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【発明の名称】 多目的介護用ベッド
【発明者】 【氏名】国吉 眞盛

【要約】 【課題】本発明は患者が就寝したり腰かけたり移動したりまた用便を足したりあるいは洗面や入浴もでき、さらに食事もできる多目的使用のベッド兼用車椅子である。

【解決手段】床上に載置した排泄便器1の出入庫を設けた移動台車2に駆動自在に連接した防水性介護用ベッド9を架設する。該ベッドは移動台車2に搭載された可逆回転駆動源10の回転軸11に連結したリンク仕掛け機構12によって起倒自在に連接されている。さらに該ベッドの臀部保持台5の中央部に排泄口3を設ける。該排泄口3に圧縮ガス供給源に連接した膨縮自在な閉塞用エアーバッグ13を出入自在に枢着する。防水性介護用ベッド9の周縁部を押圧する浴槽用エアーバック19を内張りした昇降自在な水蜜性浴槽フレームを搭載した浴槽架設台を設けさらに必要によっては開閉自在な蓋25に隠蔽しかつ給排水パイプ26を接続する洗面具を内蔵したテーブル24を前記介護ベッド9を跨設して設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 床上に載置した排泄便器(1)の出入庫を設けた移動台車(2)に開閉自在な排泄口(3)を中央部に設けた臀部保持台(5)に頭胸腹部保持台(6)と腿脛部保持台(7)と跣足先部保持台(8)を駆動自在に連接した防水性介護ベッド(9)を架設しさらに該移動台車(2)に搭載した可逆回転駆動源(10)の回転軸(11)に連結したリンク仕掛け機構(12)で頭胸腹部保持台(6)と腿脛部保持台(7)と跣足先部保持台(8)を起倒自在に設けたベッド兼用車椅子(A)と、該ベッド兼用車椅子の前記排泄口(3)に圧縮ガス供給源に連接した膨縮自在な閉塞用エアーバック(13)を出入り自在に枢着し、さらに防水性介護ベッド(9)の周縁部を押圧する浴槽用エアーバック(19)を内張りした昇降自在な水蜜製浴槽フレーム(18)を搭載した浴槽架設台車(B)から構成したことを特徴とする多目的介護用ベッド。
【請求項2】 床上に載置した排泄便器(1)の出入庫を設けた移動台車(2)に開閉自在な排泄口(3)を中央部に設けた臀部保持台(5)に頭胸腹部保持台(6)と腿脛部保持台(7)と跣足先部保持台(8)を駆動自在に連接した防水性介護ベッド(9)を架設しさらに該移動台車(2)に搭載した可逆回転駆動源(10)の回転軸(11)に連結したリンク仕掛け機構(12)で頭胸腹部保持台(6)と腿脛部保持台(7)と跣足先部保持台(8)を起倒自在に設けたベッド兼用車椅子(A)と、該ベッド兼用車椅子の前記排泄口(3)に圧縮ガス供給源に連接した膨縮自在な閉塞用エアーバック(13)を出入り自在に枢着し、さらに防水性介護ベッド(9)の周縁部を押圧する浴槽用エアーバック(19)を内張りした昇降自在な水蜜製浴槽フレーム(18)を搭載した浴槽架設台車(B)と、さらにまた開閉自在な蓋(25)に隠蔽しかつ給排水パイプ(26)を接続する洗面具(27)を内蔵した移動可能なテーブル(24)を前記防水性介護ベッド(9)に跨設して構成したことを特徴とする多目的介護用ベッド。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は老人や傷病人など体の不自由な人のベッド、車椅子、浴槽など多目的に使用される医療器具用品の介護用ベッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から体の振る舞いや移動に不自由な寝たきり老人や傷病者などの医療器具として使用されるベッドは、排泄処理をし易くしたベッド、寝心地をよくしたベッドあるいは安楽な座り心地の姿勢が採れるベッドなど多くの種類のベッドが開発され使用されている。例えば実開昭63−34422号公報(実公平2−36502号公報)のように「キャスター脚に固定された開閉蓋兼用座板の裏面中央部に着脱自在に装着した便器と、前記座板の両端部に前板と背板を回転自在に設けたベッドをリンク駆動によって車椅子に変形するベッド兼車椅子」、特開昭60−203256号公報(特公昭62−25385号公報)のように「上半身部と中央部と足部に分割して駆動する寝台を移動可能な支持台に架設すると共に、寝台の中央部にその下部に便器を備えた排便口を設けたベッドで、患者が横たわった状態から椅子に座った姿勢になって排尿、排便処理出来る病人用ベッド」、さらにこれらのベッドに局部の洗浄や乾燥を遂行するために洗浄水温や乾燥風温を感知する温水センサーや温風センサーを設けた病人用ベッドも開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来から使用されるベッド兼用車椅子は、ベッドに用便をたすことができるので比較的に振る舞いや歩行のできる老人や傷病者には使い易い便利な医療用具である。しかしながら、介添え人の助けを借りなければ動けない寝たきりの不自由な患者が気分転換に水浴する場合、介添え人に多大の労力と注意力が強いられ、特に女性の介添え人には精神的にまた肉体的に疲労を感じる問題があった。また患者にとっても、介添え人にとっても今日までのベッド兼用車椅子は、まだまだ不便な点が多く、充分に満足すべきものではなかった。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、患者が就寝したり腰かけたり移動したりまた用便を足したりあるいは洗面や入浴もでき、さらには食事もできる多目的使用のベッド兼用車椅子を提供する事を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的が達成できる本発明の要旨は、床上に載置した排泄便器1の出入庫を設けた移動台車2に開閉自在な排泄口3を中央部に設けた臀部保持台5に頭胸腹部保持台6と腿脛部保持台7と跣足先部保持台8を駆動自在に連接した防水性介護ベッド9を架設しさらに該移動台車2に搭載した可逆回転駆動源10の回転軸11に連結したリンク仕掛け機構12で頭胸腹部保持台6と腿脛部保持台7と跣足先部保持台8を起倒自在に設けたベッド兼用車椅子Aと、該ベッド兼用車椅子の前記排泄口3に圧縮ガス供給源に連接した膨縮自在な閉塞用エアーバック13を出入り自在に枢着し、さらに防水性介護ベッド9の周縁部に押圧する浴槽用エアーバック19を内張りした昇降自在な水蜜製浴槽フレーム18を搭載した浴槽架設台車Bから構成した多目的介護用ベッドである。
【0006】必要によっては、さらにまた開閉自在な蓋25に隠蔽しかつ給排水パイプ26を接続する洗面具27を内蔵した移動可能なテーブル24を前記介護ベッド9を跨設して構成した多目的介護用ベッドである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例を側面図で示す。図1において、1は排泄便器で、床上に固定または移動可能に載置されている。排泄便器1は、貯蔵容器式の簡易便器でもよく、また水洗式便器でもよい。2は移動台車で、排泄便器1の出入り空間をもつ出入庫を設けた枠体構造に造られている。特に移動台車2を安定に駐止させる場合は、排便器1を拘持する枠体構造にするとよい。該移動台車2には、開閉自在な蓋をもつ排泄口3を中央部に設けかつ支持脚4で架設された臀部保持台5に頭胸腹部保持台6と腿脛部保持台7と跣足先部保持台8を駆動自在に連接した防水布または膨縮自在なエアーマット製の防水性介護ベッド9を、該移動台車2に搭載した可逆回転駆動源10の回転軸11に連結したリンク仕掛け機構12で、頭胸腹部保持台6および腿脛部保持台7および跣足先部保持台8のそれぞれが任意な傾き度に調整できるように起倒自在に設けて、ベッド兼用車椅子Aを構成している。なお、12は伸縮自在な支持棒で、人体の重みが頭胸腹部保持台6に過剰に掛る場合に使用されるものであって、必要に応じて設けられるものである。すなわち、ベッド兼用車椅子Aはベッドにあるいは車椅子に、さらには頭胸腹部保持台6を起こして半起きベッドに、さらにはまた腿脛部保持台7を下げてリクライニングシートなど各種の形態に変形する事ができるように構成されている。図2は、可逆回転駆動源10を駆動させてリンク仕け機構12を稼働させ、車椅子に変形した場合の一例を示す。
【0008】さらに本発明では上記した図1のベッド兼用車椅子Aの外周には、図3で示すように人が寝そべって入浴できるように、浴槽架設台Bが設けられている。図4は浴槽架設台Bをベッド兼用車椅子Aに設けた場合の一実施例を臀部保持台5で切断したときの断面図で示す。図4において、12は膨縮自在な閉塞用エアーバックである。閉塞用エアーバック13は、介護ベッド9の臀部保持台5に設けた排泄口3から漏水しないように水蜜性よく閉塞するものであって、排泄口3の近傍の臀部保持台5に出入り自在に枢着され、かつエアー誘導パイプ14を介して圧縮ガス供給源(図示せず)に連接されている。15はエアー出入り口で、閉塞用エアーバック13の底部またはその他の任意な位置に設けられている。図5は図4に示す膨縮自在な閉塞用エアーバック13の取り付け構造の一例を拡大して示したもので、排泄口3を左右から分離して膨出する水蜜化する閉塞用エアーバック13を駆動自在に設けられた片持ちフレーム16に搭載し、さらに閉塞用エアーバック13と排泄口3の間を一層の水蜜化を図るために水蜜化クッション17やシーリングなどを当接する手段を行じてもよい。また閉塞用エアーバック13は排泄口3の水蜜化が保持し漏水防止できるものであれば単一エアーバックでもよく、複雑な膨出形状したエアーバックでもよい。このように排泄口3に閉塞用エアーバック13を使用することによって、体の不自由な人が浴槽に入った場合人肌に柔らかく触れるため違和感がなく、安全に入浴ができ、しかも車体が軽く移動させ易い設計に製作できる特長がある。さらに水蜜性介護ベッド9の周縁部には、図4で示すような、水蜜性を保持できるように、水蜜製浴槽フレーム18が設けられている。水蜜製浴槽フレーム18は、浴槽側すなわち介護ベッド9の周縁部を押圧する浴槽用エアーバック19を内張りした昇降自在なフレーム20を台車21に搭載して構成されている。22はエアー誘導パイプで、圧縮ガス供給源(図示せず)から水蜜製浴槽用エアーバック19にエアーを供給するために連接されている。すなわち、水蜜製浴槽フレーム18は、フレーム20を上昇させた後圧縮ガス供給源から例えば圧縮空気を浴槽用エアーバック19に送給しながら水蜜製の浴槽を形成するように設けられている。さらにまた23は架設板である。架設板23は、昇降自在、なフレーム20の上端部に必要に応じて設けられるもので、肘掛けや腕掛けなどに使用されるもので、必要に応じてもうけられるものである。
【0009】上記のように構成された本発明は、臀部保持台5に頭胸腹部保持台6と腿脛部保持台7と跣足先部保持台8を平行にした場合はベッドに、頭胸腹部保持台6を起立させ腿脛部保持台7と跣足先部保持台8を押し下げるように駆動させると座椅子に、また座椅子の状態で排泄便器1の上に移動させ臀部保持台5の排泄口3を開けると便座椅子に、さらにまた該ベッドの水蜜性介護ベッド9の周縁部にフレーム20を上昇させて浴槽用エアーバック19を当接するように圧縮ガス供給源から供給されるエアーで膨出させて水蜜化し、さらに臀部保持台5の排泄口3を閉塞用エアーバック13で水蜜化することによって浴槽になるなど、多目的な介護用ベッドとして使用される。これらの各駆動源は手動にしてもよくまた電動にしてもよい。
【0010】さらに上記のような本発明の多目的介護用ベッドは、ベッド上あるいは座椅子上で洗顔しまた食事を取ることも出来るようにテーブルを設けている。図6および図7は、テーブルが介護ベッドを跨設した場合の断面図および上視図を示す。図6および図7において、24はテーブルである。テーブル24は、介護ベッド9を跨設しかつ移動可能に設けられ、開閉自在な蓋25に隠蔽されかつ給排水パイプ26を接続した洗面器27を内蔵して構成されている。例えば、ベッド上あるいは座椅子上で食事をするときはテーブル24を持ち出し、また洗顔する時は蓋25を開いて洗面器27を使用する。
【0011】さらに上記のような本発明の多目的介護用ベッドを、間口の狭い出入り口をもつ家庭内において使用する場合においては、狭い幅の水蜜性介護ベッド9を片側または両側に脇ベッドを載置する分割形介護ベッドに構成してもよい。
【0012】
【発明の効果】上記のように構成された本発明の多目的介護用ベッドは、患者をベッドに横たわったままの姿勢で入浴させる事ができる。又患者は介添えのいない場合でも排泄をすることもでき、体を起こしたり横たえたり、洗面や食事などもでき、移動も他の移動器具に乗せ替えしないで移動させることができる。このように介護のために患者を抱き抱えあげる等の重い労力は殆どいらなくなり介護が著しく容易になる。さらにこのような機能を有する本発明の多目的介護用ベッドは医療の現場においても多大の貢献がある。また本多目的介護用ベッドは軽量に製作ができかつ操作器具も軽く、使用も簡易にしてあり老齢者、若年者でも楽に操作ができるようにし又大きさも殆ど通常のベッドと変わらないので、一般の家庭でも手軽に設置することができる。また上記の機能によって介護もうんとしやすくなり、従来のような著しい負担はなくなる。特に老齢者の家庭にあっては、本発明の多目的介護用ベッドの出現によって光明に値するものがある。
【出願人】 【識別番号】397024085
【氏名又は名称】国吉 真盛
【出願日】 平成9年(1997)8月12日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−56925
【公開日】 平成11年(1999)3月2日
【出願番号】 特願平9−217434