をコントロールするため乾燥の際及び高湿度下でべたつくという使用感も悪いという欠点があり、満足のゆくものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、皮膜の弾力性及び持続性に優れるとともに、べたつき等の不快な使用感のない使用性が良好な新規な二重まぶたをつくる化粧料を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目的を解決するため検討した結果、成分(A)として皮膜形成能を持つ高分子化合物、成分(B)としてシリコーン変性ポリマー、成分(C)としてエチルアルコールから成り、かつ成分(A)と成分(B)の重量配合量比(A)/(B)が0.1〜10.0であることを特徴とする二重まぶたをつくる化粧料によって達成されることを見出し、本発明を完成した。すなわち本発明は、成分(A)として皮膜形成能を持つ高分子化合物、成分(B)としてシリコーン変性ポリマー、成分(C)としてエチルアルコールから成り、かつ成分(A)と成分(B)の重量配合量比(A)/(B)が0.1〜10.0であることを特徴とする二重まぶたをつくる化粧料にある。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳述する。
【0009】本発明に用いる、成分(A)の皮膜形成能を持つ高分子化合物は、例えば、アクリル酸エステル/メタクリル酸エステル共重合体(プラスサイズ、互応化学社製)、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体(レジン28−1310、NSC社製)、酢酸ビニル/クロトン酸/ビニルネオデカネート共重合体(28−2930、NSC社製)、メチルビニルエーテルマレイン酸ハーフエステル(ガントレッツES、ISP社製)、t−ブチルアクリレート/アクリル酸エチル/メタクリル酸共重合体(ルビマー、BASF社製)、ビニルピロリドン/ビニルアセテート/ビニルプロピオネート共重合体(ルビスコールVAP、BASF社製)、ビニルアセテート/クロトン酸共重合体(ルビセットCA、BASF社製)、ビニルアセテート/クロトン酸/ビニルピロリドン共重合体(ルビセットCAP、BASF社製)、ビニルピロリドン/アクリレート共重合体(ルビフレックス、BASF社製)、アクリレート/アクリルアミド共重合体(ウルトラホールド、BASF社製)、ビニルアセテート/ブチルマレアート/イソボルニルアクリラート共重合体(アドバンテージ、ISP社製)、アルキル変性カルボキシビニルポリマー(PEMULEN、B.F.Goodrich社製)などのアニオン性高分子化合物や、ジアルキルアミノエチルメタクリエート重合体の酢酸両性化物(ユカフォーマー、三菱化学社製)、アクリル酸オクチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体(AMPHOMER、NSC社製)などの両性高分子化合物や、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートの4級化物(GAFQUAT、ISP社製)、メチルビニルイミダゾリウムクロリド/ビニルピロリドン共重合体(ルビコート、BASF社製)などのカチオン性高分子化合物や、ポリビニルピロリドン(ルビスコールK、BASF社製)、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体(ルビスコールVA、BASF社製)、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体(コポリマー937、ISP社製)、ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクレレート共重合体(コポリマーVC713、ISP社製)などのノニオン性高分子化合物などが挙げられる。また、セルロースまたはその誘導体、ケラチン及びコラーゲンまたはその誘導体などの天然由来高分子化合物も好適に用いることができる。上記の高分子化合物は、それぞれ単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
【0010】本発明の高分子化合物の配合量は、しなやかで、ごわつきが感じられない皮膜を形成する範囲の、最終製剤の総量を基準として、0.05〜15重量%(以下、wt%と略)が好ましく、更に好ましくは0.1〜10wt%である。
【0011】本発明に用いる、成分(B)のシリコーン変性ポリマーは、特開平5−43804号公報に開示される、アミノ基含有ポリシロキサンとアニオン性ポリマーとの反応生成物をアルカリ性化合物を用いて中和して得られる複合高分子であり、シリコーンFZ−3148の商品名で日本ユニカー社から市販されている。
【0012】また、その配合量は、べたつきがなく、洗い落としが簡単にできる範囲の、最終製剤の総量を基準として、0.05〜15wt%が好ましく、更に好ましくは0.1〜10wt%である。
【0013】本発明に用いる、成分(C)のエチルアルコールは、通常のもので良い。エチルアルコールは主に成分(B)のシリコーン変性ポリマーの溶媒として利用するが、液状製剤の乾燥促進や成分(A)の皮膜形成能を持つ高分子化合物の溶媒としても利用できる。その配合量は、成分(A)及び成分(B)の使用量により随時変わるものであるが、最終製剤の総量調整のためにも利用できる。
【0014】本発明の、成分(A)と成分(B)の重量配合量比(A)/(B)は0.1〜10.0であることが必須である。この比率範囲であると、皮膜に弾力性・接着性などの特性を持たせることができる。比率が0.1未満であると皮膜の弾力性・接着性などが失われ、また比率が10.0を超えると皮膜の弾力性・接着性などが失われると共に使用感も悪くなるため好ましくない。
【0015】本発明の二重まぶたをつくる化粧料には、発明の効果を損なわない範囲であれば、上記必須成分の他に必要に応じ、水、油性物質、シリコーン及びその誘導体、界面活性剤、防腐剤、キレート剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、色素等を配合することも可能である。なお、香料は皮膚刺激を発現させる場合があるので使用しないほうが良い。また、本二重まぶたをつくる化粧料は、剤型として液状、ゲル状等種々のタイプにすることができ、特に剤型を問わない。
【0016】
【実施例】以下に実施例、比較例を挙げて本発明を説明する。本発明は、これらにより限定されるものではない。なお、成分の配合量はwt%で示す。
【0017】また、本発明に使用した(1)皮膜試験法(弾力性、接着性)、(2)実用テスト(皮膜持続性、使用感)は下記の通りである。
【0018】(1)皮膜試験法(弾力性、接着性)
JIS K 5400(6.14:鉛筆引っかき試験)を準用した。すなわち、試験試料を鋼板上にアプリケーターを用いて100μm 厚で塗布し、室温で1時間放置乾燥して皮膜を形成させた後、JIS S 6006に規定される鉛筆に荷重1kgをかけ、皮膜を引っかくことにより試験を実施した。試験結果は皮膜が破れない最も柔らかい鉛筆の硬度記号を「鉛筆引っかき値」として表した。
【0019】「鉛筆引っかき値」に基づき、表1に示す評価基準に従って、判定した。
【0020】
【表1】

【0021】(2)実用テスト(皮膜持続性、使用感)
被験者20名を用いて、二重まぶた化粧料の試料を実際に使用させた。被験者本人に、試料塗布10時間後の皮膜持続性、使用感(べたつきのなさ、しなやかさ、違和感のなさ)について評価させた。その後、表2に示す評価基準に従って、判定した。
【0022】
【表2】

【0023】実施例1〜10、比較例1〜4(液状タイプ)
表3に示す組成の液状タイプの二重まぶたをつくる化粧料を常法により作製し、前記各試験を実施した。その結果を表3に併せて示す。
【0024】
【表3】

【0025】表3より明らかなように、本発明の成分を用い、更に成分(A)と成分(B)の重量配合量比(A)/(B)が0.1〜10.0である実施例1〜10の液状タイプの二重まぶたをつくる化粧料はいずれも、本発明の必須条件を満たさない比較例1〜4と比べ、諸特性の全てにわたって優れていた。
【0026】実施例11〜12(ゲル状タイプ)
表4に示す組成のゲル状タイプの二重まぶたをつくる化粧料を常法により作製し、前記各試験を実施した。その結果を表4に併せて示す。
【0027】
【表4】

【0028】表4より明らかなように、本発明の成分を用い、更に成分(A)と成分(B)の重量配合量比(A)/(B)が5.0である実施例11〜12のゲル状タイプの二重まぶたをつくる化粧料は、諸特性の全てにわたって優れていた。
【0029】
【発明の効果】以上記載のように、本発明は、皮膜の弾力性及び持続性に優れるとともに、べたつき等の不快な使用感のない使用性が良好な新規の二重まぶたをつくる化粧料を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000000952
【氏名又は名称】鐘紡株式会社
【出願日】 平成9年(1997)12月8日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−171728
【公開日】 平成11年(1999)6月29日
【出願番号】 特願平9−337112