| 【発明の名称】 |
手動式電動車椅子 |
| 【発明者】 |
【氏名】松永 茂之
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| 【要約】 |
【課題】背当て部を回動自在にするとともに回動角度を規制することができる手動式電動車椅子を、簡単な構造によって提供すること。
【解決手段】前輪11及び後輪12が軸着された本体部10と、該本体部10の後輪12側に回動自在に配設された背当て部20と、前記本体部10の前輪11側に配設されたステップ部30と、該ステップ部30と前記背当て部20との間に配設された座部40と、前記背当て部20の後方側に配設された、前記後輪12に動力を加える動力部50とを備えた手動式電動車椅子100であって、前記背当て部20の裏面から下方へ突出する回動アーム60と、前記回動アーム60を任意の位置で支持する固定装置70を該回動アーム60に回動自在に連結するとともに前記本体部10に支持したことにより、前記背当て部20の回動角度を規制した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】前輪及び後輪が軸着された本体部と、該本体部の後輪側に回動自在に配設された背当て部と、本体部の前輪側に配設されたステップ部と、該ステップ部と前記背当て部との間に配設された座部と、前記背当て部の後方側に配設された、後輪に動力を加える動力部とを備えた手動式電動車椅子であって、前記背当て部の裏面から下方へ突出する回動アームと、前記回動アームを任意の位置で支持する固定装置を該回動アームに回動自在に連結するとともに前記本体部に支持したことにより、前記背当て部の回動角度を規制したことを特徴とする手動式電動車椅子。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、手動式電動車椅子に関し、詳しくは、前輪及び後輪が軸着された本体部と、該本体部の後輪側に回動自在に配設された背当て部と、本体部の前輪側に配設されたステップ部と、該ステップ部と前記背当て部との間に配設された座部と、前記背当て部の後方側に配設された、後輪に動力を加える動力部とを備えるとともに、前記背当て部の回動角度を規制した手動式電動車椅子に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、既存の折り畳み式車椅子に動力装置を組み付けた手動式電動車椅子が提案されている。この種の手動式電動車椅子は、車輪に間欠的に加えられる人力を検知し、その人力に応じた補助動力を後輪に加えるもの、または、使用者の手元に備えられた操作部を操作することにより、動力部を操作し車椅子を操縦するものなどがあり、歩行の不自由な使用者にとっては、肉体的にかかる負担を軽減させ、精神的苦痛を緩和させる。 【0003】ところで、従来の手動式電動車椅子は、図6に示すように、本体部1に対して背当て部2が回動不能な折り畳み車椅子5に動力部3を組み付けたものが一般的に使用されている。なぜならば、手動式電動車椅子は、背当て部2の後方位置に動力部3が組み付けられているため、仮に使用者が背当て部2を回動させた場合に、回動角度が規制されていないため、使用者の体重がかかった背当て部2が動力部3に当たってしまうことがよくあり、動力部3の故障の発生原因となるからである。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般的に手動式電動車椅子の使用者は、怪我や病気等により下半身に障害があり、歩行することが困難な人が使用するものであり、これらの障害者の中でも、特に腰等に障害ある人は、背当て部の傾動角度によっては大変な苦痛を感じる場合があり、このような従来の手動式電動車椅子5では、使用者の怪我等に応じた傾動角度に調整することができず、使用時に無理な姿勢を強いられる虞があるという問題があった。 【0005】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、その解決すべき課題は、上述した従来の手動式電動車椅子が具備する問題点を解決することであり、その目的は、背当て部を回動自在にするとともに回動角度を規制することができる手動式電動車椅子を、簡単な構造によって提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】以上を解決するために、本各発明の採った手段は、実施形態において使用する符号を付して説明すると、まず請求項1に係る発明の手動式電動車椅子は、前輪11及び後輪12が軸着された本体部10と、該本体部10の後輪12側に回動自在に配設された背当て部20と、前記本体部10の前輪11側に配設されたステップ部30と、該ステップ部30と前記背当て部20との間に配設された座部40と、前記背当て部20の後方側に配設された、後輪12に動力を加える動力部50とを備えた手動式電動車椅子100を前提とし、前記背当て部20の裏面から下方へ突出する回動アーム60と、前記回動アームを任意の位置で支持する固定装置70を該回動アーム60に回動自在に連結するとともに前記本体部10に支持したことにより、前記背当て部20の回動角度を規制した。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明に係る手動式電動車椅子の実施の形態を説明するが、これは代表的な例を示したものであり、その要旨を越えない限り、以下の実施例により本発明が限定されるものでない。 【0008】図1は、本発明に係る手動式電動車椅子であって、前輪11及び後輪12が軸着された本体部10と、前記本体部10の後輪12側に回動自在に配設された背当て部20と、前記本体部10の前輪11側に配設されたステップ部30と、前記ステップ部30と前記背当て部20との間に配設された座部40と、前記背当て部20の裏面から下方へ突出するように配設された回動アーム60と、前記回動アーム60を任意の位置で支持する固定装置70とによって基本構成されたものである。 【0009】前記本体部10は、図1に示すように、パイプ形状の部材によって枠状に構成されており、その中央部には、使用者が着座すべき布製の座部40が張設されている。そして、後輪の外周を押圧して制動させる制動ブレーキ15が本体部10の側部に固着されている。 【0010】尚、本体部10は、図1及び図2に示すように、前後一対のクロス部材13によって構成されており、前記クロス部材13は、2本のパイプ形状の部材をX字形状に枢着されて構成されている。よって、手動式電動車椅子100は、後述する背当て部20の上部を取り外せば、図3に示すように、容易に折り畳むことができ、このとき座部40もたわむ。また、本体部10の中央上部には、使用者のための左右一対の肘掛部14が取り付けられている。また、図示はしないが、前記肘掛部14は、本体部10に対して昇降自在に設けられたものでもよく、これによれば、肘掛部14を下降させることにより、手動式電動車椅子100をコンパクトに納めることができるので搬送が容易になるばかりか、使用者が車椅子の側方から乗り降りすることも可能となっている。 【0011】前記本体部10の前後部には左右一対の前輪11、後輪12が軸着されている。そして、後輪12は、後述する背当て部20の回動支点の後方下部に位置するように本体部10に軸着されており、後輪12の各々の内側には、図1に示すように、動力部50が斜めに組み付けられている。これにより、動力部50が背当て部20に対してより後方位置で且つ斜めに組み付けられるため、背当て部20の回動角度を拡大することができる。 【0012】前記動力部50は、車輪に間欠的に加えられる人力を検知し、その人力に応じた補助動力を後輪12に加えるものであり、その使用状況に応じて補助動力に頼らずに手動式車椅子として使用することができるものである。かかる動力部50は、動力を発生させる駆動モーター51と、前記駆動モーター51に電気的に接続されたバッテリー52と、前記駆動モーター51の駆動力を後輪12の車軸に伝達するギヤケース53から構成されている。尚、本発明に係る手動式電動車椅子100に使用される動力部50は、上記したものに限定されることはなく、例えば、使用者の手元に備えられた操作部(図示せず)を操作することにより、動力部50を操作し車椅子を操縦するものでもよく、既存の折り畳み車椅子に組み付け可能な動力部であればどんなものでもよい。 【0013】次に、背当て部20は、図1及び図2に示すように、前記本体部10の後輪12側の上端部に回動自在に支持されている。そして、この背当て部20は、上部と下部に二分割され、ロック機構21を解除することにより上部が脱着可能に構成されており、手動式電動車椅子100を搬送する際にコンパクトにできるようにしてある。そして、前記背当て部20の裏面中間部には介護者用のグリップ22が配設されている。 【0014】そして、図1及び図2に示すように、前記背当て部20の裏面の両端部には、該裏面から下方へ突出するとともにその先端部が前記背当て部20の傾動支点の後方下部に位置する側面視略L字形状の回動アーム60が、各々配設されており、その各々の回動アーム60の先端部には、固定装置70が回動自在に連結されている。 【0015】前記固定装置70は、本体部10に配設された座部40の下側に支持されており、その両端部を、上述した回動アーム60の先端部と、本体部10に配設された座部40の下側中間位置とに、各々連結ピンを介して連結されている。この回動アーム60と固定装置70によって、背当て部20の回動角度が規制されるのである。 【0016】即ち、回動アーム60が連結されている固定装置70は、管状体32の軸線上で摺動自在に装嵌されたロッド34と、前記ロッド34を摺動できないように任意の位置で固定する固定レバー35により構成されている。よって、図4に示すように、背当て部20を回動させると背当て部20に配設された回動アーム60の先端部が車椅子の前進方向に応動するとともに固定装置31のロッド34も車椅子の前進方向に摺動するのである。 【0017】そして、図5に示すように、背当て部20を最大限回動させた際、回転アーム60の先端部が管状体32の端部に当接するため、ロッド34はそれ以上管状体32内を摺動できなくなり、背当て部20の回動角度が規制される。これにより、使用者が背当て部20を回動させた場合でも、所定の回動角度で規制されるため、使用者の体重がかかった背当て部20が動力部50に当たってしまい故障させてしまうことが防止される。また、背当て部20の回動可能な範囲内で希望する角度に固定したいときは、固定レバー35を矢印方向Pに操作すれば容易に固定することができる。尚、背当て部20の回動範囲は、上記実施例に限定されることはなく、実施態様に応じて、回転アーム60の形状又は固定装置70のロッド34の摺動可能な範囲を変更すればよく、どのようなものでもよい。 【0018】尚、この固定装置70の操作は、図1に示すように、背当て部20の中間部に設けられているグリップ22に配設されたレバー部23によりワイヤーを介して行われるようにしてあり、介護者によって容易に操作することができる。また、このような手動による固定装置70によって背当て部20を操作する構成に限定することはなく、例えば、電動ジャッキ等を採用した伸縮自在の固定装置により、電動で背当て部20を傾動させて任意の位置で固定させるものでもよい。 【0019】次に、ステップ部30は、前記本体部10の上端部に回動自在に支持されており、前記ステップ部30の基端部には、回動角度を任意の位置で調整することができる固定装置31が枢支されている。 【0020】前記固定装置31は、上述した固定装置70と同様な構成であり、これにより、使用者の障害に合わせてステップ部30の角度調整が可能となり、楽な姿勢で使用することができる。 【0021】このように、本発明にかかる手動式電動車椅子100は、前輪11及び後輪12が軸着された本体部10と、該本体部10の後輪12側に回動自在配設された背当て部20と、本体部10の前輪11側に配設されたステップ部30と、該ステップ部30と前記背当て部20との間に配設された座部40と、前記背当て部20の後方側に配設された、後輪12に動力を加える動力部50とを備えたものであって、前記背当て部20の裏面から下方へ突出する回動アーム60と、前記回動アーム60を任意の位置で支持する固定装置70を該回動アーム60に回動自在に連結するとともに前記本体部10に支持したことにより、前記背当て部20の回動角度を規制したものである。 【0022】従って、使用者が背当て部20を回動させた場合でも、所定の回動角度で規制されるため、使用者の体重がかかった背当て部20が動力部50に当たってしまい故障させてしまうことを防止することができる。 【0023】また、回転アーム60に連結された固定装置70は、任意の位置で固定することができるため、使用者の障害等に応じて希望する角度に背当て部20を調整固定することができる。 【0024】ところで、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での改良、変形等は本発明に含まれるものである。例えば、上述した実施例では、回転アーム60を略L字形状に形成していたが、これに限定されるものではなく、例えば、円弧状の部材でもよい。要するに、回転アーム60の形状は、固定装置70に連結することができて、且つ、背当て部20を回動させた際でも、動力部50に当たることのない形状であれば、どんな形状のものでもよく、その具体的構成、形状は実施にあたって適宜変更すればよい。 【0025】また、上記実施例では固定装置70の構成を管状体32と該管状体32の軸線上を摺動するロッド34により構成していたが、これに限定されることはなく、任意の位置で固定可能なものであればどんなものでもよい。 【0026】さらに、本実施例のように、本体部10に対して背当て部20が回動自在の手動式車椅子に限定されるものではなく、例えば、背当て部を傾動させると、座部の全体がステップ部側に移動するとともに、座部の背当て部側が上昇するように構成された手動式車椅子でもよく、回転アーム60等の形状は実施にあたって適宜変更すればよい。 【0027】 【発明の効果】以上詳述した通り、本発明にかかる手動式電動車椅子においては、上記実施形態において例示したように、前輪及び後輪が軸着された本体部と、該本体部の後輪側に回動自在配設された背当て部と、本体部の前輪側に配設されたステップ部と、該ステップ部と前記背当て部との間に配設された座部と、前記背当て部の後方側に配設された、後輪に動力を加える動力部とを備えた手動式電動車椅子であって、前記背当て部の裏面から下方へ突出する回動アームと、前記回動アームを任意の位置で支持する固定装置を該回動アームに回動自在に連結するとともに前記本体部に支持したことにより、前記背当て部の回動角度を規制したものである。従って、本発明によれば、背当て部を任意の位置で固定することができるため、使用者の希望する角度に背当て部を調整固定することができる。また、使用者が背当て部を回動させた場合でも、所定の回動角度で規制されるため、使用者の体重がかかった背当て部が動力部に当たってしまい故障させてしまうことを防止することができる手動式電動車椅子を、簡単な構造によって提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000146113 【氏名又は名称】株式会社松永製作所
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)8月26日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】廣江 武典
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| 【公開番号】 |
特開平11−56915 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−229113 |
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