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【発明の名称】 足温浴器
【発明者】 【氏名】成願 強

【要約】 【課題】軽量で湯の交換がしやすい足温浴器を得る。

【解決手段】外蓋7に内容器側に向かって突き出した突起8を設け、かつ湯を入れたときに外蓋7が浮き上がらないように外蓋7に錘9を設けた足温浴器。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電気絶縁材料で成形され、上面が開口した内容器(1)の外側底面及び側面に、内容器(1)の耐熱温度以下の温度に制御される防水型のヒータ(2)、(2′)を設けるとともに、これらの内容器(1)及びヒータ(2)、(2′)を覆う外容器(3)と内容器(1)の上面開口部を塞ぐ外蓋(7)を有し、かつ、前記ヒータ(2)、(2′)の発熱量を制御する制御体(4)と制御内容を設定する設定手段(5)を備えた足温浴器において、前記外蓋(7)に内容器(1)側に向かって突き出した突起(8)を設け、かつ、湯を入れたときに外蓋(7)が浮き上がらないように外蓋(7)に錘(9)を設けるか、あるいは外蓋(7)と外容器(3)又は内容器(1)間に掛止部を設けることを特徴とする足温浴器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は湯を用いて足を温める足専用の温浴器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の足温浴器として実用化されているものに図2に示すようにスチロール等の断熱材からなる容器に適当な温度(38℃〜45℃程度)に温めた湯を適量注ぎ、それに浴用薬剤を溶かし、椅子等に腰かけた姿勢でその中に両足を浸し、適当な時間保持することにより湯のエネルギーと浴用薬剤の作用で足の皮膚を通して人体を加温し、血液の流れにより全身に湯の熱や薬剤の作用を伝え、血行を良くして疲労回復、健康の維持を計るものがある。
【0003】またこのほかに容器の上面側に遠赤外線放射体を設け、足と湯と遠赤外線の両方によって加温するもの(特開昭58−15857号公報)や、容器内を仕切板によって左右2室に仕切り、両室内に温度の異なる湯を入れて人体の障害に応じて足を別々の温度で加温するものもある。(実開平2−39743号公報)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図2に示す従来装置においては、容器にはある程度の保温力はあるものの数十分の使用の後は湯が冷めてしまうため、次に使用する時には冷めた湯を捨て、新たに熱い湯を加えて再び適温の湯を作り、浴用薬剤を投入する必要があり、大変面倒でかつ不経済であるとともに、湯の交換時等に危険を伴うものであった。
【0005】また湯と遠赤外線の両方で足を加温するものや容器内を左右2室に仕切って温度の異なる湯を入れるものでは、容器の中に発熱体を内蔵したり、湯に直接触れる位置に発熱体を取付けているため、湯温の低下が防げなかったり、発熱体の絶縁低下が直接人体に感電につながってしまう等不安全な要素を有していた。
【0006】また、上記の問題点を解決するために、出願人は安全性が高く、操作が簡単でしかも適温が容易に維持できる足温浴器について改良発明を行い出願した(特開平7−100180号公報)。
【0007】しかしながら、これらのものはいずれも容器内の湯を加熱に利用するものであるが、湯の量が約10リットルと多く、湯の交換作業が重くて、不便なものであった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、内容器を被う外蓋の内容器側に突起を設け、外蓋を閉めた時、突起部分が水位を押し上げるので、当初容器内に入れる湯量が少なくなるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、外蓋に内容器側に向かって突き出した突起を設け、かつ、湯を入れた状態で外蓋を閉めた時外蓋が浮き上がらないように外蓋に錘を設けるか、あるいは外蓋と内容器又は外容器間に掛止部を設けたものである。
【0010】このように構成することにより、使用時に内容器に湯を注入し、足を入れ、外蓋を閉めると、足の体積と外蓋に設けた突起によって押しのけられた湯は湯面を上昇させるため、少ない湯で使用時に使用者の足の周りをくるぶしの上約5cmまでを覆うことができるため、少量の湯で従来通りの加温が可能となるものである。従って使用時の効果を失うことなく、湯の量が少なくできる。以上から汚れた湯を交換するときの全体重量を軽くすることができるので、湯の交換が容易となる足温浴器を得ることができるものである。
【0011】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面によって説明する。図1は本発明の縦断面図である。図において、1は上面開口の内容器で、耐熱温度が100℃程度のABS樹脂やポリプロピレン樹脂等の電気絶縁材料により成形され、使用者の両足を収納するのに適した容積を有している。
【0012】2及び2′はコード状のヒータで、電熱線をガラス等で構成した芯糸に巻き、シリコンゴム等の電気絶縁材料で被覆されており、その飽和温度は内容器1の耐熱温度以下になるように設定されている。3は外容器で、ABS樹脂等の電気絶縁材料により成形され、外郭を構成している。
【0013】4は制御体で、内容器1と外容器3の間の適当な位置に設置され、ヒータ2、2′の出力をサーミスタ11によって検知して湯温を38℃〜45℃程度に保つように制御している。5はダイヤル等の設定手段で、使用者が湯の温度を適当にセットするためのものであり、外部に露出している。
【0014】6は温度ヒューズ等の温度過昇防止装置で、内容器1の外側底面のヒータ2の近傍に取付けられており、制御体4が故障した際の安全装置としてヒータ2、2′の過熱を防止する。7は内容器1の上面を覆う外蓋で、ポリプロピレン樹脂等で成形され保温のために設けられている。8は外蓋7の下面に設けられた突起で、外蓋7と一体的にポリプロピレン樹脂等で構成され、使用者の足のつま先から甲部に対向して約2cm程度の間隔を保つように形成されている。9は外蓋7の上部に設けられた錘で外蓋7を内容器1に被せた時、突起8が水につかって浮き上がらないように設けてある。10は内容器1内に入れた湯であり、外蓋7を被せ、足を入れた状態で湯面がくるぶしの上5cm位に位置する量の湯を入れてあり、湯10の中に浴用薬剤が溶かしてある。また、錘9の代わりに外蓋7と外容器3とを引っかけて係止する掛止部(図示せず)を設けても良い。尚、電気経路はすべて防水処理されている。
【0015】本発明は以上の構成よりなり、使用方法は外蓋7を取外し、あらかじめ適当な温度に調整した湯10を内容器1内に入れ、そののち足を入れ外蓋7を取付けて電源を接続し、設定手段5を使用者の好みの温度にセットする。この時、内容器1内の湯10の中に足を入れ外蓋7を取付けることにより、足の体積と突起8によって押しのけられた湯は湯面を上昇させるものである。
【0016】電源を接続することによって、ヒータ2、2′に通電が開始され、制御体4が通電動作を制御するまで発熱を続け、設定された温度に達すると通電を停止する動作を繰返して湯10の温度を一定に保つ。
【0017】使用者は必要に応じて外蓋7を取外して湯10の中に浴用薬剤を規定量投入し、椅子(図示せず)に腰掛けて内容器1内の湯10に足を入れ、再び外蓋7を取付けて15〜30分間その状態を保つ。これによって使用者自身の血行を良くすることが出来る。
【0018】またこの使用中万一制御体4の動作が不良となり、ヒータ2、2′に設定温度以上に通電されると、ヒータ2、2′の温度が上り、これとともにヒータ2、2′と直列に接続された温度過昇防止装置6の温度が上り、遂には発熱回路を電源から遮断し、発熱を停止させて器具の安全を保つ。この時ヒータ2、2′の飽和温度が内容器1の耐熱温度以下であれば温度過昇防止装置6が動作しない場合でも内容器1には損傷はなく、使用者の安全が確保出来る。
【0019】また内容器1は合成樹脂で出来ているため、防水性が高く、しかも電気絶縁性も高いため使用者を感電から守る。
【0020】さらにヒータ2、2′はゴムや合成樹脂で被覆され、コード状をなしているため、内容器1の形状に合わせて広範囲にしかも設計自由度の高い設置が出来るとともに、絶縁性と防水性を高めることができる。また外郭を構成する外容器3も合成樹脂によって成形されているため外部からの水に対しても抵抗力が高く、電気的な安全性を高く保つことが出来る。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば内容器の外側底面に防水性のヒータを設け、これを制御体によって制御するようにしたので、使用中の温度低下が少なく、使用感が良い。
【0022】また発熱量を設定手段によって設定することにより湯温を常時適温に保つことが出来、従来物のように使用の都度湯を調整する面倒な作業を行う必要がない。
【0023】また電気絶縁材料よりなる内、外容器と防水性のヒータにより器体を構成しているため、使用者の感電に対する安全性が高く、かつ湯を捨てる頻度が少なく、湯の使用量が少ないため節水が得られる。また、湯の量が少ないため湯の交換が非常に容易となるものである。
【0024】さらに発熱体と直列に内容器の耐熱温度以下で動作する温度過昇防止装置を内容器に接して設けているため安全性を高めることが出来る。
【出願人】 【識別番号】000005131
【氏名又は名称】株式会社日立ホームテック
【出願日】 平成9年(1997)9月25日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−89909
【公開日】 平成11年(1999)4月6日
【出願番号】 特願平9−259153