| 【発明の名称】 |
毛髪化粧料 |
| 【発明者】 |
【氏名】平野 祐司
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】揮発性有機化合物の含有量が全組成中に55重量%以下である毛髪化粧料において、当該化粧料の媒体が水及びエチルアルコールから成り、かつ媒体中のエチルアルコールの含有量が40重量%以上であり、さらに毛髪固定用ポリマーを含有する毛髪化粧料。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 揮発性有機化合物の含有量が、全組成中に55重量%以下である毛髪化粧料において、当該化粧料の媒体が水及びエチルアルコールから成り、かつ媒体中のエチルアルコールの含有量が40重量%以上であり、さらに毛髪固定用ポリマーを含有することを特徴とする毛髪化粧料。 【請求項2】 水を全組成中に40重量%以上含有する請求項1記載の毛髪化粧料。 【請求項3】 毛髪固定用ポリマーが、水分散性の皮膜形成性ポリマーである請求項1又は2記載の毛髪化粧料。 【請求項4】 水分散性の皮膜形成性ポリマーが、平均分子量50000以下のものである請求項3記載の毛髪化粧料。 【請求項5】 水分散性の皮膜形成性ポリマーが、アルキルアクリレート/アルキルメタアクリレート/(メタ)アクリル酸コポリマーである請求項3又は4記載の毛髪化粧料。 【請求項6】 水分散性の皮膜形成性ポリマーが、ガラス転移温度10〜50℃で、平均分子量10000〜50000のものである請求項5記載の毛髪化粧料。 【請求項7】 水分散性の皮膜形成性ポリマーが、エチルアクリレート/メチルメタクリレート/メタクリル酸/アクリル酸コポリマーである請求項3〜6のいずれか1項記載の毛髪化粧料。 【請求項8】 エチルアクリレート/メチルメタクリレート/メタクリル酸/アクリル酸コポリマーが、コポリマー中にエチルアクリレート50〜60重量%、メチルメタクリレート30〜40重量%、メタクリル酸2〜10重量%及びアクリル酸2〜10重量%を含有し、かつメタクリル酸及びアクリル酸の合計が15重量%を超えないものである請求項7記載の毛髪化粧料。 【請求項9】 水分散性の皮膜形成性ポリマーが、エチレングリコール/シクロヘキサンジメタノール/イソフタレート/スルホイソフタレートエステル樹脂である請求項3又は4記載の毛髪化粧料。 【請求項10】 毛髪固定用ポリマーを、全組成中に0.5〜10重量%含有する請求項1〜9のいずれか1項記載の毛髪化粧料。 【請求項11】 さらに、分子量500以下のイオン性化合物を含有する請求項1〜10のいずれか1項記載の毛髪化粧料。 【請求項12】 さらに、分子量90〜6000の非イオン性化合物を含有する請求項1〜11のいずれか1項記載の毛髪化粧料。 【請求項13】 非イオン性化合物が、分子内にポリオキシアルキレン骨格を有するものであるか、又は分子内に2以上のヒドロキシル基を有するものである請求項12記載の毛髪化粧料。 【請求項14】 噴射剤を含有し、耐圧密閉容器に充填されたものである請求項1〜13のいずれか1項記載の毛髪化粧料。 【請求項15】 噴射剤が、ジメチルエーテルである請求項14記載の毛髪化粧料。 【請求項16】 噴射剤を、全組成中に10〜40重量%含有する請求項14又は15記載の毛髪化粧料。 【請求項17】 ポンプ式スプレー用容器に充填されたものである請求項1〜13のいずれか1項記載の毛髪化粧料。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、揮発性有機化合物(以下、「VOC」と示す場合がある)の含有量が全組成中に55重量%以下でありながら、スタイリング保持効果に優れた毛髪化粧料に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、毛髪固定用の毛髪化粧料、いわゆるヘアスプレーは、毛髪固定用ポリマーとその中和剤や可塑剤及び使用感設計上必要な油剤を除外すれば、噴射剤、アルコール成分など、ほとんどが高い揮発性を示す成分で構成されている。従って、これを毛髪へ噴射した際には速やかに揮発し、既にでき上がっているヘアスタイルが崩れることはなかった。 【0003】近年、揮発性有機化合物による環境破壊を考慮して、エアゾール組成物中に含まれる高揮発性成分を55重量%以下に制限する規制が、米国などで施行されようとしている。このような規制に対応するため、高揮発性成分の一部を水に置き換えたエアゾール組成物が検討されている。しかしながら、このようなエアゾール組成物は、毛髪の固定に用いた場合、組成物中に含まれる水により、予め作っておいたヘアスタイルが崩れてしまうという問題がある。 【0004】このため、エアゾール組成物に多量のポリマー、微粒子粉体、シリコーン化合物等の不揮発成分を配合する試みもなされているが、この場合には、エアゾール内容物の詰まりが大きな問題となる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的は、揮発性有機化合物の含有量が55重量%以下であっても、スタイリング保持効果に優れた毛髪化粧料を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】かかる実情において、本発明者らは鋭意研究を行った結果、媒体として水及びエチルアルコールを、エチルアルコールの割合が40重量%以上になるように用いれば、VOCが55重量%以下であっても水によるセット崩れが抑制され、スタイリング保持効果に優れ、しかもポリマー等の不揮発成分を多量に配合する必要がないため、スプレーの詰まりの問題もない毛髪化粧料が得られることを見出し、本発明を完成した。 【0007】すなわち、本発明は、揮発性有機化合物の含有量が全組成中に55重量%以下である毛髪化粧料において、当該化粧料の媒体が水及びエチルアルコールから成り、かつ媒体中のエチルアルコールの含有量が40重量%以上であり、さらに毛髪固定用ポリマーを含有することを特徴とする毛髪化粧料を提供するものである。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明の毛髪化粧料は、揮発性有機化合物の含有量が全組成中に55重量%以下のものである。ここで用いられる揮発性有機化合物としては、通常の毛髪化粧料に用いられるものであれば特に制限されず、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−プロパノール等の低級アルコール;プロパン、n−ブタン、イソブタン、イソペンタン等の低級飽和炭化水素;ジメチルエーテル等のエーテル類などが挙げられる。 【0009】また、本発明の毛髪化粧料は、媒体が水及びエチルアルコールから成るものである。水は全組成中に40重量%以上、特に40〜50重量%配合するのが好ましい。また、エチルアルコールは、媒体中の含有量が40重量%以上、好ましくは40〜55重量%であることが必要である。40重量%未満では、組成物中の水により、毛髪が速やかに応力緩和を起こし、予め作ったヘアスタイルが崩れてしまう。 【0010】本発明で用いられる毛髪固定用ポリマーとしては、例えば水分散性の皮膜形成性ポリマーが挙げられる。ここで、水分散性とは、実質的に水に溶解しないものであり、25℃における水に対する溶解度が5重量%未満、好ましくは0〜3重量%のものをいう。このような水分散性の皮膜形成性ポリマーとしては、通常の毛髪化粧料に用いられるものであれば特に制限されず使用することができ、特に平均分子量50000以下のものが好ましい。 【0011】具体的には、例えばアルキルアクリレート/アルキルメタアクリレート/(メタ)アクリル酸コポリマー、エチレングリコール/シクロヘキサンジメタノール/イソフタレート/スルホイソフタレートエステル樹脂等が挙げられる。これらのうち、アルキルアクリレート/アルキルメタアクリレート/(メタ)アクリル酸コポリマーとしては、ガラス転移温度10〜50℃で、平均分子量10000〜50000のものが好ましい。また、特にエチルアクリレート/メチルメタクリレート/メタクリル酸/アクリル酸コポリマーが好ましく、さらにコポリマー中にエチルアクリレート50〜60重量%、メチルメタクリレート30〜40重量%、メタクリル酸2〜10重量%及びアクリル酸2〜10重量%を含有し、かつメタクリル酸及びアクリル酸の合計が15重量%を超えないものが好ましい。 【0012】また、これらの水分散性の皮膜形成性ポリマーとしては、アルキルアクリレート/アルキルメタアクリレート/(メタ)アクリル酸コポリマーとして、アマホールDR−25(ユニオンカーバイド社製)等;エチレングリコール/シクロヘキサンジメタノール/イソフタレート/スルホイソフタレートエステル樹脂として、AQ55S、AQ38S(以上、イーストマンコダック社製)等の市販品を使用することができる。 【0013】このような毛髪固定用ポリマーは、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、全組成中に0.5〜10重量%、特に0.5〜5重量%配合するのが好ましい。 【0014】本発明の毛髪化粧料には、さらに分子量500以下のイオン性化合物、分子量90〜 6000の非イオン性化合物を配合することができ、水による毛髪の応力緩和をより抑制することができ好ましい。これらのうち、分子量500以下のイオン性化合物としては、例えば、分子内に4級アンモニウムを有するカチオン性有機化合物及びその塩類(塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム等)、アニオン性化合物としてカルボン酸及びその塩類(ピロリドンカルボン酸アルミニウム、エチレンジアミン四酢酸2ナトリウム等)、硫酸及びその塩類(ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシアルキレンラウリル硫酸ナトリウム等)、両性化合物(ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾニウムベタイン等)、無機塩類(塩化アルミニウム、塩化カルシウム等)、アミノ酸及びその誘導体(グリシン、アルギニン、トリメチルグリシン等)などが挙げられる。 【0015】また、分子量90〜6000の非イオン性化合物としては、分子内にポリオキシアルキレン骨格を有するものであるか、又は分子内に2以上のヒドロキシル基を有するものが好ましく、例えばグリセリン及びそのエステル類(α−モノイソステアリルグリセリルエーテル等)、単糖〜オリゴ糖類(サッカロース等)、ポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール600等)などが挙げられる。 【0016】これらのイオン性化合物及び非イオン性化合物は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、全組成中に0.001〜3重量%、特に0.01〜2重量%、さらに0.05〜1重量%配合するのが好ましい。 【0017】本発明の毛髪化粧料には、前記成分のほか、通常の毛髪化粧料に用いられる成分、例えば界面活性剤、シリコーン類、油剤、紫外線吸収剤、抗炎症剤、キレート剤、香料、色素等を、本発明の効果を損わない範囲で適宜配合することができる。 【0018】本発明の毛髪化粧料は、通常の方法に従って製造することができ、例えば噴射剤を含有し、耐圧密閉容器に充填したヘアスプレーやヘアフォーム等のエアゾール型毛髪化粧料;ポンプ式スプレー用容器に充填したヘアポンプスプレー等のノンエアゾール型毛髪化粧料のいずれの形態にもすることができる。 【0019】エアゾール型毛髪化粧料とする場合に用いられる噴射剤としては、例えばn−ブタン、プロパン、イソブタン、ペンタン、塩化炭化水素、フッ素化炭化水素、二酸化炭素、亜酸化窒素、ジメチルエーテル、窒素、圧縮空気等が挙げられ、特にジメチルエーテルが好ましい。これらの噴射剤は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、全組成中に10〜40重量%、特に15〜35重量%配合するのが好ましい。 【0020】 【発明の効果】本発明の毛髪化粧料は、揮発性有機化合物の含有量が55重量%以下であっても、水によるセット崩れが抑制され、スタイリング保持効果に優れ、しかも不揮発成分を多量に配合する必要がないためスプレーの詰まりの問題も生じない。 【0021】 【実施例】次に、実施例を挙げて本発明をさらに説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。 【0022】実施例1表1に示す組成のヘアスプレー組成物を常法により製造した。なお、噴射剤(ジメチルエーテル)を含有するものは耐圧密閉容器に充填し、含有しないものはポンプ式スプレー容器に充填した。得られたヘアスプレー組成物について、事前にヘアスタイルを整えた専門パネラーが使用したとき、スプレー後20分経過後のヘアスタイルの崩れを以下の基準で評価した。結果を表1に併せて示す。 【0023】〔ヘアスタイルの崩れの評価基準〕 ◎:ヘアスタイルの崩れがなかった。 ○:ヘアスタイルの崩れを殆ど感じない。 △:少しヘアスタイルの崩れを感じた。 ×:著しいヘアスタイルの崩れを感じた。 【0024】 【表1】
【0025】実施例2(エアゾールヘアスプレー) 以下に示す組成に従い、まず原液を調製し、次いで原液及び噴射剤を耐圧密閉容器に充填して、エアゾールヘアスプレーを製造した。得られたエアゾールヘアスプレーについて、実施例1と同様にしてヘアスタイルの崩れを評価したところ、スプレーによるヘアスタイルの崩れはなかった。 【0026】 【表2】 (成分) 原液: 水分散性皮膜形成性ポリマー1) 5.0(重量%) イオン交換水 41.0 エチルアルコール 33.5 ポリエーテル変性シリコーン(平均分子量約4000)2) 0.5 噴射剤: ジメチルエーテル 20.0 1) アマホールDR-25(ユニオンカーバイド社製) 2) KF351A(信越シリコーン社製) 【0027】実施例3(エアゾールヘアスプレー) 以下に示す組成に従い、まず原液を調製し、次いで原液及び噴射剤を耐圧密閉容器に充填して、エアゾールヘアスプレーを製造した。得られたエアゾールヘアスプレーについて、実施例1と同様にしてヘアスタイルの崩れを評価したところ、スプレーによるヘアスタイルの崩れはなかった。 【0028】 【表3】 (成分) 原液: 水分散性皮膜形成性ポリマー1) 3.0(重量%) イオン交換水 42.6 エチルアルコール 28.4 サッカロース 0.5 L−アルギニン 0.5 噴射剤: ジメチルエーテル 25.0 1) AQ38S(イーストマンコダック社製) 【0029】実施例4(エアゾールヘアフォーム) 以下に示す組成に従い、まず原液を調製し、次いで原液及び噴射剤を耐圧密閉容器に充填して、エアゾールヘアフォームを製造した。得られたエアゾールヘアフォームについて、実施例1と同様にしてヘアスタイルの崩れを評価したところ、フォーム適用時のヘアスタイルの崩れはなかった。 【0030】 【表4】 (成分) 原液: 水分散性皮膜形成性ポリマー1) 5.0(重量%) イオン交換水 40.7 エチルアルコール 33.3 ポリオキシエチレンモノアルキルエーテル2) 1.0 噴射剤: ジメチルエーテル 20.0 1) アマホールDR-25(ユニオンカーバイド社製) 2) ソフタノール90(日本触媒化学社製)
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000918 【氏名又は名称】花王株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月26日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】有賀 三幸 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−92345 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月6日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−261528 |
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