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【発明の名称】 入浴補助具
【発明者】 【氏名】北 村 明 夫

【要約】 【課題】使用者に負担をかけることなく浴槽にセットして使用でき、かつ、簡単に浴槽近傍に収容保持することができる、入浴補助具を提供する。

【解決手段】平面視略矩形状の浴槽Aの口部aの一部を塞ぐように浴槽Aの長さ方向の一端側でその幅方向の両端の上端部間に掛け渡される入浴補助具10であって、入浴補助具10は、矩形状のボード12を含む。ボード12の幅方向の一端側には、その下面に粘着シート52を有する固定ブラケット14が配設される。固定ブラケット14は、粘着シート52により浴槽Aの上端部の一部に固着される。ボード12および固定ブラケット14は、連結アーム16を介して連結される。連結アーム16は、その一端側が固定ブラケット14に、その他端側がボード12に回動自在に取着される。固定ブラケット14と連結アーム16の協働作用によって、ボード12は、固定ブラケット14を介して、浴槽Aの上端部の一部に起立可能に収容保持される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 浴槽の口部の一部を塞ぐように前記浴槽に掛け渡され、前記浴槽への入浴者の出入りを援助する入浴補助具であって、前記浴槽に掛け渡されるボード、前記ボードの一端側に配設され、前記ボードを前記浴槽の口部に掛け渡した状態から前記浴槽の上端部の一部に起立した状態に収容保持する収容保持手段を含む、入浴補助具。
【請求項2】 前記収容保持手段は、前記ボードの一端側に配設され、その下面が前記浴槽の上端部の一部に固着される固定ブラケット、その一端が前記固定ブラケットの上面側に回動自在に形成され、その他端が前記ボードの下面側に回動自在に形成される連結アーム、および前記ボードの下面側および前記固定ブラケットの上面側に配設され、前記連結アームが嵌合可能に形成される溝部を含み、前記固定ブラケットと前記連結アームとが協働して、前記ボードを前記固定ブラケット上に起立した状態で収容保持することを特徴とする、請求項1に記載の入浴補助具。
【請求項3】 前記連結アームは、前記ボードが前記固定ブラケット上に起立したときに、前記固定ブラケット側の回動中心が前記ボード側の回動中心よりも前記浴槽の前記上端部の外周端寄りに位置するように配設される、請求項2に記載の入浴補助具。
【請求項4】 前記収容保持手段は、前記ボードの一端側に配設され、前記浴槽の上端部近傍で前記ボードを回動自在に支持する支持手段、および前記ボードの一端側に配設され、前記支持手段によって前記ボードが前記浴槽の上端部の一部に起立した状態で配置されたときに前記浴槽の上端部を押圧する押圧手段を含み、前記支持手段と前記押圧手段とが協働して、前記ボードを前記浴槽の上端部の一部に起立させた状態で収容保持することを特徴とする、請求項1に記載の入浴補助具。
【請求項5】 前記支持手段は、前記ボードの一端側に形成される軸部と、前記軸部を回動自在に支持する軸受部と、前記軸受部に形成される吸着盤とを含む、請求項4に記載の入浴補助具。
【請求項6】 前記押圧手段は、前記ボードの一端から外側に突き出し設けられ、前記ボードが前記浴槽の上端部に起立した状態に配置されたときに前記浴槽の上端部を押圧する押圧部材と、前記押圧部材を前記ボードの一端から外側に常時付勢させる付勢手段とを含む、請求項4に記載の入浴補助具。
【請求項7】 長さ方向を有する浴槽の口部の一部を塞ぐように前記浴槽の口部に掛け渡され、前記浴槽への入浴者の出入りを援助する入浴補助具であって、前記浴槽の対向する上端部間に掛け渡されるボード、その下面が前記浴槽の長さ方向の一方の上端部に粘着シート等の固着手段により固着される固定ブラケット、前記ボードの下面側に形成され、前記ボードの幅方向の一端から他端に延びる第1の溝部、前記固定ブラケットの上面側に形成される第2の溝部、その一端側が前記浴槽の前記上端部の外周端寄りの前記第2の溝部に回動自在に形成され、その他端側が前記第1の溝部の長さ方向の略中央で前記第1の溝部の底寄りの位置に回動自在に形成される連結アームを含み、前記ボードは、前記固定ブラケット上に起立可能に保持されることを特徴とする、入浴補助具。
【請求項8】 前記ボードは、その端部に凸状の係止体を有し、前記固定ブラケットは、前記係止体に係合する係止孔を有する、請求項2、請求項3および請求項7のいずれかに記載の入浴補助具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、入浴補助具に関し、特にたとえば、老人、下肢障害等身体に障害を持ってられる方が入浴の際に、一度腰掛けて安全に入浴することができるように浴槽への出入りを援助する、入浴補助具に関する。
【0002】
【従来の技術】図18は、本願発明の背景となる従来のバスボードおよびその使用例を示す斜視図である。この従来のバスボード1は、矩形状のボード本体2を含む。ボード本体2の上面には、その長さ方向の一端側に、U字状の把手部3がボード本体2の面に対して垂直に設けられている。また、ボード本体2の下面には、その四隅に円柱状の固定脚4a,4b,4cおよび4dが設けられている。このバスボード1は、図18に示すように、平面視矩形状の浴槽5の口部6に掛け渡される。この場合、通常、バスボード1は、浴槽5の長さ方向の一端側でかつその幅方向の両端の上端部7および8間に掛け渡される。このバスボード1では、バスボード1を浴槽5の口部6に掛け渡した時に、固定脚4a,4bが浴槽5の幅方向の一方の壁体9aの内側面に係止され、固定脚4c,4dが浴槽5の幅方向の他方の壁体9bの内側面に係止される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図18に示す従来のバスボード1は、浴槽1から離れた別の場所に保管されているため、それを使用する場合には、わざわざ別の場所からバスボード1を持ってきて、浴槽5の口部6の両端部に橋渡しするように載置する必要があった。さらに、そのバスボード1に一度腰掛けて湯につかるためには、バスボード1が邪魔になるので、浴槽5に身体を沈める前にバスボード1を浴槽5の上から取り外して浴槽5の近傍に立て掛けるなどの作業を要していた。このような一連の作業は、たとえば老人や下肢障害の方にとっては健常者と違って相当負担のかかるものであった。すなわち、これらの諸問題は、従来のバスボード1が浴槽5から離れた場所に、別途、保管収納されていたことに起因する。また、図18に示す従来のバスボード1では、その下面に4つの固定脚4a〜4dがストッパーとしての機能を有するため、バスボード1を浴槽5に載置した場合、浴槽5の幅方向へのずれを防止することはできるが、浴槽5の長手方向へずれる恐れがあった。
【0004】それゆえに、本願発明の主たる目的は、使用者に負担をかけることなく浴槽にセットして使用でき、かつ、簡単に浴槽の口部近傍に収容保持することができる、入浴補助具を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明にかかる入浴補助具は、浴槽の口部の一部を塞ぐように浴槽に掛け渡され、浴槽への入浴者の出入りを援助する入浴補助具であって、浴槽に掛け渡されるボードと、ボードの一端側に配設され、ボードを浴槽の口部に掛け渡した状態から浴槽の上端部の一部に起立した状態に収容保持する収容保持手段とを含む、入浴補助具である。上述の入浴補助具において、収容保持手段は、ボードの一端側に配設され、その下面が浴槽の上端部の一部に固着される固定ブラケットと、その一端が固定ブラケットの上面側に回動自在に形成され、その他端がボードの下面側に回動自在に形成される連結アームと、ボードの下面側および固定ブラケットの上面側に配設され、連結アームが嵌合可能に形成される溝部とを含み、固定ブラケットと連結アームとが協働して、ボードを固定ブラケット上に起立した状態で収容保持することを特徴とする、入浴補助具である。連結アームは、ボードが固定ブラケット上に起立したときに、固定ブラケット側の回動中心がボード側の回動中心よりも浴槽の上端部の外周端寄りに位置するように配設されるとよい。また、上述の入浴補助具において、収容保持手段は、ボードの一端側に配設され、浴槽の上端部近傍でボードを回動自在に支持する支持手段と、ボードの一端側に配設され、支持手段によってボードが浴槽の上端部の一部に起立した状態で配置されたときに浴槽の上端部を押圧する押圧手段とを含み、支持手段と押圧手段とが協働して、ボードを浴槽の上端部の一部に起立させた状態で収容保持することを特徴とする、入浴補助具である。支持手段は、ボードの一端側に形成される軸部と、軸部を回動自在に支持する軸受部と、軸受部に形成される吸着盤とを含んでもよい。押圧手段は、ボードの一端から外側に突き出し設けられ、ボードが浴槽の上端部に起立した状態に配置されたときに浴槽の上端部を押圧する押圧部材と、押圧部材をボードの一端から外側に常時付勢させる付勢手段とを含んでもよい。また、本願発明にかかる他の入浴補助具は、長さ方向を有する浴槽の口部の一部を塞ぐように浴槽の口部に掛け渡され、浴槽への入浴者の出入りを援助する入浴補助具であって、浴槽の対向する上端部間に掛け渡されるボードと、その下面が浴槽の長さ方向の一方の上端部に粘着シート等の固着手段により固着される固定ブラケットと、ボードの下面側に形成され、ボードの幅方向の一端から他端に延びる第1の溝部と、固定ブラケットの上面側に形成される第2の溝部と、その一端側が浴槽の上端部の外周端寄りの第2の溝部に回動自在に形成され、その他端側が第1の溝部の長さ方向の略中央で第1の溝部の底寄りの位置に回動自在に形成される連結アームとを含み、ボードは、固定ブラケット上に起立可能に保持されることを特徴とする、入浴補助具である。固定ブラケットを有する入浴補助具において、ボードがその端部に凸状の係止体を有し、固定ブラケットが係止体に係合する係止孔を有するようにしてもよい。
【0006】上述のように構成された入浴補助具では、ボードが浴槽の口部の一部を塞ぐように掛け渡される。収容保持手段は、ボードを浴槽の口部に掛け渡した状態から浴槽の上端部の一部に起立した状態に収容保持する。また、上述した前者の収容保持手段を具備する入浴補助具では、ボードが浴槽の口部の一部を塞ぐように、浴槽の上端部間に掛け渡される。固定ブラケットは、その上にボードが起立したときに、ボードの一端側を支持する。ボードが浴槽の上端部間に掛け渡された状態で、ボードの他端側を固定ブラケット側に押圧することにより、連結アームが固定ブラケット側の回動中心を支点にして固定ブラケット側に回転し起立していく。連結アームの動きに連動して、ボードはその他端が浴槽の上端部を固定ブラケット側に摺動しなが起立していく。ボードが浴槽の上端部間に掛け渡されたときと、ボードが固定ブラケット上に起立したときに、連結アーム全体が溝部に嵌合し収納される。さらに、ボードが固定ブラケット上に起立したときに固定ブラケット側の回動中心がボード側の回動中心よりも浴槽の上端部の外周端寄りになるように、連結アームを配設すると、ボードを固定ブラケット上に起立させたときに、ボードが浴槽の口部側にやや傾いた状態で固定ブラケット上に起立する。そのため、前記した連結アームの構成は、ボードが不用意に浴槽の口部側へ倒れ込むことを防止する。また、上述した後者の収容保持手段を具備する入浴補助具では、ボードが浴槽の口部の一部を塞ぐように、浴槽の上端部間に掛け渡される。支持手段は、ボードを浴槽の上端部近傍で回動自在に、つまり、ボードを浴槽の上端部間に掛け渡し自在に支持する。押圧手段は、ボードが浴槽の上端部の一部に起立したときに、浴槽の上端部を押圧する。支持手段と押圧手段との協働作用により、ボードは浴槽の上端部の一部に起立した状態で収容保持される。支持手段が軸部と軸受部と吸着盤とを有する場合、軸受部は、ボードと連接される軸部を回動自在に支持する。そのため、軸部が浴槽の口部側に回転すると、それと連動して、ボードも同方向に回転する。吸着盤は、軸受部を所望の場所に固定する。押圧手段が押圧部材と付勢手段とを有する場合、押圧部材は、ボードが浴槽の上端部の一部に起立したときに、ボードの一端側から浴槽の上端部を押圧する。付勢手段は、常時、押圧部材をボードの一端側から外方に向けて付勢している。ボードが吸着盤側に回転して浴槽の上端部に起立したとき、押圧部材は浴槽の上端部に当たるため、浴槽の上端部には付勢手段の付勢力に抗する力が働く。つまり、押圧部材は、付勢手段により、浴槽の上端部を押圧する。さらに、本願発明にかかる他の入浴補助具では、ボードが長さ方向を有する浴槽の口部の一部を塞ぐように、浴槽の対向する上端部間に掛け渡される。固定ブラケットは、その下面が粘着シート等の固着手段により、浴槽の長さ方向の一方の上端部に固着される。ボードが掛け渡された状態からそのボードを固定ブラケット側に押圧すれば、連結アームは、第2の溝部側の回動中心を支点にして、固定ブラケット側へ回転し立ち上がっていき、固定ブラケット上に起立可能に載置可能となる。さらに、ボードが固定ブラケット上に起立したときに、連結アームは、第1の溝部および第2の溝部内に収納される。この場合、ボードは、浴槽の口部側にやや傾いた状態で固定ブラケット上に起立する。そのため、ボードは不用意に浴槽の口部側へ倒れ込むことがない。さらに、上述の各入浴補助具において、ボードが係止体を有し、固定ブラケットが係止孔を有する場合、係止孔に係止体が係合させることによって、ボードが起立状態から倒れることをより確実に防止する。
【0007】本願発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0008】
【発明の実施の形態】
【実施例】図1は本願発明にかかる入浴補助具の一例を示す斜視図であり、図2はそれを下面側から見た斜視図である。なお、本実施例で説明する各入浴補助具10が使用される浴槽は、たとえば図4に示すように、平面視矩形の口部aを有する直方体状の浴槽Aであって、浴室の隅の壁面に沿って設置されるものである。入浴補助具10は、平面視略矩形のボード12を含む。ボード12の幅方向の一端側には、固定ブラケット14が配設される。ボード12と固定ブラケット14とは、図1,図2,図5および図7等に示すように、たとえば2つの連結アーム16,16で連結される。2つの連結アーム16,16はその一端側が固定ブラケット14に回動自在に取着され、その他端側がボード12の下面側に回動自在に取着される。また、ボード12の長さ方向の一端側には、把手18を有する調整部材20が取り外し可能に配設される。ボード12,固定ブラケット14,連結アーム16,把手18および調整部材20は、合成樹脂材料,木質材料,金属材料等で適宜形成される。なお、固定ブラケット14は、特に、浴槽Aの上端部に密着させるため、ゴム等の摩擦係数の高い弾性材料で形成されることが好ましい。また、金属材料で前記各部材12,14,16,18および20を形成する場合には、それらの各部材12,14,16,18,20の表面に防錆処理が施されるとよい。
【0009】ボード12の下面側には、第1の溝部として、ボード12の幅方向の一端から他端にかけて、たとえば2条の溝部22,22が形成される。溝部22,22は、たとえば断面略U字状に形成される。溝部22,22は、ボード12の長さ方向に間隔を隔てて形成される。ボード12の長さ方向の一端側および他端側には、その幅方向の略中央に、平面視略U字形の凹部24,24がそれぞれ設けられる。同様の凹部26がボード12の幅方向の一端側でその長さ方向の略中央に設けられる。凹部26は、2つの溝部22,22間にそれらと間隔を隔てて設けられる。
【0010】ボード12の長さ方向の一方側および他方側には、それぞれ、ボード12の幅方向に所定の間隔を隔てて、2つの挿通孔28,28が設けられる。それらの挿通孔28は、ボード12の長さ方向の一端側および他端側から溝部22,22側に向かって延び設けられる。さらに、ボード12の下面の長さ方向の一方側および他方側には、それぞれ、2つの挿通孔28,28と連通する2つの段差部30,30が形成される。これらの段差部30は、それぞれ、各挿通孔28の真上でかつ各挿通孔28の軸線方向に沿って配置されている。
【0011】ボード12の長さ方向の一端部ないし他端部には、図1に示すように、調整部材20が取り外し可能しに取着される。調整部材20は、矩形状の台部32を含む。台部32の長さは、ボード12の幅と略同じ位に形成される。台部32の上面には、略U字形の把手部18が垂直に設けられる。台部32の側面には、その長さ方向の両側から直角に延びる円筒形の挿通体34,34が形成される。挿通体34の直径は、ボード12に設けられた挿通孔28の直径よりもわずかに小さく形成される。2つの挿通体34の軸方向の先端側には、それぞれ、たとえば雌ねじ部37を有するねじ孔36が位置決め孔として設けられる。ねじ孔36は、挿通体34を挿通孔28に挿入したときに、ボード12の下面に設けられた段差部30から露出するように挿通体34に配設される。
【0012】調整部材20は、図2に示すように、ボード12の長さ方向の一方側および他方側のいずれかに一方に適宜選択して取着することができる。すなわち、調整部材20は、その把手部18がボード12の上面に位置するように、調整部材20の挿通体34,34がボード12の長さ方向の一端側の挿通孔28,28に挿入される。挿通体34の挿入長さを適宜調整した後、挿通体34のねじ孔36には、図2,図3(A),(B)等に示すように、たとえば雄ねじ部39を有する小ねじ38が螺合される。このようにして、調整部材20は、ボード12の長さ方向の一端側および他端側のどらにも取り付け可能に形成される。
【0013】また、ボード12の幅方向の一端には、その端面から外方に垂直に延びる凸状の係止体40が形成される。係止体40は、ボード12の長さ方向に所定の間隔を隔てて2つ配設される。2つの係止体40,40は、ボード12の1つの凹部26の長さ方向の両側でかつ溝部22,22間に配置される。2つの係止体40,40は、それぞれ、ボード12の幅方向の一端側でその長さ方向に所定の間隔を隔てた位置に設けられた穴部41内に配置される。係止体40は、たとえば略円柱形に形成される凸状部40aを含む。凸状部40aには、ばね等からなる付勢部材40bが設けられる。この場合、付勢部材40bは、その一端が凸状部40aの軸方向の下端に固着され、その他端が穴部41の底面に固着される。
【0014】ボード12の幅方向の一端側には、その下面が浴槽の上端部の一部に固着される固定ブラケット14が配設される。固定ブラケット14は、断面略L字形長板状に形成される。固定ブラケット14と上述のボード12とは、常時には、その幅方向の端部どうしが、図1,図2,図5および図6等に示すように、嵌め合わさった状態で組み合わせされる。すなわち、ボード12の幅方向の一端部は、その長さ方向の一端から他端にかけて、断面略L字形に形成された端部構造42を有する。固定ブラケット14の上面側は、ボード12の端部構造42に対応して、断面略L字形に形成された端部構造44を有するものである。さらに、固定ブラケット14は、その長さ方向の中央部に平面視矩形の貫通孔46を有する。
【0015】また、固定ブラケット14には、第2の溝部として、その上面側に2条の断面略U状の2つの溝部48,48が形成される。2条の溝部48,48は、固定ブラケット14の長さ方向に所定の間隔を隔てて形成される。2条の溝部48,48間の間隔は、ボード12の溝部22,22間の間隔と同じに形成される。ボード12と固定ブラケット14とが水平状態に組み合わされた場合、ボード12の2つの溝部22,22と固定ブラケット14の溝部48,48とは連通するものである。
【0016】さらに、固定ブラケット14の上面には、その中央の貫通孔46の長さ方向の両側に、たとえば円形の凹部,穴等からなる係止穴50,50が設けられる。2つの係止穴50,50は、それぞれ、ボード12の幅方向の一端部に設けられた係止体40,40に係合可能に配設されるものである。
【0017】固定ブラケット14の下面には、固着手段としてのたとえば粘着剤を有する粘着シート52が形成される。固定ブラケット14は、粘着シート52によって、図4,図5,図6,図7および図8等に示すように、浴槽Aの長さ方向の一端側の上端部に固着される。
【0018】ボード12は、特に、図1,図2,図5および図7に示すように、たとえば長板状の2つの連結アーム16,16によって固定ブラケット14に取着される。2つの連結アーム16は、その長さ方向の一端部が固定ブラケット14の溝部48,48に回動自在に取着され、その長さ方向の他端部がボード12の下面の溝部22,22に回動自在に取着される。すなわち、連結アーム16の長さ方向の一端部は、特に、図5に示すように、溝部48の長さ方向の一端寄り、つまり、浴槽Aの上端部の外周縁寄りに位置する溝部48内の側壁に、たとえばピンからなる軸体54(以下、便宜上、回動中心54という。)によって回動自在に取着される。また、連結アーム16の長さ方向の他端部は、溝部22の長さ方向の略中央で溝部22の底部寄り、つまり、ボード12の上面側寄りに位置する溝部22内の側壁にたとえばピンからなる軸体56(以下、便宜上、回動中心56という。)によって回動自在に取着される。
【0019】この実施例では、連結アーム16の長さは、ボード12の幅方向に延びる溝部22の長さの略2分の1程度と固定ブラケット14の幅方向に延びる溝部48の長さとを合わせた位の長さに形成される。また、回動中心54と回動中心56とを結ぶ直線の長さは、回動中心56からボード12の幅方向の一端までの長さよりも長く形成されている。さらに、ボード12の溝部22,22および固定ブラケット14の溝部48,48の溝幅は、連結アーム16の厚みよりわずかに大きく形成される。
【0020】図1および図2等に示す本願発明にかかる入浴補助具10では、上述のボード12および固定ブラケット14が、ボード12を固定ブラケット14を介して浴槽Aの上端部に起立させた状態に収容保持するための収容保持手段を構成している。つまり、この入浴補助具10では、図4に示す如く、浴槽Aの口部aの一部を塞ぐように浴槽Aの長さ方向の一端側でその幅方向の対向する上端部間にボード12が掛け渡された状態から、ボード12の幅方向の一端側を押圧すれば、連結アーム16が固定ブラケット14側の回動中心54を支点として、固定ブラケット14側に回転していく。このとき、連結アーム16の動きに連動して、ボード12はその幅方向の一端側でかつその長さ方向の両端部が浴槽Aの上端部上を摺動しながら、固定ブラケット14側へと徐々に起立していき、終には、固定ブラケット14の上に起立させた状態で収容保持することができる。このように、図1および図2等に示す本願発明にかかる入浴補助具10では、固定ブラケット14と連結アーム16との協働作用によって、ボード12を浴槽Aの上端部の一部に起立した状態で収容保持することができる。つまり、この実施例の入浴補助具10では、固定ブラケット14と連結アーム16とで収容保持手段が構成されている。
【0021】この入浴補助具10では、それが浴槽Aに掛け渡された状態、および、ボード12が固定ブラケット14上に起立した状態で収容保持された状態では、連結アーム16,16がボード12の溝部22,22および固定ブラケット14の溝部48,48に嵌合して収納される。また、連結アーム16は、その長さ方向の一端が浴槽Aの上端部の外周縁寄りの溝部48に回動自在に取着され、その長さ方向の他端部が、ボード12の上面側寄りの溝部22に回動自在に取着されているので、ボード12が固定ブラケット14上に起立した状態で収容保持されたとき、連結アーム16の固定ブラケット14側の回動中心54がボード12側の回動中心56よりも浴槽Aの上端部の外周端寄りに位置する。すなわち、ボード12は、浴槽Aの口部a側にやや傾いた状態で、固定ブラケット14上に起立するため、ボード12が不用意に浴槽Aの口部a側に転倒する恐れがない。
【0022】しかも、この入浴補助具10では、ボード12を浴槽Aに掛け渡した状態から固定ブラケット14上にボード12を起立させるとき、図6に示すように、ボード12の係止体40が固定ブラケット14の係止穴50に係合されることにより係止される。この場合、ボード12は、特に図6(B)に示すように、固定ブラケット14上に起立させたときに、ボード12の自重により付勢部材40bがその付勢力に反して圧縮されて凸状部40aが穴部41内に引っ込む。その状態で、凸状部40aが固定ブラケットの係止穴50上に位置すると、付勢部材40bの付勢力により、凸状部40aが係止穴50側へ突き出て、その結果、係止体40が係止穴50に係合される。そのため、ボード12は、固定ブラケット14上により確実に起立した状態で収容保持される。
【0023】さらに、この入浴補助具10では、固定ブラケット14が粘着シート52により浴槽Aの上端部の一部に固着されるめ、バスボード1を浴槽Aに載置した場合、浴槽Aの幅方向および長さ方向へのずれを防止することができ、入浴者にとって極めて安全なものとなる。また、この入浴補助具10では、ボード12の長さ方向の一端側ないし他端側のいずれかに調整部材20が設けられているので、この入浴補助具10を図4に示すように浴槽Aに設置する場合に、調整部材20の取り付け位置を適宜調整することによって、浴槽Aの幅方向の長さに対応することができる。また、調整部材20は把手18を有するので、入浴者が入浴するときには、その把手18をもって安全に入浴することができる。なお、ボード12の幅方向の一端側に凹部26が設けられているので、入浴者が入浴する時にその凹部26に手を入れてボード12をつかみやいものとなり、ボード12の取扱いが簡便なものとなる。
【0024】図9は本願発明にかかる入浴補助具の他の例を示す斜視図である。図9に示す実施例では、上述の実施例の入浴補助具10と比べて、ボードを浴槽の上端部の一部に起立させた状態で収容保持する収容保持手段の構成が相違する。上述の入浴補助具10では、固定ブラケット14と連結アーム16とで収容保持手段が構成されが、図9に示す実施例の入浴補助具では、支持手段と押圧手段とで収容保持手段が構成されている。
【0025】すなわち、図9に示す実施例の入浴補助具60は、平面視略矩形状のボード62を含む。ボード62の幅方向の一端側でその長さ方向の中央部には、図9および図12等に示すように、平面略U字形の切欠き部64が設けられる。さらに、ボード62の幅方向の一端側でその長さ方向の一方側および他方側には、それぞれ、他の切欠き部66,66が設けられる。ボード62は、それ自体がたとえば2つ割りの割り型で形成されている。この場合、ボード62は、だぼ等の小突起(図示せず)を有するボード上面部材62aと、だぼ穴等の小凹部(図示せず)を有するボード下面部材62bとがボード62の厚み方向の略中央で組み合わされて形成されるものである。
【0026】ボード62の幅方向の一端には、浴槽Aの長さ方向の一端側の上端部近傍でボード62を回動自在に支持する支持手段が配設される。支持手段は、ボード62の幅方向の一端側に配設される2つのたとえば円筒形の軸部68,68を含む。2つの軸部68は、切欠き部66,66を介してボード62の長さ方向に対向する端部間に形成される。2つの軸部68,68の軸方向の一端側には、軸部68,68を回動自在に支持する軸受部70,70がそれぞれ形成される。
【0027】軸受部70は、図10に示すように、たとえば二股状の支持片72を含む。支持片72は、貫通孔74を有する2つの略U字形の側壁板76,76と、側壁板76,76間を並列に接続する略J字状の1つの接続板78とで形成される。一方の側壁板76には、他の貫通孔77が設けられる。この軸受部70には、図9,図10,図11および図12に示すように、その下端に吸着盤80が形成される。吸着盤80は、たとえばゴムからなる円形の吸着盤本体82と、たとえばアーチ状の保持部材83とを含む。保持部材83は、その中央に貫通孔83aを有する。保持部材83と軸受部70とは、たとえば合成樹脂材料で一体的に形成される。
【0028】吸着盤本体80は、図11に示すように、その中央に孔81を有する上円盤部82aと下円盤部82bとを重ね合わせて周縁部を固着することにより形成される。吸着盤本体82には、その中央から垂直に延びる引上げ部材84が配設される。引上げ部材84は、貫通孔85を有する円柱状の引上げ棒84aと、引上げ棒84aの軸方向の下端に形成される円形の底板84bとで形成される。引上げ部材84は、底板84bが上円盤部82aと下円盤部82bとの間に取着される。
【0029】保持部材83の貫通孔83aに引上げ部材84の引上げ棒84が挿通されることにより、吸着盤本体82の上側には、保持部材83が配置される。保持部材83は、軸受部70の2つの支持片72,72間に配置される。支持片72,72間には、図10および図11に示すように、断面J字状の作動片86が配置される。作動片86は、その長さ方向の一端側に、開口部87を有し、さらに、その側壁面88,88には、開口部87に連通する挿通孔89,89が設けられる。作動片86は、その開口部87に引上げ部材84の引上げ棒84が突き出るように、支持片72,72間に配置される。
【0030】さらに、作動片86は、わりピン等の枢軸90によって、引上げ部材84の引上げ棒84に回動自在に取着される。この場合、軸受部70の1つの支持片76に設けられた貫通孔77、引上げ棒84の貫通孔85、および、作動片86の貫通孔89を介して枢軸90が挿通されることによって、作動片86は、引上げ棒84aに回動自在に取着される。図10,図11に示す吸着盤80では、特に、図11(B)に示すように、作動片86を保持部材83に対して略垂直になるように回転させて引き起こすことによって、引上げ部材84が上に引っ張られるため、それに伴って、吸着盤本体82も上に引き上げられる。このとき、吸着盤本体82は、被吸着面に対して、その下面中央部が上にアーチ状に湾曲し、被吸着面と吸着盤本体82の下面との間の空隙部に負圧を発生させることができる。そのため、吸着盤80は、被吸着面に吸着可能となる。したがって、上述の実施例の入浴補助具60では、図9に示すように、吸着盤80を浴槽Aの長さ方向の一端側に隣接する壁面等に吸着固定することによって、ボード62を浴槽Aの上端部近傍に回動自在に支持することができる。
【0031】さらに、図9および図12等に示す実施例の入浴補助具60には、上述の軸部68、軸受部70および吸着盤80で構成される支持手段と協働して、ボード62を浴槽Aの長さ方向の一端側の上端部に起立させた状態で収容保持する押圧手段が設けられる。すなわち、押圧手段は、ボード62の幅方向の一端側でその長さ方向の中央部に配設される押圧部材92を含む。押圧部材92は、ボード62の幅方向の一端から外側に突き出し設けられる。押圧部材92は矩形板状の押圧部本体94を含む。押圧部本体94は、その長さ方向の一端側および他端側でその幅方向の中央に、それぞれ、突出片96,96を有する。押圧部本体92,突出片96,96は、たとえば合成樹脂材料で一体的に形成される。
【0032】また、押圧部本体94は、その幅方向の一端でその長さ方向の中央部に略U字状の切欠き部98を有する。さらに、押圧部本体94は、その幅方向の他端でその長さ方向に所定の間隔を隔てて、2つの略U字形の凹部100,100が形成される。2つの凹部100,100には、それぞれ、その底面中央に受けピン102,102が形成される。受けピン102,102には、ばね等の付勢部材112,112が取着されている。また、押圧部本体94の幅方向の一端には、切欠き部98を跨ぐようにして、ゴム等の弾性材料からなる矩形帯状の押圧板106が形成される。
【0033】押圧部材92は、ボード62の幅方向の一端側に取着される。この場合、ボード62の幅方向の一端側でその長さ方向の中央部には、図12に示すように、押圧部材92を嵌め込むための略逆U字状の嵌合凹部108が、ボード62の長さ方向に所定の間隔をもって形成される。嵌合凹部108の長さ方向の一端側および他端側には、それぞれ、「コ」字状の段差部110,110が形成される。また、嵌合凹部108の底部にも「コ」字状の段差部112が形成される。この段差部112の底面には、その長さ方向に所定の間隔を隔てて、2つの穴部114,114が設けられる。2つの穴部114,114間の間隔は、押圧部本体94に設けられた2つの凹部100,100間の間隔とほぼ同じに形成される。
【0034】図9,図12等に示す本願発明にかかる他の入浴補助具60では、上述の押圧部材92がボード62の嵌合凹部108の中に嵌め込まれる。この実施例では、ボード62自体が割り型で形成されているため、押圧部材92がその厚み方向の両側からボード上面部材62aと下面部材62bとで挟持されるようにしてボード62の嵌合凹部108内に配設される。このとき、押圧部材92は、その付勢部材104,104が嵌合凹部108の2つの穴部114,114に嵌め込まれるように、ボード62に取着される。それと同時に、押圧部材92の2つの突出片96,96が嵌合凹部108の段差部110でボード62の幅方向の一端側の段差111,111にそれぞれ係止されるため、押圧部材92はボード62の嵌合凹部108から抜け出ることがない。
【0035】この入浴補助具60では、特に図9に示すように、吸着盤80等を有する支持手段によりボード62が浴槽Aのたとえば長さ方向の一方側の上端部上に起立した状態で位置する。ボード62が浴槽Aの長さ方向の一端側の上端部間に掛け渡された状態から回転して起立するときに、押圧部材92の押圧板106が浴槽Aの上端部に当接しかつ押圧されるので、押圧部材92は付勢部材104,104を圧縮する。この場合、押圧部材92の押圧板106の下端面と浴槽Aの上端部間との間隔が押圧部材の幅方向の長さより小さく形成されるため、押圧部材92は、付勢部材104,104の付勢力によりボード62の幅方向の一端から外方に突き出て、浴槽Aの上端部に押圧される。
【0036】したがって、この入浴補助具60では、吸着盤80等を含む支持手段と押圧部材92を含む押圧手段との協働作用によって、ボード62を浴槽Aの上端部の一部に起立した状態で収容保持することができる。しかも、この入浴補助具60では、押圧部材92の付勢作用によってボード62が起立しているときは、常時、浴槽Aの上端部に押圧支持されているため、ボード62が不用意に浴槽Aの口部a側に転倒する恐れがない。なお、この実施例の入浴補助具60では、押圧部材92を割り型のボード62のボード上面部材62aと下面部材62bとの間に挟持するようにして取着したが、ボード62が一体物である場合には、ゴム等の弾性材料で一体成形した押圧部材92をボード62の嵌合凹部108に押し込んで取着することも適宜可能である。
【0037】図13は本願発明にかかる入浴補助具のさらに他の例を示す斜視図である。この実施例の入浴補助具120では、図9〜図12に示す実施例の入浴補助具60と比べて、特に、ボード62の長さ方向の一端側および他端側に、図1,図2等の実施例の入浴補助具10と同様の調整部材118,118が取り外し自在に配設されている。そのため、図13の入浴補助具120では、調整部材118,118の適宜取り付けることにより、浴槽Aの幅方向の長さに対応することが可能となる。また、この入浴補助具120では、その幅方向の一端側に、図9,図12等の入浴補助具60と同様の押圧部材92等を含む押圧手段が配設される。したがって、図13に示す実施例の入浴補助具120も支持手段と押圧手段との協働作用によって、ボード62を浴槽Aの上端部に起立した状態で収容保持することができ、ボード62が起立しているときは、常時、浴槽Aの上端部に押圧支持されているため、ボード62が不用意に浴槽Aの口部a側に転倒する恐れもない。なお、この入浴補助具120では、ボード62の中央部からボード62の幅方向の他端側に凹み116が設けられている。そのため、入浴者が手でボード62を持ちやすくなり、使用に際しても便利である。
【0038】図14は本願発明にかかる入浴補助具のさらに他の例を示す斜視図である。この実施例の入浴補助具130では、上述の各実施例の入浴補助具10,60,120と比べて、特に、図15に示すように、ボードが折り畳み自在に形成され、ボードを折り畳んだ状態で浴槽Aの幅方向の幅方向の一端側でその長さ方向の一端側に起立可能に収容保持されるものである。
【0039】この入浴補助具130は、図14,図16および図17に示すように、平面視略矩形枠状の2つのボード132,134を含む。2つのボード132,134は、ヒンジ部136を介して回動自在に形成される。一方のボード132には、特に、図16に示すように、その長さ方向の一端でその幅方向の中間部に、軸受体138が形成される。軸受体138は、矩形棒状の基部140を含む。基部140の軸方向の両端部には、U字状の保持部142が形成される。2つの保持部142,142は、互いに対向する面にピン受け穴143,143を有し、ピン受け穴143,143の中心軸は同一直線上に配置される。また、ボード132の長さ方向の他端には、その幅方向の中央部に切欠き部144が設けられる。切欠き部144の長さ方向の対向する端部間には、把手146が配設される。
【0040】他方のボード134には、その長さ方向の一端でその幅方向の中間部に切欠き部148が設けられ、切欠き部148には、たとえば円筒形の軸体150が配設される。軸体150の貫通孔152には、図16,図17に示すように、円筒状のアウターピン154が収納される。アウターピン154の軸方向の下端には、円柱状の突起片155が設けられる。さらに、アウターピン154の貫通孔154a中にはコイルバネ等の付勢部材156が収納される。さらに、その上から、アウターピン154の貫通孔154a中には、インナーピン158が収納される。インナーピン158の軸方向の上端には、円柱状の他の突起片159が設けられる。
【0041】軸体150は、一方のボード132の軸受体138に取着される。この場合、軸受体138の軸方向の下側のピン受け穴143にはアウターピン154の突起片155が挿通・係止され、軸受体138の軸方向の上側のピン受け穴143にはインナーピン158の突起片159が挿通・係止されることによって、軸体150が軸受体138に回動自在に取着される。したがって、一方のボード132および他方のボード134は、図15に示すように、ヒンジ部136により2つ折り自在に取着される。
【0042】また、他方のボード134の長さ方向の他端側には、その幅方向に間隔を隔てて、2つのU字形の切欠き部160,160が設けられる。2つの切欠き部160,160の長さ方向の対向する端部間には、それぞれ、軸部162,162が回動自在に形成される。2つの軸部162は、それぞれ、ピン等の枢軸部164,164で回動自在に取着される。2つの枢軸部164,164は、先の実施例の入浴補助具60と同様に、軸受部(図示)により回動自在に支持される。
【0043】つまり、2つの軸部162,162には、それぞれ、吸着盤166が取着され、図9,図12等に示す入浴補助具60と同様に、軸部162,162,吸着盤166,軸受部(図示せず)等で支持手段を構成する。この実施例に用いられる吸着盤166は、先の実施例の入浴補助具60の吸着盤80と比べて、特に、吸着盤本体170が平面略U字状に形成され、さらに、吸着盤本体170内にスプリング等からなる作動体(図示せず)を内蔵し、吸着盤166の吸着力を高めるように形成されている。
【0044】なお、上述の各実施例にかかる入浴補助具10,60,120,130では、ボード12,62,132,134が浴槽Aの幅方向の上端部間に掛け渡されたが、本願発明にかかる入浴補助具では、ボードを浴槽の長さ方向の一端側の上端部から口部aの一部を塞ぐように配置するようにしてもよい。
【0045】
【発明の効果】本願発明によれば、収容保持手段によって、ボードを浴槽の口部に掛け渡した状態から容易に浴槽の口部の上端部の一部に起立した状態で収容保持することができるので、たとえば図18に示す従来のバスボードのように、それを別途浴槽から離れた場所に保管する必要がない。すなわち、本願発明にかかる入浴補助具では、使用者に負担をかけることなく浴槽にセットして使用でき、かつ、簡単に浴槽近傍に収容保管することができる。また、本願発明にかかる他の入浴補助具では、ボードが連結アームを介して固定ブラケット上に起立可能に連結され、固定ブラケットが浴槽の上端部に固着される。また、本願発明にかかるさらに他の入浴補助具では、ボードの一端側に設けられる軸部、軸受部および吸着盤を含む支持手段により、ボードを浴槽の上端部近傍に回動自在に支持し固定することができる。そのため、これら本願発明にかかる入浴補助具では、ボードを浴槽に掛け渡して使用しても、ボードが浴槽の長さ方向および幅方向にずれることがない。したがって、これらの本願発明にかかる入浴補助具を使用すれば、入浴者は安全に入浴することができる。
【出願人】 【識別番号】592113717
【氏名又は名称】ホクメイ株式会社
【出願日】 平成10年(1998)3月18日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 全啓
【公開番号】 特開平11−262509
【公開日】 平成11年(1999)9月28日
【出願番号】 特願平10−90811