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【発明の名称】 回動枕付担架
【発明者】 【氏名】田代 修二

【氏名】角南 和士

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】担架(1)の背凭れ(3)の先方部分に一体的に頸部受け(18)が突設され、該頸部受け(18)の先方位置に回動可能に頭部受け(19)が設けられてなる回動枕付担架。
【請求項2】頸部受け(18)から頭部受け(19)にわたってマット(23)が敷設されることを特徴とする請求項1記載の請求項1記載の回動枕付担架。
【請求項3】頸部受け(18)の先方位置に頭部受け(19)が下方に回動するように設けられ、前記頸部受け(18)の先部に、頭部受け(19)が下方に回動した時に人のうなじを受ける凹部(24)が形成されたことを特徴とする回動枕付担架。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入浴する身体障害者を仰臥姿勢で乗せる回動枕付担架に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術の実公平2−32261号公報には、担架と、枕中央部と、枕外周部と、軸と、ストッパーとからなる担架の回動枕が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術は、背凭れ部と枕部とが別体であったのでその両部材の隙間、及び、枕中央部と枕外周部との隙間に、入浴者の髪が入り、下方にある枠部材に巻付くという不都合があった。又、枕外周部を下方に回動させた時入浴者のうなじを安定に面で支持するための構成は開示されておらず、入浴者を、洗髪姿勢にした時に安定に支持する構成が望まれていた。又、枕部との接触面における頭の痛みの軽減も重要な課題であった。
【0004】本発明の目的は、上記欠点を解決し要望を満たしたものであり、入浴者が安全に且つ楽に入浴及び洗髪ができる回動枕付担架を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、担架(1)の背凭れ(3)の先方部分に一体的に頸部受け(18)が突設され、該頸部受け(18)の先方位置に回動可能に頭部受け(19)が設けられてなる回動枕付担架である。又、前記頸部受け(18)から頭部受け(19)にわたってマット(23)が敷設される。更に又、前記頸部受け(18)の先部に、頭部受け(19)が下方に回動した時に人のうなじを受ける凹部(24)が形成される。
【0006】
【作用】担架1に入浴者を乗せ、入浴を行う。背凭れ3の先方部分に突設した頸部受け18と、該頸部受け18の先方位置に回動可能に設けられた頭部受け19とで入浴者の頭を支持する。背凭れ3と頸部受け18との間に隙間はない。
【0007】頸部受け18から頭部受け19にわたって一面状にマット23が敷設され、この一面状のマット23は、入浴者の背部、うなじ、頭を支持する。マット23は頸部受け18と頭部受け19との隙間を一面状に覆う。
【0008】頸部受け18の先部に形成された凹部24は、頭部受け19が下方に回動した時に、入浴者のうなじを受ける。
【0009】
【実施例】図1、2、3に示す本発明の実施例における担架1は、入浴者の下半身を支持する下半部2と、上半身を支持する背凭れ3と、頭を支持する枕部4と、下半部2を支持する基枠5と、基枠5に軸支され背凭れ3を支持する上半枠6と、上半枠6に軸支され枕部4の頭部受け19を支持する枕枠7とからなる。
【0010】浴槽8は、昇降機構25によって昇降するものであり、該浴槽8内に架台9が立設される。浴槽8は底壁8bの先方に斜面部8aが延設される。前記架台9上にレール10が設けられる。
【0011】前記担架1は、前記架台9に移乗載置されるものであり、前記基枠5の下部には前記レール10に載り転動する車輪11が設けられる。前記背凭れ3は、下半部2に中央軸12で軸支されて延設され、背凭れ3は下半部2に対して曲折可能であり、入浴者を前屈状のリクライニング姿勢に支持する。
【0012】上半枠6の先方端にはローラー13が設けられ、該ローラー13は、上昇する浴槽8の斜面壁8aに当接して押し上げられる。この作用により、背凭れ3は前屈方向へ曲折し前述のリクライニング姿勢にする。
【0013】前記枕部4は、背凭れ3の先方部分に突出状に形成される頸部受け18と、該頸部受け18の左右及び先方位置に回動可能に設けられる頭部受け19とからなる。前記枕枠7は上半枠6に回動軸14にて軸支される。枕枠7には、該枕枠7の回動をロックする角度調節ピン15が設けられる。
【0014】尚、頸部受け18は樹脂製で背凭れ3と一体成型に作るが、他の実施例では、FRP製の背凭れ3に、スポンジ等のクッション材で作った頸部受け18を一体的に固定して作ってもよい。
【0015】前記回動軸14には、角度調節ピン15の基端が嵌入されるキー穴16が開設される。角度調節ピン15は、その基端が前記キー穴16に嵌入する様にバネ26で付勢されて上半枠6にスライド可能に設けられる。又、角度調節ピン15の先端には角度調節ピン15を回動軸14から離間する様にバネ26に抗して手動で動かす解除取っ手17が取着される。
【0016】前記解除取っ手17を引くとキー穴16から角度調節ピン15の基端が抜け、枕部4が回動自在状態になる。
【0017】枕枠7の先端に取着されたハンドル20は、枕部4の延設角度を変更するものであり、前記解除取っ手17を引いたうえハンドル20を持って、頭部受け19の角度を微前傾位置(=通常位置)の角度から垂下状の洗髪位置の角度に変更する。頭部受け19を垂下状にした時は角度調節ピン15はキー穴16から抜けた状態にあり、頭部受け19は回動自在状態にある。又、このハンドル20は、担架1全体を移動させる時にも使用するものである。
【0018】頸部受け18の先上部に、頭部受け19を下方に回動した洗髪位置時にうなじを受ける凹部24が形成される。
【0019】背凭れ3上面から頸部受け18上面を通って頭部受け19上面にわたって、一面の柔軟なマット23が敷設される。
【0020】尚、図1中、21は入浴者取っ手、22は入浴者を固定するベルト、27は緩衝作用を増すための深層マットである。
【0021】実施例を使用するに際しては、先ず、入浴者を乗せた担架1を搬送車(図示省略)に載せる。前記搬送車を浴槽8に横付けし前記担架1を架台9へ移乗する。
【0022】湯を満たした浴槽8のみを上昇し、該浴槽8内に固定された担架1上の入浴者を湯に浸け、入浴を行う。この時、傾斜壁8aがローラー13に当たり該ローラー13を押し上げ、背凭れ3は中央軸12部分で回動し前屈方向に曲れ折がり、背凭れ3が30度程に傾斜したリクライニング姿勢となる。
【0023】仰臥姿勢で入浴する際、入浴者が上述のリクライニング姿勢に変形すると、顔面に湯が至ることなく肩まで湯を至らせることができる。
【0024】洗髪を行う時には、担架1を浴槽から出して搬送車に載置しておいて、介助者がハンドル20を持ったままで、解除取っ手17を引き、枕部4を下方へ回動させ、頭部受け19を洗髪位置にする。
【0025】頭部受け19が下方に回動すると、入浴者の頭が後方へ下がり、凹部24でうなじを受ける。マット23は、頭部受け19・頸部受け18の上面に取着され、頭部受け19と頸部受け18との間にあってはその両者間の隙間に側面視U字形状に収納されている。頭部受け19を下方回動させた時マット23は、頭部受け19と頸部受け18との間にあって緊張状に張設され、頭部受け19と頸部受け18間の隙間を覆っている。
【0026】尚、入浴に際し、浴槽8を上昇させる時には頭部受け19は通常位置にしているが、万一、頭部受け19が洗髪位置にあった場合でも、その位置では該頭部受け19は回動がフリーな状態であるから、ハンドル20が上昇する傾斜壁8aに押しあげられて通常位置にスムーズに戻り、入浴者や物品に損傷は生じない。
【0027】
【発明の効果】請求項1に記載した本発明は、頸部受け18が、担架1の背凭れ3の先方部分に突設され一体構成となっているので、頸部受け18と背凭れ3の二部材間に隙間がなく、故に、入浴者の髪が入って上半枠6及び枕枠7に巻き付くといった事態を減らし、安全性を高め、担架1の取り扱いも容易となり、好都合である。又、頸部受け19と背凭れ3をFRPで一体成型にして作ると、枕部4の構成が簡素になり故障が少なくなり保守面で有利であり、又、担架1の部品コスト及び組立コストを低減でき、商品価格の低下を可能にするという効果がある。
【0028】請求項2に記載した本発明は、頭部受け19上面から頸部受け18上面にマット23が敷設されるので、頸部受け18から頭部受け19へ至る間において、この二部材間の隙間をマット23が連続面状に覆い塞いでいる。その為、入浴者の髪が前記隙間に入ることを防ぎ、上半枠6や枕枠7に巻付くということが減ることとなって、安全性が高まり枕の扱いも容易となり、好都合である。
【0029】請求項3に記載した本発明は、頸部受け18の先部に、頭部受け19が下方に回動した時に入浴者のうなじを受ける凹部24が形成されたものであるから、頭部受け19を下方に回動させた洗髪姿勢にした時、入浴者のうなじを安定に支持できる。そして、入浴者は痛みを除き苦痛を感じない楽な姿勢を取ることができ、介助者は洗髪作業がし易く、好都合である。
【出願人】 【識別番号】000103471
【氏名又は名称】オージー技研株式会社
【出願日】 平成9年(1997)8月18日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−56905
【公開日】 平成11年(1999)3月2日
【出願番号】 特願平9−237787