| 【発明の名称】 |
制汗消臭剤組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】庵地 奈々
【氏名】三部 晶子
【氏名】竹中 玄
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| 【要約】 |
【課題】噴射剤を使わずに非プロペラント容器に充填された制汗消臭剤組成物を提供する。
【解決手段】長短度又は偏平度が1〜10で粒径が0.01〜100μmの粉体を含有し、その粉体粒子の、ストークスの式において求められる沈降速度(u)が1.0×10-15m/s<u<5.0×10-2m/sである粉体を含有する液体化粧料。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 長短度あるいは偏平度が1〜10で粒径が0.01〜100μmの粉体を含有し、その粉体粒子の式(1)で求められる沈降速度uが1.0×10-15m/s〜5.0×10-2m/sの範囲にあり、非プロペラント容器に充填されたことを特徴とする制汗消臭剤組成物。 【数1】 u=g(ρp−ρ)Dp2/18μ (1) (式中、u :粒子速度(m/s) g :重力(9.8m/s2) ρp:粒子の密度(kg/m3) ρ :流体の密度(kg/m3) Dp:粒子の直径(m) μ :流体の粘度(kg/m・s)である。)
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、パウダーのもつ使用感あるいは有用性を損なうことなく、簡便に塗布できる携帯性に優れた制汗消臭剤組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】有効成分あるいは使用感付与剤としてパウダーを化粧料や医薬品に用いることは従来行われてきた。すなわち、パウダーのもつ吸着性や使用感の良さを利用した製品として、てんか粉のようなボディーパウダーや、制汗剤として用いられているパウダースプレーがある。前者の例としては、特開昭60−75425号に記載されているようなベビーパウダーがある。この剤型はパウダーを塗布するためにパフを別に用意する必要があるため、携帯性に欠けている。また、パフによってパウダーを均一に塗布するのは難しく困難である。 【0003】後者の例としては、特開平3−157327号に記載されたような、容器に粉末エアゾール組成物を充填したものがある。このパウダースプレーは簡便塗布には優れているが、原液以外に噴射剤が必要であるため充填容器は大きくなりがちであり、コンパクト化が困難である。もっとも、コンパクト化を図ったものとして、ロールオンタイプ、スティックタイプの制汗剤があるが、ロールオンタイプにはボール部分があるためコンパクト化という面ではミストタイプに劣る。また、ロールオン、スティックタイプとも直接皮膚に接触させて塗布して用いるのに対し、ミストタイプは非接触型なので清潔性の点で好ましい。しかし、このミストタイプのディスペンサー容器には、前述のように、原液とともに噴射剤が充填されるのが一般的であるため、そのコンパクト化にも制限がある。 【0004】このような問題点を解決するために、噴射剤を使わないで霧状に噴霧するようなディスペンサー容器の使用が望まれていた。この噴射剤を使わずに噴霧する容器とは、外部から内部に圧力をかけることにより、内容物を外部に吐出させる容器のことである。ところで、粉体入り化粧料としての使用は従来から知られている特開平2−279621号)。いまこの粉体入り化粧料を前記のディスペンサー容器に充填し使用に供した場合には、粉体のディスペンサー内部への目詰まりという問題が生じる。このため、粉体入り化粧料を噴射剤を使わずに噴霧するディスペンサー容器への使用にはいまだ不安が残されている。 【0005】もっとも、粉体入り液体のディスペンサー容器とし、特開平8−182945号には、ノズルヘッドの押し込みに連動したピストンの往復運動により、液体をシリンダー内に吸い上げ加圧して一定量を流出させることを特徴とするポンプタイプのディスペンサーが紹介されている。また、特開平8−266962号には、粉体入り液体が狭い通路を通って外部に吐出する際に、粒径の小さい霧となって噴出させることができるミストタイプのディスペンサーが紹介されている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】だが、これらディスペンサーによっても液体中の粉末による容器の目詰まりやピストン部分付近の作動不良が往々にして引き起こされるのが実状である。本発明の目的は、噴射剤を使わず噴霧できる容器に充填され目詰まり等を生じさせない制汗消臭剤組成物を提供するものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、長短度あるいは偏平度が1〜10で粒径が0.01〜100μmの粉体を含有し、その粉体粒子の式(1)で求められる沈降速度uが1.0×10-15m/s〜5.0×10-2m/sの範囲にあり、非プロペラント容器(噴射剤を使わず噴霧できる容器)に充填されたことを特徴とする制汗消臭剤組成物が提供される。 【数1】 u=g(ρp−ρ)Dp2/18μ (1) (式中、u :粒子速度(m/s) g :重力(9.8m/s2) ρp:粒子の密度(kg/m3) ρ :流体の密度(kg/m3) Dp:粒子の直径(m) μ :流体の粘度(kg/m・s)である。) 【0008】本発明の容器に充填される制汗消臭剤組成物は粉体及び液体を主成分としているが、噴射剤を含んでおらず、しかもこの制汗消臭剤組成物は使用にあたって目詰まりを起こすことがない。粉体は身体表面の水分や皮脂分を吸収し、制汗効果、消臭効果とともに身体の表面にさらさら性を付与する。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明における制汗消臭剤組成物は、(i)長短度あるいは偏平度が1〜10で粒径が0.01〜100μmの粉体を含有し、(ii)前記式(1)で求められる沈降速度μが1.0×10-15m/s〜5.0×10-12m/sの範囲にあり、(iii)噴射剤を含有しておらず、(iv)非プロペラント容器に充填されたものである。 【0010】粉体粒子の長短度又は偏平度1〜10は、粒子の最も長いところの長さ(L)と、それに直交ところの長さ(S)との比(L/S)である。この長発短又は偏平度の比が大きくなればなる程目詰まりが生じやすくなる。また、粉体粒子の粒径0.01〜100μmは、これより小さいと身体の表面にさらさら感を与えにくくなり、これより大きいと噴射時に目詰りを起こしやすくなる。 【0011】沈降速度uを表わす式(1)は次のようにして導びかれたものである。いま、静止流体中を一定速度で運動する球形粒子に働く流体の抵抗力は一般に次式で表される。 Rg=CAp(ρu2/2)=C(πDp2/4)(ρu2/2) R :抵抗力(kg) C :抵抗係数Ap:粒子の投影面積(m2) ρ :流体の密度(kg/m3) u :粒子速度(m/s) Dp:粒子の直径(m) g :重力(9.8m/s2) 抵抗係数は流体が非圧縮性であれば、次式で表されるRe数となる。 Re=Dp・u・ρ/μRe:レイノルズ数μ :流体の粘度(kg/m・s) また、粒子が静止流体中を重力方向に運動する場合、次式のような運動方程式で表される。 ρp(πDp3/6)du/dt=ρp(πDp3/6)g-ρ(πDp3/6)g-C(πDp2/4)(ρu2/2)ρp:粒子の密度(kg/m3) t :時間(s) 粒子が等速度運動をするときの速度は、加速度が0(du/dt=0)になるため、0=ρp(πDp3/6)g-ρ(πDp3/6)g-C(πDp2/4)(ρu2/2)となり、 u=√(4g(ρp−ρ)Dp/3Cρ) ■が導かれ、uは沈降速度を示す。このとき、Re=Dp・u・ρ/μ<2ならば、レイノルズ数と抵抗係数を含む、その他の関数の間には、 C=24/Re ■ Rg=3πμDp ■の関係が成り立ち、■式の抵抗係数に■および■を代入すると、 Dp=√(18μu/g(ρp−ρ)) ■が導かれる。これは、ストークス径と呼ばれる。■より、沈降速度は次式で示されることになる。 u=g(ρp−ρ)Dp2/18μ (1) 【0012】ここで、粉体粒子の密度(ρp)は0.9×103〜11.0×103kg/m3、流体の密度(ρ)は0.8×103〜1.3×103kg/m3が適当である。粉体粒子の直径(Dp)は0.01×10-6〜100×10-6mが適当で、好ましくは0.01×10-6〜20×10-6mである。Dp値が100μmを越えると使用感が悪くなり、20μmより小さいと使用感、目詰り防止ともに非常に良好である。また、流体の粘度(μ)は1.0×10-3〜5.0×10-2kg/m・s、好ましくは1.0×10-3〜2.0×10-2kg/m・sである。1.0×10-3kg/m・sより小さいと均一な噴霧が行なえず液ダレが生じ、5.0×10-2kg/m・sより大きいと使用感も悪くなり、目詰まりも発生しやすい。好ましい制汗消臭剤組成物中の粉体の割合(重量%)は0.0001〜20重量%である。 【0013】このような条件のもとで、本発明における粉体粒子の沈降速度(u)は1.0×10-15m/s<u<5.0×10-2m/s、好ましくは2.0×10-9m/s<u<5.0×10-2m/sである。粒子の沈降速度が5.0×10-2m/s以上であると粉体の分散性が悪く、また目詰まりを起こす。また1.0×10-15m/s以下になると粉体が液表面に浮いたり、粉体が容器の壁面に付着するという問題が生じる。 【0014】本発明において用いられる粉体としては、目詰まりを起こさず、使用感に優れるものであるが、このようなものとして、ポリスチレン、ポリスチレン、ナイロン、セルロースなどの有機粉体、およびシリカ、マグネシア複合シリカ、タルク、モンモリロナイト、酸化チタン、ハイドロキシアパタイト、金属酸化物などの無機系粉体、有機系粉体、あるいはデンプンのような植物性粉体、重合体粉体(1〜10000csのジメチルポリシロキサンなど)およびシリコーン(揮発性シリコーン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン)などが挙げられる。 【0015】無機系粉体としては、ケイ酸マグネシウム、無水ケイ酸、カオリン、マイカ、雲母チタン、アエロジル、酸化マグネシウム、ベンガラ、カーボンブラック、セリサイト、スメクタイト、ゼオライト、アルミニウム、酸化アルミニウム、アルミニウムクロロハイドレート、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、金雲母、合成金雲母、水酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化セリサイト、酸化アンチモン、硫化亜鉛、チタン酸コバルト、チタン酸鉛、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸ストロンチウム、ケイソウ土などが挙げられる。有機系粉体としては、ポリアミド、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリル酸メチル、合成色素顔料、天然色素などが挙げられる。植物性粉体としては、グリチルレチン酸及びその誘導体(グリチルレチン酸ジカリウム、グリチルレチン酸モノアンモノウム、グリチルレチン酸グリセリル、グリチルレチン酸ステアリル、β−グリチルレチン酸など)等が挙げられる。 【0016】これらは汗による肌のべたつきを解消し及び汗の臭いをなくす効果にすぐれるとともに、さらさら性の付与効果も有している。 【0017】また、前記の液体としてはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、n−ブタン、イソペンタン、イソパラフィン、水などが考えられる。 【0018】その他、所望の有効成分として制汗成分を挙げると、例えば、塩化アルミニウム、オキシ塩化アルミニウム、塩基性臭化アルミニウム、硫酸アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウムジルコニウム、硫酸亜鉛、フェノールスルホン酸アルミニウム、フェノールスルホン酸、塩基性乳酸アルミニウム亜鉛などの収れん作用を有する単体塩類、あるいはこれらの単体塩類を含有するグリコール複合体やアミノ酸複合体等が挙げられる。 【0019】本発明においては、前記配合成分とともに、必要に応じ、この種の粉体入り化粧水に慣用される補助添加成分、例えば界面活性剤、アルコール、殺菌剤、包接化合物(サイクロデキストリン等)、ビタミン類、アミノ類、抗炎症剤(グリチルリチン酸等)、冷感付与剤(メントール類)、生薬、香料などを添加することができる。 【0020】この場合、界面活性剤としては、ソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシスチレンノニルフェニルエーテル、ポノオキシエチレン硬化ヒマシ油、トリポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸等が例示される。殺菌剤としては、塩化ベンザルコニウム、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン、トリクロロカルバニリド、塩酸クロルヘキシジン、塩化ベンセトニウム等が挙げられる。 【0021】本発明で用いられる充填容器は、内容物を噴射剤を必要とすることなく噴霧できるトリガータイプ、ポンプタイプあるいはミストタイプ(倒立噴霧可能なタイプを含む)のディスペンサー容器である。このような噴射剤を用いずに噴霧できるディスペンサー容器自体は知られており、例えば特開平8−131912号、特開平8−266962号、特開昭60−24438号に記載されているような容器があげられる。これに前記式(1)をみたす粉体入り液体化粧料(制汗消臭組成物)が充填された場合には、粉体の目詰まりが防止される。また、容器を小さくすることができるため携帯に便利である。 【0022】 【実施例】次に実施例をあげて本発明をより具体的に説明する。 【0023】実施例1〜10及び比較例1〜3表1に示す成分組成の化粧料を調製し、噴射剤の使用なしで噴霧できる容器A、B又はCに充填した。容器Aはトリガータイプの噴霧器(特開平8−131912号に記載)、容器Bはミストタイプのディスペンサー容器(特開平8−266962号に記載)、容器Cは倒立噴霧可能なミストタイプのディスペンサー容器(特開昭60−24438号に記載)である。 【0024】評価は次のようにして行ない、その結果を表1に示した。 (1)さらさら感の評価法各試料を前腕内側部に10cmの距離から2回噴霧し、乾燥後、以下の評価基準で評価した。評価は、官能5段階評価にて判定した。 5:サラサラ感が非常にある。 4:サラサラ感がある。 3:サラサラ感がややある。 2:サラサラ感にやや欠ける。 1:サラサラ感に欠ける。 評価点の平均点が4以上を◎、3以上4未満を○、2以上3未満を△、2未満を×とし、サラサラ感を判定した。 (2)目詰まり防止効果の評価法各試料を10回噴霧後、50℃の恒温室に24時間保存し、その後その試料の重量を測定し、噴霧性状を確認した。 ◎:内容物の減量なし。噴霧性状変化なし。 ○:内容物の減量なし。1回目の噴霧において、噴霧性状に異常が見られるが、2回目以降は正常。 △:わずかに内容物の減量あり。噴霧性状に変化なし、あるいは変化あり。 ×:内容物の減量あり。噴霧性状に異常あり。 (3)均一塗布性各試料を紙に10cmの距離から1回噴霧し、そのスプレーパターンで判定する。 ◎:霧状に噴霧し、面に一様に噴霧されている。 ○:やや霧状(噴霧される液滴が大きい)だが、面に一様に噴霧されている。 △:ストリーム状に噴霧され、まばらに噴霧されている。 ×:噴霧できない。 【0025】 【表1】
【0026】 【発明の効果】本発明の制汗消臭剤組成物によれば、噴射剤を用いないで噴霧できるディスペンサー容器のバルブやボタン等への目詰まりがなく、加えて、容器のコンパクト化が図れるため携帯が容易である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006769 【氏名又は名称】ライオン株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)5月22日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】池浦 敏明 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−1419 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月6日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−148595 |
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