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【発明の名称】 保護マスク
【発明者】 【氏名】フランシス・ブリアン

【氏名】ジョルジュ・カイリボット

【要約】 【課題】通常のマスクで認められなかった溶接現場の要素を作業者が認識可能な溶接用のマスクを提供する。

【解決手段】溶接作業で使用され得る保護マスクは、顔保護手段(6)と、保持手段(3)と、少なくとも1つの像を捕らえて伝送する手段(4)と、この像を捕らえて伝送する手段(4)に接続され、少なくとも1つの像を表示するための表示手段(5)とを具備する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 顔保護手段(6)と、保持手段(3)と、少なくとも1つの像を捕らえて伝送する手段(4)と、この像を捕らえて伝送する手段(4)に接続され、少なくとも1つの像を表示するための表示手段(5)とを具備する、保護マスク(1)。
【請求項2】 前記像を捕らえて伝送する手段(4)は、光学手段を介して像を表示するように前記表示手段(5)に接続されている請求項1の保護マスク。
【請求項3】 前記表示手段(5)は、少なくとも1つのビデオ・スクリーン、好ましくは、少なくとも1つの液晶スクリーンを有する請求項1の保護マスク。
【請求項4】 前記像を捕らえて伝送する手段(4)は、少なくとも1つのカメラ、好ましくは、バンド幅が10μm以下のカメラを有する請求項1の保護マスク。
【請求項5】 前記像を捕らえて伝送する手段(4)は、少なくとも1つのフィルター手段を有する請求項1,2,もしくは4の保護マスク。
【請求項6】 前記顔保護手段(6)に形成された窓をさらに具備し、この窓は、可視放射線を減衰させるための手段(2)を有する請求項1ないし5のいずれか1の保護マスク。
【請求項7】 前記表示手段(5)は保護マスク(1)の内側もしくは外側に設けられている請求項1ないし6のいずれか1の保護マスク。
【請求項8】 前記表示手段(5)は、像を有効に見れるように像を遠くに伝送する光学表示システム(14)に接続されている請求項1ないし7のいずれか1の保護マスク。
【請求項9】 溶接、カッテング、もしくはヒート取り扱い作業での、請求項1ないし8のいずれか1の保護マスクの使用。
【請求項10】 電気アーク、好ましくは、TIG,MIG,もしくはMAG溶接を含む作業での、請求項1ないし9のいずれか1の保護マスクの使用。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶接用ヘルメットもしくはマスクに関し、特に、溶接現場で近赤外線を見ることのできる溶接用ヘルメットもしくはマスクに関する。
【0002】
【従来の技術】溶接用マスクは、通常、作業者の顔面もしくは顔面の一部を材料の飛び跳ねから保護可能な顔保護手段を有する。この顔保護手段は、作業者の手で溶接用マスクを所帯位置に保持させることを可能にする保持手段を有する。
【0003】作業者によりなされる溶接の現場は、顔保護手段内に形成された窓を通して見られる、この窓には、溶接作業の間に電気アークにより射出される放射線を適当に弱くすることが可能な色付ガラスがはめ込まれている。
【0004】放射された光を比較的多くもしくは少なく減衰させることの可能な多くグレードの色付ガラスが知られている。このために使用されるガラスのグレードは、なされる仕事に依存し、溶接の流用と共に高くなっている。
【0005】さらに、色付ガラスシートが適合されたこの形式のマスクは、一方では、アーク並びに溶接プールを作業者が見ることを可能にし、また、他方では、電気アークにより射出される光放射線、即ち、紫外線、赤外線、並びに/もしくは可視光線から作業者を保護することを可能にする。
【0006】また、2枚の偏向ガラスシート間に液晶マトリックス挟んで構成されたカセットを色付ガラスの代わりに使用した液晶ヘルメットもしくはマスクが知られている。
【0007】これらマスクは、減衰を所望のレベルに自動もしくは手動で調節できる効果がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これら1つの形式のマスクは、視覚でのみ、即ち、溶接現場から射出もしくは反射される可視放射線から、溶接現場を作業者が観察できるようにしている。
【0009】しかし、可視スペクトルにおいて、溶接アークは、主照明光源であり、これは、アークから発生する放射線が他の潜在する照明光源と比較して優性であることが必要である。
【0010】換言すれば、これら従来の形式のマスクでは、電気アーク自身と、電気アークで照明される溶接現場の部分、即ち、溶接プールとこれの近くのものの本質的な部分以外のものを識別することは困難である。
【0011】かくして、従来のこれらマスクでは、電気アーク自身で生じ易い材料の転移(トランスファー)と同様にプールの近くではあるがアークの下に位置している領域を識別することはほとんど不可能である。
【0012】かくして、本発明の目的は、特に、通常のマスクで認められなかった溶接現場の要素(部材)を作業者が認識可能な溶接用のマスクを提供することにより、従来のマスクの問題点を解決することである。
【0013】
【課題を解決するための手段及び作用】かくして、本発明は、顔保護手段と、保持手段と、少なくとも1つの像を捕らえて伝送する手段と、この像を捕らえて伝送する手段に接続され、少なくとも1つの像を表示するための表示手段とを具備する、特に、溶接、カッテング、に適した保護マスクに関する。
【0014】本発明の文脈で、“溶接マスク”という用語は、一般的に感覚で使用されている。即ち、これら用語は、溶接作業のみならず、カッティング作業、熱噴射作業もしくは同様の作業等、いかなる作業でも使用され得る保護マスクを示す。
【0015】同様に、用語“保護マスク”と“保護ヘルメット”とは、本発明の文脈では無差別に使用されている。
【0016】状況に応じて、本発明のマスクは、1もしくは複数の以下の特徴を取り得る。像を捕らえて伝送する手段は、光学手段を介して少なくとも1つの像を表示するように前記表示手段に接続されている。
【0017】前記表示手段は、少なくとも1つのビデオ・スクリーン、好ましくは、少なくとも1つの液晶スクリーンを有する。
【0018】前記像を捕らえて伝送する手段は、少なくとも1つのカメラ、好ましくは、バンド幅が10μm以下、さらに好ましくは、1100nm以下の少なくとも1つのカメラを有する。
【0019】前記像を捕らえて伝送する手段は、少なくとも1つのフィルター手段をフィルターとして有する。
【0020】前記顔保護手段に形成された窓をさらに具備し、この窓は、可視放射線を減衰させるための手段を有する。
【0021】前記表示手段は、像を有効に見れるように像を遠くに伝送する光学表示システムに接続されている。
【0022】前記表示手段は保護マスクの内側もしくは外側に設けられている。
【0023】本発明は、作業者を保護するように、保護マスクの使用が必要な溶接、カッテング、もしくはヒート取り扱い作業での、本発明の保護マスクの使用に関する。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、電気アーク12を発生させる溶接トーチ11を持った作業者10を図で示す。この作業者10は、従来技術に係わるマスク1、即ち、顔保護手段6と、電気アーク12から射出された放射線を減衰させ得る色付ガラスを備えた窓2とを有する溶接マスク1を装備している。
【0025】図2ないし4は、本発明に係わる溶接マスクを示す。即ち、図2は、本発明に係わる溶接マスク1を装備した作業者10を示す。この溶接マスク1は、作業者(装備者)10の頭の所定位置で保持されることを可能にする保持手段3を有する。この場合、この保持手段3は、ねじ、リベット、もしくは他の同様の手段7により顔保護手段6にリンク接続されたストラップを本質的に有している。
【0026】前記顔保護手段6は、例えば、プラスチックで形成された保護スクリーンにより主として構成されている。この顔保護手段6には、1もしくは複数のカメラ、例えば、1もしくは複数の液晶スクリーンもしくはLCD(液晶ディスプレイ)スクリーンに接続されたCCD(電荷結合CD素子)カメラ、が固定されている。
【0027】作業者がスクリーン5を効果的に見ることができるようにするために、像を表示するための光学システム14にスクリーン5を接続することが必要もしくはほとんど不可欠である。このような光学システムは、例えば、カムコーダもしくはこれと類似のシステムに装着された照準システムであり、好ましくは、1もしくは複数のレンズを有し、作業者が適当に見ることができるように、像を充分に遠くまで転送することができるようになっている。
【0028】詳しくは、図2並びに3に示すように、溶接マスク1は、この場合、従来の形式の色付ガラス2もしくは液晶マトリックスが装着された窓の上方で溶接マスク1の内側に配設された2つのLEDスクリーン5を有する。
【0029】図4は、溶接マスク1の種々の部品の配置状態を示す図である。特に、この実施の形態においては、溶接マスク1は色付ガラス2もしくは液晶マトリックスが装着された窓の上方でかつ各側方に配置された2つのCCDカメラ4を有する。これらカメラ4は、図3に示すように、色付ガラス2を備えた窓の上方で溶接マスク1の内側に配設された2つの液晶スクリーン5に接続されている。
【0030】本発明に係わる溶接マスク1により、従来のマスクでは見ることのできなかった溶接現場にある部材等を作業者10は見ることでできる。溶接現場の像を近赤外線、即ち、約800ないし110nmの波長の光で捕らえることにより、電気アークからの放射線は多量に回避することができる。この結果、特に、溶融金属から射出される放射線のような、不明瞭になった所定の照明の光源を見ることができる。
【0031】換言すれば、本発明に係わる溶接マスク1によれば、溶融プールや、ワイヤーと溶融プールとの間の金属遷移をより明確に見ることができる。
【0032】上述したように、これを達成するために、1100nmまでのバンド幅を有し、好ましくは、可視放射線を減衰可能なフィルター、例えば、コダック社から販売されているRG1000形式のフィルターを備えた1もしくは複数のカメラ4が溶接マスク1に配備されている。
【0033】溶接マスク1に好ましくはその内側に配設されるカメラ4で捕らえられる溶接現場の像は、液晶スクリーンのような1もしくは複数の表示スクリーンに伝送される。
【0034】作業者が溶接現場を適当もしくは適切に見ることを可能にするために、作業者が頭を動かしているときに、特に、溶接現場のシーヤプな画像を常時見ることができるように、カメラ4にズーム並びに/もしくはオートフォーカス手段を配備することは有効である。
【0035】カメラにオートフォーカス対物レンズが設けられていない場合には、充分に視野深度の大きい、例えば、倍率が1の、対物レンズが、作業者が頭を動かすときに、シーヤプな像を維持するように設けられ得る。
【0036】本発明に係わる溶接マスクに、必要に応じて取り外され得る手段が設けられ得る。これら手段は、溶接現場を見るために向けるように既知のマスクの機能を維持させ得る手段である。
【0037】カメラと表示ディスプレイとの間の接続は、既知の方法で、適当な光学システムにより与えられる。
【0038】本発明に係わる溶接マスクは、全体の溶接現場の正確でシャープな姿(ピクチャー)が要求されるいかなる溶接作業で、特に、アーク溶接作業で使用され得る。 特に、保護マスクは、TIG(Tungsten Inert Gas)溶接、MIG(Metal Inert Gas)溶接、もしくはMAG(Metal Active Gas)溶接で使用され得る。
【出願人】 【識別番号】598099419
【氏名又は名称】ラ・スーデュール・オトジェーヌ・フランセーズ
【氏名又は名称原語表記】LA SOUDURE AUTOGENE FRANCAISE
【出願日】 平成11年(1999)3月10日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外4名)
【公開番号】 特開平11−313850
【公開日】 平成11年(1999)11月16日
【出願番号】 特願平11−63145