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【発明の名称】 フレキシブル床頭台
【発明者】 【氏名】内藤 一弘

【要約】 【課題】患者の個別ニーズに応じて床頭台機能の一部を任意に改変あるいは拡充し得るようにする。

【解決手段】床頭台1において、少なくともベット側の面と前面とに跨る隅角面を開口とする収容部空間14を形成するとともに、この収容部空間14に対して個別的機能を備えた各種ボックスユニット2A〜2Eのいずれかを着脱自在ととする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】床頭台において、少なくともベット側の面と前面とに跨る隅角面を開口とする収容部空間を形成するとともに、この収容部空間に対して個別的機能を備えた各種ボックスユニットを着脱自在としたことを特徴とするフレキシブル床頭台。
【請求項2】前記収容部空間内の壁面に医療ガス用ボックスユニットのための中間接続口または医療ガス用端部口を設けてある請求項1記載のフレキシブル床頭台。
【請求項3】前記収容部空間内の壁面に電気線の端部口を有しており、床頭台の背面側において、前記医療ガス設備のための配管用空間と、前記電気線のための配線空間とを夫々独立的に設けてある請求項2記載のフレキシブル床頭台。
【請求項4】前記ボックスユニットが、TV用ボックスユニット、医療ガス用ボックスユニットまたは収納用ボックスユニットである請求項1〜3のいずれかに記載のフレキシブル床頭台。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、病院や介護施設のベット側部に配設され、患者等が身の回りの生活用品を収納したりするのに利用される床頭台に係り、患者の個別ニーズに応じてその機能を改変または拡充し得るマルチ対応型の床頭台に関する。
【0002】
【従来の技術】病院や介護施設等のベットの頭部がわ側部には、通常、患者等が身の回りの生活用品等を整理したりするための床頭台が置かれている。この床頭台には、ボックス内を収納棚として利用し、その上面をテレビ台や花瓶等の置き台として利用するような簡易なものから、テレビ、引き出し、ロッカータンスやキャビネットを備えたもの等、種々のものが提案されかつ実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】患者は、各自の趣味、興味等、あるいは病状の違いから、ある患者はテレビ付の床頭台を望み、またある患者は娯楽よりも収納スペースの拡大を望むことがあるなどその要求は様々であった。しかしながら、従来より提案されている床頭台は画一的で、これら患者毎の個別の要求に応えられるものではなかった。さらに特定の患者には病状等の理由からベッドの上側に設置される医療用コンソールの医療用ガス設備とは別に、さらに医療ガス設備の増設が必要であることもある。
【0004】そこで本発明の主たる課題は、患者の個別ニーズに応じて床頭台機能の一部を任意に改変あるいは拡充し得るとともに、医療用ガス設備の増設にも容易に対応し得るようにしたマルチ対応型の床頭台を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するための本発明は、床頭台において、少なくともベット側の面と前面とに跨る隅角面を開口とする収容部空間を形成するとともに、この収容部空間に対して個別的機能を備えた各種ボックスユニットを着脱自在としたことを特徴とするものである。
【0006】この場合において、前記収容部空間内の壁面に医療ガス用ボックスユニットのための中間接続口または医療ガス用端部口を設けるのが望ましい。また、同時に前記収容部空間内の壁面に電気線の端部口を有しており、床頭台の背面側において、前記医療ガス設備のための配管用空間と、前記電気線のための配線空間とを夫々独立的に設けた構造とするのがよい。
【0007】前記ボックスユニットの例としては、たとえばTV用ボックスユニット、医療ガス用ボックスユニットまたは収納用ボックスユニットなどを挙げることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係る床頭台1を設置した病床部分の要部斜視図であり、図2は図1のII−II線矢視図である。
【0009】患者のベット4の回りには、その頭部がわ側部に床頭台1が配設されているとともに、ベット頭部の上方には壁に固定された医療用コンソール3が配置されている。
【0010】図示された前記床頭台1は、上段に両開きのキャビネット10を備えるとともに、中段にロッカー11A、11Bおよびボックスユニット用収容部空間14(以下、単に収容部空間という。)を備え、かつ下段に引き出し12および冷蔵庫収納部13を備えるものである。
【0011】前記収容部空間14は、相対的にベッド4側に配置され、ベット4側の面と正面側の2辺隅部を開口とする空間であり、図示の例では奥側の面に後述する医療ガス用ボックスユニット2Bのための酸素用中間接続口15aと、圧縮空気用中間接続口15bと、吸引用中間接続口15cとからなる医療ガス用中間接続口15を備えるとともに、側部がわの面にコンセント、アース端子、TV端子等の電気線用端部口16とを備えるものである。
【0012】一方、医療用コンソール3は、医療用コンセント等の電気線端部口17、照明18および医療ガス用の酸素用端部口19aと、圧縮空気用端部口19bと、吸引用端部口19cとからなる医療用ガス設備19を備えている。前記床頭台1に設けられた医療ガス用中間接続口15までのガス供給並びに医療用コンソール3に設けられた医療用ガス設備19までのガス供給は、床頭台1の背面に配置された3本のガス管20a〜20cによって行われるようになっている。
【0013】以下、具体的に前記ガス供給管類および電気線の納まりについて詳述すると、図2に示されるように、床頭台1の背面には仕切片24によって電気線格納空間22と、ガス管格納空間21とが夫々形成されており、天井側から降りてきた3本のガス管20a〜20cが途中で分岐した分岐管が医療用コンソール3の医療ガス設備19に対して接続されているとともに、本管がそのまま下って収容部空間14に設けられた医療ガス用中間接続口15に対して接続されている。一方、医療用コンソール3に設備された電気線端部口17からの電気線および収容部空間14に設備された電気線端部口16からの各種電気線は、前記電気線格納空間22まで導かれ、該空間22を通じて天井裏まで導かれるようになっている。
【0014】このように、床頭台1裏のスペースを利用し、かつ医療用ガス管類と電気線との格納空間を区画して独立的に設けることによって従来の不具合を大幅に改善するものとなっている。先ず第1に、これらの医療ガス管と電気線との配置は、法令によって分離が施工上義務づけられているため、実際の施工においては狭い配管・配線用ダクトやスペース内で、セパレータを別に取り付けなければならないなどの困難があったが本態様のように床頭台1の裏側スペースを利用することで施工性が著しく向上するようになる。また、従来は配管・配線用ダクト等を病院の壁内部に埋め込んだり、壁に凹部を設けて設置スペースを確保したりしていたため、壁の遮音性が低下したり、ベッド等のレイアウト変更の際に配管・配線類の位置変更が困難である、さらに配管および配線類のメンテナンスが困難であるなどの問題があったが、これらの諸問題を一挙に解決し得るものとなる。
【0015】他方、本発明においては前記床頭台1に形成された収容部空間14に対して個別的機能を備えた各種のボックスユニット2A〜2Eが着脱自在に設置されることとなる。
【0016】先ず、ボックスユニット例の第1例としては、液晶TV用ボックスユニット2Aを挙げることができる。前記液晶TVボックスユニット2Aは、詳細には図3に示されるように、ボックス枠25の側面上下部位に夫々配置したガイドレール26、26に対して該レール26に沿って引き出し自在の可動枠27を設けるとともに、この可動枠27の先端側に支軸30、30をもって回動自在の開閉扉28を備えたものであり、この開閉扉28の裏面側に液晶TV29が取り付けられる。患者が液晶TV29を見る際には、前記可動枠27を引き出した後、開閉扉28を適当な回動位置、つまり患者の視線に対してほぼ直角となる位置まで開くようにする。なお、29Bは液晶TV29のためのプリペイドカードリーダである。
【0017】次いで、第2例として医療ガス用ボックスユニット2Bを挙げることができる。この医療ガス用ボックスユニット2Bは、図4および図5に示されるように、ボックス枠31の側面(ベッド側面)に医療ガス用設備として、酸素用端部口32aと、圧縮空気用端部口32bと、吸引用端部口32cとを備えるとともに、これら各医療ガス端部口32a〜32cに接続されるガス管34a〜34cを内部に備え、これらガス管34a〜34cの他方側端部がさらにボックス枠31の外側まで延在され、その先端部に前記収容部空間14に形成された医療ガス用中間接続口15a〜15cに接続されるカプラー35a〜35cを備えたものである。設置は、前記カプラー35a〜35cを前記中間接続口15a〜15cに対して接続させた状態で収容部空間14内に設置する。なお、ボックス枠31にはコンセント、アース端子、TV端子等の電気線端部口16を塞がないように、その対応位置に開口33が設けられている。ボックス内およびその周辺においても、医療ガス配管と電気配線との区画を施すほうが良い。
【0018】さらに、第3例として図6に示された収納用ボックスユニット2Cは、一方側の面(ベッド側の面)を開口とするボックス枠36と、この開口面に対して設けられた開閉扉37とからなる収納用戸棚の例である。もちろん、この開閉扉37は両開き扉とすることもできる。他には、図7に示されるように、ボックス枠38と引き出し29とからなる収納用ボックスユニット2Dとすることもできる。
【0019】さらに第4例として図8に示されるボックスユニット2Eは、患者に憩いを与えるための水槽ユニットの例である。前面側に幅の薄い水槽40を有し、その背面側に浄化装置、ポンプ等を設けた設備ユニット41を一体化したものである。
【0020】前述した各ボックスユニット2A〜2Eと床頭台1との固定方法は、種々の方法が考えられるが図9に示すように、ボックス枠25、36、38…をボルト42、42…等によって固定する方法が簡易かつ確実な方法として好適に採用される。これに対して、たとえばレール等を用いて挿入する方法の場合には、設置の際の挿入は容易となるものの、挿入後の固定方法や床頭台1に対するレールの取付けなど、床頭台1に対する加工が大掛かりなものとなるため却って経済的かつ不便なものとなる。
【0021】以上、本発明に係る床頭台の一例について詳述したが、前記医療ガスユニットについては、他のボックスユニットと同様に、病室内において交換・取付けを行うこともできるが、配管の接続複雑さや安全性の確保のため、床頭台1に予め工場にて取り付けることも考えられる。この場合には、図10に示されるように、収容部空間14形成部位において、前面に酸素用端部口43aと、圧縮空気用端部口43bと、吸引用端部口43c、さらに医療用コンセント44等を備える先付け型医療ガスユニット5を予め組み込み、残りの空間をボックスユニット用の収容部空間14として利用する。
【0022】
【発明の効果】以上詳説のとおり、本発明によれば、患者の個別ニーズに応じて床頭台機能の一部を任意に改変あるいは拡充し得るとともに、医療用ガス設備の増設にも容易に対応し得るようになる。
【出願人】 【識別番号】000172813
【氏名又は名称】佐藤工業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)12月10日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】和泉 久志
【公開番号】 特開平11−169414
【公開日】 平成11年(1999)6月29日
【出願番号】 特願平9−361929