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【発明の名称】 挟角制限/制限解除機能を有する電動式ベッドおよびその動作制御方法
【発明者】 【氏名】岡谷 信彦

【要約】 【課題】電動式ベッドにおいて、ボトムの挟角制限/制限解除機能を設けて幅広い機能要求に対応できるようにする。

【解決手段】背ボトム6、膝ボトム7の位置情報から、現在における背ボトム6、膝ボトム7間の角度αを算出して、α≧90゜を判断し、背ボトム6、膝ボトム7間の角度αを90゜以下にならないようにモータ5a、5bの動作制御を行う一方、挟角キャンセルスイッチの操作指令により、モータ5a、5bにおける回転量検出手段による検出信号を受け付けないようにして、手元スイッチ2および操作パネル3の操作スイッチによる動作指令に基づいて、背ボトム6および膝ボトム7間の角度の制限を行わず、背ボトム6、膝ボトム7を動作すべくモータ5a、5bの動作制御を行う設定とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ボトムの姿勢、支持位置を調節する調節機構を有すると共に、これら機構に動作指令を与える操作手段を有する電動式ベッドにおいて、前記調節機構における駆動源は検出手段を有し、駆動源における検出手段の検出信号から、ボトムの位置情報にかかる信号を導出すると共に、異なるボトム間の角度を算出して、前記角度を所定の角度以上に維持するように調節機構を動作させる一方、前記角度が所定角度以下でも調節機構を動作できるように切り換える構成としたことを特徴とする挟角制限/制限解除機能を有する電動式ベッド。
【請求項2】 前記電動式ベッドは、背上げ機構と膝上げ機構とを有し、背ボトムと膝ボトムとの挟角を所定角度以上に保持するように、背上げおよび/または膝上げ動作させ、前記挟角が所定角度に狭まった際に、操作手段からの動作指令を遮断して背上げ動作、膝上げ動作を中断するようにしたことを特徴とする請求項1記載の挟角制限/制限解除機能を有する電動式ベッド。
【請求項3】 前記駆動源における検出手段の検出信号を受け付けないようにして背ボトムと膝ボトムとの挟角を求める手順を中止させることで、背ボトムと膝ボトムとの挟角が所定角度以下となっても、操作手段からの動作指令により、背上げおよび/または膝上げ動作させるようにしたことを特徴とする請求項1または2記載の挟角制限/制限解除機能を有する電動式ベッド。
【請求項4】 背上げまたは膝上げを行い、背ボトムと膝ボトムとの挟角が所定の角度に狭まったところで停止した状態で、さらに背上げ指令を行うことで、背ボトムと膝ボトムとの挟角が前記所定角度以下にならないように、膝下げ/上げ動作を行うと共に背上げ/下げ動作を行うようにしたことを特徴とする電動式ベッドの動作制御方法。
【請求項5】 背上げまたは膝上げを行い、背ボトムと膝ボトムとの挟角が所定の角度に狭まったところで停止した状態で、さらに背上げ指令を行うことで、背ボトムと膝ボトムとの挟角が前記所定角度以下にならないように、膝下げ/上げ動作を行うと共に背上げ/下げ動作を行うようにする一方、前記所定角度以下に狭まっても、背上げ/下げ動作または膝下げ/上げ動作を可能とするべく、背ボトムと膝ボトムとの位置情報を受け付けないように切り換えることを特徴とする電動式ベッドの動作制御方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動式ベッドにおいて、幅広い機能要求に対応できるようにした、挟角制限/制限解除機能を有する電動式ベッドおよびその動作制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、電動式ベッドが、病院においては勿論、家庭用においても普及してきている。かかる電動式ベッドにおいて、ベッド使用者の身体への負担を軽減させるには、ベッドの姿勢、すなわちボトムにおける動作範囲に対する制限(例えば背ボトム−膝ボトム間の角度≧90゜)を設けることが考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これまでの電動式ベッドの使用状況を考察すると、治療上、若しくは患者の要望などから、背ボトム−膝ボトム間の角度を90度以下となる位置まで、背ボトムまたは膝ボトムを調節できるようにする必要性があると考えられる。本発明は、かかる背景から提案されたものであって、電動式ベッドにおいて、幅広い機能要求に対応できるようにした、挟角制限/制限解除機能を有する電動式ベッドおよびその動作制御方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記した課題を解決するために、本発明は、ボトムの姿勢、支持位置を調節する調節機構を有すると共に、これら機構に動作指令を与える操作手段を有する電動式ベッドにおいて、前記調節機構における駆動源は検出手段を有し、駆動源における検出手段の検出信号から、ボトムの位置情報にかかる信号を導出すると共に、異なるボトム間の角度を算出して、前記角度を所定の角度以上に維持するように調節機構を動作させる一方、前記角度が所定角度以下でも調節機構を動作できるように切り換える構成とした。前述の構成において、動式ベッドは、背上げ機構と膝上げ機構とを有し、背ボトムと膝ボトムとの挟角を所定角度以上に保持するように、背上げおよび/または膝上げ動作させ、前記挟角が所定角度に狭まった際に、操作手段からの動作指令を遮断して背上げ動作、膝上げ動作を中断するようにした。また、前記駆動源における検出手段の検出信号を受け付けないようにして背ボトムと膝ボトムとの挟角を求める手順を中止させることで、背ボトムと膝ボトムとの挟角が所定角度以下となっても、操作手段からの動作指令により、背上げおよび/または膝上げ動作させるようにした。以上のような電動式ベッドにおいて、背上げまたは膝上げを行い、背ボトムと膝ボトムとの挟角が所定の角度に狭まったところで停止した状態で、さらに背上げ指令を行うことで、背ボトムと膝ボトムとの挟角が前記所定角度以下にならないように、膝下げ/上げ動作を行うと共に背上げ/下げ動作を行うようにした。さらに、背上げまたは膝上げを行い、背ボトムと膝ボトムとの挟角が所定の角度に狭まったところで停止した状態で、さらに背上げ指令を行うことで、背ボトムと膝ボトムとの挟角が前記所定角度以下にならないように、膝下げ/上げ動作を行うと共に背上げ/下げ動作を行うようにする一方、前記所定角度以下に狭まっても、背上げ/下げ動作または膝下げ/上げ動作を可能とするべく、背ボトムと膝ボトムとの位置情報を受け付けないように切り換えることができる。
【0005】
【発明の実施の態様】次に、本発明にかかる挟角制限/制限解除機能を有する電動式ベッドおよびその動作制御方法について、一つの実施の態様を示し、添付の図面を参照しながら以下説明する。図1に、この電動式ベッド(図示省略)に適用される動作制御システム1のブロック図の一例を示す。この動作制御システム1が搭載される電動式ベッドは、例えば電動によるボトムの背上げ機能、膝上げ機能を有するもので、手元スイッチ2や例えば付添人や看護婦等が操作するための操作パネル3に配した操作スイッチ(図示省略)により動作指令を出して、周知の背上げ機構、膝上げ機構を作動させて、それぞれ背上げ動作、膝上げ動作を行うように構成したものである。
【0006】前記動作制御システム1は、図1に示すように、ベッドフレーム(図示せず)に配置したコントロールボックス(図示省略)に搭載されるコントローラ4に対し、前記手元スイッチ2および操作パネル3に配設される、操作スイッチにより、動作指令信号を与え、コントローラ4から、背上げ機構、膝上げ機構における駆動源であるモータ5a、5bに制御された動作電力を供給して、モータ5a、5bを起動する一方、これらモータ5a、5bに設けられた例えばモータの回転量検出手段から、背ボトム6、膝ボトム7(図2参照)の位置情報を得るというものである。
【0007】前記コントローラ4においては、回転量検出手段による検出信号を、設定された手順に基づき、信号処理を行って背ボトム6、膝ボトム7の位置情報を導出し、手元スイッチ2および操作パネル3に、適宜な表示信号を与えたり、モータ5a、5bに供給される電力を遮断したり、逆転起動するべく電力を与えるようにしている。すなわちコントローラ4は、背ボトム6、膝ボトム7の位置情報から、現在における背ボトム6、膝ボトム7間の角度αを算出して、α≧90゜を判断し、背ボトム6、膝ボトム7間の角度αを90゜以下にならないようにモータ5a、5bの動作制御を行う設定である。さらに、コントローラ4には、例えば前記手元スイッチ2および操作パネル3に設けた動作モード切換スイッチ、すなわち挟角キャンセルスイッチ(図示省略)の操作指令により、モータ5a、5bにおける回転量検出手段による検出信号を受け付けないようにして、手元スイッチ2および操作パネル3の操作スイッチによる動作指令に基づいて、背ボトム6および膝ボトム7間の角度の制限を行わず、背ボトム6、膝ボトム7を動作すべくモータ5a、5bの動作制御を行う設定としてある。
【0008】そこで、コントローラ4において設定されている手順の一例を図3に示し、動作制御システム1の動作を説明する。例えば背ボトム6と膝ボトム7が図4に示す状態において、手元スイッチ2または操作パネル3における操作スイッチを操作して、背上げ動作、または膝上げ動作を行うべく動作指令を入力すると、操作入力があったとして次のステップに進み(ステップ1)、動作指令が未入力の場合は、入力待機状態となる。次に、背上げ指令か膝上げ指令かを判定し(ステップ2)、背上げ指令の時は、背ボトム6と膝ボトム7との間の角度αがα≧90゜であるか否かを判定する(ステップ3)。膝上げ指令の際は、膝上げ機構におけるモータ5bに給電を行い、膝上げを実行する(ステップ4)。前記ステップ3において、モータ5a、5bにおける回転量検出手段による検出信号から、所定の演算を行って、現在の背ボトム6と膝ボトム7間の角度αを導出し、α≧90゜であるか否かを判定する。α<90゜と判定されたときは、背上げ機構のモータ5aへの給電を遮断し、停止させる(ステップ7)。α≧90゜である場合は、背上げ動作を続行する(ステップ5)。そして、ふたたびα≧90゜であるか否かを判定する(ステップ6)。α<90゜と判定されたときは、背上げ機構のモータ5aへの給電を遮断し、停止させ(ステップ7)、α≧90゜である場合は、入力待機状態に戻り、なお操作入力がなされている場合は、前述のステップ2〜ステップ7を実行する。
【0009】以上のような動作手順により、所望の角度まで背上げがなされ(図5参照)、この状態から、さらに背上げを行うべく手元スイッチ2からの操作指令を行うと、背ボトム6と膝ボトム7間の角度αを導出し、α≧90゜であるか否かを判定し、現時点ではα≧90゜であっても、いまだ背ボトム6が新たに望みの角度まで達しておらず、このまま動作を続行するとα<90゜となってしまうため、90゜を維持するため、膝上げ機構におけるモータ5bに逆転駆動するべく給電を行い、膝下げ動作を行う(図6参照)。以上のように動作制御システム1は、背膝の角度が90度以下とならないように、背上げ機構および膝上げ機構を制御して、背ボトム6と膝ボトム7とを上げ下げ調節することができるので、誤操作による背ボトム6と膝ボトム7とが90゜より狭まることはなく、操作にあたって特別に注意する必要はないので、使い勝手、および操作性に優れた電動式ベッドであるということができる。
【0010】一方、前述の動作制御システム1では、患者の要望や、治療上の都合から背ボトム6および膝ボトム7間の角度を、意図的に90度以下とすることができる。そのためには、図3に示した手順を実行しないように、手元スイッチ2または操作パネル3における挟角キャンセルスイッチの操作指令により、モータ5a、5bにおける回転量検出手段による検出信号を受け付けないようにする。これによって、背ボトム6および膝ボトム7間の角度が90度以下となっても、手元スイッチ2または操作パネル3による動作指令を有効とし、操作者の希望する任意の姿勢を達成することができる。以上のような手順によって背ボトム6および膝ボトム7間の角度の制限を行わず、ボトムの姿勢を機構的な制約の中で、自由に変化させることができるようになる(図7参照)。
【0011】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、(1)使用者の身体の保護を図ることができる。
(2)姿勢自動変化による操作性が向上する。
(3)キャンセル機能による従来同様の使い方もできる。
という効果を奏するので、一層、広範囲な要望に対応した融通性に優れた電動式ベッドであるということができる。
【0012】
【出願人】 【識別番号】390039985
【氏名又は名称】パラマウントベッド株式会社
【出願日】 平成10年(1998)3月18日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】三觜 晃司
【公開番号】 特開平11−262506
【公開日】 平成11年(1999)9月28日
【出願番号】 特願平10−68268