| 【発明の名称】 |
生理用ナプキン |
| 【発明者】 |
【氏名】水谷 聡
|
| 【要約】 |
【課題】生理用ナプキンにおける吸液性コアが、着用者の身体の動きに追随できるようにする。
【解決手段】ナプキン1が、透液性表面シート21と、吸液性コア22と、コア22に対する裏打ちシート23と、裏面部材17とで構成される。コア22と裏打ちシート23とは、幅方向断面が逆V字状に形成され、平坦な裏面部材17に取り付けられる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 長さ方向と、前記長さ方向と直交する幅方向とを有し、透液性表面シートと、少なくとも不透液性シートを含む裏面部材と、これら表面シートと裏面部材との間に介在する吸液性コアとからなる生理用ナプキンであって、前記長さ方向の少なくとも中央部において、前記コアの幅方向断面形状が逆V字型を呈し、前記コアの上面には前記表面シートが当接し、前記コアの下面には前記幅方向において前記コアよりも高剛性であって、前記コアとほぼ同じ開角の逆V字型を呈する裏打ちシートが当接し、前記コアの逆V字型の両側縁部を越えて前記幅方向へ平坦に延びる前記裏面部材の上面に前記コアが載置され、前記コアよりも外側で前記表面シートが前記裏面部材の上面に接合し、前記裏打ちシートと前記裏面部材との間に、前記幅方向断面形状がほぼ三角形を呈する空間が形成されていることを特徴とする前記ナプキン。 【請求項2】 前記裏面部材が、不透液性プラスチックフィルムである請求項1記載のナプキン。 【請求項3】 前記裏面部材は、透液性シートと、不透液性シートと、これら両シート間に介在する吸液性コアとで構成され、前記透液性シートと前記不透液性シートとのそれぞれが、前記裏面部材の上面と下面とを形成している請求項1記載のナプキン。 【請求項4】 前記ナプキンの幅方向において、前記表面シートが前記裏面部材に接合する部位から外側へ斜め上方へ向かって延びる左右一対の防漏カフを形成し、該カフの頂縁近傍には、前記前後方向へ延びる弾性部材が伸長状態で取り付けられ、前記ナプキンの幅方向断面形状がほぼW字形を呈している請求項1〜3のいずれかに記載のナプキン。 【請求項5】 前記裏面部材の下面には、着用ショーツに対する粘着性の固定手段が形成されている請求項1〜4のいずれかに記載のナプキン。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、生理用ナプキンに関する。 【0002】 【従来の技術】特表平6−502336号公報に記載の生理用ナプキンは、液体透過性の上シート、液体不透過性の後シート、吸収体コアおよび上シートをコアから遠ざけるように作用する液体透過性の離間構造で構成される。かかるナプキンは、着用者が動きまわるときに、着用者の下着が着用者の身体と全く同様に動くという場合でなくても、着用者の身体に関して一定の位置を維持する。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】前記公知のナプキンは、上シートとコアとの間に離間構造が介在する。離間構造の好ましい形態は、チューブまたはロールであって、経血がコアに吸収されるまでには、その離間構造を経由しなければならない。このような吸収形態は吸収の迅速性に劣るから、一度に排泄される経血の量が多いときに、このナプキンを使用することは必ずしも適当ではないであろう。 【0004】この発明が課題とするのは、身体の動きに対する追随性と吸収の迅速性とに優れたナプキンの提供である。 【0005】 【課題を解決するための手段】前記課題解決のために、この発明が前提とするのは、長さ方向と、前記長さ方向と直交する幅方向とを有し、透液性表面シートと、少なくとも不透液性シートを含む裏面部材と、これら表面シートと裏面部材との間に介在する吸液性コアとからなる生理用ナプキンである。 【0006】かかる前提において、この発明が特徴とするところは、次のとおりである。前記長さ方向の少なくとも中央部において、前記コアの幅方向断面形状が逆V字型を呈し、前記コアの上面には前記表面シートが当接し、前記コアの下面には前記幅方向において前記コアよりも高剛性であって、前記コアとほぼ同じ開角の逆V字型を呈する裏打ちシートが当接する。前記コアの逆V字型の両側縁部を越えて前記幅方向へ平坦に延びる前記裏面部材の上面に前記コアが載置される。前記コアよりも外側で前記表面シートが前記裏面部材の上面に接合する。前記裏打ちシートと前記裏面部材との間に、前記幅方向断面形状がほぼ三角形を呈する空間が形成される。 【0007】この発明の好ましい実施態様の一つにおいて、前記裏面部材が、不透液性プラスチックフィルムである。 【0008】この発明の実施態様の他の一つにおいて、前記裏面部材は、透液性シートと、不透液性シートと、これら両シート間に介在する吸液性コアとで構成され、前記透液性シートと前記不透液性シートとのそれぞれが、前記裏面部材の上面と下面とを形成している。 【0009】この発明の実施態様の他の一つにおいて、前記ナプキンの幅方向において、前記表面シートが裏面部材に接合する部位から外側へ斜め上方へ向かって延びる左右一対の防漏カフを形成し、該カフの頂縁近傍には、前記前後方向へ延びる弾性部材が伸長状態で取り付けられ、前記ナプキンの幅方向断面形状がほぼW字形を呈している。 【0010】この発明の実施態様のさらに他の一つにおいて、前記裏面部材の下面には、着用ショーツに対する粘着性の固定手段が形成されている。 【0011】 【発明の実施の形態】添付の図面を参照して、この発明に係る生理用ナプキンの詳細を説明すると、以下のとおりである。 【0012】図1に部分破断斜視図で示された生理用ナプキン1は、前後方向に長く、前端縁部2と、後端縁部3と、側縁部4とを有する。前後方向と直交する幅方向の中央部6と側縁部4とが上方へ立上り、中央部6と側縁部4との間に谷部7が形成されている。側縁部4には前後方向へ延びる第1弾性部材11が伸長状態で取り付けられ、この部材が収縮することにより、多数のギャザー12が生じている。 【0013】図2は、図1のII−II線による切断面を示す図である。ナプキン1の厚み方向は、上部部材16と下部部材17とで構成されている。上部部材16は、頂部18がW字型に折曲されていて底部19が平坦をなす透液性表面シート21と、表面シート21の頂部の下面に当接する逆V字型の吸液性コア22と、コア22の下面に当接する逆V字型の裏打ちシート23とを有する。裏打ちシート23の両側縁部24間では、側縁部24にホットメルト接着剤26を介して伸長状態で取り付けられた第2弾性部材27が収縮し、裏打ちシート23の逆V字型の形状を維持している。 【0014】表面シート21は、ナプキン1の幅方向中央部がコア22の上面に間欠的に接合することで逆V字型の部位28を形成している。ナプキン1の側縁部4では、表面シート21が外側へ向かって斜め上方へ立上がり、防漏カフ29を形成している。カフ29の頂縁20では、表面シート21が折り返され、重なり合う表面シート21どうしの内面に第1弾性部材11が伸長状態で接合している。折り返された表面シート21は、逆V字型の部位28の下方にまで延びて平坦な底部19を形成している。底部19では、表面シート21の縁部どうしが重なり合い、互いに間欠的に接合している。カフ29で重なり合うシート21どうしも互いに間欠的に接合している。底部19の下面が、下部部材17の上面に間欠的に接合している。 【0015】コア22は、粉砕パルプまたは粉砕パルプと高吸水性ポリマー粒子との混合物を成形したもので、好ましくはティシュペーパーで被覆されている。幅方向中央部には、コア22の逆V字型の折曲を容易にするために、前後方向へ延びる溝31が形成されている。 【0016】裏打ちシート23は、不織布やプラスチックフィルム、開孔プラスチックフィルム等のシート材料からなるもので、ナプキン1の幅方向においてコア22よりも高い曲げ剛性を有するものが使用される。かかるシート材料は、透液性のものである場合と不透液性のものである場合とがあり、また通気性のものである場合と非通気性のものである場合がある。裏打ちシート23の上面は、コア22の下面に間欠的に接合し、裏打ちシート23の側縁部24の下面に第2弾性部材27が伸長状態で接合している。かかる裏打ちシート23のV字の開角は、コア22のそれとほぼ同じである。裏打ちシート23の幅方向中央部の裏面側には、シート23の逆V字型の折曲を容易にするために、前後方向へ延びる溝32が形成されることもある。かかる裏打ちシート23には、例えば熱可塑性合成繊維からなる不織布のような、熱成形可能なシート材料を逆V字型に成形して使用することで、第2弾性部材27の使用を省くことができる。 【0017】第2弾性部材27には、ゴムシートや弾性伸縮性の不織布、非伸縮性不織布に糸ゴムを伸長状態で接着したもの等を使用することができる。部材27の下面は、ここに当接する表面シート21に接合している場合と、していない場合とがある。部材27と裏打ちシート23との間には、断面が三角形の空洞30が形成されている。 【0018】カフ29は、腟口の側部に当接して経血の横方向への流れを阻止するもので、撥水処理を施されていることがある。ナプキン1は、カフ29を備えることによって、着用者の腟口とその近傍に密着し易いW字型を呈しているが、カフ29が仮想線で示されるようにほぼ水平である場合のナプキンや、カフ29を備えていない場合のナプキンによってこの発明を実施することも可能である。 【0019】下部部材17は、上部部材16をショーツに固定するために使用される。また、下部部材17は、経血でショーツが汚れることを防ぐ吸収性部材および/または不透液性部材としても使用され得るもので、図示例のものは、コア51と、コア51の上下面を覆う被覆シート52と、シート52の下面に塗布された粘着剤53とで構成されている。コア51には、粉砕パルプまたは粉砕パルプと熱可塑性合成繊維との混合物の成形品や不織布、ウレタンスポンジその他の柔軟な発泡シート材料等が使用される。被覆シート52には、不織布やプラスチックフィルム、開孔プラスチックフィルム等が使用される。被覆シート52は、コア51の上面を覆う透液性シートと、コア51の下面を覆う不透液性シートとで構成することもできる。コア51と被覆シート52とは、互いに間欠的に接合している場合と、接合していない場合とがある。粘着剤53は、剥離紙54によって保護されている。下部部材17は、これに吸収性、クッション性を必要としないならば、不透液性プラスチックフィルムだけで構成することもできる。 【0020】このように構成されたナプキン1を粘着剤53によって着用ショーツに固定して使用すると、逆V字型の中央部が膣口とその近傍に当接して経血を速やかに吸収し、カフ29が膣口の両側部に当接して経血の横漏れを防止することができる。逆V字型の中央部は、裏打ちシート23や弾性部材27、三角形の空洞30の存在によって、図2の上下方向や左右方向へ比較的自由に、かつ弾性的に変形可能であり、ショーツの動きが着用者の膣口周辺の身体の動きに追随しないような場合でも、ナプキン1の上部部材16が身体に追随して動き、経血を確実に吸収することができる。上部部材16で吸収できなかった経血は、下部部材17で吸収することができる。このナプキン1では、表面シート21を介してコア22が膣口に当接しているから、経血の吸収が迅速である。 【0021】この発明において、部材どうしの接合には、ホットメルト接着剤等の接着剤や粘着剤を使用することができる。部材が熱溶融性のものである場合には、溶着技術を利用することもできる。 【0022】 【発明の効果】この発明に係る生理用ナプキンは、吸液性コアの断面形状を逆V字型にして、ナプキンの下部部材との間に空洞を形成し、膣口とその近傍に対する密着性と、膣口周辺の動きに対する追随性とを向上させたから、着用ショーツが身体の動きに追随しないような場合でも、経血の迅速かつ確実な吸収と確実な漏れ防止とが可能になる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000115108 【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
|
| 【出願日】 |
平成10年(1998)5月1日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】白浜 吉治
|
| 【公開番号】 |
特開平11−313851 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月16日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−122498 |
|