| 【発明の名称】 |
使用済注射針廃棄装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】奥脇 久男
【氏名】逸見 博文
【氏名】竹内 栄二郎
【氏名】目黒 正明
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| 【要約】 |
【課題】使用済の注射針を注射器外筒より取り外し,廃棄する作業を安全且つ迅速に行なうこと。
【解決手段】外周側面に複数の側部貫通孔部7c,7c,…を等間隔に形成した回転中空軸7と、該回転中空軸7の軸周方向に回動自在に装着する被駆動部材8と、該被駆動部材8を駆動する動力源19と、前記被駆動部材8に揺動自在に枢支するとともに係止端部10aを前記回転中空軸7の側部貫通孔部7cに貫通させ回転中空軸7の内部にて相互に近接して使用済の注射針の装着用チップ部を挟持するための複数の係止爪部材10,10,…と、前記回転中空軸7を回動自在に支持する支持板材11と、前記回転中空軸7が支持板材11に対して回転方向に抵抗を与える回転制動手段Aとからなること。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 外周側面に複数の側部貫通孔部を等間隔に形成した回転中空軸と、該回転中空軸の軸周方向に回動自在に装着する被駆動部材と、該被駆動部材を駆動する動力源と、前記被駆動部材に揺動自在に枢支するとともに係止端部を前記回転中空軸の側部貫通孔部に貫通させ回転中空軸の内部にて相互に近接して使用済の注射針の装着用チップ部を挟持するための複数の係止爪部材と、前記回転中空軸を回動自在に支持する支持板材と、前記回転中空軸が支持板材に対して回転方向に抵抗を与える回転制動手段とからなることを特徴とする使用済注射針廃棄装置。 【請求項2】 請求項1において、前記回転制動手段は、コイルスプリングと、回転中空軸の外周に設けた押え部材とからなり、前記回転中空軸の外周に形成した鍔状部を、支持板材上部に位置させるとともに、前記支持板材の裏面側と押え部材との間にコイルスプリングを装着し、鍔状部は支持板材に常時,押圧状態としてなることを特徴とする使用済注射針廃棄装置。 【請求項3】 請求項2において、前記支持板材の上面側と回転中空軸の鍔状部との間、及び支持板材の下面側とコイルスプリングとの間には、合成樹脂からなり,複数の小突起を形成してなる制動用軸受ワッシャーをそれぞれ配置し、支持板材上面側では小突起が鍔状部に当接し、支持板材の下面側では制動用軸受ワッシャーとコイルスプリングとの間に摺動座金を配置し、該摺動座金に前記制動用軸受ワッシャーの小突起を当接してなることを特徴とする使用済注射針廃棄装置。 【請求項4】 請求項1,2又は3において、前記回転中空軸の上方で且つ該回転中空軸と同軸線となるように注射針挿入口部材を設け、該注射針挿入口部材は駆動用スイッチに連動してなることを特徴とする使用済注射針廃棄装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、使用済の注射針を注射器外筒より取り外し,廃棄する作業を安全且つ迅速に行なうことができる使用済注射針廃棄装置に関する。 【0002】 【従来の技術】現在使用されている多くの注射器は、図14(A),(B)に示すように、注射針のみ使い捨てタイプのもので、使用済の注射針30のチップ部30aの内部側には、円周状の複数の溝が連続的に形成されている。また、注射器外筒31のノズルには外螺子が形成されており、チップ部30aの内部側に形成した前記溝に注射器外筒31のノズルをねじ込むようにして係止装着するものである。また、前記チップ部30aの内部側の溝は内螺子として形成されることもある。 【0003】その使用済の注射針30のチップ部30aの周囲には、複数のリブ30a1 ,30a1 ,…が形成されている〔図14(A)乃至(D)参照〕。そのリブ30a1 ,30a1 ,…の本数も種々存在している。その注射針は、(図示しない)封印されたケースに収納されて出荷され、使用するときに、封印が解かれてキャップが開かれ、収納された注射針が取り出され注射器外筒に装着される。 【0004】そして、使用済の注射針30は、注射器外筒31のノズルより外されて、元のケースに収納され、キャップを被せ、そのケースごと廃棄する。また、注射針のチップの外周にはリブが複数形成され、ケースの収納口内周面には、同様にリブが形成されているので、使用済の注射針30が注射器外筒31に装着したままで、ケースを使用済の注射針30に被せ、ケースを回転させると使用済の注射針30は、注射器外筒31のノズルより外すことができる。 【0005】上記の使用済の注射針30を注射器外筒31より取り外し廃棄する作業において、その作業中に、誤って使用済の注射針30が皮膚に刺さり、そこから重大な感染症を引き起こす危険性のあることが従来より指摘されている。特に、歯科医が使用する注射針30は、口内にて治療し易くするために針の途中を曲げて、略「へ」字形状にして使用されることが多く、このような注射針30は、特に廃棄処分するのに危険である。そこで、上記のように注射針30のケースに使用済の注射針30を注射器外筒31のノズルより取り外すことができるようにしたものが存在している。 【0006】しかし、注射針30を収納しているケース自体が、極めて小径な筒状体のものであり、作業員は、種々の状況のもとでこのような作業を行なう場合には、ときとして誤って、使用済の注射針30が皮膚に刺さることがありうる。そこで、使用済の注射針30の処分装置として特開平9−224985号に開示されている。上記発明には種々の実施形態が含まれているが、その実施形態の中に以下に示す内容のものが記載されている。 【0007】即ち、注射器が受け口位置で進入停止した後、モータ或いは重錘を付設した注射針固定用駆動手段を注射針空間部分と仕切る中空軸を介して回転操作することによって、針外し操作の前或いは略同時に作動して、注射針装着部を握持または挟着して固定する一対の歯付き平板を設けた固定具を針外し具に構成されたものである。 【0008】この装置では、まず針外し具の中央部に注射針が差し込まれたときに、モータ或いは重錘を付設した注射針固定用駆動手段が回転することで、注射針固定用駆動手段により固定された使用済の注射針も回転し、注射器外筒のノズルより外れ、該使用済の注射針は落下し、そのまま収納具に納まる。このようにして、収納具内に使用済の注射針が溜まると一括して収納具ごと廃棄する。上記の手順によれば、作業員は、使用済の注射針部分には一切,手を触れることなく、注射器外筒から使用済の注射針を外し、該使用済の注射針をそのまま収納具に収納させることができ、作業員の安全を十分に確保することができるものである。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記特開平9−224985号に開示された発明において、添付された図5に示された実施形態では、2台のモータが装着されている。まず1台は、歯付き平板が使用済の注射針を挟持または挟着するように駆動させる役目をなすモータであり、他の1台は、使用済の注射針を歯付き平板が使用済の注射針を挟持または挟着したままの状態を維持しながら中空軸を回転させて、螺子止めされた使用済の注射針を注射器外筒のノズルから外す役目をなすモータである。 【0010】このように、2台のモータが異なる役目をなしながら、注射器外筒のノズルより使用済の注射針を外す一連の動作を行っている。即ち、2台のモータは、相互に動きを調整しながら稼動しなくてはならない。しかしながら、この2台のモータは、相互にタイミングよく連動したり、過負荷に対するクラッチ機構を備えたり、さらにはトルクを感知するためのセンサが必要になるなど、動作に対する制御が極めて複雑になる。また、このような複雑な構造により、非常に高価なものとなるのみならず、故障が発生する率も高くなる。 【0011】 【課題を解決するための手段】そこで、発明者は上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、本発明を、外周側面に複数の側部貫通孔部を等間隔に形成した回転中空軸と、該回転中空軸の軸周方向に回動自在に装着する被駆動部材と、該被駆動部材を駆動する動力源と、前記被駆動部材に揺動自在に枢支するとともに係止端部を前記回転中空軸の側部貫通孔部に貫通させ回転中空軸の内部にて相互に近接して使用済の注射針の装着用チップ部を挟持するための複数の係止爪部材と、前記回転中空軸を回動自在に支持する支持板材と、前記回転中空軸が支持板材に対して回転方向に抵抗を与える回転制動手段とからなる使用済注射針廃棄装置としたことにより、その構造をより簡単なものとし、且つ動作にまったく無理のないものとし、故障の発生率を極めて低いものとし、上記課題を解決したものである。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず、本体ケース1は、図1,図2,図12等に示すように、頂面部1aを有する円筒容器形状をなし、その頂面部1aの中心箇所に注射針挿入口部材2が設けられている。該注射針挿入口部材2は、中央に挿入孔2aが形成され使用済の注射針30を注射器外筒31のノズルに装着したままの状態で挿入するものである。そして、使用済の注射針30が取り付けられた状態の注射器外筒31を注射針30側から挿入し易いようにするために開口部は広口で、内周面は、略球面状をなしている。 【0013】その注射針挿入口部材2は、本装置における使用済の注射針30を注射器外筒31から取り外す動作を始動させるための駆動用スイッチに連動する仕組みとなっており、その駆動用スイッチ4をONにする役目を兼ねるタイプとすることもできる。その具体的な構造については、前記注射針挿入口部材2が本体ケース1の頂面部1aを上下方向にスライド自在とし、コイルスプリング3により常時、上方に弾発的に付勢され、自然状態では、注射針挿入口部材2の挿入孔2a箇所が本体ケース1の頂面部1aより僅かに突出するようになっている〔図10(A)参照〕。 【0014】そして、その上方の付勢方向に対して注射器を注射針30側より注射針挿入口部材2に挿入しつつ、本体ケース1内方向に押し込むと、注射針挿入口部材2が本体ケース1に押し込まれ、その注射針挿入口部材2の下部周囲に形成した始動用突起2bが頂面部1a裏面側に装着した駆動用スイッチ4のタブ4aを動かし後述する動力源19を始動させる〔図10(B)参照〕。 【0015】本体ケース1の頂面部1aの裏面側には、軸支部材5が装着されている(図1,図2参照)。該軸支部材5は、前記注射針挿入口部材2を頂面部1aの裏面側より上下方向にスライド自在に支持固定するとともに、後述する回転中空軸7の上端箇所を支持する軸受の役目をなす。 【0016】その軸支部材5の上方側にはガイド筒部5aが形成され、注射針挿入口部材2が上下方向にスライドするときのガイドの役目をなすとともにコイルスプリング3の下端位置の支持をする。また、軸支部材5の下面側にはベアリング収納部5bが形成され、該ベアリング収納部5bには回転中空軸7を鉛直方向に支持するためのベアリング6が収納されている(図1,図2参照)。 【0017】その回転中空軸7は、その軸長方向を本体ケース1内で鉛直方向とし、且つ前記注射針挿入口部材2と同軸線に合わせ、本体ケース1内に装着される(図1,図2参照)。該回転中空軸7は、軸長方向に沿って中空とした管状体であり、その中空内部7aは、注射器外筒31から取り外された使用済の注射針30が落下する通路となる。その回転中空軸7には、軸周方向に突出する略円板形状とした鍔状部7bが形成されている(図1乃至図4等参照)。 【0018】さらに、その回転中空軸7の上下方向における上端箇所には複数の側部貫通孔部7c,7c,…が形成されている〔図3(A),(B)及び図4等参照〕。各側部貫通孔部7cは、回転中空軸7の軸周方向に沿って略接線方向に沿った長孔状としたものであり、中空内部7a側より見て凹み状となる凹溝7c1 が形成されている。 【0019】その回転中空軸7には、被駆動部材8が装着されている。該被駆動部材8は、回転中空軸7の軸周方向に回動自在に装着されているものであり、具体的には回転中空軸7と被駆動部材8との間にベアリング9が装着され、該ベアリング9に装着した被駆動部材8が回転中空軸7に対して滑らかに回動する構造となっている。そのベアリング9は、回転中空軸7に圧入され、前記鍔状部7b箇所にて位置的支持がなされている(図2参照)。また、前記側部貫通孔部7c,7c,…は、被駆動部材8の上方に位置して存在している(図2参照)。 【0020】その被駆動部材8は、前述したように動力源19から回転運動を受けるものであり、その被駆動部材8は、具体的には外周に歯部8aが形成された歯車となっている。そして、動力源19から歯車機構を介して被駆動部材8に回転運動が伝達される構造となっている〔図3(A),(B)参照〕。 【0021】その被駆動部材8には、複数の係止爪部材10,10,…が揺動自在に装着されている。各係止爪部材10は、腕形状をなし揺動自由端側を係止端部10aとし、揺動中心側を枢支端部10bとする〔図3(A),(B)及び図5(A),(B)参照〕。 【0022】その係止爪部材10の係止端部10aは、前記回転中空軸7の上方に形成した側部貫通孔部7cに遊挿し、係止端部10aを回転中空軸7の中空内部7aに位置させる。また、枢支端部10b,10b,…は、その枢支端部10b,10b…が回転中空軸7を中心にしてその周囲を円周上に囲む構成で等間隔に配置し、被駆動部材8上に枢支する〔図3(A),(B)参照〕。 【0023】そして、被駆動部材8が回転中空軸7に対して回動することにより、全ての係止爪部材10,10,…は、側部貫通孔部7c箇所を介して枢支端部10bを中心とした揺動運動を行なうことになる。そして、全ての係止爪部材10,10,…が枢支端部10b,10b,…を中心にして揺動することにより、係止端部10a,10a,…は、同時に回転中空軸7の軸芯に近接し、或いは同時に離散する動作を行なうことができる。 【0024】また、係止端部10a,10a,…が近接するときには、各係止爪部材10は、その係止端部10aが回転中空軸7の軸心に向かい、また係止端部10a,10a,…が離散した場合には、その係止端部10a,10a,…は、前記側部貫通孔部7cの凹溝7c1 に収納され、係止端部10a,10a,…が中空内部7a内に略存在しない状態となる〔図5(A)参照〕。 【0025】前記回転中空軸7は、本体ケース1内に装着された支持板材11により回動自在に支持される。該支持板材11は、本体ケース1の頂面部1a裏面側より適宜に離れた位置に水平状に固定することができ、本体ケース1の頂面部1a裏面側より下方に突出する取付け用突起にビス等の固着具にて固着するようになっている。 【0026】該支持板材11には、回転中空軸7が貫通する貫通孔部11aが形成され、該貫通孔部11aに回転中空軸7が挿入され、鍔状部7b箇所で回転中空軸7の上下方向の位置的固定が行なわれる。また、前述の注射針挿入口部材2の下端と回転中空軸7の上端との間は、適宜の間隔をおいて余裕が設けられ、注射針挿入口部材2の上下動が行なえるようになっている〔図10(A),(B)参照〕。 【0027】その支持板材11と回転中空軸7との間には、回転制動手段Aが存在し、該回転制動手段Aにより、回転中空軸7の回転運動に抵抗する力,即ち抵抗力Wが与えられる。その回転制動手段Aの抵抗力Wにより、被駆動部材8が回転しても回転中空軸7が共回りすることなく、係止爪部材10,10,…が側部貫通孔部7c,7c,…に引っ掛かり、その係止端部10a,10a,…の近接して使用済の注射針30のチップ部30aを挟持する動作,又は挟持したチップ部30aを開放する離散動作が完了するとともに、回転中空軸7が被駆動部材8とともに回転を始めるものである〔図5(A),(B)参照〕。 【0028】その回転制動手段Aは、具体的には、コイルスプリング12と押え部材13とから構成される。また、後述する制動用軸受ワッシャー14を使用する場合には該制動用軸受ワッシャー14も回転制動手段Aの構成部材として含まれる。そのコイルスプリング12は、圧縮タイプのコイルスプリングが使用される。 【0029】その押え部材13は、複数の部材からなり、樹脂及び金属からなる押え座金13aと,止め輪13bから構成される。そして、回転中空軸7に押え部材13を構成する金属座金,樹脂座金等の押え座金13aが止め輪13bを介して支持固定される。そして、その押え部材13の押え座金13aと支持板材11との間にコイルスプリング12が装着され、回転中空軸7の鍔状部7bが支持板材11に常時,押圧状態となり、これによって回転中空軸7は支持板材11に対して回転方向にコイルスプリング12により抵抗力Wが与えられるようになっている(図6参照)。 【0030】上記回転制動手段Aは、回転中空軸7の回転動作に対する抵抗力Wを与えるものである。即ち、図6に示すように、回転制動手段Aを構成するコイルスプリング12の弾発力Fにより、回転中空軸7の鍔状部7bには支持板材11上に対して等分布荷重p,p,…により押圧状態とし、その鍔状部7bの押圧状態により回転中空軸7が支持板材11に対して回転方向に抵抗力Wを受ける。該抵抗力Wを受ける回転中空軸7は、被駆動部材8が回転するのみでは、ともに回転することはなく、係止爪部材10,10,…が側部貫通孔部7c,7c,…に引っ掛かることによって、被駆動部材8が回転中空軸7に回転運動を伝達することができる。 【0031】次に、支持板材11の貫通孔部11a箇所には、制動用軸受ワッシャー14が装着されている〔図1,図2(A),図4,図8等参照〕。該制動用軸受ワッシャー14は、回転中空軸7が回転制動手段Aによる抵抗力Wを受けた状態のもとで安定した回転を維持させる役目をなしている。その制動用軸受ワッシャー14は、合成樹脂にて形成され、貫通孔14aを有する輪状をなし、片方の板面上には、複数の小突起14b,14b,…が形成されている。 【0032】該小突起14b,14b,…は円周状に配列されたり〔図9(A)参照〕、或いは円周状に沿って互い違いに配列されている〔図9(B)参照〕。まず、支持板材11と回転中空軸7の鍔状部7bとの間に装着する制動用軸受ワッシャー14は、その小突起14b,14b,…を鍔状部7bに当接する。 【0033】また、支持板材11の下面側に装着される制動用軸受ワッシャー14においては、前記コイルスプリング12との間に摺動座金15が配置され、制動用軸受ワッシャー14の小突起14b,14b,…が摺動座金15に当接する構成となっている。 【0034】該摺動座金15と押え部材13は、回転中空軸7とともに回転するようになっている。具体的には回転中空軸7の下部に平坦状面としたキー状部が形成され、摺動座金15の貫通孔の内周縁の一部には直線縁が形成され、該直線縁と前記キー状部とが係止して共に回転する構造としたものである(図4参照)。 【0035】その動力源19は、具体的には電動モータが使用される。電動モータとした動力源19には、駆動歯車17が該駆動歯車17と外周に歯部8aを形成した被駆動部材8との間に中間歯車部18を設けて動力源19より被駆動部材8に回転運動を与えるものである。 【0036】回転中空軸7,被駆動部材8,支持板材11及び回転制動手段A等を内装した本体ケース1は、回収用容器25と上下方向に連結するようになっている(図1参照)。該回収用容器25は、本体ケース1側で注射器外筒31から取り外された使用済の注射針30を回収貯蔵する容器である。その回収用容器25の上面の中央には回収孔25aが形成され、該回収孔25aは回転中空軸7の下端と位置的に一致している(図1参照)。 【0037】そして、回転中空軸7の中空内部7aを落下してくる使用済の注射針30がその回収孔25aを通過して回収用容器25の内部に収容される(図1参照)。回収用容器25の上面には回収孔25aのキャップ26が装着されており、回収用容器25内に使用済の注射針30が満杯になったときに、その回収孔25aを閉じるためのものである。キャップ26は、回収孔25aに隣接する箇所に脱着自在に装着され、そのキャップ26を装着位置より取り外し、回収孔25aを塞ぐものである〔図12(B)参照〕。 【0038】 【作用】注射器から使用済の注射針30を取り外す手順について述べる。図7は、その手順を示している。まず、本体ケース1の頂面部1aに配置した注射針挿入口部材2より使用済注射器を使用済の注射針30側から差し込む。この時には、チップ部30aは、係止端部10a,10a,…に挟持されていない。次に、注射器を注射針挿入口部材2に差し込んだ状態で少し下方に向かって押し込むと、始動スイッチに連動した注射針挿入口部材2が動力源19を始動し、該動力源19から被駆動部材8に回転運動を伝達する。 【0039】該被駆動部材8は、回転を開始するが、回転制動手段Aにより抵抗力Wを受けている回転中空軸7は直ぐには回転しない(図6参照)。そして、被駆動部材8ともに係止爪部材10,10,…の枢支端部10b,10b,…のみが回転方向に移動し、係止端部10a,10a,…が、側部貫通孔部7c,7c,…により相互に近接移動を始め、係止端部10a,10a,…がチップ部30aを挟持するとともに、チップ部30aの周囲に形成されたリブ30a1 ,30a1 ,…に係止する〔図5(B)参照〕。 【0040】そして、係止端部10a,10a,…がチップ部30aを挟持したままで、被駆動部材8とともに回転し、チップ部30aは、注射器外筒31のノズルより取り外される。なお、注射器外筒31は、医療作業員の手により軸周方向に固定されている。 【0041】次に、チップ部30aが注射器外筒31のノズルより取り外し完了した状態で、動力源19を逆回転させて被駆動部材8を逆転させる。このとき、回転中空軸7には回転制動手段Aによる抵抗力Wを受けているので、被駆動部材8のみが逆回転し、チップ部30aを挟持している係止爪部材10,10,…が離散し、チップ部30aの挟持状態が解除される。 【0042】そして、チップ部30aは、係止爪部材10,10,…から回転中空軸7の内部を落下し、そのまま、回収用容器25の回収孔25aを通過して内部に回収される。そして、使用済の注射針30が満杯になると、回収孔25aを本体ケース1より取り外し、付属のキャップ26で回収孔25aを塞ぎ、回収用容器25ごとに処分する。 【0043】上記動作は、制御部のタイマーにより時間的制御が行なわれる。即ち、注射器を注射針挿入口部材2に挿入してから動力源19が始動を始め、所定時間、動力源19が作動を続けた後に動力源19が停止し、今度は動力源19が所定時間逆転し、係止端部10a,10a,…がチップ部30aの挟持を解除する。また、アラームがその作動状態を適宜に知らせるようになっている。図11に示したものは、注射器を注射針挿入口部材2に挿入している間に動作するモータ(動力源19)の正,逆回転及びアラームのON,OFFを示すチャート図である。 【0044】 【発明の効果】請求項1の発明においては、注射針挿入口部材2と、該注射針挿入口部材2と同軸線に位置しその周方向に複数の側部貫通孔部7c,7c,…を等間隔に形成した回転中空軸7と、該回転中空軸7の軸周方向に回動自在に装着する被駆動部材8と、該被駆動部材8を駆動する動力源19と、前記被駆動部材8に揺動自在に枢支するとともに係止端部10aを前記回転中空軸7の側部貫通孔部7cに貫通させ回転中空軸7の内部にて相互に近接して使用済の注射針30の装着用チップ部30aを挟持する複数の係止爪部材10,10,…と、前記回転中空軸7を回動自在に支持する支持板材11と、前記回転中空軸7が支持板材11に対して回転方向に抵抗を与える回転制動手段Aとからなる使用済注射針廃棄装置としたことにより、注射器外筒31から使用済の注射針30を極めて安全且つ迅速に行なうことができるし、その構造を極めて簡単にすることができる。 【0045】上記効果を詳述すると、回転中空軸7を注射針挿入口部材2と同軸線に位置しその周方向に複数の側部貫通孔部7c,7c,…を等間隔に形成した回転中空軸7と、該回転中空軸7の軸周方向に回動自在に装着する被駆動部材8と、該被駆動部材8を駆動する動力源19と、前記被駆動部材8に揺動自在に枢支するとともに係止端部10aを前記回転中空軸7の側部貫通孔部7cに貫通させ回転中空軸7の内部にて相互に近接する構造としており、且つその回転制動手段Aは、回転中空軸7の回転運動に対して、抵抗力Wを生じさせ、被駆動部材8が回転しても直ぐには回転せず、係止爪部材10,10,…が近接して、使用済の注射針30のチップ部30aを挟持完了後、回転中空軸7が回転を始めることになる。 【0046】その被駆動部材8と回転中空軸7とは、該回転中空軸7の側部貫通孔部7c,7c,…に係止爪部材10,10,…が引っ掛かり、被駆動部材8の回転が係止爪部材10,10,…を介して回転中空軸7に回転を伝達するもので、その始動時のずれで、係止爪部材10,10,…は、確実に近接してチップ部30aを挟持することができる。 【0047】このように、被駆動部材8を回転させて、係止爪部材10,10,…を使用済の注射針30のチップ部30aの挟持または離反を行なわせる役目と、被駆動部材8と回転中空軸7とを共に回転させて使用済の注射針30を注射器外筒31より取り外す役目を一台の動力源19にて行なうことができる。 【0048】次に、請求項2の発明は、請求項1において、前記回転制動手段Aは、コイルスプリング12と、回転中空軸7の外周に設けた押え部材13とからなり、前記回転中空軸7の外周で且つ被駆動部材8の下部箇所に位置する鍔状部7bを、支持板材11上部に位置させるとともに、前記支持板材11の裏面側と押え部材13との間にコイルスプリング12を装着し、鍔状部7bは支持板材11に常時,押圧状態としてなる使用済注射針廃棄装置としたことにより、回転制動手段Aを極めて簡単な構造にて構成することができる。 【0049】次に、請求項3の発明は、請求項2において、前記支持板材11の上面側と回転中空軸7の鍔状部7bとの間、及び支持板材11の下面側とコイルスプリング12との間には、合成樹脂からなり,複数の小突起14b,14b,…を形成してなる制動用軸受ワッシャー14をそれぞれ配置し、支持板材11上面側では小突起14b,14b,…が鍔状部7bに当接し、支持板材11の下面側では制動用軸受ワッシャー14とコイルスプリング12との間に摺動座金15を配置し、該摺動座金15に前記制動用軸受ワッシャー14の小突起14b,14b,…を当接してなる使用済注射針廃棄装置としたことにより、回転制動手段Aの抵抗力Wに対して、回転中空軸7の回転を安定したものにすることができる。 【0050】即ち、回転制動手段Aにより回転中空軸7は、その回転動作時に抵抗力Wを受けることとなるが、制動用軸受ワッシャー14は、回転中空軸7の鍔状部7bと当接し、またコイルスプリング12は摺動座金15を介して制動用軸受ワッシャー14に当接し、コイルスプリング12の弾発力Fによる制動圧を常時,略一定状態とし、回転中空軸7の回転動作を極めて安定且つ良好なるものとすることができる。 【0051】また、その制動用軸受ワッシャー14の片面側に小突起14b,14b,…を形成し、該小突起14b,14b,…が鍔状部7b及び摺動座金15に当接するように配置しているので、制動用軸受ワッシャー14が磨耗して、その磨耗粒が発生しても、制動用軸受ワッシャー14と鍔状部7b或いは制動用軸受ワッシャー14と摺動座金15とは小突起14b,14b,…により離間しているので、磨耗粒を容易に掃きだすことができ、常時良好な動きを維持することができる。また、小突起14b,14b,…の周囲にはグリスの溜まり場とすることもでき、潤滑性も良好である。 【0052】次に、請求項4の発明は、請求項1,2又は3において、前記回転中空軸7の上方で且つ該回転中空軸7と同軸線となるように注射針挿入口部材2を設け、該注射針挿入口部材2は始動スイッチに連動してなる使用済注射針廃棄装置としたことにより、注射器から使用済の注射針30を取り外す作業は、使用済の注射針30が注射針挿入口部材2に差し込むのみで極めて簡単にすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000115935 【氏名又は名称】イースタン技研株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)12月24日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】岩堀 邦男
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| 【公開番号】 |
特開平11−178866 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月6日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−355408 |
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