| 【発明の名称】 |
電動車椅子 |
| 【発明者】 |
【氏名】高橋 宏行
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右の駆動輪をそれぞれ別個のモータで独立に駆動し、それぞれの回転速度及び回転方向を個別に制御することによって車速変更と操舵を行う電動車椅子において、車速の進行方向成分を増減するためのアクセル手段と、回動操作によって車両の進行方向を決定するための操舵手段と、前記操舵手段の舵角量に応じて方向を変化される操舵輪を前記駆動輪の軸位置から所定距離だけ離れた位置に仮想し、該操舵輪と前記各駆動輪との速度比が各舵角量に対して予め求められた設定値にそれぞれ等しくなるよう各駆動輪の速度を制御する制御手段と、を設けたことを特徴とする電動車椅子。 【請求項2】 前記設定値は、前記操舵輪と左右の駆動輪の各旋回角速度が各操舵角に対して同一になるように決められた定数であることを特徴とする請求項1記載の電動車椅子。 【請求項3】 前記制御手段は、前記設定値を記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶された設定値と前記アクセル手段によって検出された前記操舵輪の速度とを乗じて各駆動輪に対する速度指令値を算出する速度指令値算出手段を含んで構成されることを特徴とする請求項1又は2記載の電動車椅子。 【請求項4】 前記制御手段は、前記設定値を演算する演算手段と、該演算手段によって演算設定値と前記アクセル手段によって検出された前記操舵輪の速度とを乗じて各駆動輪に対する速度指令値を算出する速度指令値算出手段を含んで構成されることを特徴とする請求項1又は2記載の電動車椅子。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、左右の駆動輪をそれぞれ別個のモータで独立に駆動し、それぞれの回転速度及び回転方向を個別に制御することによって車速変更と操舵を行う電動車椅子に関する。 【0002】 【従来の技術】この種の電動車椅子の操舵操作は従来からジョイスティックによって行われている。 【0003】一方、単一の駆動装置と差動ギヤによって左右の駆動輪を同時に駆動して走行するシニアカー等の車両は主に高齢者を対象とした乗り物であって、その操舵操作はハンドルによって行われている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、電動車椅子の操舵操作に使用されるジョイスティックはレバーの倒れ角によって車速を制御し、レバーの倒れ方向によって車両の進行方向を決定するが、レバーの倒れ方向と車両の進行方向が必ずしも一致しない場合があり、その操作には熟練を要し、判断力が低下した場合には操縦が困難となる。 【0005】又、シニアカーにあっては、ハンドルによって操舵輪の方向が直接変えられるために操舵操作に大きな力を要し、ハンドルの長さによって操舵輪の方向を変えるためのモーメント力が決まるためにハンドルの大きさをコンパクトにすることができない他、差動ギヤを用いるために小回りが利かないという問題がある。 【0006】而して、シニアカーの操舵操作に要する力を軽減するために操舵装置にギヤやパワーステアリング機構を用いればコストアップと重量増加を招いてしまう。 【0007】本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、コンパクトな操舵手段を用いてハンドルによる操舵感覚で簡単に操舵操作することができる電動車椅子を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、左右の駆動輪をそれぞれ別個のモータで独立に駆動し、それぞれの回転速度及び回転方向を個別に制御することによって車速変更と操舵を行う電動車椅子において、車速の進行方向成分を増減するためのアクセル手段と、回動操作によって車両の進行方向を決定するための操舵手段と、前記操舵手段の舵角量に応じて方向を変化される操舵輪を前記駆動輪の軸位置から所定距離だけ離れた位置に仮想し、該操舵輪と前記各駆動輪との速度比が各舵角量に対して予め求められた設定値にそれぞれ等しくなるよう各駆動輪の速度を制御する制御手段と、を設けたことを特徴とする。 【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記設定値は、前記操舵輪と左右の駆動輪の各旋回角速度が各操舵角に対して同一になるように決められた定数であるものとしたことを特徴とする。 【0010】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記制御手段を、前記設定値を記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶された設定値と前記アクセル手段によって検出された前記操舵輪の速度とを乗じて各駆動輪に対する速度指令値を算出する速度指令値算出手段を含んで構成したことを特徴とする。 【0011】請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記制御手段を、前記設定値を演算する演算手段と、該演算手段によって演算設定値と前記アクセル手段によって検出された前記操舵輪の速度とを乗じて各駆動輪に対する速度指令値を算出する速度指令値算出手段を含んで構成したことを特徴とする。 【0012】従って、請求項1又は2記載の発明によれば、あたかも通常のハンドルを用いて操舵輪を操舵しているような操舵感覚を制御的に得ることができる。そして、この場合、操舵輪は仮想のものであって実際には存在しないため、操舵手段のサイズ及び形状を任意に決定することができ、操舵輪を実際に力学的に操作する必要がないために操舵操作に大きな力は不要となる。 【0013】又、請求項3記載の発明によれば、予め求められた設定値を記憶手段に記憶しておくために設定値をその都度算出する必要がなく、演算回路の負担が軽減されて演算速度が高められ、操舵手段による操舵操作に対する車両の操舵の応答性が高められる。 【0014】更に、請求項4記載の発明によれば、設定値を速度指令値算出手段によってその都度演算によって求めるために記憶手段が不要となり、その分だけコスト及びスペースの点で有利となる。 【0015】 【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。 【0016】図1は本発明に係る電動車椅子の側面図、図2は同電動車椅子の正面図、図3は同電動車椅子の右側駆動輪の内側面図である。 【0017】本実施の形態に係る電動車椅子1においては、パイプ枠状の車体フレーム2の前後部が左右一対のキャスタ3L,3Rと駆動輪4L,4Rによって移動自在に支持されている。 【0018】そして、上記車体フレーム2の中央部には、乗員Mが着座すべき布製のシート5(図2参照)が張設されている。又、車体フレーム2は図2に示すように前後一対のクロス部材2aを有しており、X字状を成す2本のクロス部材2aはその交点を軸6によって枢着され、軸6を中心として車体を折り畳むことができるよう構成されている。 【0019】更に、車体フレーム2の後部には左右一対のバックパイプ2bが立設されており、各バックパイプ2bの上端部は後方に折曲され、その折曲部には介助者のグリップ7が取り付けられており、一方のグリップ7の近傍にはブレーキレバー8と操作ボックス9が設けられている。又、各駆動輪4L,4Rの内側には、車体後方(図1の右方)に向かって斜め下方に延出する転倒防止用のウイリーバー10が取り付けられている。 【0020】又、車体フレーム2の前記バックパイプ2bの中間高さ位置から車体前方に水平に延びる左右一対の肘パイプ2cは、その前端部が略直角に折り曲げられて垂直下方に延び、その下端部に前記キャスタ3L,3Rがそれぞれ回転自在に支承されている。そして、前記肘パイプ2cの下方に配された左右一対のシートパイプ2dの前側部分は車体前方に向かって斜め下方に延出しており、その延出端(前端部)には左右一対のステップ11が取り付けられている。 【0021】更に、図1及び図2に示すように、右側(図2においては左側)のシートパイプ2dの前端折曲部にはパイプ状のステー12が上方に向かって斜め前方に立設されており、このステー12の上端部には、そこから車幅方向内方に向かって略水平に車体幅方向中央部まで延びる別のステー13が脱着可能に取り付けられている。そして、このステー13の先端部には操作ボックス14が取り付けられており、この操作ボックス14には小径のステアリングハンドル15が回動可能に支持されるとともに、メインスイッチ16が取り付けられている。従って、図2に示すように、操作ボックス14とこれに設けられたステアリングハンドル15及びメインスイッチ16は乗員Mの前方の車幅方向中央に配置されている。 【0022】而して、上記ステアリングハンドル15には2本のハンドルレバー15aが一体に立設されており、一方のハンドルレバー15aには車速の進行方向成分を増減操作するためのアクセルレバー17が設けられている。 【0023】他方、左右の各駆動輪4の外側には、乗員Mが手でこれを回すべきハンドリム18が各駆動輪4L,4Rのハブ19に一体に固定されており、各駆動輪4L,4Rのハブ19には電動ユニット20がそれぞれ組み込まれている。 【0024】上記各電動ユニット20は、図3に示すように、電動モータ21と、該電動モータ21の回転を減速して車軸22に伝達するための減速ギヤ等を含む不図示の動力伝達機構と、駆動輪4R(4L)の回転速度と回転方向を制御するコントローラ23(図4参照)等を含んで構成されている。尚、電動モータ21は駆動輪4R(4L)のハブ19の車体幅方向内側に結着された固定プレート24に取り付けられている。又、図3において、25はドラムブレーキ、26はクラッチレバーである。 【0025】而して、本実施の形態に係る電動車椅子1においては、右側の駆動輪4R側に電源であるバッテリ27が着脱自在に設けられている。即ち、右側の駆動輪4Rの前記固定プレート24には不図示のブラケットを介してバッテリホルダー28が取り付けられており、このバッテリホルダー28に対してバッテリ27が着脱される。尚、図5において、29はモータカバーである。 【0026】而して、バッテリ27が図示のようにバッテリホルダー28に装着されている状態においては、バッテリ27側に設けられた不図示の接続端子がバッテリホルダー28側に設けられた不図示の接続端子に接続され、前記操作ボックス14に設けられた前記メインスイッチ16(図1参照)がONされると、バッテリ27は左右の駆動輪4L,4Rにそれぞれ設けられた電動ユニット20にそれぞれ給電して各電動ユニット20を各々独立に駆動し、左右の電動モータ21の回転が左右の駆動輪4L,4Rにそれぞれ伝達されて左右の駆動輪4L,4Rが各々独立に駆動制御され、当該電動車椅子1が乗員Mの意思に従って走行せしめられる。 【0027】ここで、本実施の形態に係る電動車椅子1の駆動制御系の構成を図4に基づいて説明する。 【0028】図4は電動車椅子1の駆動制御系の構成を示すブロック図であり、同図において30は前記アクセルレバー17を含むアクセル装置、31は前記ステアリングハンドル15を含む操舵装置、32はアクセルレバー17によるアクセル操作量を検知するアクセル量検知部、33はステアリングハンドル15による舵角量を検知する舵角量検知部、23は前記コントローラであって、このコントローラ23には後述の係数を記憶する係数テーブルメモリ34と各電動ユニット20に対して出力すべき速度指令値を算出するための速度指令値計算部35が設けられている。 【0029】又、図4において、36は前記コントローラ23の速度指令値計算部35において左右の駆動輪4L,4Rに対して各々算出された速度指令値VL*,VR*を増幅するとともに電流指令値IL*,IR*に変換するための速度アンプ、37は各速度アンプ36から出力される電流指令値IL*,IR*を増幅するための電流アンプ、38は各電流アンプ37から出力される電流指令値IL*,IR*に応じて各電動モータ21を駆動するモータドライバ、39は左右の各駆動輪4L,4Rの回転速度と回転方向を検出するためのエンコーダであり、各モータドライバ38から各電動モータ21に供給される電流(電力)は各電流アンプ37にフィードバックされ、各エンコーダ39によって検出される各駆動輪4L,4Rの回転速度と回転方向は各速度アンプ36にフィードバックされる。 【0030】而して、本実施の形態に係る電動車椅子1においては、左右の駆動輪4L,4Rの軸位置から所定距離だけ離れた位置に設けられたと仮想された操舵輪40がステアリングハンドル15によって回動操作されると同様の感覚での操舵が制御的に実現される。 【0031】ここで、上記を実現するための原理を図5の模式図に基づいて説明する。 【0032】図5に示すように、電動車椅子1の車体の中心線上であって、左右の駆動輪4L,4Rの軸位置から前方に距離dだけ隔てた点Pに前記ステアリングハンドル15の操舵量に応じてその舵角θが変化する操舵輪40を仮想する。 【0033】そして、左右の駆動輪4L,4Rの回転がフリー状態にあり、仮想した操舵輪40が速度VF で進むことによって所要の駆動力が得られるものと仮定すれば、操舵輪40の舵角がθである場合の旋回中心Oを中心として電動車椅子1が旋回する際の左右の駆動輪4L,4Rの角速度ωL ,ωR と操舵輪40の角速度ωFはそれぞれ次式で表される。 【0034】 ωL =VL /(r+W) …(1) ωR =VR /(r−W) …(2) ωF =VF /L …(3) ここに、VL :左駆動輪の速度VR :右駆動輪の速度L:操舵輪の中心から旋回中心までの距離r:車体中心から旋回中心までの距離W:左右の駆動輪の車体中心からの距離ところで、図5より幾何学的に次の関係が成立する。 【0035】 r=d/tan θ …(4) L=(d2 +r2 )1/2 =d(tan2θ+1)1/2 /tan θ …(5) 而して、電動車椅子1が円滑に旋回する場合には、前記(1)〜(3)式によってそれぞれ表される各角速度ωL ,ωR ,ωF は等しい(ωL =ωR =ωF )ため、左右の駆動輪4L,4Rの速度VL ,VR は次式で表される値に制御される必要がある。 【0036】 VL =((r+W)/L)・VF =((d+Wtan θ)/d(tan2θ+1)1/2 )・VF =((1+αtan θ)/(tan2θ+1)1/2 )・VF …(6) VR =((r−W)/L)・VF =((d−Wtan θ)/d(tan2θ+1)1/2 )・VF =((1−αtan θ)/(tan2θ+1)1/2 )・VF …(7) ここに、α=W/dである。 【0037】以上のことを逆に考えれば、操舵輪40の速度VF と舵角θが与えられて左右の駆動輪4L,4Rの速度差(|VL −VR |)で旋回する場合には、操舵輪40の速度VF はアクセル量に比例するようにし、前記ステアリングホイール15の操舵量に比例する操舵輪40の舵角θに対して(6),(7)式が成立するように左右の駆動輪4L,4Rの速度(回転数)VL ,VR を制御すれば、あたかも通常のハンドルを用いて操舵輪40を操舵しているような操舵感覚を得ることができる。そして、この場合、操舵輪40は仮想のものであって実際には存在しないため、ステアリングハンドル15のサイズ及び形状を任意に決定することができ、操舵輪40を実際に力学的に操作する必要がないため操舵操作に大きな力は不要となる。 【0038】而して、本実施の形態は上記を制御的に実現したものであって、実際の操舵操作は小型でコンパクトなステアリングホイール15によってなされるため、操舵操作に大きな力を必要とせず、ステアリングホイール15の設置スペースも小さくて済む。 【0039】ところで、前記(6),(7)式において舵角θ=90°である場合には、tan θの項が支配的となるため、(6),(7)式は次のように表される。 【0040】 VL ≒ (αtan θ/tan θ)・VF = αVF …(6)’ VL ≒−(αtan θ/tan θ)・VF =−αVF …(7)’上記(6)’,(7)’式から明らかなように、左右の駆動輪4L,4Rの速度VL ,VR の絶対値を等しく、且つ、回転方向を互いに逆方向とすることによって車両の方向のみを変化させること(その場旋回)が可能となる。そして、この場合、αの値が小さい程、その場旋回での左右の駆動輪4L,4Rの速度VL,VR も小さくなる。つまり、操舵輪40をより前方に設置して距離dを大きく設定する程、電動車椅子1の旋回速度が小さくなる。 【0041】次に、以上の原理を本実施の形態に係る電動車椅子1に適用した具体例を図4と図6〜図9に基づいて説明する。 【0042】前述のように、仮想した操舵輪40の舵角θに対して左右の駆動輪4L,4Rの速度VL ,VR をこれらが前記(6),(7)式で表される値になるように制御すれば、電動車椅子1の操舵においてはあたかも通常のハンドルを用いて操舵輪40を操舵しているような操舵感覚を得ることができる。 【0043】ところで、左右の駆動輪4L,4Rの速度VL ,VR の操舵輪40の速度VFに対する比VL /VF ,VR /VF を係数とすれば、これらの係数はθの関数としてそれぞれ次式で表される。 【0044】 VL /VF =(1+αtan θ)/(tan2θ+1)1/2 …(8) VR /VF =(1−αtan θ)/(tan2θ+1)1/2 …(9) ここで、α=2,1,0.5,0.1である場合の係数VL /VF ,VR /VF を(8),(9)式によってそれぞれ求めると、それぞれ図6〜図9に示すような結果となる。 【0045】而して、図4に示すアクセル量検知部32によって検知されたアクセル装置30によるアクセル量はコントローラ23の速度指令値計算部35に入力されて操舵輪40の速度VF が求められ、舵角量検知部33によってステアリングハンドル15を含む操舵装置31の舵角量が検知されて操舵輪40の舵角θがコントローラ23の係数テーブルメモリ34に入力される。 【0046】ところで、上記係数テーブルメモリ34は所定のα(=W/d)についての図6〜図9に示すような係数VL /VF ,VR /VF のデータをテーブル化して記憶しており、前述のように仮想された操舵輪40の舵角θが入力されると、このθに対する係数VL /VF ,VR /VF を読み出してこれを前記速度指令値計算部35に対して出力する。 【0047】すると、速度指令値計算部35においては、アクセル量検知部32から入力された操舵輪40の速度VF と係数テーブルメモリ34から読み出された係数VL/VF ,VR /VF とを乗じて左右の駆動輪4L,4Rに対する速度指令値VL* ,VR * を次式:VL * =VF ×(VL /VF ) …(10) VR * =VR ×(VR /VF ) …(11) によってそれぞれ算出し、各速度指令値VL * ,VR * を各速度アンプ36に対して出力する。 【0048】すると、各速度アンプ36において速度指令値VL * ,VR * がそれぞれ増幅されるとともに、これらの速度指令値VL * ,VR * が電流指令値IL * ,IR* に変換され、これらの電流指令値IL * ,IR * は各電流アンプ37によって増幅されて各モータドライバ38にそれぞれ入力され、各モータドライバ38は電流指令値IL * ,IR * に応じて各電動モータ21を駆動制御する。この結果、左右の駆動輪4L,4Rの速度VL ,VR は前記(6),(7)式にて表される値に制御され、当該電動車椅子1は仮想した操舵輪40によって舵角θで操舵されたと同様に旋回し、小型でコンパクトなステアリングホイール15を用いた操舵操作によってあたかも通常のハンドルを用いて操舵輪40を操舵しているような操舵感覚で電動車椅子1を操舵することができる。 【0049】ところで、本実施の形態では、予め求められた係数VL /VF ,VR /VF のデータをテーブル化してコントローラ23の係数テーブルメモリ34に記憶しているため、演算回路の負担が軽減されて演算速度が高められ、従って、ステアリングハンドル15による操舵操作に対する車両の旋回動作の応答性が高められる。 【0050】尚、係数テーブルメモリ34を廃し、速度指令値計算部35において係数VL/VF ,VR /VF を前記(6),(7)式に基づいてその都度演算しても良く、このようにすれば係数テーブルメモリ34を省略した分だけコスト及びスペースの点で有利となる。 【0051】 【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1又は2記載の発明によれば、あたかも通常のハンドルを用いて操舵輪を操舵しているような操舵感覚を制御的に得ることができる。そして、この場合、操舵輪は仮想のものであって実際には存在しないため、操舵手段のサイズ及び形状を任意に決定することができ、操舵輪を実際に力学的に操作する必要がないために操舵操作に大きな力は不要となる。 【0052】又、請求項3記載の発明によれば、予め求められた設定値を記憶手段に記憶しておくために設定値をその都度算出する必要がなく、演算回路の負担が軽減されて演算速度が高められ、操舵手段による操舵操作に対する車両の操舵の応答性が高められる。 【0053】更に、請求項4記載の発明によれば、設定値を速度指令値算出手段によってその都度演算によって求めるために記憶手段が不要となり、その分だけコスト及びスペースの点で有利となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000010076 【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)8月20日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】山下 亮一
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| 【公開番号】 |
特開平11−56923 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−223815 |
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