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【発明の名称】 電動車椅子のシートセンサー装置
【発明者】 【氏名】林 邦宏

【要約】 【課題】シート下側のシートパイプを、フレームから上方に突出させたシートポストに回転可能に挿入し、シートポストの下部にセンサーを設けてフレームカバーで覆うようにして、埃の付着などが防げ、しかも、センサーに無理な力が加らないように取付けることができて、耐久性が高く信頼性がある電動車椅子のシートセンサー装置を得ること。

【解決手段】フレーム7から上方に突出させたシートポスト8にシート2の下側のシートパイプ6を回動可能に挿入するもので、シートポスト8下部の横孔16にセンサー13の触片14を挿入し、シートパイプ6下端にカム溝18を設けたテーパー片15を取付け、シート2が正面を向いたときセンサー13の触片14がカム溝18に嵌入して電動モーターを駆動可能にし、センサー13をフレームカバー1内に収容するようにしたこと。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 フレームから上方に突出させたシートポストにシートの下側のシートパイプを回動可能に挿入する電動車両において、シートポスト下部の横孔にセンサーの触片を挿入し、シートパイプ下端にカム溝を設けたカム部材を取付け、シートが正面を向いたときセンサーの触片がカム溝に嵌入して電動モーターを駆動可能にしたことを特徴とする電動車椅子のシートセンサー装置。
【請求項2】 シートパイプの下端のカム部材は、下方が細径になるテーパー形状に形成されているこを特徴とする請求項1に記載の電動車椅子のシートセンサー装置。
【請求項3】 シートパイプ下端に挿入したカム部材は、シートパイプの横孔に挿入したネジ片を螺着して固定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電動車椅子のシートセンサー装置。
【請求項4】 センサーの触片はバネで伸びる方向に付勢してあって、カム溝に触片が嵌入したとき伸び側になるようにしたことを特徴とする請求項1に電動車椅子のシートセンサー装置。
【請求項5】 センサーは取付け板を介してフレームのベース台に締着し、取付け板の長孔で触片の進退位置を調節できるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電動車椅子のシートセンサー装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電動モーターで駆動力により走行できるようにした電動車椅子のシートセンサー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電動モーターで走行する電動車椅子は、フレーム上部に備えたシートに座り、前側のハンドルを握って操舵できるようにしたものである。シートは、回動可能にされていて、乗り降りするときにシートを横向きにして、乗り降りが楽にできるようにしている。そして、正面を向いている以外でも、電動モーターが駆動できると、乗員の足が足置き台から外れるなどの不都合があるので、シートの下側にシート位置を検出するセンサーを取付け、シートが正面を向いている以外のときは、電動モーターが駆動できないように配慮している。例えば、実公平5−17046号公報参照。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シートの正面位置を検出するセンサーは、シート下側とフレームカバーの間に装着してあって、手入れがむつかしく、埃などが付着してもそのまま使われることがあって、故障の原因になることがある。
【0004】かかる点に鑑み、この発明は、シート下側のシートパイプを、フレームから上方に突出させたシートポストに回転可能に挿入し、シートポストの下部にセンサーを設けてフレームカバーで覆うようにして、埃の付着などが防げ、しかも、センサーに無理な力が加らないように取付けることができて、耐久性が高く信頼性がある電動車椅子のシートセンサー装置を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は継ぎの構成を有する。請求項1の発明は、フレームから上方に突出させたシートポストにシートの下側のシートパイプを回動可能に挿入する電動車両において、シートポスト下部の横孔にセンサーの触片を挿入し、シートパイプ下端にカム溝を設けたカム部材を取付け、シートが正面を向いたときセンサーの触片がカム溝に嵌入して電動モーターを駆動可能にしたことを特徴とする電動車椅子のシートセンサー装置である。請求項2の発明は、シートパイプの下端のカム部材は、下方が細径になるテーパー形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電動車椅子のシートセンサー装置である。請求項3の発明は、シートパイプ下端に挿入したカム部材は、シートパイプの横孔に挿入したネジ片を螺着して固定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電動車椅子のシートセンサー装置である。請求項4の発明は、センサーの触片はバネで伸びる方向に付勢してあって、カム溝に触片が嵌入したとき伸び側になるようにしたことを特徴とする請求項1に電動車椅子のシートセンサー装置である。請求項5の発明は、センサーは取付け板を介してフレームのベース台に締着し、取付け板の長孔で触片の進退位置を調節できるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電動車椅子のシートセンサー装置である。
【0006】センサーは、シートのシートパイプを挿入するシートポストの下部に取付けて、フレームカバー等で覆われた内側になるようにしたので、埃の付着などが防げて、故障を少なくできる。そして、シートパイプをシートポストに挿入するとき、センサーの触片は、カム部材のテーパー面を滑って移動できるので、触片に無理な力が加ることがない。
【0007】又、センサーの触片は、シートが殆んど正面を向けてあるときが多く、触片がカム溝に嵌入した伸びた位置で止っていることが殆んどであるので、触片を付勢しているバネにも有利である。そして、センサーの触片の取付け位置は、取付け板の長孔で調節できて触片を正しくセットすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1乃至図7によって説明する。図7に示すように、実施形態にかかる電動車椅子は、後部のフレームカバー1の上側に装着したシート2に着座し、ハンドル3を握って、前輪4を操舵する。フレームカバー1内には、電動モーター、駆動ギヤー、バッテリー、充電機、モーターコントローラーなどが装着してあって、電動モーターで、左右の後輪5を駆動して走行できるようにしてある。
【0009】而して、図1乃至図6に示すように、シート2の下面には、下方に突出させてシートパイプ6が設けてあり、フレーム7から上方に向けて突出させたシートポスト8に、シートパイプ6を回動可能に挿入する。このシートポスト8の上端には、概略扇形で周縁部が歯車状に凹凸に形成された位置決め板9が固着されている。シート2の側面に設けたレバー10の軸がシート2下部を通って前記位置決め板9近傍に延びており、シート2に回動可能に軸支されており、レバー10を上下に回動させると、シート平面視中央に位置する爪片11がレバー軸により前後動する。この爪片11は、前記前後動による位置決め板9の周縁凹凸に噛合ったり離脱したりできるようになっている。したがって、シート2を、左右に所望の角度例えば45°〜90°回動させて爪片11を位置決め板9に噛合せて固定できる。
【0010】シートポスト8には、下部に横孔12を設け、その横孔12にはセンサー13の触片14を挿入する。一方、シートパイプ6の下端には、テーパー片15の上部を挿入(圧入)し、シートパイプ6の横孔16に挿入したネジ片17を螺着して、テーパ片15をシートパイプ6に固定する。ネジ片17は、テーパー片15をシートパイプ6に固定すると共に、テーパー片15とシートパイプ6の相互の位置決めを兼ねている。テーパー片15は、一個所縦方向にカム溝18を設ける。
【0011】テーパー片15の上部外径はシートパイプ6内径とほぼ同径であり、シートパイプ6に挿入あるいは圧入するようになっている。また、テーパー片15のテーパー部19の上端の太径部の外径はシートパイプ6外径とほぼ同径であり、テーパー片15からシートポスト8に挿入したときに、テーパー部19がシートポスト8に引っ掛からないようにすることが好ましい。テーパー部19下端の細径部は、外径をカム溝18の底と一致させるか、カム溝18の底より小さくしておく。カム溝18は、シート2を正面に向けたとき、センサー13の触片14を受入れる。
【0012】センサー13は、取付け板20に固定し、取付け板20は、フレーム7の上面に固着したベース台21に、ビス22を用いて締着する。ビス22を通す取付け板20のビス孔は長孔23にしてあって、センサー13の触片14の位置を調節できるようにしてある。センサー13の触片14は、ローラー形になっていて、アーム24の先端に回転自在に取付け、アーム24は、触片14を押出す方向にバネで付勢してある。センサー13は、(取付け板20に固定し、更に、)フレーム7のベース台21に取付けて、フレームカバー1の内側に収容されるようにしてある。
【0013】シート2を正面に向けると、カム溝18にセンサー13の触片14が嵌入し、電動モーターを駆動できる状態にする。シート2を左又は右側に回動させると、カム溝18から触片14が外れて引込み、電動モーターが駆動できないようになる。センサー13は、フレームカバー1の内側にあって埃の付着などを防止できる。又、シートパイプ6をシートポスト8に挿入するときは、センサー13の触片14は、テーパー片15のテーパー部19に沿って滑るようにして、定位置にセットされ、触片14が無理に抉られるようなことがなく、破損を防止できる。又、テーパー片15は、シートパイプ6の横孔16に通したネジ片17で、定位置に取付けることができ、センサー13も、ビス22で止める取付け板20の長孔22で正しい位置に調節できる。そして、センサー13の触片14は、カム溝18に嵌入していることが殆んどで、バネの負担が少ない。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、この発明は上述のように構成したので、シートパイプの位置を検出するセンサーが、フレームカバーの内側に収容されて、埃の付着などが防止され、シートパイプをシートポストに挿入するときも、センサーの触片がテーパー片に沿って滑るので、無理に抉られるようなことがなく、故障が少なくて信頼性の高いものにできる。
【0015】又、テーパー片は、シートパイプの定位置にネジ片で取付けることができ、センサーも取付け板の長孔で正しく調節して取付けることができる。そして、センサーの触片は、テーパー片のカム溝に嵌入していることが多く触片を押出しているバネの負担が少ない。
【出願人】 【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
【出願日】 平成10年(1998)4月28日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】神田 正義
【公開番号】 特開平11−309179
【公開日】 平成11年(1999)11月9日
【出願番号】 特願平10−118599